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探索編
世捨て人、グレゴリー・サプレッサー
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ジードとルイーダの両名がヨルムガンとの戦いを行なっているのと同時刻の事である。
グレゴリーはクララの住む田舎の小さな村の側にある山の上でその村を見下ろしながら、今後の事を思案していた。
『破滅をもたらす、魔女、エルダー・リッジウェイを殺してくれ』
その言葉が反響して、頭から離れない。あの後は暫くの間、呆然としていたのだが、やがて、正気を取り戻すと、無我夢中になって山を駆けていた。
山の中には幸いにして、誰も使われていない山小屋があったので、そこを利用して、読書と魔法の研究に励んでいた。
このまま、世界の事など気にもせずに、世界の終局まで、ここで、好きに過ごしたい。
そんな欲望が彼の耳の中で囁かれた。
結果として、彼はルイーダたちが街で設計図が詰め込まれた金貨を狙った悪党たちと熾烈な戦いを繰り広げている間、悠々自適な山での生活を続けていたのだ。
山での生活は慣れれば悪くはない。彼がボロボロの毛布と魔法で首都にある自身の家の地下室から持ってきた大量の本と自身の荷物しかない置いていない寂しい山小屋から抜け出すと、そのまままた、魔法の練習に励む。
彼が降りかかる火の粉を振り落とすために用いる魔法は炎である。
強烈な青色の炎が相手を焼き尽くし、容赦なく冥府神の元へと送っていく場面を彼は幾度も見守ってきた。
青色の炎は別名、〈青色の死神〉とも呼ばれ、長らく彼の武器となっていた。
この炎は単純に放つばかりではなく、様々な形に応用して、使う事により、戦闘を有利に進めれるようになったのである。
長い間は〈青色の死神〉が彼を守ってきたのだが、最近では、新たなる武器魔法の生成と開発に成功した。円形の丸いブーメランであり、放り投げると、そこから婉曲状の刃物が飛び出て、相手を殺傷する仕組みとなっている他に、この上に飛び乗り、空中を滑空し、そのまま勢いよく地上へと降り立つ事も可能なのである。
それらの魔法を山籠りの時間を利用して、応用してきたのだが、肝心の火の粉というのは山籠りを続けているために、会う事はできない。
折角の実用品を実践に応用できないのは限りなく辛いが、それも平和の印だと言い聞かせ、山籠りを行なっているのである。
「……オレがこの山に自分の世界を作ってから、一週間以上が経つな……その間の世界の様子が気になるところだが、オレにはエルダーを殺す事など不可能だ。だから、こうして、世界の危機に背を向けている」
グレゴリーは狩ってきた鳥肉を捌くと、そのまま木の棒に肉を刺して、焚き火の上に焼いていく。
火の焼き加減に気を付けながら、味にも気を付けていく。これが、彼にとっての料理である。調味料などは魔法で生成するために、山小屋やテレポートを利用して、街に取りに行く必要はない。
料理を終えると、彼は木の棒に突き刺した鳥肉を頬張っていく。
今この瞬間、彼は生きているという事を実感した。そればかりではない。他の生き物の生命を奪っているという罪悪感までもが実感させられた。
グレゴリーが食事を終え、料理の片付けを終えて、食後の読書に小屋へと向かおうとした時だ。
必死な形相をした白衣の男が小屋の中へと駆け込む。
グレゴリーはのっぴきならない様子の男に何も言わずに小屋の中に広げている本の中に隠れる様に指示を出す。
書物の山の中に厄介な客が入り込むのと、招かれざる二人の客が血相を変えて、山小屋の前に現れた。
「おい!ここに白衣の男が逃げた筈だッ!」
普段からも癇癪持ちだと思われる赤い髪の男が腰に下げている拳銃をガチャガチャと鳴らしながら告げた。
だが、グレゴリーは眉一つ変えずに答えた。
「そんな男は知らんな。用事があるのならば、他のところをあたってくれ」
「き、貴様!隠し立てするとためにならんぞ!」
赤い髪の男は早くも堪忍袋の尾が切れたのだろう。
恐ろしい顔を浮かべて、グレゴリーの元へと近付いてくる。
だが、グレゴリーは逆に男の服を掴むと、そのまま男を押し倒し、あくまでも冷静な声で答えた。
「そんな男は知らんと言った。貴様は耳も聞こえないのか?」
「き、貴様ァァァァァァ~」
男は腰のホルスターから拳銃を抜き取ると、その銃口を突き付ける。
「ま、待て!クラウス!落ち着くんだ!」
赤い髪のクラウス青年の上官だと思われる男は慌てて、止めに入るのだが、クラウス青年はそんな事にも構う事なく、銃の引き金を引こうと試みた。
だが、クラウス青年はその引き金を引くよりも前に青い炎に体を包まれて、悶え苦しんでいくのである。
クラウス青年は悲鳴を上げながら、助けを求めて、炎の中から助けを求めていくが、グレゴリーは勿論、彼の上官であるゲルルフ・フォン・ドッペンベルクでさえも動く事が出来ずに、その姿を静観していたのだ。
あまりにも、目の前に広がる光景が現実離れしていたからだろうか。
このクラウス青年には本当に才能があった。恐らく、不意打ちでなければ、殺されていたのは目の前の男の方だろう。
ゲルルフは生唾を飲み込み、躊躇う事すらせずに殺した男を見やる。
男はそのまま氷のように冷たく、それでいて、研いだばかりのナイフのように鋭い瞳を向けながらゲオルルに問う。
「お前もやるか?」
この場合の答えは一つである。
「勿論だ。貴様など、一瞬のうちに葬り去ってやろう」
ゲルルフがこの決闘を受ける理由は二つある。
第一の理由は部下を殺されておめおめと引き下がれないというもの。
第二の理由はこの男の山小屋に目的のフォックス博士が逃げているというのは確実だからである。フォックス博士を逃すわけにはいかないのだ。
彼は乗り物や走行という様々な形を通し、更には長い時間を費やして、二人で追ってきたからこう思えるのである。
また、確証としては、この山をフォックス博士が登り、そして、突き当たった先の山小屋の見える場所で姿を消した。
疑うのならば、山小屋とこの人物なのである。
そのため、この人物が非協力的であるのならば、撃ち殺した後で山小屋の中を調べるより他にあるまい。
ゲルルフが腰に手を伸ばすのと、グレゴリーが青色の死神を繰り出すのは殆ど同じタイミングであった。
かくして、ここにもう一人、焼死体が揃ったという事になる。
グレゴリーはクララの住む田舎の小さな村の側にある山の上でその村を見下ろしながら、今後の事を思案していた。
『破滅をもたらす、魔女、エルダー・リッジウェイを殺してくれ』
その言葉が反響して、頭から離れない。あの後は暫くの間、呆然としていたのだが、やがて、正気を取り戻すと、無我夢中になって山を駆けていた。
山の中には幸いにして、誰も使われていない山小屋があったので、そこを利用して、読書と魔法の研究に励んでいた。
このまま、世界の事など気にもせずに、世界の終局まで、ここで、好きに過ごしたい。
そんな欲望が彼の耳の中で囁かれた。
結果として、彼はルイーダたちが街で設計図が詰め込まれた金貨を狙った悪党たちと熾烈な戦いを繰り広げている間、悠々自適な山での生活を続けていたのだ。
山での生活は慣れれば悪くはない。彼がボロボロの毛布と魔法で首都にある自身の家の地下室から持ってきた大量の本と自身の荷物しかない置いていない寂しい山小屋から抜け出すと、そのまままた、魔法の練習に励む。
彼が降りかかる火の粉を振り落とすために用いる魔法は炎である。
強烈な青色の炎が相手を焼き尽くし、容赦なく冥府神の元へと送っていく場面を彼は幾度も見守ってきた。
青色の炎は別名、〈青色の死神〉とも呼ばれ、長らく彼の武器となっていた。
この炎は単純に放つばかりではなく、様々な形に応用して、使う事により、戦闘を有利に進めれるようになったのである。
長い間は〈青色の死神〉が彼を守ってきたのだが、最近では、新たなる武器魔法の生成と開発に成功した。円形の丸いブーメランであり、放り投げると、そこから婉曲状の刃物が飛び出て、相手を殺傷する仕組みとなっている他に、この上に飛び乗り、空中を滑空し、そのまま勢いよく地上へと降り立つ事も可能なのである。
それらの魔法を山籠りの時間を利用して、応用してきたのだが、肝心の火の粉というのは山籠りを続けているために、会う事はできない。
折角の実用品を実践に応用できないのは限りなく辛いが、それも平和の印だと言い聞かせ、山籠りを行なっているのである。
「……オレがこの山に自分の世界を作ってから、一週間以上が経つな……その間の世界の様子が気になるところだが、オレにはエルダーを殺す事など不可能だ。だから、こうして、世界の危機に背を向けている」
グレゴリーは狩ってきた鳥肉を捌くと、そのまま木の棒に肉を刺して、焚き火の上に焼いていく。
火の焼き加減に気を付けながら、味にも気を付けていく。これが、彼にとっての料理である。調味料などは魔法で生成するために、山小屋やテレポートを利用して、街に取りに行く必要はない。
料理を終えると、彼は木の棒に突き刺した鳥肉を頬張っていく。
今この瞬間、彼は生きているという事を実感した。そればかりではない。他の生き物の生命を奪っているという罪悪感までもが実感させられた。
グレゴリーが食事を終え、料理の片付けを終えて、食後の読書に小屋へと向かおうとした時だ。
必死な形相をした白衣の男が小屋の中へと駆け込む。
グレゴリーはのっぴきならない様子の男に何も言わずに小屋の中に広げている本の中に隠れる様に指示を出す。
書物の山の中に厄介な客が入り込むのと、招かれざる二人の客が血相を変えて、山小屋の前に現れた。
「おい!ここに白衣の男が逃げた筈だッ!」
普段からも癇癪持ちだと思われる赤い髪の男が腰に下げている拳銃をガチャガチャと鳴らしながら告げた。
だが、グレゴリーは眉一つ変えずに答えた。
「そんな男は知らんな。用事があるのならば、他のところをあたってくれ」
「き、貴様!隠し立てするとためにならんぞ!」
赤い髪の男は早くも堪忍袋の尾が切れたのだろう。
恐ろしい顔を浮かべて、グレゴリーの元へと近付いてくる。
だが、グレゴリーは逆に男の服を掴むと、そのまま男を押し倒し、あくまでも冷静な声で答えた。
「そんな男は知らんと言った。貴様は耳も聞こえないのか?」
「き、貴様ァァァァァァ~」
男は腰のホルスターから拳銃を抜き取ると、その銃口を突き付ける。
「ま、待て!クラウス!落ち着くんだ!」
赤い髪のクラウス青年の上官だと思われる男は慌てて、止めに入るのだが、クラウス青年はそんな事にも構う事なく、銃の引き金を引こうと試みた。
だが、クラウス青年はその引き金を引くよりも前に青い炎に体を包まれて、悶え苦しんでいくのである。
クラウス青年は悲鳴を上げながら、助けを求めて、炎の中から助けを求めていくが、グレゴリーは勿論、彼の上官であるゲルルフ・フォン・ドッペンベルクでさえも動く事が出来ずに、その姿を静観していたのだ。
あまりにも、目の前に広がる光景が現実離れしていたからだろうか。
このクラウス青年には本当に才能があった。恐らく、不意打ちでなければ、殺されていたのは目の前の男の方だろう。
ゲルルフは生唾を飲み込み、躊躇う事すらせずに殺した男を見やる。
男はそのまま氷のように冷たく、それでいて、研いだばかりのナイフのように鋭い瞳を向けながらゲオルルに問う。
「お前もやるか?」
この場合の答えは一つである。
「勿論だ。貴様など、一瞬のうちに葬り去ってやろう」
ゲルルフがこの決闘を受ける理由は二つある。
第一の理由は部下を殺されておめおめと引き下がれないというもの。
第二の理由はこの男の山小屋に目的のフォックス博士が逃げているというのは確実だからである。フォックス博士を逃すわけにはいかないのだ。
彼は乗り物や走行という様々な形を通し、更には長い時間を費やして、二人で追ってきたからこう思えるのである。
また、確証としては、この山をフォックス博士が登り、そして、突き当たった先の山小屋の見える場所で姿を消した。
疑うのならば、山小屋とこの人物なのである。
そのため、この人物が非協力的であるのならば、撃ち殺した後で山小屋の中を調べるより他にあるまい。
ゲルルフが腰に手を伸ばすのと、グレゴリーが青色の死神を繰り出すのは殆ど同じタイミングであった。
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