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第二章『王国を覆う影?ならば、この私が取り除かせていただきますわ』
ユーリが父親にこだわる理由
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二人の僧侶はそれぞれルパートとポールと名乗った。
二人はそれぞれネオドラビア教の指導者であり、ルパートが司祭で、ポールが大司教なのだという。
レキシーは噂に聞くポールとその腹心であるルパートの顔をこの瞬間に知った。
レキシーはどこか胡散臭い二人に対し訝しげな目を向けていた。
フィンもベクターとネオドラビア教の仲が親密であるということは知っていたが、両者は第三者という立場にある。
フィンは拳を震わせながら相手を睨むしかなかった。
フィンとレキシーの双方が怒りの感情に震えていく中でポールとルパートの両名は何食わぬ顔で虚偽の証言を続けていく。
「我々は殿下の自室にて殿下とその婚約者であらせられるマルグリッタ様にネオドラビア教の教義を授けておりましてな。その際に陛下の居室が何やら騒がしいと近くにいた使用人たちが騒いでおりましてな。そこで我々が駆け付けたところ、陛下がお亡くなりになられていたというわけなのです」
「その通り」
二人は堂々と胸を張って答えた。ここまで堂々と答えられては余程の証拠かもしくは別人による証言がない限りはベクターの証言が虚偽のものであるとは断定できないのだ。二人は引き下がるより他になかった。ベクターの威張り散らすような顔が癪に障った。
ベクターはその場を我が物顔で仕切り始め、既に次の国王になったつもりでいた。関係者であるレキシーは事情聴取を行った後で自宅へ帰されることになり、馬車の準備ができるまではレキシーは客室にて軟禁されることになった。
医師としてならばレキシーは患者の死亡により、酒を自由に飲むことができたが、今日は襲撃が三度も続いたことから今度は医師としてではなく駆除人として酒を飲むのを控えていたのだ。
レキシーが水差しの入ったグラスを片手に窓の外を眺めていた時だ。
陽が傾いて、オレンジ色の光が窓から差し込んでいることに気が付く。
今頃カーラはシュポスと最後のデートを楽しんでいるのかもしれない。そして陽が暮れた頃に決戦へと向かうのだろう。自分同様にカーラも決戦の場へと赴いているのだろう。
自分も負けてはいられない。シュポスが水を飲んでいると、扉を叩く音が聞こえた。扉を開くと、そこには剣を持ったギークの姿が見えた。ギークはいつもの愛らしい姿の中にどこか翳りの見えた表情を浮かべて笑っていた。
「ハハッ、なんのための護衛なんだよ……国王をみすみす殺させてしまうなんて……」
「あんたのせいじゃないよ。まさか子どもが親を殺すなんていう防ぎようもない事態に見舞われるなんて思いもしなかっただけさ」
「……レキシーさんは知らないだけかもしれないけど、各国はもちろんこの国でも過去の歴史を辿っていけば親が子を、子が親を政治的な立場で殺すなんてたくさんあるんだよ。そんな言葉は言い訳にもならないさ」
「……知りたくなかったよ。そんな話……けど、これではっきりと理解できたね。あいつらを生かしておいてはいけないってことが、さ」
レキシーが拳を震わせながら語っていく。怒りに震えるレキシーを見て何か言葉を掛けようとした時だ。
「よぉ、レキシーさん。どうせあんた暇だろ?少しオレに付き合ってくれや」
扉の向こうからユーリの声が聞こえてきた。だが、駆除人である二人は迂闊には扉の前には近付かずに互いの得物を構えながら扉の向こうに向かって言葉を返していく。
「付き合うって何に付き合えばいいんだい?」
「……少し裏にある庭に来てくれたらいいんだよ。そこで教団所属の暗殺者と駆除人とが最後に殺し合うんだ……悪くはないだろ?」
「……あいにくだけど、レキシーさんはのらないと思うよ。代わりにぼくが相手をするんじゃダメかな?」
ギークが扉の向こうにいるユーリに向かって問い掛けた。
「面白い。二人で決着を付けてやろうじゃあないか」
ユーリの言葉を聞いてギークは扉を開けて決戦の元へと向かっていく。
ユーリとギークが出たのは宮廷の裏にある普段は誰もいないような寂れた庭だった。木々は生い茂り、草は生え散らかし、かつてのオブジェクトとして置かれた置き物はみるみるうちに無惨に生い茂る草に侵食され、ひどいものではひび割れがあった。出入り口にさえ自然が侵食し、植物が生い茂り、景観を変えていた。
人が消えたような無人の庭の中で、ギークは剣を、ユーリは鞭を構えてお互いを睨み合う。
最初に動いたのはユーリの方だった。ユーリは鞭を飛ばしてギークの首に巻き付けようと試みた。それをギークは剣を上方向に突き出して縄を防いだが、ユーリはギークの剣に巻き付いた縄を引っ張り、剣ごとギークを自身の元へと引っ張り出そうと試みていた。
ズルズルとギークの両足が動いていき、ユーリの元へと引っ張られていく。ギークは下唇を噛み締め、それ以上足がギークの元へと引っ張られていくのを阻止しようと目論んだ。だが、幾ら踏ん張ったとしても引張力には勝てなかったらしい。ギークは耐え切れずに剣を手放した。ギークが放り投げた剣はユーリによって回収されたものの、すぐに地面の上へと放り投げられてしまう。
ギークはそれを踏まえて「見事」とだけ褒めた後で懐からユーリがかつて持っていた長鞭を取り出す。
「鞭だと?おい、お前はいつからオレと同じ得物を使うようになった?」
「これを拾った時からかな?最近は練習の頻度を上げているから大分強くなっていると思うよ」
「ほぅ、ならばその腕をオレにも見せてくれよ」
ユーリは鞭を宙の上で回していたかと思うと、その勢いのままにギークへと鞭を飛ばす。ギークも負けじとばかりに鞭を飛ばし、お互いの鞭が宙の上で弾き合い、バチィィィンという凄まじい音が鳴り響いていく。その後もギークとユーリの鞭は空中の上でぶつかり合い、凄まじい音を立てていた。
両者は互いに鞭を使って互いの命を狙っていたが、別の人物も両者の命を狙っていた。昼間レキシーに襲撃をかけた黒装束たちの男である。
黒装束の男たちにとって幸いであったのは二人が決戦の場に選んだのが誰も来ないような寂れた裏の庭であったこと、それから二人がお互いに死闘を演じていて周りが見えなかったことだろう。
黒装束の男たちは二人を確実に始末するために宮廷の中にある親衛隊の駐屯所から弓矢を盗み出していた。
黒装束の男たちは森林のように生い茂る草や木の陰に身を隠し、その陰の中から弓矢をつがって死闘を演じている二人に狙いを定めていく。親衛隊の男たちが放った矢が二人に向かって放たれていく。
先に矢の存在に気が付いたのはギークの方だった。このまま何も言わずに避ければユーリは死ぬだろう。だが、ギークはどうしてもそれができなかった。強大な敵を葬り去れる絶好の機会だというのにギークはユーリを救うために大きな声で警告の言葉を投げ掛けたのだった。ユーリはその言葉に気が付き、慌てて矢を避けようとした。だが、警告の言葉は後一歩届かなかった。その代償としてユーリは心臓に矢を喰らうことになった。
草木の陰に隠れていたと思われる暗殺者の一人がユーリを仕留めたという喜びのためか、隠れていた場所がガサゴソと動いていく。ギークはその場所に向かって鞭を放つ。ギークの飛ばした鞭は木の上に引っ掛かり、ユーリを仕留めた黒装束の男の首に向かって括り付けていくのだった。ギークは鞭に敵の首が引っ掛かったのを確認し、その鞭が木に巻き付いていることを確認してから思いっきり鞭を引き下していくのだった。
鞭によって草陰から黒装束の男が引っ張り上げられ、木の上でバタバタと足を鳴らしていく。ギークは鞭を引っ張り続け鞭を伝って感じる振動が収まるまで引っ張り続けたのだった。
ギークは鞭を引っ込めると、矢を受けて倒れたユーリの元へと駆け付けていく。
ユーリは駆け寄ってきたギークに向かって口から蛇の舌のような赤い血を流しながら笑い掛けた。
「あぁ、お前か……悪いが、勝負は冥界までお預けだな」
ユーリは弱々しい笑みを浮かべながら言った。
「な、何を言うのさッ!」
ギークが咄嗟に否定の言葉を叫んだ。
「だって、そうだろ……この傷じゃあオレは助からねぇからよぉ」
「そ、そんな……」
「まぁ、お前が冥界に来たらその時こそ終わりだぞ。それまでにその鞭……ちゃんと使えるように……」
ユーリはこうして息絶えた。その顔は満足そうに笑っていた。ギークは最後まで自己の信念を貫き通したユーリに対して最後に頭を下げる。これはギークからのユーリに対する敬意だった。
それからギークはユーリによって落とされた剣を拾い上げて宮廷の中へと戻っていった。
二人はそれぞれネオドラビア教の指導者であり、ルパートが司祭で、ポールが大司教なのだという。
レキシーは噂に聞くポールとその腹心であるルパートの顔をこの瞬間に知った。
レキシーはどこか胡散臭い二人に対し訝しげな目を向けていた。
フィンもベクターとネオドラビア教の仲が親密であるということは知っていたが、両者は第三者という立場にある。
フィンは拳を震わせながら相手を睨むしかなかった。
フィンとレキシーの双方が怒りの感情に震えていく中でポールとルパートの両名は何食わぬ顔で虚偽の証言を続けていく。
「我々は殿下の自室にて殿下とその婚約者であらせられるマルグリッタ様にネオドラビア教の教義を授けておりましてな。その際に陛下の居室が何やら騒がしいと近くにいた使用人たちが騒いでおりましてな。そこで我々が駆け付けたところ、陛下がお亡くなりになられていたというわけなのです」
「その通り」
二人は堂々と胸を張って答えた。ここまで堂々と答えられては余程の証拠かもしくは別人による証言がない限りはベクターの証言が虚偽のものであるとは断定できないのだ。二人は引き下がるより他になかった。ベクターの威張り散らすような顔が癪に障った。
ベクターはその場を我が物顔で仕切り始め、既に次の国王になったつもりでいた。関係者であるレキシーは事情聴取を行った後で自宅へ帰されることになり、馬車の準備ができるまではレキシーは客室にて軟禁されることになった。
医師としてならばレキシーは患者の死亡により、酒を自由に飲むことができたが、今日は襲撃が三度も続いたことから今度は医師としてではなく駆除人として酒を飲むのを控えていたのだ。
レキシーが水差しの入ったグラスを片手に窓の外を眺めていた時だ。
陽が傾いて、オレンジ色の光が窓から差し込んでいることに気が付く。
今頃カーラはシュポスと最後のデートを楽しんでいるのかもしれない。そして陽が暮れた頃に決戦へと向かうのだろう。自分同様にカーラも決戦の場へと赴いているのだろう。
自分も負けてはいられない。シュポスが水を飲んでいると、扉を叩く音が聞こえた。扉を開くと、そこには剣を持ったギークの姿が見えた。ギークはいつもの愛らしい姿の中にどこか翳りの見えた表情を浮かべて笑っていた。
「ハハッ、なんのための護衛なんだよ……国王をみすみす殺させてしまうなんて……」
「あんたのせいじゃないよ。まさか子どもが親を殺すなんていう防ぎようもない事態に見舞われるなんて思いもしなかっただけさ」
「……レキシーさんは知らないだけかもしれないけど、各国はもちろんこの国でも過去の歴史を辿っていけば親が子を、子が親を政治的な立場で殺すなんてたくさんあるんだよ。そんな言葉は言い訳にもならないさ」
「……知りたくなかったよ。そんな話……けど、これではっきりと理解できたね。あいつらを生かしておいてはいけないってことが、さ」
レキシーが拳を震わせながら語っていく。怒りに震えるレキシーを見て何か言葉を掛けようとした時だ。
「よぉ、レキシーさん。どうせあんた暇だろ?少しオレに付き合ってくれや」
扉の向こうからユーリの声が聞こえてきた。だが、駆除人である二人は迂闊には扉の前には近付かずに互いの得物を構えながら扉の向こうに向かって言葉を返していく。
「付き合うって何に付き合えばいいんだい?」
「……少し裏にある庭に来てくれたらいいんだよ。そこで教団所属の暗殺者と駆除人とが最後に殺し合うんだ……悪くはないだろ?」
「……あいにくだけど、レキシーさんはのらないと思うよ。代わりにぼくが相手をするんじゃダメかな?」
ギークが扉の向こうにいるユーリに向かって問い掛けた。
「面白い。二人で決着を付けてやろうじゃあないか」
ユーリの言葉を聞いてギークは扉を開けて決戦の元へと向かっていく。
ユーリとギークが出たのは宮廷の裏にある普段は誰もいないような寂れた庭だった。木々は生い茂り、草は生え散らかし、かつてのオブジェクトとして置かれた置き物はみるみるうちに無惨に生い茂る草に侵食され、ひどいものではひび割れがあった。出入り口にさえ自然が侵食し、植物が生い茂り、景観を変えていた。
人が消えたような無人の庭の中で、ギークは剣を、ユーリは鞭を構えてお互いを睨み合う。
最初に動いたのはユーリの方だった。ユーリは鞭を飛ばしてギークの首に巻き付けようと試みた。それをギークは剣を上方向に突き出して縄を防いだが、ユーリはギークの剣に巻き付いた縄を引っ張り、剣ごとギークを自身の元へと引っ張り出そうと試みていた。
ズルズルとギークの両足が動いていき、ユーリの元へと引っ張られていく。ギークは下唇を噛み締め、それ以上足がギークの元へと引っ張られていくのを阻止しようと目論んだ。だが、幾ら踏ん張ったとしても引張力には勝てなかったらしい。ギークは耐え切れずに剣を手放した。ギークが放り投げた剣はユーリによって回収されたものの、すぐに地面の上へと放り投げられてしまう。
ギークはそれを踏まえて「見事」とだけ褒めた後で懐からユーリがかつて持っていた長鞭を取り出す。
「鞭だと?おい、お前はいつからオレと同じ得物を使うようになった?」
「これを拾った時からかな?最近は練習の頻度を上げているから大分強くなっていると思うよ」
「ほぅ、ならばその腕をオレにも見せてくれよ」
ユーリは鞭を宙の上で回していたかと思うと、その勢いのままにギークへと鞭を飛ばす。ギークも負けじとばかりに鞭を飛ばし、お互いの鞭が宙の上で弾き合い、バチィィィンという凄まじい音が鳴り響いていく。その後もギークとユーリの鞭は空中の上でぶつかり合い、凄まじい音を立てていた。
両者は互いに鞭を使って互いの命を狙っていたが、別の人物も両者の命を狙っていた。昼間レキシーに襲撃をかけた黒装束たちの男である。
黒装束の男たちにとって幸いであったのは二人が決戦の場に選んだのが誰も来ないような寂れた裏の庭であったこと、それから二人がお互いに死闘を演じていて周りが見えなかったことだろう。
黒装束の男たちは二人を確実に始末するために宮廷の中にある親衛隊の駐屯所から弓矢を盗み出していた。
黒装束の男たちは森林のように生い茂る草や木の陰に身を隠し、その陰の中から弓矢をつがって死闘を演じている二人に狙いを定めていく。親衛隊の男たちが放った矢が二人に向かって放たれていく。
先に矢の存在に気が付いたのはギークの方だった。このまま何も言わずに避ければユーリは死ぬだろう。だが、ギークはどうしてもそれができなかった。強大な敵を葬り去れる絶好の機会だというのにギークはユーリを救うために大きな声で警告の言葉を投げ掛けたのだった。ユーリはその言葉に気が付き、慌てて矢を避けようとした。だが、警告の言葉は後一歩届かなかった。その代償としてユーリは心臓に矢を喰らうことになった。
草木の陰に隠れていたと思われる暗殺者の一人がユーリを仕留めたという喜びのためか、隠れていた場所がガサゴソと動いていく。ギークはその場所に向かって鞭を放つ。ギークの飛ばした鞭は木の上に引っ掛かり、ユーリを仕留めた黒装束の男の首に向かって括り付けていくのだった。ギークは鞭に敵の首が引っ掛かったのを確認し、その鞭が木に巻き付いていることを確認してから思いっきり鞭を引き下していくのだった。
鞭によって草陰から黒装束の男が引っ張り上げられ、木の上でバタバタと足を鳴らしていく。ギークは鞭を引っ張り続け鞭を伝って感じる振動が収まるまで引っ張り続けたのだった。
ギークは鞭を引っ込めると、矢を受けて倒れたユーリの元へと駆け付けていく。
ユーリは駆け寄ってきたギークに向かって口から蛇の舌のような赤い血を流しながら笑い掛けた。
「あぁ、お前か……悪いが、勝負は冥界までお預けだな」
ユーリは弱々しい笑みを浮かべながら言った。
「な、何を言うのさッ!」
ギークが咄嗟に否定の言葉を叫んだ。
「だって、そうだろ……この傷じゃあオレは助からねぇからよぉ」
「そ、そんな……」
「まぁ、お前が冥界に来たらその時こそ終わりだぞ。それまでにその鞭……ちゃんと使えるように……」
ユーリはこうして息絶えた。その顔は満足そうに笑っていた。ギークは最後まで自己の信念を貫き通したユーリに対して最後に頭を下げる。これはギークからのユーリに対する敬意だった。
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