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大祭編
時代祭の準備
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あまり使わない場所だということもあってか、埃塗れとなっていた校庭の隅にある倉庫の中へと足を踏み入れたことにより、鼻腔の中に微かな汚れと埃が入り込み、ジードを大きく咳き込ませた。
ゴホゴホという音が気掛かりとなり、ルイーダは夫に哀れむような目を向けて、懐から鼻の動きを抑制するための錠剤を取り出して、手渡す。ジードは有り難そうに茶色の円形の薬を唾液を使って一気に飲み干し、鼻の調子を戻していく。
ゴホゴホと咳き込む夫の姿があまりにも気の毒であったのか、ルイーダは同情を含めた視線を向けてから、わざわざ学校へと戻り、ジードに水の入ったコップを手渡す。ジードはコップを受け取るのと同時に水を一気に飲み干し、ルイーダへと礼を述べた。
「すまない。助かった」
ジードは心底から申し訳なさそうに頭を下げたのだった。
「いいや、気に病むことじゃないさ。それよりも、さっさと祭りに使う予定の鎧と黒色のローブ、箒なんかを見つけようじゃあないか」
「あぁ、せっかくの時代祭だからな」
ジードは歓喜に満ちた目で相槌を打つ。
ジードから見ても時代祭は楽しみの一つだった。
時代祭というのは過去のガレリアの衣装を着た人たちが街中でパレードを行い、大昔の服装から現代に至るまでの服装を着用し、子どもや観光客などにガレリアの歴史そのものを教えるという意味合いもある。実際にガレリアの歴史をパレードという形でそれまでの民族衣装を着た人々の姿を見れば教科書を読むよりも分かりやすいのだ。おまけにパレードの通り道には出店まで出る。出店によって、子どもや観光客ばかりではなく、老若男女が楽しむことができるのだ。
時代祭というもの遡っていけば、ガレリアが戦争に敗北し、そのことが原因となって革命が起こる帝国時代の頃から行われており、各街にはそれぞれの時代における衣装が置いてある。
そして、それらの衣装を身に纏い、時代祭の目玉となるパレードに参加するのは大抵が各街に存在する魔銃士育成学園の生徒たちだ。理由は国内のどこの学校に通う生徒たちよりも魔法について詳しく知っており、魔法を上手く使って良い演出が期待できるからだという理由だ。
或いは仮に誰かが心に野心を抱いて、魔法を使ったとしても、腕利きの候補生たちが即座に防ぐことができるからだという理由なのかもしれない。
しかし、理由がなんであれ、そのような取り決めはジード以上に彼の妻であるルイーダをひどく喜ばせた。
というのも、ルイーダの歴史に関する知識は教科書を少し齧った程度のものしかないので、実際に鎧を身に纏った騎士や箒に跨った魔女の姿が見れるということが果てしなく嬉しいのだ。
そのために、わざわざ学園の倉庫にまで足を踏み入れたのである。ルイーダは作り物であるはずの鎧にひどく目を奪われ、本物よりも随分と軽くできた木製の鎧と剣を持ち上げ、目を輝かせていた。
その姿を見て、呆れたような溜息を吐く、コルネリア。
「しかし、うちの生徒会長は随分と呑気なものだな。あんな玩具の鎧と剣で喜んで……まるで、子どもじゃあないか」
「そりゃあ、ルイーダは一千年以上前から来たんだから、当然といえば当然じゃあないの?」
ジードはどこか軽い口調で答えた。
「お前、まだそんなデマを信じているのか?」
コルネリアは窘めるように問い掛けた。それを聞いたジードはクスクスと笑いながら、
「なんだい、あんたは信じてないのか?一千年前の伝説の女騎士の存在をさ」
ジードは揶揄うように問い掛けた。
「……どちらかといえば半信半疑だ」
魔女の衣装である紫色のローブを手に取り、その衣装の上に視線を落としながらコルネリアは半年以上前に起きた出来事を思い返していく。
半年以上前、自分はかつての生徒会長、クレメンティーネと共に頂点として君臨し、権力の絶頂にあった。
その姿はまさしく傲慢で尊大、横柄。
思い返せば人として最低な態度をとっていた。コルネリアはあの時のことは思い返したくなかった。
そんな驕り高ぶった生徒会や鼻を高くして、得意気になっていた自分の前にどこからともなくルイーダが現れて、この学園に革命の嵐を巻き起こしたのだ。
学園の中に起こっていた優等生と落ちこぼれによる差別政策を撤廃し、学園の生徒たちに対して平等な学園生活を与えたのだ。
そのため今の学園は平和だ。それまでの生徒会長の時代とは比較にならない程に。
平和で表立った争いなどが存在しない今の学園を作り上げたルイーダには感謝している。
だが、その一件を理由に彼女が本当に一千年前からやってきたのかという話を信じるかと言われれば話は別なのだ。
第一、人間が一千年も生きられるはずがない。ルイーダは彼女なりの冗談で他の人たちを揶揄っているか、はたまた後ろめたいことがあって隠しているかの二択だということになる。
コルネリアはそこまで考えたところで、意識を現実の世界へと戻し、紫色のローブと箒を手に取り、それを引っ張り出していく。
そして、次にガレリアが王国時代だった頃に貴族たちが身に纏っていたというカツラとフロックコートを取りに向かおうとした時だ。
「あの、こちらの方に魔銃士育成学園の生徒会長、ルイーダ・メルテロイ様がいらっしゃるというお話を教師の方からお伺いしたのですけれど」
と、背後から可憐な顔立ちの美少女が姿を見せた。歯磨き粉のCMにでも使われそうな白い歯を見せて笑う姿がコルネリアには眩しかった。
立ちくらみのために足を動かした時だ。その少女がコルネリアの肩を掴んで、彼女を支えた。
「あら、危のうございますわ」
「す、すまない。キミの手を煩わせるつもりはなかったのだが」
コルネリアが頭を掻きながら詫びの言葉を口にした時だ。少女の服が魔銃士育成学園の生徒が着る制服とは異なる服であることに気が付く。
全身を包み込むようなシックなデザインがなされた白色のドレスにハイヒール。
顔には僅かなメイクすら見られる。顔に施された化粧は分厚いものではなく、僅かなものであったが、元々の素材が美しいためか、同性であるコルネリアですら少女の顔立ちや服装、それに清楚な立ち居振る舞いには強く心を惹かれていた。
緊張のためか、コルネリアは思わず両頬を赤く染め上げながら目の前の女子生徒に名前とその目的を問い掛けた。
目の前の女子生徒は「あら」と上品な前置きを置いた上で、スカートの両裾を掴み、丁寧な一礼を行う。
「初めまして、私、ヒルデガルド・ローエンドルフと申します。親しい方はみんな“ヒルダ”と呼びますの。どうか、あなたもヒルダとお呼びになって」
「し、しかし、私とキミ……いいや、あなたとは今日会ったばかりではないですか」
この学園の生徒ではないため、コルネリアは普段使っている男勝りの口調ではなく、敬語を用いてヒルダと会話していた。
しかし、困惑するコルネリアとは対照的にヒルダは和かな笑みを浮かべながら答えた。
「あら、何をおっしゃいますのやら。あなた様と私のお兄様は知り合いなんですのよ」
「あなたの兄?」
「えぇ、お名前はラインハルトと言いますの。かつて、この学園で幸運をもたらす執行官を務めておりましたわ」
その名前を聞いた瞬間にコルネリアの顔付きが変わった。どこか警戒するかのような目でヒルダを睨んでいたのだ。
だが、ヒルダはコルネリアの視線など気にする素振りも見せずに先程と同様の柔和な笑みを浮かべて、
「これで私が全くの部外者ではないことが判明致しましたわよね?さぁ、私の兄を嵌めた嘘つき会長の元に案内してくださいな」
ヒルダは顔や言葉こそ清楚な令嬢に相応しい優しいものであったが、その裏には有無を言わさない圧のようなものを感じさせられた。
コルネリアはヒルダの前に頭を下げ、倉庫の中にいる自分たちの生徒会長の元へと案内を行なっていく。
もし、このまま羊の皮を被った恐ろしい何かを秘めた令嬢と高速魔法の持ち主にして、自称一千年前の騎士を立ち会わせればどんなことになるのだろうか。
コルネリアはそんなことなど知りたくなかった。その後のことなど自分には関係ない。
自分はあくまでもヒルデガルドに命令されただけだ。コルネリアはそう言い聞かせてジードと衣装について盛り上がる生徒会長の元へとヒルダを案内したのだった。
ゴホゴホという音が気掛かりとなり、ルイーダは夫に哀れむような目を向けて、懐から鼻の動きを抑制するための錠剤を取り出して、手渡す。ジードは有り難そうに茶色の円形の薬を唾液を使って一気に飲み干し、鼻の調子を戻していく。
ゴホゴホと咳き込む夫の姿があまりにも気の毒であったのか、ルイーダは同情を含めた視線を向けてから、わざわざ学校へと戻り、ジードに水の入ったコップを手渡す。ジードはコップを受け取るのと同時に水を一気に飲み干し、ルイーダへと礼を述べた。
「すまない。助かった」
ジードは心底から申し訳なさそうに頭を下げたのだった。
「いいや、気に病むことじゃないさ。それよりも、さっさと祭りに使う予定の鎧と黒色のローブ、箒なんかを見つけようじゃあないか」
「あぁ、せっかくの時代祭だからな」
ジードは歓喜に満ちた目で相槌を打つ。
ジードから見ても時代祭は楽しみの一つだった。
時代祭というのは過去のガレリアの衣装を着た人たちが街中でパレードを行い、大昔の服装から現代に至るまでの服装を着用し、子どもや観光客などにガレリアの歴史そのものを教えるという意味合いもある。実際にガレリアの歴史をパレードという形でそれまでの民族衣装を着た人々の姿を見れば教科書を読むよりも分かりやすいのだ。おまけにパレードの通り道には出店まで出る。出店によって、子どもや観光客ばかりではなく、老若男女が楽しむことができるのだ。
時代祭というもの遡っていけば、ガレリアが戦争に敗北し、そのことが原因となって革命が起こる帝国時代の頃から行われており、各街にはそれぞれの時代における衣装が置いてある。
そして、それらの衣装を身に纏い、時代祭の目玉となるパレードに参加するのは大抵が各街に存在する魔銃士育成学園の生徒たちだ。理由は国内のどこの学校に通う生徒たちよりも魔法について詳しく知っており、魔法を上手く使って良い演出が期待できるからだという理由だ。
或いは仮に誰かが心に野心を抱いて、魔法を使ったとしても、腕利きの候補生たちが即座に防ぐことができるからだという理由なのかもしれない。
しかし、理由がなんであれ、そのような取り決めはジード以上に彼の妻であるルイーダをひどく喜ばせた。
というのも、ルイーダの歴史に関する知識は教科書を少し齧った程度のものしかないので、実際に鎧を身に纏った騎士や箒に跨った魔女の姿が見れるということが果てしなく嬉しいのだ。
そのために、わざわざ学園の倉庫にまで足を踏み入れたのである。ルイーダは作り物であるはずの鎧にひどく目を奪われ、本物よりも随分と軽くできた木製の鎧と剣を持ち上げ、目を輝かせていた。
その姿を見て、呆れたような溜息を吐く、コルネリア。
「しかし、うちの生徒会長は随分と呑気なものだな。あんな玩具の鎧と剣で喜んで……まるで、子どもじゃあないか」
「そりゃあ、ルイーダは一千年以上前から来たんだから、当然といえば当然じゃあないの?」
ジードはどこか軽い口調で答えた。
「お前、まだそんなデマを信じているのか?」
コルネリアは窘めるように問い掛けた。それを聞いたジードはクスクスと笑いながら、
「なんだい、あんたは信じてないのか?一千年前の伝説の女騎士の存在をさ」
ジードは揶揄うように問い掛けた。
「……どちらかといえば半信半疑だ」
魔女の衣装である紫色のローブを手に取り、その衣装の上に視線を落としながらコルネリアは半年以上前に起きた出来事を思い返していく。
半年以上前、自分はかつての生徒会長、クレメンティーネと共に頂点として君臨し、権力の絶頂にあった。
その姿はまさしく傲慢で尊大、横柄。
思い返せば人として最低な態度をとっていた。コルネリアはあの時のことは思い返したくなかった。
そんな驕り高ぶった生徒会や鼻を高くして、得意気になっていた自分の前にどこからともなくルイーダが現れて、この学園に革命の嵐を巻き起こしたのだ。
学園の中に起こっていた優等生と落ちこぼれによる差別政策を撤廃し、学園の生徒たちに対して平等な学園生活を与えたのだ。
そのため今の学園は平和だ。それまでの生徒会長の時代とは比較にならない程に。
平和で表立った争いなどが存在しない今の学園を作り上げたルイーダには感謝している。
だが、その一件を理由に彼女が本当に一千年前からやってきたのかという話を信じるかと言われれば話は別なのだ。
第一、人間が一千年も生きられるはずがない。ルイーダは彼女なりの冗談で他の人たちを揶揄っているか、はたまた後ろめたいことがあって隠しているかの二択だということになる。
コルネリアはそこまで考えたところで、意識を現実の世界へと戻し、紫色のローブと箒を手に取り、それを引っ張り出していく。
そして、次にガレリアが王国時代だった頃に貴族たちが身に纏っていたというカツラとフロックコートを取りに向かおうとした時だ。
「あの、こちらの方に魔銃士育成学園の生徒会長、ルイーダ・メルテロイ様がいらっしゃるというお話を教師の方からお伺いしたのですけれど」
と、背後から可憐な顔立ちの美少女が姿を見せた。歯磨き粉のCMにでも使われそうな白い歯を見せて笑う姿がコルネリアには眩しかった。
立ちくらみのために足を動かした時だ。その少女がコルネリアの肩を掴んで、彼女を支えた。
「あら、危のうございますわ」
「す、すまない。キミの手を煩わせるつもりはなかったのだが」
コルネリアが頭を掻きながら詫びの言葉を口にした時だ。少女の服が魔銃士育成学園の生徒が着る制服とは異なる服であることに気が付く。
全身を包み込むようなシックなデザインがなされた白色のドレスにハイヒール。
顔には僅かなメイクすら見られる。顔に施された化粧は分厚いものではなく、僅かなものであったが、元々の素材が美しいためか、同性であるコルネリアですら少女の顔立ちや服装、それに清楚な立ち居振る舞いには強く心を惹かれていた。
緊張のためか、コルネリアは思わず両頬を赤く染め上げながら目の前の女子生徒に名前とその目的を問い掛けた。
目の前の女子生徒は「あら」と上品な前置きを置いた上で、スカートの両裾を掴み、丁寧な一礼を行う。
「初めまして、私、ヒルデガルド・ローエンドルフと申します。親しい方はみんな“ヒルダ”と呼びますの。どうか、あなたもヒルダとお呼びになって」
「し、しかし、私とキミ……いいや、あなたとは今日会ったばかりではないですか」
この学園の生徒ではないため、コルネリアは普段使っている男勝りの口調ではなく、敬語を用いてヒルダと会話していた。
しかし、困惑するコルネリアとは対照的にヒルダは和かな笑みを浮かべながら答えた。
「あら、何をおっしゃいますのやら。あなた様と私のお兄様は知り合いなんですのよ」
「あなたの兄?」
「えぇ、お名前はラインハルトと言いますの。かつて、この学園で幸運をもたらす執行官を務めておりましたわ」
その名前を聞いた瞬間にコルネリアの顔付きが変わった。どこか警戒するかのような目でヒルダを睨んでいたのだ。
だが、ヒルダはコルネリアの視線など気にする素振りも見せずに先程と同様の柔和な笑みを浮かべて、
「これで私が全くの部外者ではないことが判明致しましたわよね?さぁ、私の兄を嵌めた嘘つき会長の元に案内してくださいな」
ヒルダは顔や言葉こそ清楚な令嬢に相応しい優しいものであったが、その裏には有無を言わさない圧のようなものを感じさせられた。
コルネリアはヒルダの前に頭を下げ、倉庫の中にいる自分たちの生徒会長の元へと案内を行なっていく。
もし、このまま羊の皮を被った恐ろしい何かを秘めた令嬢と高速魔法の持ち主にして、自称一千年前の騎士を立ち会わせればどんなことになるのだろうか。
コルネリアはそんなことなど知りたくなかった。その後のことなど自分には関係ない。
自分はあくまでもヒルデガルドに命令されただけだ。コルネリアはそう言い聞かせてジードと衣装について盛り上がる生徒会長の元へとヒルダを案内したのだった。
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