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大祭編
揺れ動く悪魔兄弟
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「おのれ、ヴィットリオの低能め、まだあの場所から動かんのか?」
建物の陰に隠れていたマナエ党調査隊長マルロは双眼鏡を片手に忌々しげに吐き捨てた。
「えぇ、まだあそこで寝転がっていますね」
側にいた部下の一人が淡々とした口調で答えた。
「クソッタレ、総統からあれ程までに頼まれたというのにどうしてあやつはブレーダレンの攻撃に加勢しない」
マルロが双眼鏡を強く握り締めながら倒れていたはずのヴィットリオを睨んでいた時だ。
不意にマルロの前に青白い光を帯びた電光が向かってきた。
もし、マルロが魔法が使えない出来の悪い幹部であったのならばこの時にヴィットリオの放った電光によって体が飲み込まれ、その魂は容易くあの世へと旅立っていただろう。
だが、彼は調査隊長。マナエ党の党首エルダーから直々に大事な職を任じられた優秀な魔銃士である。
マルロは自らの魔法を用いて青白い光を帯びた電光をかき消したのであった。
ヴィットリオはマルロの手口を半ば感心したように見つめていた。
「驚いたな。まさか、炎を扱うとはな。いっちゃあ悪いが、そんな使い古された魔法で大丈夫か?」
「ふん、炎を馬鹿にするなよ。貴様に目にものを見せてやるわ」
マルロは掌から小さな火炎を作り出しながらヴィットリオに向かって告げた。
マルロの言うとおりである。炎は人間にとって原始以来の忠実な友であるが、同時に炎は人間の敵でもあった。
紅蓮の業火に焼かれて死んだ人間の数は数えきれない。また、直接ではないにしても遠因となって人を殺すことも多々ある。ヴィットリオは目の前の男がマナエ党にとってどれほどまでの男であるということかなどは知らなかったが、その魔法が脅威であるということだけは見てわかった。
すぐにでも決着を付けなくてはなるまい。ヴィットリオがいまだに目覚めないヨハンに代わってただ一人で電気魔法を発動させて相手を始末しようとした時だ。
「あら、いけませんわね。背後がガラ空きでしてよ」
と、綺麗なソプラノ声が聞こえたのだ。上品な口調や言葉遣いといい声を掛けてきたのは以前顔を合わせたヒルデガルドという女であるに違いない。
ヴィットリオがその場を飛び去り、慌てて壁に背中をつけて背後を確認すると、そこには得意げな顔を浮かべたヒルデガルドの姿が見えた。どうやら建物の陰に隠れて様子を窺っていたらしい。
「…‥貴様、なんのつもりでここにきた?」
「あら、私はマナエ党の一員よ。何かあった時のためにあなた方の行動を確認しておくのは当然じゃなくて?」
ヴィットリオはヒルデガルドの言葉を聞いた瞬間、咄嗟にヴィットリオの方向を見つめた。
ヴィットリオは口元に勝ち誇ったような笑みを浮かべている。手元には葉巻の姿さえあった。
彼は悠々自適な調子で葉巻を口に咥えると、自らの魔法を使って葉巻に火をつけていた。
ヒルデガルドがこの場に現れた以上は自分は手を出す必要はないと判断したのだろう。葉巻を吸いながら優雅な勝負鑑賞ということだろう。
なんとも身勝手な連中だ。憤りを感じたものの、怒りに身を任せてマルロの元へと突撃していくのは愚かな行為だ。
歴史上敵わないと知りながらもおのれの意地のためだけに無謀な突撃を行って死亡した王や将軍の話をヴィットリオは歴史の教科書を通して知っていた。
そのような先人の失敗を踏襲するような真似をしたくはなかった。
そのためか、この時のヴィットリオはやけに落ち着いていた。
ヴィットリオは冷静な思考で今後の自分がなすべき行動を考えた。
まずは自身が扱える高速魔法を用いてマルロの腰に下げている自動拳銃を強奪するということだ。武器がなければ動くことはできないのだ。
早速マルロが高速魔法を用いてを頭の中に思いついた作戦を実行するために動いた時だ。
自身の体に大量の虫が湧いてきたのだ。しかも一匹や二匹ではない。無数の数の虫が自身の体へと昇っていき、自らの体を噛んでいくのだ。
この時ヴィットリオを襲っていたのが、ただの虫ならばどれほどよかっただろうか。
ヴィットリオを襲っていたのはヤスデやケムシ、ゲジといった人間ならば見るだけでも鳥肌が立つような気色の悪い虫であったのだ。
ゲジが大きな二本足で体の上によじ登ったかと思うと、体を噛んでいく。
その不快感というものは言葉では言い表すことができないのだ。
ともかく、ヴィットリオは行動に移るよりも前に肌のあちこちを噛まれてしまったのだ。そればかりではない。衣服の中にまで紛れ込み、体のあちこちを噛まれ、既に言葉さえ失っていた。
ヒルデガルドことヒルダの扱う魔法は本来であるのならば幻覚だ。本来であるのならば背負うのは精神的なダメージのみであり、肉体的なダメージなど受けるはずがないのだ。
しかし、思い込みの力というものは恐ろしいものでヴィットリオは既に体中を虫によって噛みちぎられてしまったのだ。
痛みと恐怖のためにヴィットリオは耳を塞ぎながら悲鳴を上げている。
耳にまで虫が上り詰めている姿はあまりにも哀れだ。
可哀想に……。ここで終わらせてあげよう。
ヒルダは自身に残っていた僅かな良心とその倍以上所有している勝利への喜びという二つの感情に基づいて、懐からカミソリを取り出す。
それから肉体と精神の両方に負った傷によって悶え苦しむヴィットリオの元へと駆け寄っていく。このような状況では高速魔法を扱う暇もなく相手を殺せるだろう。
ヒルダはそう踏んでいた。だから、自らの目の前に骨を思わせる太い剣が迫ってくるなどという事態には一切対処することができなかったのだ。
「ば、バカな!?」
ヒルダはいつものお嬢様に相応しい上品な口調も忘れて叫んだ。
「お、また本性を出したのかい?ルイーダに負けた時と変わらないな。あんたは……」
「あ、あり得ない……あ、あんたどうしてここにきてんのよ」
ヒルダの言葉には動揺と怒りとが含まれていた。怒りはヴィットリオの元に迫っり、あと少しで命を奪える状況であったというのにも関わらず、カミソリを防がれたことによって攻撃を防がれたことに対する怒りであろう。
言うなれば逆ギレである。
だが、それを防いだジードは眉間に皺を寄せるヒルダとは対照的に余裕を含んだ笑みを浮かべていた。
「さぁ、エセお嬢様よ、ショーはここからだぜ」
ジードは大きく力を込めてヒルダをカミソリごと弾き飛ばしたのである。
攻撃を喰らったヒルダは地面の上を滑り、「痛ッ!」という悲鳴を上げて倒れ込む。
ジードは剣先を突き付けながら迫っていく。ヒルダは予想だにしない攻撃に動揺を隠せなかったらしい。
「な、なんなのよ!なんなの……もう!」
と、悪態に近い一言を吐いた後でようやくカミソリを構えて相手を出迎えた。
だが、剣術に関してはジードの方が上であった。突き、払い、突きを繰り返されていき、最初のうちは対応することができていたヒルダであったが、徐々に対応が難しくなってきたのか不覚を取ることも大きくなっていた。
マルロはとうとう見かねたようである。彼はこれまで建物の陰に隠れて戦いを見守る立場にあったのだが、葉巻を落として靴で乱暴に火を消してから隣にいた二等兵から果物ナイフを借りてジードの背中を襲ったのだ。
しかも、ただの果物ナイフではない。炎を纏わせた果物ナイフを振り上げてきたのだ。
通常の人間であるのならばそのナイフを見た瞬間に怯えてしまい、戦いどころではないだろう。
だが、ジードは違った。ジードはあの暴竜ファブニールの生まれ変わりである。
その肝は据わっていた。冷静に背後を振り返り、火炎剣ならぬ火炎ナイフを受け止めたのである。
「ば、バカな!?そんなはずがあるわけがない……」
「生憎だが、全員が全員、あんたのそれに怯えることはないんだぜッ!」
ジードはそう叫ぶとマルロの太った腹を思いっきり蹴り飛ばしたのである。
マルロはグプッという短い悲鳴を上げた後に地面に顔を突っ込むことになったのであった。
「ど、同志マルロ!?いやぁぁぁぁぁ~!!」
ヒルダの悲鳴が聞こえた。どうやら頼みにしていた男が破れ去ったことで自身の敗北を悟ったのだろう。
いい気味だ。ジードは剣を構えながらヒルダの元へと向かっていく。
確実な止めを刺すために。
建物の陰に隠れていたマナエ党調査隊長マルロは双眼鏡を片手に忌々しげに吐き捨てた。
「えぇ、まだあそこで寝転がっていますね」
側にいた部下の一人が淡々とした口調で答えた。
「クソッタレ、総統からあれ程までに頼まれたというのにどうしてあやつはブレーダレンの攻撃に加勢しない」
マルロが双眼鏡を強く握り締めながら倒れていたはずのヴィットリオを睨んでいた時だ。
不意にマルロの前に青白い光を帯びた電光が向かってきた。
もし、マルロが魔法が使えない出来の悪い幹部であったのならばこの時にヴィットリオの放った電光によって体が飲み込まれ、その魂は容易くあの世へと旅立っていただろう。
だが、彼は調査隊長。マナエ党の党首エルダーから直々に大事な職を任じられた優秀な魔銃士である。
マルロは自らの魔法を用いて青白い光を帯びた電光をかき消したのであった。
ヴィットリオはマルロの手口を半ば感心したように見つめていた。
「驚いたな。まさか、炎を扱うとはな。いっちゃあ悪いが、そんな使い古された魔法で大丈夫か?」
「ふん、炎を馬鹿にするなよ。貴様に目にものを見せてやるわ」
マルロは掌から小さな火炎を作り出しながらヴィットリオに向かって告げた。
マルロの言うとおりである。炎は人間にとって原始以来の忠実な友であるが、同時に炎は人間の敵でもあった。
紅蓮の業火に焼かれて死んだ人間の数は数えきれない。また、直接ではないにしても遠因となって人を殺すことも多々ある。ヴィットリオは目の前の男がマナエ党にとってどれほどまでの男であるということかなどは知らなかったが、その魔法が脅威であるということだけは見てわかった。
すぐにでも決着を付けなくてはなるまい。ヴィットリオがいまだに目覚めないヨハンに代わってただ一人で電気魔法を発動させて相手を始末しようとした時だ。
「あら、いけませんわね。背後がガラ空きでしてよ」
と、綺麗なソプラノ声が聞こえたのだ。上品な口調や言葉遣いといい声を掛けてきたのは以前顔を合わせたヒルデガルドという女であるに違いない。
ヴィットリオがその場を飛び去り、慌てて壁に背中をつけて背後を確認すると、そこには得意げな顔を浮かべたヒルデガルドの姿が見えた。どうやら建物の陰に隠れて様子を窺っていたらしい。
「…‥貴様、なんのつもりでここにきた?」
「あら、私はマナエ党の一員よ。何かあった時のためにあなた方の行動を確認しておくのは当然じゃなくて?」
ヴィットリオはヒルデガルドの言葉を聞いた瞬間、咄嗟にヴィットリオの方向を見つめた。
ヴィットリオは口元に勝ち誇ったような笑みを浮かべている。手元には葉巻の姿さえあった。
彼は悠々自適な調子で葉巻を口に咥えると、自らの魔法を使って葉巻に火をつけていた。
ヒルデガルドがこの場に現れた以上は自分は手を出す必要はないと判断したのだろう。葉巻を吸いながら優雅な勝負鑑賞ということだろう。
なんとも身勝手な連中だ。憤りを感じたものの、怒りに身を任せてマルロの元へと突撃していくのは愚かな行為だ。
歴史上敵わないと知りながらもおのれの意地のためだけに無謀な突撃を行って死亡した王や将軍の話をヴィットリオは歴史の教科書を通して知っていた。
そのような先人の失敗を踏襲するような真似をしたくはなかった。
そのためか、この時のヴィットリオはやけに落ち着いていた。
ヴィットリオは冷静な思考で今後の自分がなすべき行動を考えた。
まずは自身が扱える高速魔法を用いてマルロの腰に下げている自動拳銃を強奪するということだ。武器がなければ動くことはできないのだ。
早速マルロが高速魔法を用いてを頭の中に思いついた作戦を実行するために動いた時だ。
自身の体に大量の虫が湧いてきたのだ。しかも一匹や二匹ではない。無数の数の虫が自身の体へと昇っていき、自らの体を噛んでいくのだ。
この時ヴィットリオを襲っていたのが、ただの虫ならばどれほどよかっただろうか。
ヴィットリオを襲っていたのはヤスデやケムシ、ゲジといった人間ならば見るだけでも鳥肌が立つような気色の悪い虫であったのだ。
ゲジが大きな二本足で体の上によじ登ったかと思うと、体を噛んでいく。
その不快感というものは言葉では言い表すことができないのだ。
ともかく、ヴィットリオは行動に移るよりも前に肌のあちこちを噛まれてしまったのだ。そればかりではない。衣服の中にまで紛れ込み、体のあちこちを噛まれ、既に言葉さえ失っていた。
ヒルデガルドことヒルダの扱う魔法は本来であるのならば幻覚だ。本来であるのならば背負うのは精神的なダメージのみであり、肉体的なダメージなど受けるはずがないのだ。
しかし、思い込みの力というものは恐ろしいものでヴィットリオは既に体中を虫によって噛みちぎられてしまったのだ。
痛みと恐怖のためにヴィットリオは耳を塞ぎながら悲鳴を上げている。
耳にまで虫が上り詰めている姿はあまりにも哀れだ。
可哀想に……。ここで終わらせてあげよう。
ヒルダは自身に残っていた僅かな良心とその倍以上所有している勝利への喜びという二つの感情に基づいて、懐からカミソリを取り出す。
それから肉体と精神の両方に負った傷によって悶え苦しむヴィットリオの元へと駆け寄っていく。このような状況では高速魔法を扱う暇もなく相手を殺せるだろう。
ヒルダはそう踏んでいた。だから、自らの目の前に骨を思わせる太い剣が迫ってくるなどという事態には一切対処することができなかったのだ。
「ば、バカな!?」
ヒルダはいつものお嬢様に相応しい上品な口調も忘れて叫んだ。
「お、また本性を出したのかい?ルイーダに負けた時と変わらないな。あんたは……」
「あ、あり得ない……あ、あんたどうしてここにきてんのよ」
ヒルダの言葉には動揺と怒りとが含まれていた。怒りはヴィットリオの元に迫っり、あと少しで命を奪える状況であったというのにも関わらず、カミソリを防がれたことによって攻撃を防がれたことに対する怒りであろう。
言うなれば逆ギレである。
だが、それを防いだジードは眉間に皺を寄せるヒルダとは対照的に余裕を含んだ笑みを浮かべていた。
「さぁ、エセお嬢様よ、ショーはここからだぜ」
ジードは大きく力を込めてヒルダをカミソリごと弾き飛ばしたのである。
攻撃を喰らったヒルダは地面の上を滑り、「痛ッ!」という悲鳴を上げて倒れ込む。
ジードは剣先を突き付けながら迫っていく。ヒルダは予想だにしない攻撃に動揺を隠せなかったらしい。
「な、なんなのよ!なんなの……もう!」
と、悪態に近い一言を吐いた後でようやくカミソリを構えて相手を出迎えた。
だが、剣術に関してはジードの方が上であった。突き、払い、突きを繰り返されていき、最初のうちは対応することができていたヒルダであったが、徐々に対応が難しくなってきたのか不覚を取ることも大きくなっていた。
マルロはとうとう見かねたようである。彼はこれまで建物の陰に隠れて戦いを見守る立場にあったのだが、葉巻を落として靴で乱暴に火を消してから隣にいた二等兵から果物ナイフを借りてジードの背中を襲ったのだ。
しかも、ただの果物ナイフではない。炎を纏わせた果物ナイフを振り上げてきたのだ。
通常の人間であるのならばそのナイフを見た瞬間に怯えてしまい、戦いどころではないだろう。
だが、ジードは違った。ジードはあの暴竜ファブニールの生まれ変わりである。
その肝は据わっていた。冷静に背後を振り返り、火炎剣ならぬ火炎ナイフを受け止めたのである。
「ば、バカな!?そんなはずがあるわけがない……」
「生憎だが、全員が全員、あんたのそれに怯えることはないんだぜッ!」
ジードはそう叫ぶとマルロの太った腹を思いっきり蹴り飛ばしたのである。
マルロはグプッという短い悲鳴を上げた後に地面に顔を突っ込むことになったのであった。
「ど、同志マルロ!?いやぁぁぁぁぁ~!!」
ヒルダの悲鳴が聞こえた。どうやら頼みにしていた男が破れ去ったことで自身の敗北を悟ったのだろう。
いい気味だ。ジードは剣を構えながらヒルダの元へと向かっていく。
確実な止めを刺すために。
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