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第二章『王国を覆う影?ならば、この私が取り除かせていただきますわ』
レストランにて
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「本日はディナーにお招きいただき光栄でございますわ。メイソンさん」
カーラは椅子の上に座りつつ頭を下げてお礼を行う。
カーラとレキシーが座るのは窓際の眺めの良い席の上である。二階建てのレストラン『マーモ』にて絶景を楽しめる素晴らしい場所である。一礼でもしなければ案内を買って出たメイソンに申し訳がない。だが、当人は気にしていないらしい。それどころかメイソンは反対に頭を下げ返して言った。
「とんでもありません。このようなことでお詫びができるのならば願ったり叶ったりですよ」
「そう言っていただけると嬉しいですわ。では本日はお言葉に甘えさせていただき、私とレキシーさんとでここのお食事を楽しませていただきますわ」
「はいはい、こちらもお二方を存分にもてなさせていただきます」
メイソンは再び頭を下げて厨房へと戻っていく。袖の付いたシックな黒色のドレスを身に纏ったカーラは向かい側で茶色のドレスを着たレキシーと食事が来るまでこれまでの出来事を小声で話し合い、整理することになった。
まず振り返るのはメイソンがレストランに復帰をした経緯である。彼が復帰したのは今から十日前のことであった。メイソンは復帰した翌日に診療所に人を派遣して料理を食べるように指示を出したが、治療があるため休日の前でなければと辞退し続け、これだけの日数が空くことにもなったのだ。
二人はそのことを皮切りに用意された食前酒に口をつけてこの十日の間に何が起きたのかを語り合っていく。
八日ほど前にカーラとレキシーは自分たちの周りを誰かが付け狙っていることを悟り、逆に付け狙っている人物を尾行して尾行していた人物の元を辿ると、そこには自分たちの駆除の対象であるスローンが居たのだ。城下町の郊外にある空き家の中で柄の九人程度の悪い男たちに囲まれ酒を片手に横暴に振る舞っていた。
二人はその足で酒場へと向かいギルドマスターにスローンの取り巻きのことについて語り、スローンの取り巻きに関する情報を集めるように指示を出す。
ギルドマスターからの情報によればスローンの取り巻きとなる男たちはいずれも社会の規範から外れたようなごろつきばかりであり、暴力に窃盗、それに破壊行為とやりたい放題であった。おまけにごろつきたちは殺人などにも躊躇なく因縁を付けた哀れな一般人を平気で蹂躙し、その平穏な生活を無茶苦茶にするのである。
彼らはまさしく社会にとっての敵であった。
このような人物であるのならばスローンと共に駆除するべきだろう。ギルドマスターからの情報を得た二人は数が多いため援軍を依頼することにした。結果としてカーラたちの取り分は減ることになったがカーラは構いもしなかった。むしろ確実に仕留められるという安堵感の方が強かった。
ギルドマスターは例に倣ってヒューゴとギークの両名を派遣し、機会を見計らってスローンとその仲間を仕留めるように指示を出す。
その後は敵を利用しての逆尾行や逆追跡などを行い敵が収集する以上の情報をこちらが入手してきたのであった。
八日という長い時間の間でスローンとその仲間たちはカーラを連れ去って監禁し、始末するという計画を練り上げていた。だが、相手が集中力のないごろつきであるためか会議は上手く進まない。中には飽きて酒を飲む者までいるのだからスローンも大変だろう。
根城にしている空き家の床下でカーラたちは苦笑しながら聞いていた。
スローンが計画を立て終えたのはつい先日のことであった。スローンは魅力的な褒美で釣ってごろつきたちに思い付いた計画を聞かせたのである。
スローンが立てた計画というのは診療所の時間が終わって油断した頃合いを狙ってカーラを昏倒させた後に男たちでカーラの体を担いで郊外に持っていき、話を付けるというものだった。
空き家に置かれた古びた肘掛けの揺り椅子の上に座ったスローンは紫色の液体が入った小瓶を片手に得意げな顔を浮かべながら言った。
「いいか、お前たちあたしは親父が言う新しいママとやらに会いたいんだ。どうせ親父の財産目当てに結婚するような碌でもない奴だけど、ちゃんと挨拶してやらないとねぇ。お前が結婚する相手の娘はこういう相手なんだとね」
スローンは怪しい笑みを浮かべて言った。その言葉を聞いて九人の男たちは拳を振り上げながらスローンに同調していた。それから日取りや計画に必要な物などを事細かに説明していく。床下でスローンが連れ去る予定の本人が知っているとも知らずに。
四人はその言葉を聞いた後で床下から這い出し、それに対抗するための準備を行うために自宅へと戻っていく。
スローンの言葉による決行の日というのは結論が付けられてから三日後のことであった。つまり、今二人がレストランを訪れている時より二日後のことになる。
レストランを訪れた翌日は休日でアルコールと肉料理などに含まれる香気を抜くためと襲撃準備のために一日を費やすことになるだろう。だから真の意味での骨休めというのはこの日にしかできないのだ。
カーラは前菜を食べている最中や玉ねぎのスープが運ばれてきた当初こそゆっくりとそんなことを考えていたが、運ばれてきた玉ねぎのスープの匂いに鼻腔を刺激されるとそのようなことを考える暇もなかった。スープを一口啜ると、舌の上にあっさりとした味が広がっていく。
通常であるのならば玉ねぎのスープというものは濃い味をしているのだが、あっさりとした味わいに設定したことによって玉ねぎ本来の旨みを楽しむことができた。このようなものをすぐに飲むのは勿体ない。カーラはゆっくりとスープを口の中に運んでいく。玉ねぎのスープの後は香草を用いた魚の煮物料理であった。深い縁の皿の中に香草と共にじっくりと煮込まれた中程度の白身魚の姿が見えた。
夕食に出るのは大抵が青魚であるからそれも珍しかった。カーラとレキシーはフォークとナイフを使って上品に魚を切り分けていく。口に含めば徹底的に煮た魚が舌の上に染み渡り、魚本来の旨さに香草を足したことで加えられた香りが加わり、絶妙な味を作り出していた。
カーラは元公爵令嬢ということだけはあって動揺することなく食べていたが、レキシーはその美味しさに完全に理性を奪われてしまったらしく、フォークとナイフを動かす手を止め、魚料理の味に惚けていた。
カーラがそんなレキシーの姿を見て苦笑していた時だ。大きく扉を破る音が聞こえた。その音を聞いてレキシーも正気を取り戻し、音が鳴り響いた方向を振り向く。
そこには例の取り巻きを大勢引き連れたメイソンの一人娘スローンの姿が見えた。スローンは困惑する客たちをよそに血走った目でカーラを探していた。二人はその姿を見て背中の肩を強張らせてしまう。予定が代わり、急遽レストランにいるところを集団で拉致しようかと考えていたのだろうか。
スローンは心の中で激しく動揺しているカーラの姿を確認すると、手下を引き連れて机の前に辿り着いた。
それから机の上を勢いよく叩きながら問い掛けた。
「おいッ!テメェか!?親父の再婚相手のカーラっていうのは!?」
「はい?」
カーラは首を傾げた。カーラからすれば本当に身に覚えがないことであるのだが、スローンはカーラが惚けたように思えたのだろう。スローンは怒りに駆られてカーラの胸ぐらを掴み上げていく。
「この高そうなドレス親父に買ってもらったんだろ?えっ?これまでいくら貢いでもらったんだ?」
「何を勘違いしているのかわかりませんが、やめてくださいな。私このドレス縫うのにとても時間がかかりましたの。せっかくメイソンさんがご招待してくださるというから服飾店に納める予定の服と並行して毎晩夜遅くまで縫っていたんですのよ」
カーラのスローンとは対照的な冷静な物言いを聞いてレストランを訪れていた他の客たちから笑いが溢れていく。それを聞いて屈辱で耳を赤く染めたスローンはカーラを怒りのまま突き飛ばし、地面の上に倒した。それを見て観客たちから悲鳴が上がる。同時にレキシーが見過ごすことができないとばかりに席の上から勢いよく立ち上がっていく。
「何をするんだい!?」
「やかましいッ!これは警告なんだよッ!」
「警告とはどういうことなんだい?」
「親父……メイソンから手を引けってことさ……いいかい?これ以上、そこにいる女が親父に妙な色気を使いやがったらこんなものじゃすまねぇからな」
「……こんなものでは済まない?では、どのようになさるつもりですの?」
カーラが両目に青白い光を帯び、相手を威圧させるかのように問い掛けた。
スローンはカーラの威圧感に思わずたじろぎつつも負けじと睨み付けながら言った。
「テメェ、覚えてやがれ……警告はしたからな。テメェに産まれてきたことを後悔するような目に遭わせてやるからな」
「……あら、楽しみですわ。よもや下賤なごろつき同然のあなたが私のような高貴な令嬢に何をしようというのかしら?捕らえた途端に私の威光にひれ伏してしまうのではなくて?」
「……よし、先に手袋を放り投げたのはテメェの方だぜ」
スローンは済ました態度でこちらを睨むカーラを再び睨み付けてから取り巻きを連れてレストランを去っていく。
カーラはその後ろ姿をいつまでも見つめていた。
カーラは椅子の上に座りつつ頭を下げてお礼を行う。
カーラとレキシーが座るのは窓際の眺めの良い席の上である。二階建てのレストラン『マーモ』にて絶景を楽しめる素晴らしい場所である。一礼でもしなければ案内を買って出たメイソンに申し訳がない。だが、当人は気にしていないらしい。それどころかメイソンは反対に頭を下げ返して言った。
「とんでもありません。このようなことでお詫びができるのならば願ったり叶ったりですよ」
「そう言っていただけると嬉しいですわ。では本日はお言葉に甘えさせていただき、私とレキシーさんとでここのお食事を楽しませていただきますわ」
「はいはい、こちらもお二方を存分にもてなさせていただきます」
メイソンは再び頭を下げて厨房へと戻っていく。袖の付いたシックな黒色のドレスを身に纏ったカーラは向かい側で茶色のドレスを着たレキシーと食事が来るまでこれまでの出来事を小声で話し合い、整理することになった。
まず振り返るのはメイソンがレストランに復帰をした経緯である。彼が復帰したのは今から十日前のことであった。メイソンは復帰した翌日に診療所に人を派遣して料理を食べるように指示を出したが、治療があるため休日の前でなければと辞退し続け、これだけの日数が空くことにもなったのだ。
二人はそのことを皮切りに用意された食前酒に口をつけてこの十日の間に何が起きたのかを語り合っていく。
八日ほど前にカーラとレキシーは自分たちの周りを誰かが付け狙っていることを悟り、逆に付け狙っている人物を尾行して尾行していた人物の元を辿ると、そこには自分たちの駆除の対象であるスローンが居たのだ。城下町の郊外にある空き家の中で柄の九人程度の悪い男たちに囲まれ酒を片手に横暴に振る舞っていた。
二人はその足で酒場へと向かいギルドマスターにスローンの取り巻きのことについて語り、スローンの取り巻きに関する情報を集めるように指示を出す。
ギルドマスターからの情報によればスローンの取り巻きとなる男たちはいずれも社会の規範から外れたようなごろつきばかりであり、暴力に窃盗、それに破壊行為とやりたい放題であった。おまけにごろつきたちは殺人などにも躊躇なく因縁を付けた哀れな一般人を平気で蹂躙し、その平穏な生活を無茶苦茶にするのである。
彼らはまさしく社会にとっての敵であった。
このような人物であるのならばスローンと共に駆除するべきだろう。ギルドマスターからの情報を得た二人は数が多いため援軍を依頼することにした。結果としてカーラたちの取り分は減ることになったがカーラは構いもしなかった。むしろ確実に仕留められるという安堵感の方が強かった。
ギルドマスターは例に倣ってヒューゴとギークの両名を派遣し、機会を見計らってスローンとその仲間を仕留めるように指示を出す。
その後は敵を利用しての逆尾行や逆追跡などを行い敵が収集する以上の情報をこちらが入手してきたのであった。
八日という長い時間の間でスローンとその仲間たちはカーラを連れ去って監禁し、始末するという計画を練り上げていた。だが、相手が集中力のないごろつきであるためか会議は上手く進まない。中には飽きて酒を飲む者までいるのだからスローンも大変だろう。
根城にしている空き家の床下でカーラたちは苦笑しながら聞いていた。
スローンが計画を立て終えたのはつい先日のことであった。スローンは魅力的な褒美で釣ってごろつきたちに思い付いた計画を聞かせたのである。
スローンが立てた計画というのは診療所の時間が終わって油断した頃合いを狙ってカーラを昏倒させた後に男たちでカーラの体を担いで郊外に持っていき、話を付けるというものだった。
空き家に置かれた古びた肘掛けの揺り椅子の上に座ったスローンは紫色の液体が入った小瓶を片手に得意げな顔を浮かべながら言った。
「いいか、お前たちあたしは親父が言う新しいママとやらに会いたいんだ。どうせ親父の財産目当てに結婚するような碌でもない奴だけど、ちゃんと挨拶してやらないとねぇ。お前が結婚する相手の娘はこういう相手なんだとね」
スローンは怪しい笑みを浮かべて言った。その言葉を聞いて九人の男たちは拳を振り上げながらスローンに同調していた。それから日取りや計画に必要な物などを事細かに説明していく。床下でスローンが連れ去る予定の本人が知っているとも知らずに。
四人はその言葉を聞いた後で床下から這い出し、それに対抗するための準備を行うために自宅へと戻っていく。
スローンの言葉による決行の日というのは結論が付けられてから三日後のことであった。つまり、今二人がレストランを訪れている時より二日後のことになる。
レストランを訪れた翌日は休日でアルコールと肉料理などに含まれる香気を抜くためと襲撃準備のために一日を費やすことになるだろう。だから真の意味での骨休めというのはこの日にしかできないのだ。
カーラは前菜を食べている最中や玉ねぎのスープが運ばれてきた当初こそゆっくりとそんなことを考えていたが、運ばれてきた玉ねぎのスープの匂いに鼻腔を刺激されるとそのようなことを考える暇もなかった。スープを一口啜ると、舌の上にあっさりとした味が広がっていく。
通常であるのならば玉ねぎのスープというものは濃い味をしているのだが、あっさりとした味わいに設定したことによって玉ねぎ本来の旨みを楽しむことができた。このようなものをすぐに飲むのは勿体ない。カーラはゆっくりとスープを口の中に運んでいく。玉ねぎのスープの後は香草を用いた魚の煮物料理であった。深い縁の皿の中に香草と共にじっくりと煮込まれた中程度の白身魚の姿が見えた。
夕食に出るのは大抵が青魚であるからそれも珍しかった。カーラとレキシーはフォークとナイフを使って上品に魚を切り分けていく。口に含めば徹底的に煮た魚が舌の上に染み渡り、魚本来の旨さに香草を足したことで加えられた香りが加わり、絶妙な味を作り出していた。
カーラは元公爵令嬢ということだけはあって動揺することなく食べていたが、レキシーはその美味しさに完全に理性を奪われてしまったらしく、フォークとナイフを動かす手を止め、魚料理の味に惚けていた。
カーラがそんなレキシーの姿を見て苦笑していた時だ。大きく扉を破る音が聞こえた。その音を聞いてレキシーも正気を取り戻し、音が鳴り響いた方向を振り向く。
そこには例の取り巻きを大勢引き連れたメイソンの一人娘スローンの姿が見えた。スローンは困惑する客たちをよそに血走った目でカーラを探していた。二人はその姿を見て背中の肩を強張らせてしまう。予定が代わり、急遽レストランにいるところを集団で拉致しようかと考えていたのだろうか。
スローンは心の中で激しく動揺しているカーラの姿を確認すると、手下を引き連れて机の前に辿り着いた。
それから机の上を勢いよく叩きながら問い掛けた。
「おいッ!テメェか!?親父の再婚相手のカーラっていうのは!?」
「はい?」
カーラは首を傾げた。カーラからすれば本当に身に覚えがないことであるのだが、スローンはカーラが惚けたように思えたのだろう。スローンは怒りに駆られてカーラの胸ぐらを掴み上げていく。
「この高そうなドレス親父に買ってもらったんだろ?えっ?これまでいくら貢いでもらったんだ?」
「何を勘違いしているのかわかりませんが、やめてくださいな。私このドレス縫うのにとても時間がかかりましたの。せっかくメイソンさんがご招待してくださるというから服飾店に納める予定の服と並行して毎晩夜遅くまで縫っていたんですのよ」
カーラのスローンとは対照的な冷静な物言いを聞いてレストランを訪れていた他の客たちから笑いが溢れていく。それを聞いて屈辱で耳を赤く染めたスローンはカーラを怒りのまま突き飛ばし、地面の上に倒した。それを見て観客たちから悲鳴が上がる。同時にレキシーが見過ごすことができないとばかりに席の上から勢いよく立ち上がっていく。
「何をするんだい!?」
「やかましいッ!これは警告なんだよッ!」
「警告とはどういうことなんだい?」
「親父……メイソンから手を引けってことさ……いいかい?これ以上、そこにいる女が親父に妙な色気を使いやがったらこんなものじゃすまねぇからな」
「……こんなものでは済まない?では、どのようになさるつもりですの?」
カーラが両目に青白い光を帯び、相手を威圧させるかのように問い掛けた。
スローンはカーラの威圧感に思わずたじろぎつつも負けじと睨み付けながら言った。
「テメェ、覚えてやがれ……警告はしたからな。テメェに産まれてきたことを後悔するような目に遭わせてやるからな」
「……あら、楽しみですわ。よもや下賤なごろつき同然のあなたが私のような高貴な令嬢に何をしようというのかしら?捕らえた途端に私の威光にひれ伏してしまうのではなくて?」
「……よし、先に手袋を放り投げたのはテメェの方だぜ」
スローンは済ました態度でこちらを睨むカーラを再び睨み付けてから取り巻きを連れてレストランを去っていく。
カーラはその後ろ姿をいつまでも見つめていた。
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