72 / 178
探索編
新たなる破滅の序曲
しおりを挟む
「いたか?」
「いいや、こっちには逃げていない。クソ、あの野郎……どこに逃げやがった」
そう吐き捨てるのはマナエ党秘密警察職員の男である。
二人は総統からの直々の命令を受け、この町まで逃げてきたフォックス博士を追ってきた男たちである。
二人の目的はフォックス博士を拿捕する事にあった。
というのも、その理由か、フォックス博士がガレリア国内にて伝えられていた極秘の潜水艦設計図を盗んで逃亡したからにある。
「あの潜水艦設計図が国外に渡れば大変な事になるぞ」
「あぁ、なにせ、潜水艦設計図は今後にも関わる重要なものだからな。あの野郎から潜水艦設計図を奪い返せれば、それでよし……渡せなけりゃあ」
「始末するのか?クラウス?お前は喧嘩っ早くていかんな」
クラウスと呼ばれた赤い髪を背中に垂らした顔立ちの青年は迷う事なく「そうだ」と答えた。
「ケッ、オレはこんなガキのお守りか……やり切れんな」
「そうボヤいてくださるな。オレには光るものがあるのはあんたが一番よーくご存知だろ?ゲルルフ殿」
そう言われれば、彼としても悪い気がしないではない。
秘密警察の中において、ゲルルフ・フォン・ドッペンベルクは上位の地位にあり、なんと、ガレリア総統との直の面談まで許されているのである。
直々の命令を受け入れられたのも、このためである。
普段ならば、淑女然とした顔をしているのだが、昨日はその前の日に折角の併合が破断していたので、いつになく不機嫌な様子で命令が伝えられた。
これ以上、彼女の機嫌を悪くするわけにもいくまい。
ゲルルフは急いで首都から、クラウスと共に博士の最後の情報が目撃されたとされるこの街へと侵入したのである。
ただし、首都で別の用事を済ませていた事や列車での移動なども重なり、着く頃にはすっかりと辺りの景色は黒く染まっていた。
だからだろうか、その気配は微塵も見えない。二人が街灯の灯りだけを目印に、歩いていると、目の前に二人の男女が並んで歩いている事に気がつく。
二人は慌てて旅装の二人の元へと駆け寄り、情報を募る。
「さぁ、オレたちはちょっとオーランジュから帰ってきたばかりなんで、詳しい情報はわからないんです」
「あぁ、我が夫の言う通りだ。私たちは旅行から帰ってきたばかりなんだ。だから、詳しい事はわからん」
隊長はこの時にじっと二人の目を見つめた。長らく秘密警察の上で尋問を行っていたためか、目を見れば、相手が嘘を吐いているのかがわかるのである。
二人の目は正常である。動揺した様子などは見えない。嘘を吐いてるようには思えない。
ゲルルフは尋問に付き合った礼を述べると、クラウスを連れて、夜の街の中へと消えていく。
二人の秘密警察の職員を見送った後に大きく溜息を吐いたのはジードである。
彼は去った後に額から溢れ出てきた冷や汗を拭った後に自身の側で平然とした顔をするルイーダを見て、思わず皮肉の混じった言葉を吐いてしまう。
「お前、よくそんなに平然としていられるな?あんな奴らに目をつけられたら、大変な事になるとか思わないの?」
「騎士たるもの、あんな奴らなど恐るるに足らん。騎士というのは例え、ゴブリンに嬲られそうになっても、絶対に喋ってはならん事は喋らんのだ」
「そうなると、喋っていい事は喋るんだな?」
「当たり前だ。全部、嘘だったら、こちらの嘘の中身も徐々に整合が取れなくなってしまうからな。それよりは少しだけでも真実を混ぜて喋った方がいい」
ルイーダの尋問のすり抜け方にジードが苦笑していた時だ。
突然、黒いローブを纏った青年が姿を表す。
途端に、ルイーダの両目が大きく見開いていく。まるで、幽霊でも見たかのような唖然とした顔である。
だが、ジードはそれをおかしくも思わない。と、いうのも、実際に目の前に人が現れれば、誰でもその様な表情をするであろうから。
だが、それを差し引いても彼女の硬直時間は長かった。
目の前の青年の姿を見て、呆気に取られている様に見えたのだ。
ルイーダがいつもの様な凛々とした様子を失っているのも珍しい。
ジードが何か言おうとすると、先に現れた青年が声を出す。
それは、低く、それでいて深みを感じさせる声であった。
「久し振りだな。ルイーダ。まさか、千年の時間を経た後にお前と再会できるとは思えなかった」
「……お前こそ、息災そうだな。グレゴリー」
ここにきて、ようやくルイーダは言葉が出たらしい。いつもよりも弱々しい声でグレゴリーにそう伝えた。
ジードは思わずに「あっ」と叫んでしまう。
目の前に紫色のローブに身を包んだ端正な青年こそが伝説の大魔法使い、グレゴリー・サプレッサーであったのだ。
「お前はこの世界の『破滅』を阻止した。それについては誉めさせてもらおう。だが、また新たなる『破滅』が世界の元に迫っている。オーランジュを救った様に、今度はその『破滅』からも救ってもらいたい」
「その事というのは?」
「……お前は災いの種子となるものを男から受け取った。その種子を絶対に滅びの魔女とその手下に渡すな。さすれば、魔女はその力を用いて、終末のラッパを鳴らすだろうからな」
グレゴリーは意味深に告げると、そのまま指を鳴らして姿を消す。
彼の姿はまるで、初めからそこには居なかったかの様に消えていたのであった。
「なぁ、災いの金貨っていうのはなんなんだ?」
ジードは彼の姿が消えるのと同時に、ルイーダに尋ねた。
「恐らく、あの白衣の男から渡されたこれだろうさ」
ルイーダ金貨の入った自身の上着のポケットを得意そうに叩いていく。
「……成る程、災いの種子というのは恐らく、この金貨の事だろうな。この金貨にどんな秘密があるのかはわからんが、博士が約束した期日まで、我々の手で大切に預からせてもらおうではないか」
ルイーダはなぜか、表情を曇らせる夫を連れて、自分たちの家へと戻っていく。
「さぁ、ジード!顔色が優れないようだから、今日はゆっくりと休もう!」
「お前、宿題するのが面倒くさいだけだろ?18のくせにオレよりガキなんだから……」
「よいではないか!無理に宿題をすると、それこそ、集中できんぞ!」
と、ルイーダは強引に手を引っ張り、夜の街を進む。
ジードは鉛のような重い溜息を落とし、彼女の手によって、強引に引っ張られるまま自身のアパートへと戻る事になったのだ。
「いいや、こっちには逃げていない。クソ、あの野郎……どこに逃げやがった」
そう吐き捨てるのはマナエ党秘密警察職員の男である。
二人は総統からの直々の命令を受け、この町まで逃げてきたフォックス博士を追ってきた男たちである。
二人の目的はフォックス博士を拿捕する事にあった。
というのも、その理由か、フォックス博士がガレリア国内にて伝えられていた極秘の潜水艦設計図を盗んで逃亡したからにある。
「あの潜水艦設計図が国外に渡れば大変な事になるぞ」
「あぁ、なにせ、潜水艦設計図は今後にも関わる重要なものだからな。あの野郎から潜水艦設計図を奪い返せれば、それでよし……渡せなけりゃあ」
「始末するのか?クラウス?お前は喧嘩っ早くていかんな」
クラウスと呼ばれた赤い髪を背中に垂らした顔立ちの青年は迷う事なく「そうだ」と答えた。
「ケッ、オレはこんなガキのお守りか……やり切れんな」
「そうボヤいてくださるな。オレには光るものがあるのはあんたが一番よーくご存知だろ?ゲルルフ殿」
そう言われれば、彼としても悪い気がしないではない。
秘密警察の中において、ゲルルフ・フォン・ドッペンベルクは上位の地位にあり、なんと、ガレリア総統との直の面談まで許されているのである。
直々の命令を受け入れられたのも、このためである。
普段ならば、淑女然とした顔をしているのだが、昨日はその前の日に折角の併合が破断していたので、いつになく不機嫌な様子で命令が伝えられた。
これ以上、彼女の機嫌を悪くするわけにもいくまい。
ゲルルフは急いで首都から、クラウスと共に博士の最後の情報が目撃されたとされるこの街へと侵入したのである。
ただし、首都で別の用事を済ませていた事や列車での移動なども重なり、着く頃にはすっかりと辺りの景色は黒く染まっていた。
だからだろうか、その気配は微塵も見えない。二人が街灯の灯りだけを目印に、歩いていると、目の前に二人の男女が並んで歩いている事に気がつく。
二人は慌てて旅装の二人の元へと駆け寄り、情報を募る。
「さぁ、オレたちはちょっとオーランジュから帰ってきたばかりなんで、詳しい情報はわからないんです」
「あぁ、我が夫の言う通りだ。私たちは旅行から帰ってきたばかりなんだ。だから、詳しい事はわからん」
隊長はこの時にじっと二人の目を見つめた。長らく秘密警察の上で尋問を行っていたためか、目を見れば、相手が嘘を吐いているのかがわかるのである。
二人の目は正常である。動揺した様子などは見えない。嘘を吐いてるようには思えない。
ゲルルフは尋問に付き合った礼を述べると、クラウスを連れて、夜の街の中へと消えていく。
二人の秘密警察の職員を見送った後に大きく溜息を吐いたのはジードである。
彼は去った後に額から溢れ出てきた冷や汗を拭った後に自身の側で平然とした顔をするルイーダを見て、思わず皮肉の混じった言葉を吐いてしまう。
「お前、よくそんなに平然としていられるな?あんな奴らに目をつけられたら、大変な事になるとか思わないの?」
「騎士たるもの、あんな奴らなど恐るるに足らん。騎士というのは例え、ゴブリンに嬲られそうになっても、絶対に喋ってはならん事は喋らんのだ」
「そうなると、喋っていい事は喋るんだな?」
「当たり前だ。全部、嘘だったら、こちらの嘘の中身も徐々に整合が取れなくなってしまうからな。それよりは少しだけでも真実を混ぜて喋った方がいい」
ルイーダの尋問のすり抜け方にジードが苦笑していた時だ。
突然、黒いローブを纏った青年が姿を表す。
途端に、ルイーダの両目が大きく見開いていく。まるで、幽霊でも見たかのような唖然とした顔である。
だが、ジードはそれをおかしくも思わない。と、いうのも、実際に目の前に人が現れれば、誰でもその様な表情をするであろうから。
だが、それを差し引いても彼女の硬直時間は長かった。
目の前の青年の姿を見て、呆気に取られている様に見えたのだ。
ルイーダがいつもの様な凛々とした様子を失っているのも珍しい。
ジードが何か言おうとすると、先に現れた青年が声を出す。
それは、低く、それでいて深みを感じさせる声であった。
「久し振りだな。ルイーダ。まさか、千年の時間を経た後にお前と再会できるとは思えなかった」
「……お前こそ、息災そうだな。グレゴリー」
ここにきて、ようやくルイーダは言葉が出たらしい。いつもよりも弱々しい声でグレゴリーにそう伝えた。
ジードは思わずに「あっ」と叫んでしまう。
目の前に紫色のローブに身を包んだ端正な青年こそが伝説の大魔法使い、グレゴリー・サプレッサーであったのだ。
「お前はこの世界の『破滅』を阻止した。それについては誉めさせてもらおう。だが、また新たなる『破滅』が世界の元に迫っている。オーランジュを救った様に、今度はその『破滅』からも救ってもらいたい」
「その事というのは?」
「……お前は災いの種子となるものを男から受け取った。その種子を絶対に滅びの魔女とその手下に渡すな。さすれば、魔女はその力を用いて、終末のラッパを鳴らすだろうからな」
グレゴリーは意味深に告げると、そのまま指を鳴らして姿を消す。
彼の姿はまるで、初めからそこには居なかったかの様に消えていたのであった。
「なぁ、災いの金貨っていうのはなんなんだ?」
ジードは彼の姿が消えるのと同時に、ルイーダに尋ねた。
「恐らく、あの白衣の男から渡されたこれだろうさ」
ルイーダ金貨の入った自身の上着のポケットを得意そうに叩いていく。
「……成る程、災いの種子というのは恐らく、この金貨の事だろうな。この金貨にどんな秘密があるのかはわからんが、博士が約束した期日まで、我々の手で大切に預からせてもらおうではないか」
ルイーダはなぜか、表情を曇らせる夫を連れて、自分たちの家へと戻っていく。
「さぁ、ジード!顔色が優れないようだから、今日はゆっくりと休もう!」
「お前、宿題するのが面倒くさいだけだろ?18のくせにオレよりガキなんだから……」
「よいではないか!無理に宿題をすると、それこそ、集中できんぞ!」
と、ルイーダは強引に手を引っ張り、夜の街を進む。
ジードは鉛のような重い溜息を落とし、彼女の手によって、強引に引っ張られるまま自身のアパートへと戻る事になったのだ。
0
お気に入りに追加
114
あなたにおすすめの小説
はぐれ者ラプソディー
はじめアキラ@テンセイゲーム発売中
ファンタジー
「普通、こんなレアな生き物簡単に捨てたりしないよね?俺が言うのもなんだけど、変身できる能力を持ったモンスターってそう多くはないんだし」
人間やモンスターのコミュニティから弾きだされた者達が集う、捨てられの森。その中心に位置するインサイドの町に住むジム・ストライクは、ある日見回りの最中にスライムが捨てられていることに気づく。
本来ならば高価なモンスターのはずのスライムが、何故捨てられていたのか?
ジムはそのスライムに“チェルク”と名前をつけ、仲間達と共に育てることにしたのだが……実はチェルクにはとんでもない秘密があって。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

異世界へ五人の落ち人~聖女候補とされてしまいます~
かずきりり
ファンタジー
望んで異世界へと来たわけではない。
望んで召喚などしたわけでもない。
ただ、落ちただけ。
異世界から落ちて来た落ち人。
それは人知を超えた神力を体内に宿し、神からの「贈り人」とされる。
望まれていないけれど、偶々手に入る力を国は欲する。
だからこそ、より強い力を持つ者に聖女という称号を渡すわけだけれど……
中に男が混じっている!?
帰りたいと、それだけを望む者も居る。
護衛騎士という名の監視もつけられて……
でも、私はもう大切な人は作らない。
どうせ、無くしてしまうのだから。
異世界に落ちた五人。
五人が五人共、色々な思わくもあり……
だけれど、私はただ流れに流され……

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】
雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。
そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!
気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?
するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。
だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──
でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる