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トマホーク・ターヴェラント編
双子座の惨劇ーその⑩
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二人が言い争いを繰り返していると、車両と車両を繋ぐ重い扉が音を立てて開く。音を立てて車両に入室したのは端正な美男子だった。
まさに女のような男という表現がぴったり似合う男とも言えるだろう。孝太郎は目の前の男がひどく哀れに感じられた。
同時に孝太郎は竹田と加藤を強く憎んだ。双子の姉弟を怪物へと変化させたと。
しかし、それは本来ならば警察官にあってはならない行為である。捕まえなければならない加害者に同情し、守るべき犯罪の被害者を非難するというのなのだ。
だが、孝太郎の中では噴火時の火山から湧き出す溶岩のように被害者への怒りが。加害者への同情の念が溢れ出ていたのだ。
孝太郎は目の前に現れた男性に澄ました声で質問を繰り出す。この女が憎いか、と。目の前の男は孝太郎の問い掛けの意味が分からずに首を傾げていたようだ。
彼の顔に困惑の色が浮かんでいるのも見えた。だが、孝太郎は眉をひそませて話を続けた。
「どうなんだ?あんたは憎いのか?」
男はか細い声を絞り出して答えた。
「今更って感じもするけどね……憎いよ。百回殺しても殺し足りないくらいにね……あいつらのせいで、僕や姉さんは人生を奪われたんだ?お巡りさん……想像してみてくれないかな?実の弟や両親に『あれ』と呼ばれる気分を……あいつらと結託した悪徳教師のために、進学もできない気分を……」
孝太郎の胸の中に針よりも鋭い物が突き刺さったような気がした。食べ物が詰まって飲み込めない時のようなモヤモヤとした感覚にも似ていた。
この感覚は出来の悪さのために勘当されて、両親から疎まれて、泣いていた過去の自分の状況と酷似していた。
同時にこの二人は過去に囚われている囚人なのであろうとも考えた。
自分は未来に進んだが、目の前の男と運転席に待機している筈の女は違う。復讐に囚われて前へと進めないのだ。
この二人への憐憫の念が孝太郎の頭の中に渦巻いていく。
孝太郎が一瞬の躊躇いを見せたその時だった。男が武器保存からピストルを取り出して、加藤に向かって発砲したのだった。幸いにして、加藤の急所には当たらずに弾が僅かに逸れていたために、加藤の右肩から数匹の赤い蛇が姿を見せるだけで済んでいた。
双子の片割れは満面の笑みで笑ってみせ、
「ごめんね、加藤さん!楽に死なせてあげられなくて!でも、次は楽に殺してあげるからッ!」
男は心の底から楽しんでいる声で叫ぶ。
そして、今度は心臓に狙いを定めて加藤に引き金を引こうとするのと同時に、孝太郎が男に向かって飛び付く。
突然の事に男も防御しかねたのだろう。
男は孝太郎を重しとして地面に倒れ込む。孝太郎がピストルを持つ右手を抑えようとした時だ。男は左手を前方に向けて放つ。
そして、車両の狭い通路に醜悪なカマキリのような怪物が出現する。
カマキリは手代わりの巨大な鎌を振り下ろして、主人に掴みかかっている無礼者の排除に取り掛かろうとしていた。
孝太郎は背後の虫独特ともいえる奇声を耳にした瞬間に男から離れて、近くの座席に転がり込む。
二つの座席の間で倒れた孝太郎を二つの鎌が襲い掛かったが、孝太郎が右手をカマキリの鎌に向かって放つと、即座にカマキリの鎌は消え去ってしまう。
孝太郎は足を下ろすと、カマキリの元へと走り去り、得意の右手でカマキリを消失させた。
カマキリは奇声を発して消えていく。テロリストの片割れである園田綾斗はその様子を見て思わずに唇を噛む。
そして、そのままピストルを孝太郎に向かって向けたが、この時に勇気のある乗客が投げた鞄によって孝太郎は相手に対する隙を得た。
綾斗がピストルを構え直そうとした瞬間を狙い、孝太郎は即座に武器保存から新たなピストルで反撃し、園田綾斗の左脚を撃ち抜く。
綾斗は大きな声で痛みを叫ぶ。孝太郎はその様子を同女のこもった目で見下ろしていた。
「あ、あ、あ、あ……ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼくの左脚が……これじゃあ動けないよ。酷いよ……どうしてこんな事をするの?」
綾斗は道路の真ん中で震えた声で周りに、目の前の男に向かって懸命に訴えていたが、死神の足音は止まない。むしろ、その足音は一歩一歩着実に近付いて来ていた。
自分と姉に深く同情の念を抱いている刑事は綾斗の側に来て、憐憫の念を抱いた同情の目で倒れている綾斗を見下ろしていた。
「どうやら、終わりらしいな、悪いがお前を逮捕させてもらおうぞ」
綾斗は荒い息を吐き、落ち着かない口調りで目の前の刑事への言葉を繋ぐ。
「何を言っているんだよ?ぼくには復讐する正当性があるんだ……ぼくを逮捕する気なんだよね?でもね、ぼくにはお姉ちゃんが付いている……お姉ちゃんにもぼくが付いている。だから、ぼくがピンチの時にはお姉ちゃんが助けてくれる。いつだってそうなんだ……いつだって……あの時も……」
「けど、今回は無理みたいだな?お前だって生きたいだろ?なら、近くの駅に列車を停めるようにお前の姉に頼んでみてくれ……頼む」
今の綾人には、孝太郎の「頼む」の一言には地球の歴史上の中に現れたどの賢者の一言よりも重く感じられた。孝太郎の一言が心の底に引っかかり、気が付けばこの世の何よりも尊い丸くて白い液体を宝石のような眩さを秘めた黒色の瞳から流していた。
孝太郎は左脚を撃ち抜かれて涙を浮かべる綾斗の元にしゃがみ込み、落ち着いた声で語りかけた。
「死刑は免れたいだろうけどな、だが、お前達二人が受けた痛みと苦痛、そして加藤への制裁は受けさせる……だから、逮捕を選んでくれないか?」
綾斗は理解した。孝太郎の語っていない選択肢の中にこ「撃ち殺す」というタカ派的な考えがあったという事を。
現時点ではこのまま綾斗が抵抗を続ければ、射殺も可能なのだ。自身と周りの人物を守るために。
だが、孝太郎はその選択を選びたくはないらしい。目に迷いが感じられた。
個人的な考えもあるのだろうし、今まで散々な目に遭ってきた双子にはせめて死ぬまでの時間をのんびりと過ごして欲しいと考えているのかもしれない。勿論、それは孝太郎の願望に過ぎないだろう。それくらいの権利はこの二人にはあると考えているに違いない。
死刑囚は死をもって償うために、執行されるまでは比較的のんびりと過ごせる。
だからこそ、孝太郎は「逮捕」を試みたのだ。
孝太郎は綾斗を安心させる目的で、頬を緩め、左手を伸ばし、綾斗を助け起こそうとした。
その唯一と言ってもいい救いのチャンスを綾斗は孝太郎の右手からピストルを奪う事によって潰してしまう。
孝太郎は反撃をする気かと、慌てて飛び去ったが、綾斗がピストルを孝太郎の手から奪い取ったのは反撃するためではない。
彼は奪い取った銃を自身の頭に向けて、最後に孝太郎に向かって笑い掛けた。聞こえない程の小さな声で感謝の言葉を呟く。生涯忘れられそうにない笑顔だ。ずっと頭の中にこびり付いて離れないかもしれない。それを手伝ったのは、直後に車両の中で乾いた音が響き渡った事だろう。乗客達は状況を察して映画のヒステリックなヒロイン達よりも大きな声で悲鳴を上げる。
そう、連続殺人犯にしてハイジャック犯、園田綾斗はついに自らを自らの手で処刑したのであった。
彼の死骸の上には、静寂と沈黙だけが残った。孝太郎はやり切れない思いを抱えて、運転席へと向かって行く。
この事件に決着を付けるために。孝太郎は二度目のトラウマを拭い去るためにも、もう一人の犯人は無傷で捕らえようと心に誓った。
まさに女のような男という表現がぴったり似合う男とも言えるだろう。孝太郎は目の前の男がひどく哀れに感じられた。
同時に孝太郎は竹田と加藤を強く憎んだ。双子の姉弟を怪物へと変化させたと。
しかし、それは本来ならば警察官にあってはならない行為である。捕まえなければならない加害者に同情し、守るべき犯罪の被害者を非難するというのなのだ。
だが、孝太郎の中では噴火時の火山から湧き出す溶岩のように被害者への怒りが。加害者への同情の念が溢れ出ていたのだ。
孝太郎は目の前に現れた男性に澄ました声で質問を繰り出す。この女が憎いか、と。目の前の男は孝太郎の問い掛けの意味が分からずに首を傾げていたようだ。
彼の顔に困惑の色が浮かんでいるのも見えた。だが、孝太郎は眉をひそませて話を続けた。
「どうなんだ?あんたは憎いのか?」
男はか細い声を絞り出して答えた。
「今更って感じもするけどね……憎いよ。百回殺しても殺し足りないくらいにね……あいつらのせいで、僕や姉さんは人生を奪われたんだ?お巡りさん……想像してみてくれないかな?実の弟や両親に『あれ』と呼ばれる気分を……あいつらと結託した悪徳教師のために、進学もできない気分を……」
孝太郎の胸の中に針よりも鋭い物が突き刺さったような気がした。食べ物が詰まって飲み込めない時のようなモヤモヤとした感覚にも似ていた。
この感覚は出来の悪さのために勘当されて、両親から疎まれて、泣いていた過去の自分の状況と酷似していた。
同時にこの二人は過去に囚われている囚人なのであろうとも考えた。
自分は未来に進んだが、目の前の男と運転席に待機している筈の女は違う。復讐に囚われて前へと進めないのだ。
この二人への憐憫の念が孝太郎の頭の中に渦巻いていく。
孝太郎が一瞬の躊躇いを見せたその時だった。男が武器保存からピストルを取り出して、加藤に向かって発砲したのだった。幸いにして、加藤の急所には当たらずに弾が僅かに逸れていたために、加藤の右肩から数匹の赤い蛇が姿を見せるだけで済んでいた。
双子の片割れは満面の笑みで笑ってみせ、
「ごめんね、加藤さん!楽に死なせてあげられなくて!でも、次は楽に殺してあげるからッ!」
男は心の底から楽しんでいる声で叫ぶ。
そして、今度は心臓に狙いを定めて加藤に引き金を引こうとするのと同時に、孝太郎が男に向かって飛び付く。
突然の事に男も防御しかねたのだろう。
男は孝太郎を重しとして地面に倒れ込む。孝太郎がピストルを持つ右手を抑えようとした時だ。男は左手を前方に向けて放つ。
そして、車両の狭い通路に醜悪なカマキリのような怪物が出現する。
カマキリは手代わりの巨大な鎌を振り下ろして、主人に掴みかかっている無礼者の排除に取り掛かろうとしていた。
孝太郎は背後の虫独特ともいえる奇声を耳にした瞬間に男から離れて、近くの座席に転がり込む。
二つの座席の間で倒れた孝太郎を二つの鎌が襲い掛かったが、孝太郎が右手をカマキリの鎌に向かって放つと、即座にカマキリの鎌は消え去ってしまう。
孝太郎は足を下ろすと、カマキリの元へと走り去り、得意の右手でカマキリを消失させた。
カマキリは奇声を発して消えていく。テロリストの片割れである園田綾斗はその様子を見て思わずに唇を噛む。
そして、そのままピストルを孝太郎に向かって向けたが、この時に勇気のある乗客が投げた鞄によって孝太郎は相手に対する隙を得た。
綾斗がピストルを構え直そうとした瞬間を狙い、孝太郎は即座に武器保存から新たなピストルで反撃し、園田綾斗の左脚を撃ち抜く。
綾斗は大きな声で痛みを叫ぶ。孝太郎はその様子を同女のこもった目で見下ろしていた。
「あ、あ、あ、あ……ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼくの左脚が……これじゃあ動けないよ。酷いよ……どうしてこんな事をするの?」
綾斗は道路の真ん中で震えた声で周りに、目の前の男に向かって懸命に訴えていたが、死神の足音は止まない。むしろ、その足音は一歩一歩着実に近付いて来ていた。
自分と姉に深く同情の念を抱いている刑事は綾斗の側に来て、憐憫の念を抱いた同情の目で倒れている綾斗を見下ろしていた。
「どうやら、終わりらしいな、悪いがお前を逮捕させてもらおうぞ」
綾斗は荒い息を吐き、落ち着かない口調りで目の前の刑事への言葉を繋ぐ。
「何を言っているんだよ?ぼくには復讐する正当性があるんだ……ぼくを逮捕する気なんだよね?でもね、ぼくにはお姉ちゃんが付いている……お姉ちゃんにもぼくが付いている。だから、ぼくがピンチの時にはお姉ちゃんが助けてくれる。いつだってそうなんだ……いつだって……あの時も……」
「けど、今回は無理みたいだな?お前だって生きたいだろ?なら、近くの駅に列車を停めるようにお前の姉に頼んでみてくれ……頼む」
今の綾人には、孝太郎の「頼む」の一言には地球の歴史上の中に現れたどの賢者の一言よりも重く感じられた。孝太郎の一言が心の底に引っかかり、気が付けばこの世の何よりも尊い丸くて白い液体を宝石のような眩さを秘めた黒色の瞳から流していた。
孝太郎は左脚を撃ち抜かれて涙を浮かべる綾斗の元にしゃがみ込み、落ち着いた声で語りかけた。
「死刑は免れたいだろうけどな、だが、お前達二人が受けた痛みと苦痛、そして加藤への制裁は受けさせる……だから、逮捕を選んでくれないか?」
綾斗は理解した。孝太郎の語っていない選択肢の中にこ「撃ち殺す」というタカ派的な考えがあったという事を。
現時点ではこのまま綾斗が抵抗を続ければ、射殺も可能なのだ。自身と周りの人物を守るために。
だが、孝太郎はその選択を選びたくはないらしい。目に迷いが感じられた。
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死刑囚は死をもって償うために、執行されるまでは比較的のんびりと過ごせる。
だからこそ、孝太郎は「逮捕」を試みたのだ。
孝太郎は綾斗を安心させる目的で、頬を緩め、左手を伸ばし、綾斗を助け起こそうとした。
その唯一と言ってもいい救いのチャンスを綾斗は孝太郎の右手からピストルを奪う事によって潰してしまう。
孝太郎は反撃をする気かと、慌てて飛び去ったが、綾斗がピストルを孝太郎の手から奪い取ったのは反撃するためではない。
彼は奪い取った銃を自身の頭に向けて、最後に孝太郎に向かって笑い掛けた。聞こえない程の小さな声で感謝の言葉を呟く。生涯忘れられそうにない笑顔だ。ずっと頭の中にこびり付いて離れないかもしれない。それを手伝ったのは、直後に車両の中で乾いた音が響き渡った事だろう。乗客達は状況を察して映画のヒステリックなヒロイン達よりも大きな声で悲鳴を上げる。
そう、連続殺人犯にしてハイジャック犯、園田綾斗はついに自らを自らの手で処刑したのであった。
彼の死骸の上には、静寂と沈黙だけが残った。孝太郎はやり切れない思いを抱えて、運転席へと向かって行く。
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