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第一章『この私、カーラ・プラフティーが処刑台のベルを鳴らせていただきますわ』
聖女殺し
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「しかし、まさか聖女様が貴族のお宅を脅迫なさるとはね」
レキシーが掌を覆わんばかりの大きさの赤い色の宝石をいじりながら言った。
「まったくですわ。最近の王国貴族は本来の厳格な態度も忘れ、寛容さばかり打ち出して……そんなんだから、聖女などとして魔法を身に付けただけの平民が貴族の家を乗っ取るのですわ」
「おっ、その平民に全部奪い取られた悪役令嬢様が言うと説得力は段違いだねぇ」
「もう茶化さないでくださいな。それよりも、レキシーさん。本当にここであっていらして?」
「間違いないよ。聖女様はここで愛人と密会するって手筈なんだ。マスターの情報が正しければね」
二人が身を潜めているのは街の一軒家の陰。聖女様の愛人の男の家である。
「しかし、婚約者がいるというのに愛人を作るなんてねぇ、仮にも相手は貴族様だよ。制裁が怖いとは思わないのかい?」
「あら、相手は聖女様でしてよ。いうなれば家の繁栄のもと。それを害したとあらば神によって制裁が課されるとあらば貴族の家でも放っておくに違いありませんわ」
カーラの言葉はあたっていた。実際クライン王国では聖女と呼ばれる女は格別に扱われることになっていたのだ。
恐らく依頼を受けた家では自身が貴族の家に聖女として見出されたのをいいことに気弱な貴族の跡取り息子を翻弄し、散々に弄んだばかりか、その息子の両親に愛人の家の元へと行くのを手助けさせていたのである。
「けど、それがそこまで問題があることなのかい?確かに性格は悪いと思うけど、何も殺すまでしなくても……」
「フフッ、お二方が明確に聖女様を排除なさろうと心を固められたのは聖女様が一線を超えたからなのよ。マスターの話を聞いていなかったの?」
耳を赤く染めるレキシーに向かってカーラは語り出す。
聖女を名乗る平民出身の美女はあろう事か横領を行ったのだ。
その金で流行りの宝石やらドレスやらを購入し、あまつさえは愛人に貢ぐための資金を貴族の家の金庫から奪い取ったのである。
「なるほどねぇ、なかなかの悪党じゃないか」
レキシーは感心したように言った。
「でも、これだけではありませんの。聖女様はその二つ名に似つかわしくない悪行を行い、とうとう貴族様からも見捨てられましたの」
カーラがマスターから伝えられた話によると、聖女様は直接的ではないが、人を殺したのだという。
相手は貴族の家に仕える若い召使い。
親子三代で依頼者の家に仕えていたという青年は聖女様の横領と愛人の件を世間に訴えようと試みたのだ。
いかに聖女といえどもこの件が明るみになっては立場が危うくなる。
今は逆らえないといえども、『聖女』という二つ名に似つかわしくないことが判明すればここぞとばかりに自分を追放するだろう。
危機を感じた彼女は若く勇気ある召使いを愛人の手を使って殺してしまったと噂されている。
決定的な証拠がないため追及することもできない。そこで、害虫駆除人に依頼を発注したのだという。
「あの時も社交界の方で若い召使いの死は話題になりましたわ。私あの時にギルドに依頼がこなかったのが不思議なくらいでして」
「なるほどねぇ、確かにそうだ」
レキシーは服の中に隠し持っている剣を光らせながら言った。
その後もしばらく二人は物陰に隠れながら会話を行なっていたのだが、家の前に馬車が止まると、打ち切り、陰から首を出して馬車の様子を伺う。
馬車の中央には貴族の紋章が刻まれており、馬車がどこの家のものであるのかは明白であった。
しかし、馬車から降り立ったのは紋章の家の一員ではない。
この国で聖女と称えられる女性ーーアンナ・ギルバートであった。整えられた長い金髪、雪を思わせるような白く綺麗な肌。形の良いピンク色の唇に長く整えられた鼻、手入れの行き届いた眉毛に縁取られた緑色の瞳。
それらの全てが合わさり、彼女の体全体から妖艶な色気を放っていた。
アンナは年老いた御者の手を借りると、地面の上に降り立つと、その足で愛人の家の扉を叩いた。
すると、頬に十字の傷が入った柄の悪い男が姿を見せた。
男はアンナの首筋に手を回し、その頬に口付けを落とすと、問い掛けた。
「どうだい?またあのバカ貴族どもから金を搾り取ってきたかい?」
「当たり前じゃない。あいつらは私の言いなり。だって、私は聖女様よ。誰も逆らえないんだから」
「けどよぉ、使用人の一人が横領のことまでバラそうとした時はオレも肝を冷やしたぜ」
「よく言うわ。あの時もあんたが助けてくれたくせに」
「当たり前よ。おれはお前の王子様だからな」
「フフッ、逞しい。あの優しいだけと言われる貴族の家のバカ息子とは大違いだわ」
「さて、今日も」
「今日も?どうしたの?」
この時、聖女は自身の愛人である男の視線に一人の金髪の少女が映っている事に気が付いた。
聖女が目を凝らしてその少女を見つめると、それはまさしく王子によって婚約を破棄された挙句に実の両親からも縁を切られた悪役令嬢カーラ・プラフティーではないか。
せっかくの逢引きを邪魔されたこともあり、アンナは鼻を鳴らしながらカーラの元へと向かう。
「ちょっと、あなたこんなところで何をしているの?」
「あら、聖女様ではありませんの。ご機嫌麗しゅう」
「ちょっとあんたッ!質問に答えなさいよ!こんなところで何をしてんのッ!」
「何って……私、殿下に婚約を破棄され、ご両親にも家を追放されて以来、行く宛もなく街を彷徨い歩いておりましたの。頼る人も、知り合いもおらず、ほとほと困り果てておりまして……お願いでございます。聖女様、かつての公爵令嬢を哀れと思うのならばお話だけでもお聞き願えませんか?」
カーラは小動物が自身よりも強い動物に庇護を求める時のように出す愛らしさを押し出しながらアンナの元へと近付いていく。
「わかったわ。少しだけよ」
こんな風に庇護を求める少女を追い返したとあれば『聖女』という名にも傷が付くだろう。
溜息を吐きながらもアンナはカーラを連れて、別の場所へと向かう。
場所を離れた聖女とカーラを追おうとした男であったが、その背中を妙齢の女性が呼び止めた。
「ちょいと、お前さん、さっき聖女様と話し合っていたろ?何をしていたんだい?」
「なんだとッ!テメェには関係ねぇだろうが!」
突然、声をかけられた上に皮肉を言われたことに男は激昂したものの、妙齢の女性は動じる姿を見せない。
それどころか、ますます男への挑発を続けていく。
「でも、お前さん放っておくわけにもいかないだろ?聖女アンナは大きな貴族の家の息子と婚約を結んでるんだから。あたしは聖女様が心配なんだよ。嫁入り前だというのに獣と付き合っているなんて」
「このクソババァ!言わせておけば!」
男は激昂して掴みかかろうとしたが、それこそがレキシーの罠であった。
レキシーは男が自身の胸ぐらを掴んだ瞬間に隠し持っていた短刀で男の胸元を深く突き刺したのだった。
レキシーは悲鳴を上げて崩れ落ちそうになる男の口を黙って自身の手で防ぎ、そのまま男の喉笛に向かって刃を突き立てた。男は即死した。茶色いはずの地面をペンキのように染め上げている血が証拠である。
「痛かったかい?けど、あんたに殺された召使いの青年はもっと痛かったんだよ。まぁ、せいぜい来世では人の痛みに気を配れる人間になるんだねぇ」
レキシーはそう吐き捨てて、カーラの元へと向かっていく。
一方でカーラはある程度の愚痴をアンナに向かって吐き終えて満足した表情を浮かべていた。
ニコニコと朗らかな笑みを浮かべている。
不満そうな表情を浮かべているアンナ一人を置き去りにして。
聖女は一方的な愚痴を吐かれたことに対して機嫌が悪くなっていた。
もういい。殺す気はなかったが、殺してしまおう。
さっさと愛人の男を呼び寄せて、始末してもらおうと、聖女が男を見た時だ。
そこには夥しい量の血を流して生き絶えた男の姿が見えた。
慌てて男の元へと向かおうとした時だ。
カーラが不意にアンナの背中に向かって勢いよく抱き付いてきたのである。
「ちょっと何よ、いきなり!」
「私、聖女様に伝え忘れたことがありましたの!それだけを伝えておかないと一生後悔することになると思いまして……」
「なによ?早く言ってよ」
カーラは聖女の耳元へと近寄ると、小さくてもハッキリとした声で言った。
「あなた様にはここで死んでもらおうと思いまして」
カーラはそう言うなり、彼女の口を塞いで喋る暇も与えずに、その首筋に向かってドレスの袖の下に隠し持っていた針を突き立てた。
針の先端はヒュッと空を切る音が聞こえたかと思うと、そのまま聖女の延髄へ深々と突き刺さり、彼女の魂を確実に冥界へと導いた。
こうして、アンナは叫び声を上げる暇さえも許されず、死体となって転がる羽目になったのだ。
レキシーが掌を覆わんばかりの大きさの赤い色の宝石をいじりながら言った。
「まったくですわ。最近の王国貴族は本来の厳格な態度も忘れ、寛容さばかり打ち出して……そんなんだから、聖女などとして魔法を身に付けただけの平民が貴族の家を乗っ取るのですわ」
「おっ、その平民に全部奪い取られた悪役令嬢様が言うと説得力は段違いだねぇ」
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「間違いないよ。聖女様はここで愛人と密会するって手筈なんだ。マスターの情報が正しければね」
二人が身を潜めているのは街の一軒家の陰。聖女様の愛人の男の家である。
「しかし、婚約者がいるというのに愛人を作るなんてねぇ、仮にも相手は貴族様だよ。制裁が怖いとは思わないのかい?」
「あら、相手は聖女様でしてよ。いうなれば家の繁栄のもと。それを害したとあらば神によって制裁が課されるとあらば貴族の家でも放っておくに違いありませんわ」
カーラの言葉はあたっていた。実際クライン王国では聖女と呼ばれる女は格別に扱われることになっていたのだ。
恐らく依頼を受けた家では自身が貴族の家に聖女として見出されたのをいいことに気弱な貴族の跡取り息子を翻弄し、散々に弄んだばかりか、その息子の両親に愛人の家の元へと行くのを手助けさせていたのである。
「けど、それがそこまで問題があることなのかい?確かに性格は悪いと思うけど、何も殺すまでしなくても……」
「フフッ、お二方が明確に聖女様を排除なさろうと心を固められたのは聖女様が一線を超えたからなのよ。マスターの話を聞いていなかったの?」
耳を赤く染めるレキシーに向かってカーラは語り出す。
聖女を名乗る平民出身の美女はあろう事か横領を行ったのだ。
その金で流行りの宝石やらドレスやらを購入し、あまつさえは愛人に貢ぐための資金を貴族の家の金庫から奪い取ったのである。
「なるほどねぇ、なかなかの悪党じゃないか」
レキシーは感心したように言った。
「でも、これだけではありませんの。聖女様はその二つ名に似つかわしくない悪行を行い、とうとう貴族様からも見捨てられましたの」
カーラがマスターから伝えられた話によると、聖女様は直接的ではないが、人を殺したのだという。
相手は貴族の家に仕える若い召使い。
親子三代で依頼者の家に仕えていたという青年は聖女様の横領と愛人の件を世間に訴えようと試みたのだ。
いかに聖女といえどもこの件が明るみになっては立場が危うくなる。
今は逆らえないといえども、『聖女』という二つ名に似つかわしくないことが判明すればここぞとばかりに自分を追放するだろう。
危機を感じた彼女は若く勇気ある召使いを愛人の手を使って殺してしまったと噂されている。
決定的な証拠がないため追及することもできない。そこで、害虫駆除人に依頼を発注したのだという。
「あの時も社交界の方で若い召使いの死は話題になりましたわ。私あの時にギルドに依頼がこなかったのが不思議なくらいでして」
「なるほどねぇ、確かにそうだ」
レキシーは服の中に隠し持っている剣を光らせながら言った。
その後もしばらく二人は物陰に隠れながら会話を行なっていたのだが、家の前に馬車が止まると、打ち切り、陰から首を出して馬車の様子を伺う。
馬車の中央には貴族の紋章が刻まれており、馬車がどこの家のものであるのかは明白であった。
しかし、馬車から降り立ったのは紋章の家の一員ではない。
この国で聖女と称えられる女性ーーアンナ・ギルバートであった。整えられた長い金髪、雪を思わせるような白く綺麗な肌。形の良いピンク色の唇に長く整えられた鼻、手入れの行き届いた眉毛に縁取られた緑色の瞳。
それらの全てが合わさり、彼女の体全体から妖艶な色気を放っていた。
アンナは年老いた御者の手を借りると、地面の上に降り立つと、その足で愛人の家の扉を叩いた。
すると、頬に十字の傷が入った柄の悪い男が姿を見せた。
男はアンナの首筋に手を回し、その頬に口付けを落とすと、問い掛けた。
「どうだい?またあのバカ貴族どもから金を搾り取ってきたかい?」
「当たり前じゃない。あいつらは私の言いなり。だって、私は聖女様よ。誰も逆らえないんだから」
「けどよぉ、使用人の一人が横領のことまでバラそうとした時はオレも肝を冷やしたぜ」
「よく言うわ。あの時もあんたが助けてくれたくせに」
「当たり前よ。おれはお前の王子様だからな」
「フフッ、逞しい。あの優しいだけと言われる貴族の家のバカ息子とは大違いだわ」
「さて、今日も」
「今日も?どうしたの?」
この時、聖女は自身の愛人である男の視線に一人の金髪の少女が映っている事に気が付いた。
聖女が目を凝らしてその少女を見つめると、それはまさしく王子によって婚約を破棄された挙句に実の両親からも縁を切られた悪役令嬢カーラ・プラフティーではないか。
せっかくの逢引きを邪魔されたこともあり、アンナは鼻を鳴らしながらカーラの元へと向かう。
「ちょっと、あなたこんなところで何をしているの?」
「あら、聖女様ではありませんの。ご機嫌麗しゅう」
「ちょっとあんたッ!質問に答えなさいよ!こんなところで何をしてんのッ!」
「何って……私、殿下に婚約を破棄され、ご両親にも家を追放されて以来、行く宛もなく街を彷徨い歩いておりましたの。頼る人も、知り合いもおらず、ほとほと困り果てておりまして……お願いでございます。聖女様、かつての公爵令嬢を哀れと思うのならばお話だけでもお聞き願えませんか?」
カーラは小動物が自身よりも強い動物に庇護を求める時のように出す愛らしさを押し出しながらアンナの元へと近付いていく。
「わかったわ。少しだけよ」
こんな風に庇護を求める少女を追い返したとあれば『聖女』という名にも傷が付くだろう。
溜息を吐きながらもアンナはカーラを連れて、別の場所へと向かう。
場所を離れた聖女とカーラを追おうとした男であったが、その背中を妙齢の女性が呼び止めた。
「ちょいと、お前さん、さっき聖女様と話し合っていたろ?何をしていたんだい?」
「なんだとッ!テメェには関係ねぇだろうが!」
突然、声をかけられた上に皮肉を言われたことに男は激昂したものの、妙齢の女性は動じる姿を見せない。
それどころか、ますます男への挑発を続けていく。
「でも、お前さん放っておくわけにもいかないだろ?聖女アンナは大きな貴族の家の息子と婚約を結んでるんだから。あたしは聖女様が心配なんだよ。嫁入り前だというのに獣と付き合っているなんて」
「このクソババァ!言わせておけば!」
男は激昂して掴みかかろうとしたが、それこそがレキシーの罠であった。
レキシーは男が自身の胸ぐらを掴んだ瞬間に隠し持っていた短刀で男の胸元を深く突き刺したのだった。
レキシーは悲鳴を上げて崩れ落ちそうになる男の口を黙って自身の手で防ぎ、そのまま男の喉笛に向かって刃を突き立てた。男は即死した。茶色いはずの地面をペンキのように染め上げている血が証拠である。
「痛かったかい?けど、あんたに殺された召使いの青年はもっと痛かったんだよ。まぁ、せいぜい来世では人の痛みに気を配れる人間になるんだねぇ」
レキシーはそう吐き捨てて、カーラの元へと向かっていく。
一方でカーラはある程度の愚痴をアンナに向かって吐き終えて満足した表情を浮かべていた。
ニコニコと朗らかな笑みを浮かべている。
不満そうな表情を浮かべているアンナ一人を置き去りにして。
聖女は一方的な愚痴を吐かれたことに対して機嫌が悪くなっていた。
もういい。殺す気はなかったが、殺してしまおう。
さっさと愛人の男を呼び寄せて、始末してもらおうと、聖女が男を見た時だ。
そこには夥しい量の血を流して生き絶えた男の姿が見えた。
慌てて男の元へと向かおうとした時だ。
カーラが不意にアンナの背中に向かって勢いよく抱き付いてきたのである。
「ちょっと何よ、いきなり!」
「私、聖女様に伝え忘れたことがありましたの!それだけを伝えておかないと一生後悔することになると思いまして……」
「なによ?早く言ってよ」
カーラは聖女の耳元へと近寄ると、小さくてもハッキリとした声で言った。
「あなた様にはここで死んでもらおうと思いまして」
カーラはそう言うなり、彼女の口を塞いで喋る暇も与えずに、その首筋に向かってドレスの袖の下に隠し持っていた針を突き立てた。
針の先端はヒュッと空を切る音が聞こえたかと思うと、そのまま聖女の延髄へ深々と突き刺さり、彼女の魂を確実に冥界へと導いた。
こうして、アンナは叫び声を上げる暇さえも許されず、死体となって転がる羽目になったのだ。
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