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トマホーク・ターヴェラント編
双子座の惨劇ーその⑦
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園田綾奈はヒステリーを起こさんばかりに悶え苦しんでいる加藤に向かって、満面の笑顔を向けた。
「大丈夫よ。加藤さん……そんなに苦しい顔をしないで、他の人たちに比べれば、竹田くんもあなたも随分と優しい死に方だから、2件目だか3件目だがに殺した村山くんに比べたらね。あれ、脊髄反射って言うんでしょ?頭に杭を打ち付けても、まだピクピクと動いていたわ。いきなり金魚鉢から取り出した金魚みたいだったわ」
彼女の話す内容の残虐さに乗客たちは先程までの高揚感を忘れて、悲鳴を上げ続けていた。
彼女はそんな乗客の悲鳴などものともしないとばかりに、体を揺すって、笑う。
その時の園田綾奈の顔は天使の動作と表現するのに相応しかったかもしれない。
彼女話している内容の異常さを除けば、まさに目の前のハイジャック犯にして連続殺人犯の女は天使のような顔そのものだった。
綾奈はけたたましく笑い、手に持っているアサルトライフルの引き金を引く。
「お客様にお願い致しますわ、この列車内で大きな声を上げて叫ぶ事、並びにわたしや弟に向かって抵抗する行動を取る事は一切禁止致します。これは、映画館において盗撮を禁止するのと同じくらい当たり前の事であり、尚且つ簡単な事ですわ、どうぞ皆様慌てなさらないようにお願いします」
彼女は春の妖精のような美しい顔を見せて笑いながら言う。
一目惚れせずにはいられずにはいられない美しい顔だ。
孝太郎が冷静な分析を続けていると、電車内の後方のドアが開き、中から異形の顔を浮かべたカマキリが立っていた。
まるで、ホラー漫画の怪物だ。孝太郎はたまらずに冷や汗を垂らす。
周りを見てみると、先程の彼女の忠告に従ったのだろう。
必死に青ざめた顔で悲鳴を上げないように口元を覆っている。
キーキーと鳴く人間サイズのカマキリが電車の通路を歩いて行く。
レイ・ハリーハウゼンの映画でもここまで不気味なクリチャーはいないに違いない。孝太郎はそう考えながら、魔法で作られたカマキリが自身の横の席に来るのを待ち構えた。
孝太郎は右手を構える。右手で異形のカマキリを打ち消す算段なのだ。
孝太郎はカマキリが自身の横を通るタイミングを待つ。
しばしの沈黙の後で、カマキリはようやく横に姿を接着していた。
孝太郎はその瞬間を待ち、異形の力が含まれる右手をカマキリに向かって放つ。
魔法によって生成されたカマキリは孝太郎の魔法によって粉々に破壊されて、青い結晶体が散らばり、やがて完全に消え去ってしまう。
この瞬間に、園田綾奈は目の前の人間がただ者ではないと判断したに違いない。
一切の躊躇いも見せずに、アサルトライフルを孝太郎に向かって構えた。
孝太郎は即座に武器保存から黒色のオート拳銃を抜き、園田綾奈の右脚を目掛けて向かって撃つ。
だが、園田綾奈は孝太郎の弾が放たれる前に、その場を思いっきり蹴り上げて、弾を逃れた。体を宙に上げた彼女は地面に思いっきりぶつかったが、他の乗客や孝太郎が捕獲に向かうよりも前に、立ち上がり、アサルトライフルの銃口を向けながら、列車内の連結部分に通じる扉の前に姿を隠す。
どうやら、ここを死角に篭城戦を図る魂胆らしい。
孝太郎は銃を向けながら、園田綾奈を睨み付けた。
「ちくしょう!あの野郎ッ!一体どんな魔法を使ってやがるッ!」
石井聡子は署の前の駐車場に置かれた無人車の中に身を隠しながら、自分たちを狙っている魔法師の一人をなじる。
「し、しょうがないよ……あんな魔法をどうやったら、攻略できるのか……あたしにも分からないよ」
「孝ちゃんさえ居てくれたら、あんな魔法直ぐに打ち消せるのに……」
絵里子の溜息混じりの呟きに二人が睨みを利かせている事に気が付く。
「そりゃあ、言っちゃあいけないお約束ってもんだぜ……あのクソお嬢様の手をどうやって防ぐのかが問題なんだ。今の所はな……」
聡子がそう呟いた時だった。孝太郎を除く白籠市のアンタッチャブルのメンバーが身を隠していた地上車に向かって大量の銃が放たれる。
そして、車の頭に大きな音がしたかと思うと、
「ここに居たんですか……話し声で分かりましたよ。大人しく、お倒れになってくださいな」
軍服の女性は低いソプラノ声で言った。
「あいにくだがな、お嬢様ぶってるクソ似合わねーダサい迷彩を着ているブサイクさんよぉ~そいつは聞けねー相談だと思わないかい?アタイらはどうやったって聞く性格じゃあねーだろ?」
軍服姿の女性は答えない。
「どうした?あんな態度をとっておきながら、今更、アタシらに反論できなくて困るってか?へん、そりゃあ勝手な話だぜ、かかってこいよトマホーク社のゴマスリ虫ちゃん」
聡子の皮肉に腹がだったのだろう。女は無言で銃を3人に向ける。
引き金に手が当てられた時だ。絵里子が創造神で作られた鋼鉄の盾が聡子の前に放り投げられた。聡子は慌てて盾を掴み、女の攻撃に備えた。
女の弾丸は盾の上を滑っていき、聡子の座る地面にキラキラと光る薬莢が落ちていくのが見えた。
女が驚愕の色を見せた時に、聡子は車の上の女にスコーピオンの銃口を女の目と鼻の先に突き付けた。
「はい、あたしの勝ちィ~なあ、一つだけいい方法を教えてやるよ。そりゃあ、銃なんぞに頼らずに、魔法をふんだんに使う事だ。よくいるよなぁ~ゲームとかで一番強いアイテムを手に入れても、勿体ねーからって使わねーアホンダラ。強い魔法を持ってるのに遠慮するんじゃあーねよ」
聡子がそう呟いた時だ、女、いや、アンナ・スチュアートは魔法に使う黒色のオーラを見せて、聡子に向かって睨み付けた。
「あなた様の仰る通りですわ、確かに遠慮するべきではございませんね?」
その瞬間にアンナの右手から炎が放出された。
聡子は咄嗟に右側に転がり、難を逃れたが、不幸な事にその時に手持ちのスコーピオンを落としてしまい、その上に頭上のアンナ・スチュアートに異能の力を含む右手を向けられていた。
「これからはわたしは魔法の出し惜しみをしない。MCMを付けてもないわたしに向かって、あんな事を言った事をせいぜい後悔なさいませ」
アンナは次は幾重ものナイフによって作られた一本の巨大なナイフを聡子に向かって差し向ける。
聡子は慌ててその場から去り、ナイフが自身の体に突き刺さるのを阻止した。
「大丈夫よ。加藤さん……そんなに苦しい顔をしないで、他の人たちに比べれば、竹田くんもあなたも随分と優しい死に方だから、2件目だか3件目だがに殺した村山くんに比べたらね。あれ、脊髄反射って言うんでしょ?頭に杭を打ち付けても、まだピクピクと動いていたわ。いきなり金魚鉢から取り出した金魚みたいだったわ」
彼女の話す内容の残虐さに乗客たちは先程までの高揚感を忘れて、悲鳴を上げ続けていた。
彼女はそんな乗客の悲鳴などものともしないとばかりに、体を揺すって、笑う。
その時の園田綾奈の顔は天使の動作と表現するのに相応しかったかもしれない。
彼女話している内容の異常さを除けば、まさに目の前のハイジャック犯にして連続殺人犯の女は天使のような顔そのものだった。
綾奈はけたたましく笑い、手に持っているアサルトライフルの引き金を引く。
「お客様にお願い致しますわ、この列車内で大きな声を上げて叫ぶ事、並びにわたしや弟に向かって抵抗する行動を取る事は一切禁止致します。これは、映画館において盗撮を禁止するのと同じくらい当たり前の事であり、尚且つ簡単な事ですわ、どうぞ皆様慌てなさらないようにお願いします」
彼女は春の妖精のような美しい顔を見せて笑いながら言う。
一目惚れせずにはいられずにはいられない美しい顔だ。
孝太郎が冷静な分析を続けていると、電車内の後方のドアが開き、中から異形の顔を浮かべたカマキリが立っていた。
まるで、ホラー漫画の怪物だ。孝太郎はたまらずに冷や汗を垂らす。
周りを見てみると、先程の彼女の忠告に従ったのだろう。
必死に青ざめた顔で悲鳴を上げないように口元を覆っている。
キーキーと鳴く人間サイズのカマキリが電車の通路を歩いて行く。
レイ・ハリーハウゼンの映画でもここまで不気味なクリチャーはいないに違いない。孝太郎はそう考えながら、魔法で作られたカマキリが自身の横の席に来るのを待ち構えた。
孝太郎は右手を構える。右手で異形のカマキリを打ち消す算段なのだ。
孝太郎はカマキリが自身の横を通るタイミングを待つ。
しばしの沈黙の後で、カマキリはようやく横に姿を接着していた。
孝太郎はその瞬間を待ち、異形の力が含まれる右手をカマキリに向かって放つ。
魔法によって生成されたカマキリは孝太郎の魔法によって粉々に破壊されて、青い結晶体が散らばり、やがて完全に消え去ってしまう。
この瞬間に、園田綾奈は目の前の人間がただ者ではないと判断したに違いない。
一切の躊躇いも見せずに、アサルトライフルを孝太郎に向かって構えた。
孝太郎は即座に武器保存から黒色のオート拳銃を抜き、園田綾奈の右脚を目掛けて向かって撃つ。
だが、園田綾奈は孝太郎の弾が放たれる前に、その場を思いっきり蹴り上げて、弾を逃れた。体を宙に上げた彼女は地面に思いっきりぶつかったが、他の乗客や孝太郎が捕獲に向かうよりも前に、立ち上がり、アサルトライフルの銃口を向けながら、列車内の連結部分に通じる扉の前に姿を隠す。
どうやら、ここを死角に篭城戦を図る魂胆らしい。
孝太郎は銃を向けながら、園田綾奈を睨み付けた。
「ちくしょう!あの野郎ッ!一体どんな魔法を使ってやがるッ!」
石井聡子は署の前の駐車場に置かれた無人車の中に身を隠しながら、自分たちを狙っている魔法師の一人をなじる。
「し、しょうがないよ……あんな魔法をどうやったら、攻略できるのか……あたしにも分からないよ」
「孝ちゃんさえ居てくれたら、あんな魔法直ぐに打ち消せるのに……」
絵里子の溜息混じりの呟きに二人が睨みを利かせている事に気が付く。
「そりゃあ、言っちゃあいけないお約束ってもんだぜ……あのクソお嬢様の手をどうやって防ぐのかが問題なんだ。今の所はな……」
聡子がそう呟いた時だった。孝太郎を除く白籠市のアンタッチャブルのメンバーが身を隠していた地上車に向かって大量の銃が放たれる。
そして、車の頭に大きな音がしたかと思うと、
「ここに居たんですか……話し声で分かりましたよ。大人しく、お倒れになってくださいな」
軍服の女性は低いソプラノ声で言った。
「あいにくだがな、お嬢様ぶってるクソ似合わねーダサい迷彩を着ているブサイクさんよぉ~そいつは聞けねー相談だと思わないかい?アタイらはどうやったって聞く性格じゃあねーだろ?」
軍服姿の女性は答えない。
「どうした?あんな態度をとっておきながら、今更、アタシらに反論できなくて困るってか?へん、そりゃあ勝手な話だぜ、かかってこいよトマホーク社のゴマスリ虫ちゃん」
聡子の皮肉に腹がだったのだろう。女は無言で銃を3人に向ける。
引き金に手が当てられた時だ。絵里子が創造神で作られた鋼鉄の盾が聡子の前に放り投げられた。聡子は慌てて盾を掴み、女の攻撃に備えた。
女の弾丸は盾の上を滑っていき、聡子の座る地面にキラキラと光る薬莢が落ちていくのが見えた。
女が驚愕の色を見せた時に、聡子は車の上の女にスコーピオンの銃口を女の目と鼻の先に突き付けた。
「はい、あたしの勝ちィ~なあ、一つだけいい方法を教えてやるよ。そりゃあ、銃なんぞに頼らずに、魔法をふんだんに使う事だ。よくいるよなぁ~ゲームとかで一番強いアイテムを手に入れても、勿体ねーからって使わねーアホンダラ。強い魔法を持ってるのに遠慮するんじゃあーねよ」
聡子がそう呟いた時だ、女、いや、アンナ・スチュアートは魔法に使う黒色のオーラを見せて、聡子に向かって睨み付けた。
「あなた様の仰る通りですわ、確かに遠慮するべきではございませんね?」
その瞬間にアンナの右手から炎が放出された。
聡子は咄嗟に右側に転がり、難を逃れたが、不幸な事にその時に手持ちのスコーピオンを落としてしまい、その上に頭上のアンナ・スチュアートに異能の力を含む右手を向けられていた。
「これからはわたしは魔法の出し惜しみをしない。MCMを付けてもないわたしに向かって、あんな事を言った事をせいぜい後悔なさいませ」
アンナは次は幾重ものナイフによって作られた一本の巨大なナイフを聡子に向かって差し向ける。
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