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第二章『王国を覆う影?ならば、この私が取り除かせていただきますわ』
せめてもの弔いをと
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「何をやっているんだッ!このグズがッ!」
中年の男性が年若い赤い髪をしたメイドの胸ぐらを掴み上げながら顔を近付けて怒鳴り付けていた。メイドは男の放つ剣幕に恐怖を覚えて涙さえ見せていたが、男性は涙を見ても容赦することなくメイドを怒鳴り付けていく。
「この役立たずがッ!誰のおかげで飯が食えてると思ってるんだッ!」
「閣下のお陰ですッ!閣下のお陰で私たちは食事を食べられていますッ!」
「そのくせ、テメェはその恩を仇で返しやがってッ!誰がテメェにこんなものを運べなんて言いやがったッ!」
男は先程自分が自分の手で地面の上に落として割ったワインに向かって人差し指を突き付けながら叫ぶ。
それは先程男が今現在虐めているメイドに命じて持って来させたワインであった。だが、突然男性は気が変わり、メイドに頼んだワインではなく別のワインが飲みたくなったのだ。
だが、メイドはそんな自分の心境のことなども知らずにワインを変えることなく持ってきたのだ。だから男性はメイドを怒鳴り付けていたのだ。メイドならば自身の心境を察してワインを運ぶのが当然だというのに。
胸ぐらを掴み上げてもなお男の怒りは収まらず、メイドの胸ぐらを掴み上げて自身が割ったワインの元へと投げ飛ばしたのであった。投げ飛ばされたメイドが割れたワインのグラスにあたって怪我をしなかったのは不幸中の幸いというべきだろう。メイドが立ち上がろうとした時だ。男が近付き、わざわざメイドと目線を合わせながら言った。
「舐めろ」
「な、何をでしょうか?」
メイドの体が震えていく。男の言葉の意味が理解できずに涙を流していたのだが、男は割れたワインと地面の上に盛大に溢れた赤い液体を指差しながら叫んだのであった。
「このワインだッ!ここに溢れたワインを犬のように舐めろと指示を出しているんだッ!」
「お、お許しくださいませ!」
男が無理やりワインを舐めさせようとした時だ。扉が開いたかと思うと赤い髪を短く整えた中年のメイドが現れて割れたワインのそばで泣いている若いメイドを勢いよく平手打ちを喰らわせたのであった。
中年のメイドは慌てて頭を下げた後で若いメイドにも頭を下げさせて非礼を詫びさせたのであった。
中年のメイドの懇願によって若いメイドは罪を許され、部屋から下がる許可を与えられた。
暗い廊下の中を二人のメイドが連れ添いながら歩いていく。
しばらくの間重い沈黙が続いたが、やがて若いメイドが口を開いた。
「お母様、申し訳ありません。私のせいであのようなことをーー」
「いいんだよ。旦那様の癇癪は昔からなんだから……」
「……お母様、無茶を承知で相談があるのですが乗っていただけませんか?」
「なんだい?」
「この屋敷から逃げません?屋敷から逃げてどこかで暮らしましょう」
「…‥無理だね。あたしたちはこの屋敷以外のことは何も知らないんだから……外に出たらあんたの叔父さん……イーサンのように行方もわからないまま死んじゃうんだよ」
「でも、死体が見つかっていないんだしーー」
「残念だけど、諦めておくれよ。これはもう運命なんだよ……運命というのは従うしかない。そういうものなんだよ」
「……お母様」
気まずそうに顔を背ける母親に対して娘が何か言葉を掛けようにも掛けることはできなかった。
この時二人がお互いに顔を背けてさえいなければ自分たちとすれ違ったメイドになりすました侵入者の存在に気が付いていただろう。
そうなればこの後に起こる悲劇も防げたはずであった。
メイド服を着込み、両手にワインの瓶を抱えたカーラは二人のメイドがすれ違い様に去っていくのを目撃してからこの屋敷の主人が住んでいる部屋に向かっていく。
エプロンドレスの袖の中には得物である針を仕込ませている。カーラは堂々と屋敷の中を闊歩し二人が出て行った屋敷の主人の部屋の扉をノックして堂々と足を踏み入れたのであった。
先程のこともあって忌々しげに窓の外を眺めていた屋敷の主人は突然ワインの瓶を持って現れた見慣れないメイドを見て歓喜した。見慣れないメイドの両手から慌ててワインを奪い取って貴族とは思えないほどに下品な手口で酒を飲み干していく。
ワインの瓶を空にして地面の上に放り投げると、口の周りに付いた液体を袖で拭い取った後で見慣れないメイドを見て舌舐めずりを行う。
整った金髪に愛らしい顔。それに全身から漂う上品さ。どれをとっても魅力的である。
屋敷の主人が舌舐めずりをしてから愚かな命令を下そうとした時だ。その麗しいメイドが主人から命じられる前に口を開いたのであった。
「どうでしょう?人生において最後となるお酒のお味は?」
「最後?何を言っている?」
それが屋敷の主人の最後の言葉となった。というのもメイドが、いや、駆除人カーラが知らないうちに背後へと回り込み、その首元に得物である針を延髄へと突き立てたからであった。
屋敷の主人は言葉を悲鳴を上げる暇もなく絶命した。
カーラはその後も後ろめたさを感じることなくメイドの服装のまま暗い廊下の中を歩いていく。
カーラは屋敷の端でメイド服を脱ぎ捨てて、元の服装に戻って屋敷を後にしていく。
屋敷を後にしたカーラはギルドマスターの運営する酒場へと向かい、屋敷の主人を葬り去ったことを報告した。
ギルドマスターはカーラの報告をお茶を淹れながら聞いていた。
カーラが全てを語り終えた頃に後にギルドマスターはカーラの前に淹れたてのお茶とそれから報酬となる数枚の銀貨を置いた。
「ありがとう。あの男があの世に逝ってくれたお陰で無念の思いで死んでいった人たちも報われるだろう」
「いいえ、私の方こそハリー・ウィザードの依頼を取り消す代わりにマスターが新たに下さった依頼に感謝しておりますわ」
カーラはギルドマスターが用意したお茶に口をつけながら言った。
「……ハリーが裁かれてもまだまだ世の中に法の網を掻い潜る悪党は居ますからね。だから埋め合わせの依頼なんてできる。嫌な世の中さ」
ギルドマスターの声は震えていた。彼も憤っているのだろう。世の中において悪というものが蔓延っているということに。カーラもそのことを感じ取ってから黙ってギルドマスターを見つめていた。
「……ですわね。そういえばマスター。私屋敷に潜入した時にメイドから妙な言葉を聞いたんですの」
「妙な言葉?」
ギルドマスターの眉が上がる。
「えぇ、『叔父のイーサン』という言葉です。私その言葉が引っ掛かっておりまして」
「イーサンといえばカーラと二度も激闘を繰り広げたというその人のことかい?」
「えぇ、そのイーサンという方ですわ」
「なるほど、暗殺者であるイーサンなる男は今回カーラが駆除に向かってもらった屋敷で働いていたという経験も考えられるわけか」
「その通りですの。それでマスター。もしかしてではありますが、イーサンは今回私めが駆除した屋敷の主人に虐められていたのではないかと思いまして」
「……もしかしたら今回の駆除がイーサンという男に対する手向となった可能性もある……そう言いたいわけだね?」
「えぇ、敵でありながらも無念の思いを抱きながら死んでいったその方に対する私からの弔いになった……そう祈りたいですわね」
カーラは机の上に報酬を受け取り、それをポケットの中へと仕舞い込み、ギルドマスターが淹れたお茶を飲み干してから足で自宅へと戻っていく。
本日も仕事がある。本業があるといってもそれを疎かにしてはならない。
自宅で朝食を摂ってから身支度を整えて診療所へと向かう。
診療所で脂汗にまみれながらレキシーの手伝いをしながら診療所で患者の面倒を見ていた。
薬の準備をしたり、様子を伺ったりと忙しい日々である。
いつも時間を忘れるほどに働いているので気が付けばお昼の時間になっていたりする。カーラはレキシーが見ていた最後の患者の面倒を見終えたかと思うと、大きく溜息を吐いて椅子の上に深く腰を掛けた。
汗を拭い取りながら深呼吸を行なっていく。
「お疲れ様、カーラ。裏の仕事をさせた直後に表の仕事もさせて申し訳ないねぇ」
「裏を片付けた後で表を休んだらこちらが疑われますもの。レキシーさんこそいつもお疲れ様ですわ」
「いえいえ、じゃあそろそろお昼でも買いに行くかい?」
「じゃあ、今日は私がお昼をご馳走しますわ」
カーラは先程の報酬が入った自身の財布を取り出しながら言った。
「遠慮しておくよ。あんたは奢る分の金を復讐のために貯めておきな」
最初こそ遠慮しようかと考えたものであるが、カーラは首を縦に振ってレキシーの好意に甘えることにした。
二人は診療所を出て何気なしに外を見上げた。空の上には巨大な雲が掛かっていた。
その日は朝からどこか雲が掛かった天気であり、街行く人々を不安にさせていた。
中年の男性が年若い赤い髪をしたメイドの胸ぐらを掴み上げながら顔を近付けて怒鳴り付けていた。メイドは男の放つ剣幕に恐怖を覚えて涙さえ見せていたが、男性は涙を見ても容赦することなくメイドを怒鳴り付けていく。
「この役立たずがッ!誰のおかげで飯が食えてると思ってるんだッ!」
「閣下のお陰ですッ!閣下のお陰で私たちは食事を食べられていますッ!」
「そのくせ、テメェはその恩を仇で返しやがってッ!誰がテメェにこんなものを運べなんて言いやがったッ!」
男は先程自分が自分の手で地面の上に落として割ったワインに向かって人差し指を突き付けながら叫ぶ。
それは先程男が今現在虐めているメイドに命じて持って来させたワインであった。だが、突然男性は気が変わり、メイドに頼んだワインではなく別のワインが飲みたくなったのだ。
だが、メイドはそんな自分の心境のことなども知らずにワインを変えることなく持ってきたのだ。だから男性はメイドを怒鳴り付けていたのだ。メイドならば自身の心境を察してワインを運ぶのが当然だというのに。
胸ぐらを掴み上げてもなお男の怒りは収まらず、メイドの胸ぐらを掴み上げて自身が割ったワインの元へと投げ飛ばしたのであった。投げ飛ばされたメイドが割れたワインのグラスにあたって怪我をしなかったのは不幸中の幸いというべきだろう。メイドが立ち上がろうとした時だ。男が近付き、わざわざメイドと目線を合わせながら言った。
「舐めろ」
「な、何をでしょうか?」
メイドの体が震えていく。男の言葉の意味が理解できずに涙を流していたのだが、男は割れたワインと地面の上に盛大に溢れた赤い液体を指差しながら叫んだのであった。
「このワインだッ!ここに溢れたワインを犬のように舐めろと指示を出しているんだッ!」
「お、お許しくださいませ!」
男が無理やりワインを舐めさせようとした時だ。扉が開いたかと思うと赤い髪を短く整えた中年のメイドが現れて割れたワインのそばで泣いている若いメイドを勢いよく平手打ちを喰らわせたのであった。
中年のメイドは慌てて頭を下げた後で若いメイドにも頭を下げさせて非礼を詫びさせたのであった。
中年のメイドの懇願によって若いメイドは罪を許され、部屋から下がる許可を与えられた。
暗い廊下の中を二人のメイドが連れ添いながら歩いていく。
しばらくの間重い沈黙が続いたが、やがて若いメイドが口を開いた。
「お母様、申し訳ありません。私のせいであのようなことをーー」
「いいんだよ。旦那様の癇癪は昔からなんだから……」
「……お母様、無茶を承知で相談があるのですが乗っていただけませんか?」
「なんだい?」
「この屋敷から逃げません?屋敷から逃げてどこかで暮らしましょう」
「…‥無理だね。あたしたちはこの屋敷以外のことは何も知らないんだから……外に出たらあんたの叔父さん……イーサンのように行方もわからないまま死んじゃうんだよ」
「でも、死体が見つかっていないんだしーー」
「残念だけど、諦めておくれよ。これはもう運命なんだよ……運命というのは従うしかない。そういうものなんだよ」
「……お母様」
気まずそうに顔を背ける母親に対して娘が何か言葉を掛けようにも掛けることはできなかった。
この時二人がお互いに顔を背けてさえいなければ自分たちとすれ違ったメイドになりすました侵入者の存在に気が付いていただろう。
そうなればこの後に起こる悲劇も防げたはずであった。
メイド服を着込み、両手にワインの瓶を抱えたカーラは二人のメイドがすれ違い様に去っていくのを目撃してからこの屋敷の主人が住んでいる部屋に向かっていく。
エプロンドレスの袖の中には得物である針を仕込ませている。カーラは堂々と屋敷の中を闊歩し二人が出て行った屋敷の主人の部屋の扉をノックして堂々と足を踏み入れたのであった。
先程のこともあって忌々しげに窓の外を眺めていた屋敷の主人は突然ワインの瓶を持って現れた見慣れないメイドを見て歓喜した。見慣れないメイドの両手から慌ててワインを奪い取って貴族とは思えないほどに下品な手口で酒を飲み干していく。
ワインの瓶を空にして地面の上に放り投げると、口の周りに付いた液体を袖で拭い取った後で見慣れないメイドを見て舌舐めずりを行う。
整った金髪に愛らしい顔。それに全身から漂う上品さ。どれをとっても魅力的である。
屋敷の主人が舌舐めずりをしてから愚かな命令を下そうとした時だ。その麗しいメイドが主人から命じられる前に口を開いたのであった。
「どうでしょう?人生において最後となるお酒のお味は?」
「最後?何を言っている?」
それが屋敷の主人の最後の言葉となった。というのもメイドが、いや、駆除人カーラが知らないうちに背後へと回り込み、その首元に得物である針を延髄へと突き立てたからであった。
屋敷の主人は言葉を悲鳴を上げる暇もなく絶命した。
カーラはその後も後ろめたさを感じることなくメイドの服装のまま暗い廊下の中を歩いていく。
カーラは屋敷の端でメイド服を脱ぎ捨てて、元の服装に戻って屋敷を後にしていく。
屋敷を後にしたカーラはギルドマスターの運営する酒場へと向かい、屋敷の主人を葬り去ったことを報告した。
ギルドマスターはカーラの報告をお茶を淹れながら聞いていた。
カーラが全てを語り終えた頃に後にギルドマスターはカーラの前に淹れたてのお茶とそれから報酬となる数枚の銀貨を置いた。
「ありがとう。あの男があの世に逝ってくれたお陰で無念の思いで死んでいった人たちも報われるだろう」
「いいえ、私の方こそハリー・ウィザードの依頼を取り消す代わりにマスターが新たに下さった依頼に感謝しておりますわ」
カーラはギルドマスターが用意したお茶に口をつけながら言った。
「……ハリーが裁かれてもまだまだ世の中に法の網を掻い潜る悪党は居ますからね。だから埋め合わせの依頼なんてできる。嫌な世の中さ」
ギルドマスターの声は震えていた。彼も憤っているのだろう。世の中において悪というものが蔓延っているということに。カーラもそのことを感じ取ってから黙ってギルドマスターを見つめていた。
「……ですわね。そういえばマスター。私屋敷に潜入した時にメイドから妙な言葉を聞いたんですの」
「妙な言葉?」
ギルドマスターの眉が上がる。
「えぇ、『叔父のイーサン』という言葉です。私その言葉が引っ掛かっておりまして」
「イーサンといえばカーラと二度も激闘を繰り広げたというその人のことかい?」
「えぇ、そのイーサンという方ですわ」
「なるほど、暗殺者であるイーサンなる男は今回カーラが駆除に向かってもらった屋敷で働いていたという経験も考えられるわけか」
「その通りですの。それでマスター。もしかしてではありますが、イーサンは今回私めが駆除した屋敷の主人に虐められていたのではないかと思いまして」
「……もしかしたら今回の駆除がイーサンという男に対する手向となった可能性もある……そう言いたいわけだね?」
「えぇ、敵でありながらも無念の思いを抱きながら死んでいったその方に対する私からの弔いになった……そう祈りたいですわね」
カーラは机の上に報酬を受け取り、それをポケットの中へと仕舞い込み、ギルドマスターが淹れたお茶を飲み干してから足で自宅へと戻っていく。
本日も仕事がある。本業があるといってもそれを疎かにしてはならない。
自宅で朝食を摂ってから身支度を整えて診療所へと向かう。
診療所で脂汗にまみれながらレキシーの手伝いをしながら診療所で患者の面倒を見ていた。
薬の準備をしたり、様子を伺ったりと忙しい日々である。
いつも時間を忘れるほどに働いているので気が付けばお昼の時間になっていたりする。カーラはレキシーが見ていた最後の患者の面倒を見終えたかと思うと、大きく溜息を吐いて椅子の上に深く腰を掛けた。
汗を拭い取りながら深呼吸を行なっていく。
「お疲れ様、カーラ。裏の仕事をさせた直後に表の仕事もさせて申し訳ないねぇ」
「裏を片付けた後で表を休んだらこちらが疑われますもの。レキシーさんこそいつもお疲れ様ですわ」
「いえいえ、じゃあそろそろお昼でも買いに行くかい?」
「じゃあ、今日は私がお昼をご馳走しますわ」
カーラは先程の報酬が入った自身の財布を取り出しながら言った。
「遠慮しておくよ。あんたは奢る分の金を復讐のために貯めておきな」
最初こそ遠慮しようかと考えたものであるが、カーラは首を縦に振ってレキシーの好意に甘えることにした。
二人は診療所を出て何気なしに外を見上げた。空の上には巨大な雲が掛かっていた。
その日は朝からどこか雲が掛かった天気であり、街行く人々を不安にさせていた。
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