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護衛編
最強の殺し屋の出現
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「なんということだ……またしても破滅の時が訪れるやもしれん」
村にある家。中央の机の上に飾られた水晶玉からグレゴリーはカールと呼ばれる凄腕の暗殺者が皇太子ジェラルド暗殺に失敗したということを知ったのだ。
間一髪のところでルイーダが絶体絶命の危機を救ったものの、あと少し遅ければ確実に危機は起きていた。
その危機というのは長靴の王国とガレリアによる争いのことだ。最初は皇太子の死をめぐる責任が両国の間で争われ、結果的に長靴の王国国王が息子の敵討ちという個人的な感情とバラバラになっている王国各州の諸侯を纏めるという政治的な二つの目的をもって皇太子死亡の責任をマナエ党並びにガレリアそのものに押し付けたのだ。
同盟国ということもあり、当初こそ対話を求めていたエルダーであったが、長靴の王国のあまりにも身勝手な言い分に激昂し、同盟を破棄した上軍事侵攻を開始してしまう。
これこそグレゴリーが目撃した最悪の未来である。
これは映画でもなんでもない。あの場にルイーダたちがいなければ確実に起きていたことなのだ。本来であるのならば両国で起きていた悲劇をルイーダがカールによるジェラルド皇太子の暗殺を防いだことによって防がれたのだ。
本来であるのならばこの事実に安堵するべきである。
ただいまいち安心することができない。グレゴリーの中に懸念点として残されているのはルイーダが最悪の事態を防いだのにも関わらず、未だにその未来が見え続けていることだ。
オレンジの国の時も潜水艦設計図の時にも見られなかった事態が続いている。
グレゴリーの心の中に懸念が浮かんでしまうのも無理がなかった。
同時にグレゴリーの中でもう一つ不穏な考えが頭をよぎっていく。それはもし今後ルイーダが敵の暗殺を防ぐことができなければ破滅の未来は確実に訪れるであろう、というものだ。
そうなった場合本当にあの水晶玉に記されたことが起きてしまう。
それだけは防がなくてはならない。グレゴリーは以前のように皇帝ルドルフへと直訴するべきかと考えたが、どうも今回の黒幕はそのルドルフ本人であるらしいことから断念せざるを得なかった。
そう結論付けたのはそうすることでアクロニア帝国のみが損害を被ることなく戦後に利益を貪ることができるからだ。
次にグレゴリーはこの事態を防ぐため元首であるエルダーに頼んでみてもいいかもしれないと考えた。
しかしオカルト好き、魔法好きとはいえグレゴリーのような胡散臭い人物とは面会そのものを拒絶する可能性の方が高い。
そもそも以前に発生した潜水艦設計図をめぐる争いの一件で警備隊と衝突し厄介なことへとなりかねないので、結果として断念せざるを得なかった。
グレゴリーは溜息を吐きながら机の上に置いていた大きな水晶玉を小さな水晶玉へと変え、自らのポケットにしまうと膝を降り、両手を重ねて自らが忠誠を尽くす神へと祈りを捧げていく。
色々と理由があり、直接ルイーダたちに力を貸すことができないグレゴリーたちに残された手段は神に祈りを捧げることくらいしかできなかった。
随分と情けないものだ。
と、くだらないことを考えていたところで家の粗末な木製の扉がギィィィと音を立てていく。
油を差していない故にこうした音が出てしまうのは難点だ。
グレゴリーが苦笑していると、険しい顔をした老婆の姿が見えた。
「グレゴリーよ、なぜお前は向かうべき場所に向かわんのだ?」
「……それはあなたが一番よくご存知のはずだ。我々に武力介入は許可されていない」
「左様、しかし、武力を除いた介入以外ならば可能なはずじゃ」
その言葉にグレゴリーは天啓を与えられたかのようであった。明るい顔を浮かべながらすかさず自身の姿を老婆の前から消した。
グレゴリーの目的はたった一つ。世界が破滅する未来を変えることだ。
老婆はそんな使命を抱えて村から姿を消したグレゴリーを生暖かい目で見守っていたのであった。
翌朝も不機嫌なままの夫が理解できていなかったらしい。ルイーダは朝食の席で自身の目の前にホテルから配膳された食用のパンと細々としたものが盛り付けられたグリーンサラダ、ラフ鳥と呼ばれる巨大な鳥が産んだとされる巨大な卵とそれを使ったローストチキンという豪華な朝食が載ったお盆を両手に側によったのだが、今日の反応に関してはどこかぎこちがない。
ラウンジレストランと呼ばれる広いホールの中に設けられたレストランで食事を摂っていたということやそこで自分の二人だけで夕食を摂っていたということもあり、てっきり笑顔でも見せてくれるかと思っていた。
だが、いつものように馴れ合い様子も見せず、どこか無愛想なまま朝食を口に運んでいた。
ルイーダが首を傾げていると、自分たちと同じメニューが載った盆を両手に持ったジェラルドが穏やかな笑みを携えながら現れたのだ。
「おはようございます。今日もいい朝ですね」
ルイーダもにこやかに挨拶を交わそうとしたのだが、肝心のジードが何やら青ざめた表情を浮かべながら料理が載ったお盆を持って立ち上がってその場から姿を消したのである。
「妙なやつだ」
ルイーダがまたしても意味が分からないと言わんばかりの表情を浮かべていたが、そんな彼女に構うことなどせずジェラルドが眩いばかりの笑みを浮かべながら答えた。
「きっと照れているのでしょう」
「照れなくてもいいのに、殿下はそのような小さなことを気になさるお方ではないことを奴も知っておるはずなのですが」
このようにルイーダは訳がわからないという様子であったが、ジェラルドはどうしてジードがあのような行動を取ってしまっていたのかを理解していた。
ジードが妙に自分へと突っ掛かったり、同席を拒否したりするのは全てヤキモチから出た行動なのだ。
可愛らしいものではないか。ジェラルドは意地の悪い笑みを浮かべてみせた。
本当はジードを揶揄うという意味でももう少し同席してルイーダと喋りたい気持ちではあったのだが、ここは我慢するより他にない。
ジードとの人間関係において溝を作ってしまうのを面倒に感じたからだ。
ジェラルドは他の席にて朝食を取ることに決めた。ジェラルドが立ちあがろうとしたまさにその時だ。
彼の前に突然杖を持った一人の男が現れたのだ。
「な、何者だ!?」
「…‥ここなのか、破滅と創造とのポイントラインとなりうる運命の場所というのは……」
「な、何者だ!?」
ジェラルドの言葉に待機していた兵士たちが一斉に立ち上がり、突然現れた謎の男に向かって腰に下げていた拳銃や剣を抜いて突き付けていく。
緊張が男たちの間に迸る。ホテルの中は一色触発の状態にあった。
相手の出方次第ではすぐにでも戦闘へと発展しかねない。護衛兵たちも目の前に現れた男もそれはほとんど同じ心境であったに違いない。
こうした緊張が誤解から生じたものであると発覚したのはルイーダの一言であった。
「なんだ、グレゴリーじゃないか」
「ルイーダ、知り合いか?」
ジェラルドが低い声で問い掛ける。
「えぇ、オレたちの知り合いでしてね。いつも有益な情報をお伝えしてくれる人なんですよ」
背後からジードの声が聞こえた。その声からは怒りのようなものは感じられない。
彼にも仕事は仕事と割り切っているらしい。その姿勢が今のジェラルドには有り難かった。
その後はホテルの一室を借り、スムーズな話し合いが行われた。
男は名をグレゴリー・サプレッサーといい、破滅を免れるため動いているという目的を語っていく。
それからどうして自分がここに来てしまったのかを説明していった。
グレゴリーによれば彼がこのレストラン訪れたのは近々迫りつつある皇太子への受難について話すことが目的だったのだという。
グレゴリーはホテル側が気を利かせて淹れたコーヒーを啜りながら危険が迫りつつあることを語っていく。
グレゴリーが二杯目のコーヒーを頼もうとした時だ。
突然ホテルの扉が開かれ、ハルバードと呼ばれる大型の斧を持った男性の姿が見えた。
間違いないカールだ。ルイーダとジードの二人は咄嗟に席の上から立ち上がり、剣を構えながら玄関から狂ったような雄叫びを上げながらこちらへと迫り来るカールと対峙していく。
大きく重厚感の漂う巨大な戦斧は重さのみならず長さもまたピカイチであった。
猪突猛進と言わんばかりの表情で斧を振り回しながら現れたカールの斧刃は一人では受け止めきれなかった。
牙を用いた剣とルイーダの剣の両方を使って受け止めたものの、二人の腕に痺れが生じていく。
ビリビリという痛みが襲ってはきたが、ここで耐え切れずに倒れてしまうようなことがあればジェラルドに危害が加えられてしまう。
二人は歯を食いしばりながら耐え切るしかできなかったのだ。
しかし相手の力はあまりにも強力であり、二人は跳ね飛ばされてしまうのであった。机の上へと弾き飛ばされてしまう。
このままハルバードの刃がジェラルドに届いてしまうところであった。
それを防いだのは護衛の兵士たちである。一瞬ではあるが剣で受け止めて防いだのである。
しかし受け止められたのは本当に一瞬。すぐにハルバードによってその命を強制的に冥界へと送られる羽目になってしまった。
だが、全員が全てジェラルドの盾になるようにカールへと迫っていくのであった。
これ以上の犠牲が出てはならない。ルイーダとジードは机の上から起き上がり、カールへと切り掛かっていくのであった。
村にある家。中央の机の上に飾られた水晶玉からグレゴリーはカールと呼ばれる凄腕の暗殺者が皇太子ジェラルド暗殺に失敗したということを知ったのだ。
間一髪のところでルイーダが絶体絶命の危機を救ったものの、あと少し遅ければ確実に危機は起きていた。
その危機というのは長靴の王国とガレリアによる争いのことだ。最初は皇太子の死をめぐる責任が両国の間で争われ、結果的に長靴の王国国王が息子の敵討ちという個人的な感情とバラバラになっている王国各州の諸侯を纏めるという政治的な二つの目的をもって皇太子死亡の責任をマナエ党並びにガレリアそのものに押し付けたのだ。
同盟国ということもあり、当初こそ対話を求めていたエルダーであったが、長靴の王国のあまりにも身勝手な言い分に激昂し、同盟を破棄した上軍事侵攻を開始してしまう。
これこそグレゴリーが目撃した最悪の未来である。
これは映画でもなんでもない。あの場にルイーダたちがいなければ確実に起きていたことなのだ。本来であるのならば両国で起きていた悲劇をルイーダがカールによるジェラルド皇太子の暗殺を防いだことによって防がれたのだ。
本来であるのならばこの事実に安堵するべきである。
ただいまいち安心することができない。グレゴリーの中に懸念点として残されているのはルイーダが最悪の事態を防いだのにも関わらず、未だにその未来が見え続けていることだ。
オレンジの国の時も潜水艦設計図の時にも見られなかった事態が続いている。
グレゴリーの心の中に懸念が浮かんでしまうのも無理がなかった。
同時にグレゴリーの中でもう一つ不穏な考えが頭をよぎっていく。それはもし今後ルイーダが敵の暗殺を防ぐことができなければ破滅の未来は確実に訪れるであろう、というものだ。
そうなった場合本当にあの水晶玉に記されたことが起きてしまう。
それだけは防がなくてはならない。グレゴリーは以前のように皇帝ルドルフへと直訴するべきかと考えたが、どうも今回の黒幕はそのルドルフ本人であるらしいことから断念せざるを得なかった。
そう結論付けたのはそうすることでアクロニア帝国のみが損害を被ることなく戦後に利益を貪ることができるからだ。
次にグレゴリーはこの事態を防ぐため元首であるエルダーに頼んでみてもいいかもしれないと考えた。
しかしオカルト好き、魔法好きとはいえグレゴリーのような胡散臭い人物とは面会そのものを拒絶する可能性の方が高い。
そもそも以前に発生した潜水艦設計図をめぐる争いの一件で警備隊と衝突し厄介なことへとなりかねないので、結果として断念せざるを得なかった。
グレゴリーは溜息を吐きながら机の上に置いていた大きな水晶玉を小さな水晶玉へと変え、自らのポケットにしまうと膝を降り、両手を重ねて自らが忠誠を尽くす神へと祈りを捧げていく。
色々と理由があり、直接ルイーダたちに力を貸すことができないグレゴリーたちに残された手段は神に祈りを捧げることくらいしかできなかった。
随分と情けないものだ。
と、くだらないことを考えていたところで家の粗末な木製の扉がギィィィと音を立てていく。
油を差していない故にこうした音が出てしまうのは難点だ。
グレゴリーが苦笑していると、険しい顔をした老婆の姿が見えた。
「グレゴリーよ、なぜお前は向かうべき場所に向かわんのだ?」
「……それはあなたが一番よくご存知のはずだ。我々に武力介入は許可されていない」
「左様、しかし、武力を除いた介入以外ならば可能なはずじゃ」
その言葉にグレゴリーは天啓を与えられたかのようであった。明るい顔を浮かべながらすかさず自身の姿を老婆の前から消した。
グレゴリーの目的はたった一つ。世界が破滅する未来を変えることだ。
老婆はそんな使命を抱えて村から姿を消したグレゴリーを生暖かい目で見守っていたのであった。
翌朝も不機嫌なままの夫が理解できていなかったらしい。ルイーダは朝食の席で自身の目の前にホテルから配膳された食用のパンと細々としたものが盛り付けられたグリーンサラダ、ラフ鳥と呼ばれる巨大な鳥が産んだとされる巨大な卵とそれを使ったローストチキンという豪華な朝食が載ったお盆を両手に側によったのだが、今日の反応に関してはどこかぎこちがない。
ラウンジレストランと呼ばれる広いホールの中に設けられたレストランで食事を摂っていたということやそこで自分の二人だけで夕食を摂っていたということもあり、てっきり笑顔でも見せてくれるかと思っていた。
だが、いつものように馴れ合い様子も見せず、どこか無愛想なまま朝食を口に運んでいた。
ルイーダが首を傾げていると、自分たちと同じメニューが載った盆を両手に持ったジェラルドが穏やかな笑みを携えながら現れたのだ。
「おはようございます。今日もいい朝ですね」
ルイーダもにこやかに挨拶を交わそうとしたのだが、肝心のジードが何やら青ざめた表情を浮かべながら料理が載ったお盆を持って立ち上がってその場から姿を消したのである。
「妙なやつだ」
ルイーダがまたしても意味が分からないと言わんばかりの表情を浮かべていたが、そんな彼女に構うことなどせずジェラルドが眩いばかりの笑みを浮かべながら答えた。
「きっと照れているのでしょう」
「照れなくてもいいのに、殿下はそのような小さなことを気になさるお方ではないことを奴も知っておるはずなのですが」
このようにルイーダは訳がわからないという様子であったが、ジェラルドはどうしてジードがあのような行動を取ってしまっていたのかを理解していた。
ジードが妙に自分へと突っ掛かったり、同席を拒否したりするのは全てヤキモチから出た行動なのだ。
可愛らしいものではないか。ジェラルドは意地の悪い笑みを浮かべてみせた。
本当はジードを揶揄うという意味でももう少し同席してルイーダと喋りたい気持ちではあったのだが、ここは我慢するより他にない。
ジードとの人間関係において溝を作ってしまうのを面倒に感じたからだ。
ジェラルドは他の席にて朝食を取ることに決めた。ジェラルドが立ちあがろうとしたまさにその時だ。
彼の前に突然杖を持った一人の男が現れたのだ。
「な、何者だ!?」
「…‥ここなのか、破滅と創造とのポイントラインとなりうる運命の場所というのは……」
「な、何者だ!?」
ジェラルドの言葉に待機していた兵士たちが一斉に立ち上がり、突然現れた謎の男に向かって腰に下げていた拳銃や剣を抜いて突き付けていく。
緊張が男たちの間に迸る。ホテルの中は一色触発の状態にあった。
相手の出方次第ではすぐにでも戦闘へと発展しかねない。護衛兵たちも目の前に現れた男もそれはほとんど同じ心境であったに違いない。
こうした緊張が誤解から生じたものであると発覚したのはルイーダの一言であった。
「なんだ、グレゴリーじゃないか」
「ルイーダ、知り合いか?」
ジェラルドが低い声で問い掛ける。
「えぇ、オレたちの知り合いでしてね。いつも有益な情報をお伝えしてくれる人なんですよ」
背後からジードの声が聞こえた。その声からは怒りのようなものは感じられない。
彼にも仕事は仕事と割り切っているらしい。その姿勢が今のジェラルドには有り難かった。
その後はホテルの一室を借り、スムーズな話し合いが行われた。
男は名をグレゴリー・サプレッサーといい、破滅を免れるため動いているという目的を語っていく。
それからどうして自分がここに来てしまったのかを説明していった。
グレゴリーによれば彼がこのレストラン訪れたのは近々迫りつつある皇太子への受難について話すことが目的だったのだという。
グレゴリーはホテル側が気を利かせて淹れたコーヒーを啜りながら危険が迫りつつあることを語っていく。
グレゴリーが二杯目のコーヒーを頼もうとした時だ。
突然ホテルの扉が開かれ、ハルバードと呼ばれる大型の斧を持った男性の姿が見えた。
間違いないカールだ。ルイーダとジードの二人は咄嗟に席の上から立ち上がり、剣を構えながら玄関から狂ったような雄叫びを上げながらこちらへと迫り来るカールと対峙していく。
大きく重厚感の漂う巨大な戦斧は重さのみならず長さもまたピカイチであった。
猪突猛進と言わんばかりの表情で斧を振り回しながら現れたカールの斧刃は一人では受け止めきれなかった。
牙を用いた剣とルイーダの剣の両方を使って受け止めたものの、二人の腕に痺れが生じていく。
ビリビリという痛みが襲ってはきたが、ここで耐え切れずに倒れてしまうようなことがあればジェラルドに危害が加えられてしまう。
二人は歯を食いしばりながら耐え切るしかできなかったのだ。
しかし相手の力はあまりにも強力であり、二人は跳ね飛ばされてしまうのであった。机の上へと弾き飛ばされてしまう。
このままハルバードの刃がジェラルドに届いてしまうところであった。
それを防いだのは護衛の兵士たちである。一瞬ではあるが剣で受け止めて防いだのである。
しかし受け止められたのは本当に一瞬。すぐにハルバードによってその命を強制的に冥界へと送られる羽目になってしまった。
だが、全員が全てジェラルドの盾になるようにカールへと迫っていくのであった。
これ以上の犠牲が出てはならない。ルイーダとジードは机の上から起き上がり、カールへと切り掛かっていくのであった。
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