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第二部『アナベル・パニック』
トーキョー・アタックーその⑧
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医師の男は青ざめた顔を浮かべて、孝太郎にクラーレという毒の入った注射を向ける。
「医師として人道に反する事をするのは申し訳ない。だが、これは我がご主人様のためなんだ。許してくれ」
医師が孝太郎の体に注射を打とうとする時に、孝太郎は医師に向かって初めて口を開く。
「あんたは医者なんだろ?いくら、あんたの教祖の指示でも、医者が患者を殺すのか?階段から転げ落ちて、死にかけている患者を?」
孝太郎の指摘に医師は言葉を失ってしまう。注射を持つ手が震えているのを孝太郎は確認した。
「あの男が始末に向かったというのは恐らく、あんたらにとって不味い存在なんだろうな?そうでなければ、わざわざオレの始末を後に回すなんて事はしないだろうからな」
孝太郎の問いに医師は沈黙で答えた。孝太郎はその沈黙をイエスという答えと解釈したのだろう。フンと鼻を鳴らし、
「だと思った。教祖や教団にとってよっぽど不味い存在なんだろ?なら、早くオレを解放した方がいいんじゃないのか?」
医師は答えない。と言うより「答える」という選択肢が彼には許されていないのかもしれない。孝太郎はゆっくりと体を起こして、医師の注射器を持った右手を自分自身の右手で握る。
「あなたに人殺しなんて事は似合わない。やめておいてくれ、医者は人を助ける人間なんだ。だから、その医者が患者を殺すなんて事は絶対にあってはならない……とオレは思っている」
厳しくも穏やかに諭す孝太郎の言葉は医師の氷のように固まった心を溶かしたに違いない。医師は大学の恩師の言葉を思い出す。そして、腕を突っ伏して大きな声で泣き始めた。自分が間違っていたと。あの女に全て欺かれていたと。
大きな声で泣く医者に孝太郎は救いの手を差し伸べ、
「あなたの証言がバプテスト・アナベル教の闇を暴く重大な証拠になるだろう。だから、あんたに手を貸してもらいたい。大樹寺雫の狂った野望を二人で打ち壊してやるんだ」
医師は孝太郎の差し伸ばされた手に縋り付く、大きく泣き始め、何度も何度も首を縦に振る。孝太郎はこの場所からの脱出を試みた。
池馬達也は突如、現れた四人組の対処に追われていた。達也がいくらこの病院は教団所有のビルだと言い張っても、この四人は聞く耳を持とうとしないのだ。
ここに仲間がいる筈だから、探させてくれと頼む。
達也は口を酸っぱくしてそんな人間はいないと否定するが、目の前の女は真面目な顔で身内として探す権利があると主張する。達也からすれば、この状況を打破するのなら、真夜中の公園で下痢腹を抱えて空いているトイレを探す方がマシだと考え始めた。それくらい、目の前の四人。特に赤銅色の肌の長い黒髪の女はしつこく迫っていたのだ。
達也は観念したらしく、フゥと歯の間から漏れたような小さな息を吐き出し、四人を中に招き入れた。
その女を除く後の三人も仲間だったのだろう。女が招かれるのと同時に病院の中に入って行く。
特に患者などに迷惑をかける事なく、彼らはロビーの周りを探すばかり。
たまに他の人間に会釈をしている。弁明でもしているのだろうか。
達也がそんな事を考えながら、顎に生えた僅かな産毛を触っていると、ロビーの奥から達也が殺せと命令した筈の医者とその相手である孝太郎が互いに手を携えて走っていた。
達也はこれには堪らずに両眉を上げてしまう。そして、無言で医師に向かって自分の魔法を放つ。
自分に右手を向けられた医師はたちまちのうちに呼吸を失い、地面で喘ぎ始める。達也はこのまま裏切り者を始末する気だった。
だが、物事は交通のトラックが頼まれた荷物を道路を伝った運ぶようにすんなりとは通らないらしい。
異変に気が付いた、三人の中のうちの青い髪の気の強そうな女性が達也に向かって銃を構えたのだ。たちまちのうちに病院のロビー内は大小の悲鳴で覆われていく。その恐怖は女が天井に向かって発砲したのが引き金となり、一気に絶頂に達したらしい。達也の耳にとてつもなく甲高い声が響いていく。
達也は堪らずに耳を押さえてしまう。どうやら、目の前の刑事たちも反応は同じだったらしく、自分と同様に耳を塞いでいた。達也は彼らも便乗して反撃はできないと半ば喜んでいたが、次の瞬間にはその喜びは焦りに変貌していく。
何故なら、始末する筈の医者までもパニックを起こした患者の悲鳴を両耳を押さえて塞いでいたからだ。
達也はやむを得ずに右耳を押さえていた右手を離し、その手を医者に向けるが、今度は孝太郎によって阻まれてしまう。
孝太郎は『破壊』の右手を向け、達也の魔法を破壊した。
達也は眉を堪らずに眉をしかめたが、即座に反撃に移行する。
彼は武器保存を使用し、右手で銀色のオート拳銃を構えると孝太郎に向かって放つ。
孝太郎は銃を首を下に下ろすことによって、惨劇を回避した。達也の魔を払うべき銀の弾丸は孝太郎の背後の柱にめり込んでいた。
孝太郎が反撃に転じた。孝太郎は武器保存からリボルバーを取り出し、その銃を構えて達也の肩に向けて発射した。
孝太郎の銃弾はどうやら意味はなかったらしい。達也は素早く体ごと左に逸れて銃弾を交わす。
達也がもう一度銀色のオート拳銃を孝太郎に向けて構えた際に、右側に大きな威嚇射撃の音が鳴り響く。
達也が右の出入口に近い方向を振り向くと、そこには自分と同じような形の黒色のオート拳銃を握った青い髪の女性が犬歯を見せて笑っていた。
「どうしたんだよ?あんたの相手はこのあたしだろ?やんなよ、それともあたいとやり合うのが怖いのか?」
達也はプライドを傷付けられたのだろう。歯を強く握り締めて、青い髪の女性に向かって発砲する。
青い髪の女性は達也の銃弾を滑り込む形で回避し、そればかりか彼女はそのまま達也の足に向かって銃を放つ。
「このイカレアマがッ!」
達也は地面を蹴って、自分の脚に弾丸が直撃するという事態を未然に塞ぐ。
達也はもう一度女に向かって銃を放つ。
今度こそは女の弾丸に弾丸が直撃した筈なのに女はけろっとした顔で立っている。
女は大きく笑って、
「何で無事かって?それはあたしの魔法の影響だよ!あたしの魔法敵全滅の特徴は銃が一定の時間に当たったとしても、無効になるんだよぉ~」
快活な弁で答える女が達也は憎かった。
「医師として人道に反する事をするのは申し訳ない。だが、これは我がご主人様のためなんだ。許してくれ」
医師が孝太郎の体に注射を打とうとする時に、孝太郎は医師に向かって初めて口を開く。
「あんたは医者なんだろ?いくら、あんたの教祖の指示でも、医者が患者を殺すのか?階段から転げ落ちて、死にかけている患者を?」
孝太郎の指摘に医師は言葉を失ってしまう。注射を持つ手が震えているのを孝太郎は確認した。
「あの男が始末に向かったというのは恐らく、あんたらにとって不味い存在なんだろうな?そうでなければ、わざわざオレの始末を後に回すなんて事はしないだろうからな」
孝太郎の問いに医師は沈黙で答えた。孝太郎はその沈黙をイエスという答えと解釈したのだろう。フンと鼻を鳴らし、
「だと思った。教祖や教団にとってよっぽど不味い存在なんだろ?なら、早くオレを解放した方がいいんじゃないのか?」
医師は答えない。と言うより「答える」という選択肢が彼には許されていないのかもしれない。孝太郎はゆっくりと体を起こして、医師の注射器を持った右手を自分自身の右手で握る。
「あなたに人殺しなんて事は似合わない。やめておいてくれ、医者は人を助ける人間なんだ。だから、その医者が患者を殺すなんて事は絶対にあってはならない……とオレは思っている」
厳しくも穏やかに諭す孝太郎の言葉は医師の氷のように固まった心を溶かしたに違いない。医師は大学の恩師の言葉を思い出す。そして、腕を突っ伏して大きな声で泣き始めた。自分が間違っていたと。あの女に全て欺かれていたと。
大きな声で泣く医者に孝太郎は救いの手を差し伸べ、
「あなたの証言がバプテスト・アナベル教の闇を暴く重大な証拠になるだろう。だから、あんたに手を貸してもらいたい。大樹寺雫の狂った野望を二人で打ち壊してやるんだ」
医師は孝太郎の差し伸ばされた手に縋り付く、大きく泣き始め、何度も何度も首を縦に振る。孝太郎はこの場所からの脱出を試みた。
池馬達也は突如、現れた四人組の対処に追われていた。達也がいくらこの病院は教団所有のビルだと言い張っても、この四人は聞く耳を持とうとしないのだ。
ここに仲間がいる筈だから、探させてくれと頼む。
達也は口を酸っぱくしてそんな人間はいないと否定するが、目の前の女は真面目な顔で身内として探す権利があると主張する。達也からすれば、この状況を打破するのなら、真夜中の公園で下痢腹を抱えて空いているトイレを探す方がマシだと考え始めた。それくらい、目の前の四人。特に赤銅色の肌の長い黒髪の女はしつこく迫っていたのだ。
達也は観念したらしく、フゥと歯の間から漏れたような小さな息を吐き出し、四人を中に招き入れた。
その女を除く後の三人も仲間だったのだろう。女が招かれるのと同時に病院の中に入って行く。
特に患者などに迷惑をかける事なく、彼らはロビーの周りを探すばかり。
たまに他の人間に会釈をしている。弁明でもしているのだろうか。
達也がそんな事を考えながら、顎に生えた僅かな産毛を触っていると、ロビーの奥から達也が殺せと命令した筈の医者とその相手である孝太郎が互いに手を携えて走っていた。
達也はこれには堪らずに両眉を上げてしまう。そして、無言で医師に向かって自分の魔法を放つ。
自分に右手を向けられた医師はたちまちのうちに呼吸を失い、地面で喘ぎ始める。達也はこのまま裏切り者を始末する気だった。
だが、物事は交通のトラックが頼まれた荷物を道路を伝った運ぶようにすんなりとは通らないらしい。
異変に気が付いた、三人の中のうちの青い髪の気の強そうな女性が達也に向かって銃を構えたのだ。たちまちのうちに病院のロビー内は大小の悲鳴で覆われていく。その恐怖は女が天井に向かって発砲したのが引き金となり、一気に絶頂に達したらしい。達也の耳にとてつもなく甲高い声が響いていく。
達也は堪らずに耳を押さえてしまう。どうやら、目の前の刑事たちも反応は同じだったらしく、自分と同様に耳を塞いでいた。達也は彼らも便乗して反撃はできないと半ば喜んでいたが、次の瞬間にはその喜びは焦りに変貌していく。
何故なら、始末する筈の医者までもパニックを起こした患者の悲鳴を両耳を押さえて塞いでいたからだ。
達也はやむを得ずに右耳を押さえていた右手を離し、その手を医者に向けるが、今度は孝太郎によって阻まれてしまう。
孝太郎は『破壊』の右手を向け、達也の魔法を破壊した。
達也は眉を堪らずに眉をしかめたが、即座に反撃に移行する。
彼は武器保存を使用し、右手で銀色のオート拳銃を構えると孝太郎に向かって放つ。
孝太郎は銃を首を下に下ろすことによって、惨劇を回避した。達也の魔を払うべき銀の弾丸は孝太郎の背後の柱にめり込んでいた。
孝太郎が反撃に転じた。孝太郎は武器保存からリボルバーを取り出し、その銃を構えて達也の肩に向けて発射した。
孝太郎の銃弾はどうやら意味はなかったらしい。達也は素早く体ごと左に逸れて銃弾を交わす。
達也がもう一度銀色のオート拳銃を孝太郎に向けて構えた際に、右側に大きな威嚇射撃の音が鳴り響く。
達也が右の出入口に近い方向を振り向くと、そこには自分と同じような形の黒色のオート拳銃を握った青い髪の女性が犬歯を見せて笑っていた。
「どうしたんだよ?あんたの相手はこのあたしだろ?やんなよ、それともあたいとやり合うのが怖いのか?」
達也はプライドを傷付けられたのだろう。歯を強く握り締めて、青い髪の女性に向かって発砲する。
青い髪の女性は達也の銃弾を滑り込む形で回避し、そればかりか彼女はそのまま達也の足に向かって銃を放つ。
「このイカレアマがッ!」
達也は地面を蹴って、自分の脚に弾丸が直撃するという事態を未然に塞ぐ。
達也はもう一度女に向かって銃を放つ。
今度こそは女の弾丸に弾丸が直撃した筈なのに女はけろっとした顔で立っている。
女は大きく笑って、
「何で無事かって?それはあたしの魔法の影響だよ!あたしの魔法敵全滅の特徴は銃が一定の時間に当たったとしても、無効になるんだよぉ~」
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