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神からの挑戦編
国譲りの神話はいつの日か
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六大路が刀を突き付ける様を見て、大樹寺は拳銃で戦うということは自身にとって有利な状況を作り上げることには繋がらないのだと解釈したのだろう。
実際に魔法を備えた刀と拳銃とでは拳銃の方が負ける印象が強い。
大樹寺は六大路の見ている前で拳銃を放り捨て、神から与えられたと自負する根拠とされる聖剣をこの手に作り上げていく。
大樹寺の持つ剣は傍目から見ればファンタジー小説やアニメ、テレビゲームで見られる勇者が持つような素晴らしい出来合いの剣に見えた。
大樹寺の剣を見た瞬間六大路は思わず感嘆の声を挙げたほどだ。
自身が所有する妖刀『魔道六銭』にも劣らぬ光をその剣は放っていた。
見事な出来栄えだ。思わず六大路が呆然としていると、唐突に風が切れる音が聞こえた。
そして次の瞬間には自身の頬から生暖かい体液が流れていることに気が付いた。
咄嗟に手を触る。間違いない。これは血だ。
六大路は自らの掌にベッタリと付着した赤い色の液体を見て思わず尻餅をついてしまう。
自身が置かれた状況が信じられずにワナワナと震える日本の支配者を大樹寺は嘲るように言った。
「その調子だと、ろくに殴られもしなかったという感じだね?安心して、地獄に行けばもう殴られなくて済むよ」
「地獄に行くのはあなたでしょう?詐欺師のお嬢ちゃん」
公家の家に生まれ、以降も日本の中枢で生まれ育った六大路にとって今の言葉は自身が知る言葉の中で最も汚い部類に分別される言葉であった。
だが、大樹寺は自身のライバルである孝太郎や被害者の会などから「詐欺師」などという言葉は日常的に浴びせられていたため平然とした顔を浮かべて六大路の罵声をやり過ごしていたのである。
六大路は自身のスカートの裾を強く握り締めながら大樹寺を睨み付ける。
しかし大樹寺は怨嗟の込められた両目で睨まれても怯むことなく、相変わらず涼しい顔を浮かべている。
六大路は妖刀『魔道六銭』を突き付けて今の状況を顧みていく中で後悔の念というものが思い浮かんでいく。
シリウスの作戦に便乗するためであったとはいえ既にあの世で裁きを受けていたカルト教団の教祖を現世へと蘇らせてしまった代償は大きかった。
やはり死者の蘇生魔法など軽々しく扱うべきではなかったのだ。
思えば太平洋戦争が終戦となった年にも同じようなことをしてしまったのを覚えている。
その時大樹寺が蘇らせたのは後に多くの人々から和製チャーチルと呼ばれたあの男である。
終戦工作や今後の日本を率いてもらうためにはあの男が必要だったのだ。そのため収容所で蘇生魔法を使用した。
あの時仕方がなかったとはいえ六大路は禁忌を犯した。それ故に大きな代償を払う羽目になってしまった。
どうやら300年も時が経つにつれてあの時の後悔を忘れてしまっていたらしい。
思えば随分とお手軽に蘇生魔法を使っていたものだ。
時が経ったことを理由にこれまで気軽に蘇生魔法を扱ってきた自身の軽率さに呆れ果ててしまいたいところであったが、今は後悔などしていられない。
目の前に迫り来る脅威を排除する方が先だ。
六大路は刀を構えた。それから自らの魔力を刀に込めていく。
同時にそれまではなんの変哲もなかった日本刀が眩いばかりの閃光に包まれていく。
この光は破壊の光。中村孝太郎が用いている破壊の魔法と全く同程度の力が刀へと宿っていったのだ。
六大路は刀を一度大きく素振りし、近くの壁を粉々に破壊したのを見て、改めてその威力を実感させられた。
やはりこの国王は自分でなくてはならない。神がそう定めている。
六大路は刀を振り、同時にそこから破壊の力をあちらこちらへと飛ばしていく。
壁や地面に穴が開くたびに先ほどまで余裕のある表情を浮かべていた大樹寺から余裕が失われていく様を六大路は確認していた。
六大路の力を用いれば、神の力などと思い上がり、単なる魔法の覚醒を、あるいはたかだかオーバーロードに付与されただけに過ぎない力を神から与えられたなどと主張して思い上がったカルト教団の教祖など相手にもならないのだ。
六大路はすっかりと怯え切った大樹寺に刀の切先を突き付けていく。
刀の先端には破壊の力が備わっている。次にこれが大樹寺にあたれば大樹寺の体などは地面の上へと叩きつけた煎餅のように粉砕されてしまうに違いなかった。
真剣な表情でこちらを睨んでいる大樹寺に対して六大路は安堵させるように優しい声で言った。
「あら、もう大丈夫よ、この刀に込められた魔法は一瞬であなたの体を砕くから苦しむ隙もないわ」
大樹寺からの言葉は返ってこない。大方恐怖で震えて口がきけないのだろう。
あれだけ仮初の力を見せようとも所詮はカルト教団の教祖。信者を口先だけで騙す詐欺師に過ぎないのだ。
詐欺師というものは大抵捕らえられた際に醜い反応を見せると聞くが、大樹寺も同様だ。情けない話だが、震えて動けないらしい。
あれだけ勇ましいことを言っておいて最後は怯えながら死んでいくのだ。
さようなら哀れなお人形さん。バプテスト・“アナベル”という宗教名に相応しい大人たちの操り人形へと六大路が心の中で別れを告げた時だ。
「意外だなぁ、あなたの力はそれで終わり?」
と、予想だにしない声が返ってきた。思わず六大路は不機嫌そうに片眉を上げて歩みが止めてしまう。
「……なんですって?」
大型強がりでも言って、自分を翻弄させようとしているに違いない。六大路はそう睨んで、脅しには屈しないという意思表示のため歩いていくが、大樹寺の反応は自分が予想したものとは大きく異なるものであった。
あろうことか再び顔に笑顔を浮かべていたのだ。
再び六大路の足が止まる。
「予想していたよりも弱い力なんだなぁと思ったんだ。だって、そんな程度の力なら私にも出せるしね」
大樹寺は己が握り締めていた剣を振るうと、六大路と同じ魔法を繰り出して六大路の背後にあった壁を粉々に砕いていく。
「ば、バカなッ!わ、私の魔法よりも強い魔法がこの世界に存在するなんてッ!」
「あなたが潜ったという数多の世界でもあなたより強い魔法師はいなかったのかな?」
「い、いるわけないじゃないッ!どんな奴だって私には……私の魔法よりも強い力を持つ人なんていなかったッ!」
「じゃあ、私がその第一号ってわけだね。大和朝廷が出雲国を奪ってから随分と経つし、そろそろもう一度国を譲られるいい機会なんじゃあないかな?」
「フフ、何も知らないお嬢ちゃんに教えてあげるわ。国譲りの神話は古事記及び日本書紀では今から二千九百年以上も前の話だとされているのよ」
「……そうか、じゃあ二千九百年ぶりなんだね。国が変わるのも」
「あ、あなた正気!?二千九百年の間、この国を正当な支配者から簒奪しようなどという者はいなかったッ!誰も彼も正当な支配者に従って、自身がその大義名分の元に国を治めようとしていたのよッ!」
「そうなんだ。でも、その人たちは神じゃなかった。私は違う。私は神から選ばれた正当なこの国の新しい支配者なんだよ」
大樹寺はそう言って剣を構えた。剣には先ほどと同様に破壊の魔法が宿っている。
「……もうやるしかないみたいね」
六大路は大樹寺の表情や声から容赦をする気がないことは容易に窺えた。
それ故に彼女自身も日本の支配者として自らの誇りを守るため『魔道六銭』を構えながら大樹寺と相対していくのである。
互いに譲れないものを肩に背負っていた両者はしばらくの間武器を構えて睨み合っていたが、やがて六大路が先に日本刀を振りかぶったことにより、自然とゴングが鳴り、両者の戦闘が、ひいては今後の日本の支配者を決める秘密裏の決闘がようやく幕を開けたのである。
実際に魔法を備えた刀と拳銃とでは拳銃の方が負ける印象が強い。
大樹寺は六大路の見ている前で拳銃を放り捨て、神から与えられたと自負する根拠とされる聖剣をこの手に作り上げていく。
大樹寺の持つ剣は傍目から見ればファンタジー小説やアニメ、テレビゲームで見られる勇者が持つような素晴らしい出来合いの剣に見えた。
大樹寺の剣を見た瞬間六大路は思わず感嘆の声を挙げたほどだ。
自身が所有する妖刀『魔道六銭』にも劣らぬ光をその剣は放っていた。
見事な出来栄えだ。思わず六大路が呆然としていると、唐突に風が切れる音が聞こえた。
そして次の瞬間には自身の頬から生暖かい体液が流れていることに気が付いた。
咄嗟に手を触る。間違いない。これは血だ。
六大路は自らの掌にベッタリと付着した赤い色の液体を見て思わず尻餅をついてしまう。
自身が置かれた状況が信じられずにワナワナと震える日本の支配者を大樹寺は嘲るように言った。
「その調子だと、ろくに殴られもしなかったという感じだね?安心して、地獄に行けばもう殴られなくて済むよ」
「地獄に行くのはあなたでしょう?詐欺師のお嬢ちゃん」
公家の家に生まれ、以降も日本の中枢で生まれ育った六大路にとって今の言葉は自身が知る言葉の中で最も汚い部類に分別される言葉であった。
だが、大樹寺は自身のライバルである孝太郎や被害者の会などから「詐欺師」などという言葉は日常的に浴びせられていたため平然とした顔を浮かべて六大路の罵声をやり過ごしていたのである。
六大路は自身のスカートの裾を強く握り締めながら大樹寺を睨み付ける。
しかし大樹寺は怨嗟の込められた両目で睨まれても怯むことなく、相変わらず涼しい顔を浮かべている。
六大路は妖刀『魔道六銭』を突き付けて今の状況を顧みていく中で後悔の念というものが思い浮かんでいく。
シリウスの作戦に便乗するためであったとはいえ既にあの世で裁きを受けていたカルト教団の教祖を現世へと蘇らせてしまった代償は大きかった。
やはり死者の蘇生魔法など軽々しく扱うべきではなかったのだ。
思えば太平洋戦争が終戦となった年にも同じようなことをしてしまったのを覚えている。
その時大樹寺が蘇らせたのは後に多くの人々から和製チャーチルと呼ばれたあの男である。
終戦工作や今後の日本を率いてもらうためにはあの男が必要だったのだ。そのため収容所で蘇生魔法を使用した。
あの時仕方がなかったとはいえ六大路は禁忌を犯した。それ故に大きな代償を払う羽目になってしまった。
どうやら300年も時が経つにつれてあの時の後悔を忘れてしまっていたらしい。
思えば随分とお手軽に蘇生魔法を使っていたものだ。
時が経ったことを理由にこれまで気軽に蘇生魔法を扱ってきた自身の軽率さに呆れ果ててしまいたいところであったが、今は後悔などしていられない。
目の前に迫り来る脅威を排除する方が先だ。
六大路は刀を構えた。それから自らの魔力を刀に込めていく。
同時にそれまではなんの変哲もなかった日本刀が眩いばかりの閃光に包まれていく。
この光は破壊の光。中村孝太郎が用いている破壊の魔法と全く同程度の力が刀へと宿っていったのだ。
六大路は刀を一度大きく素振りし、近くの壁を粉々に破壊したのを見て、改めてその威力を実感させられた。
やはりこの国王は自分でなくてはならない。神がそう定めている。
六大路は刀を振り、同時にそこから破壊の力をあちらこちらへと飛ばしていく。
壁や地面に穴が開くたびに先ほどまで余裕のある表情を浮かべていた大樹寺から余裕が失われていく様を六大路は確認していた。
六大路の力を用いれば、神の力などと思い上がり、単なる魔法の覚醒を、あるいはたかだかオーバーロードに付与されただけに過ぎない力を神から与えられたなどと主張して思い上がったカルト教団の教祖など相手にもならないのだ。
六大路はすっかりと怯え切った大樹寺に刀の切先を突き付けていく。
刀の先端には破壊の力が備わっている。次にこれが大樹寺にあたれば大樹寺の体などは地面の上へと叩きつけた煎餅のように粉砕されてしまうに違いなかった。
真剣な表情でこちらを睨んでいる大樹寺に対して六大路は安堵させるように優しい声で言った。
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