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豊臣家士族会議編
風魔と徳川
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「何ィ?襲撃に失敗しただとォ?」
北条首相は報告に訪れた小太郎を叱責する。
「申し訳ありませぬ。あやつが予想以上の手練れであった上に部下が予想だにしない形で死亡したためーー」
「そんな言い訳が通るかッ!あの時こそ、あのガキを始末する絶好の機会だったというのにッ!」
北条重信は国会議事堂の首相室から窓の外を眺めながら、拳を強く握り締めていく。
あまりにも強く握り過ぎていたためか、拳の中に爪が食い込み痛かったが、重信はそれを顔に見せる事なく、小太郎へと振り返る。
「小太郎、次は道中だ。奴らがビッグ・オオサカに向かう道中を襲撃しろ」
「御意、が、少しよろしいか?」
小太郎は鋭い目で重信を睨むと、それまで跪いていた膝を上げて、重信の元へと向かっていく。
「あなたはご自身の理想を信じ切っておられるようだが、その理想は本当に正しいのか?」
「な、何ィィィィ」
重信が動揺するのも無理はない。これまで、ずっと自身の忠実な臣下であるとばかり思っていた小太郎が他ならぬ自身の理想について食らいついてきたのだから。
「あなたご自身が理想の元に死ぬのは自由だろう。だが、それに対して関係のない多くの人間を巻き込むのはいかがなものかと思われるが」
「だ、黙れッ!貴様!たかだか忍びの分際で主であるワシに逆らうかッ!」
重信はもたれた舌で懸命な反論を試みたが、そこに具体的な反論は含まれていない。あるのは主人としての単なる叱責にすぎない。
それに対して、小太郎は冷静かつ論理的な意見で彼に対して釘を刺していく。
「他国ばかりではなく、人を人ととも思わぬ神々や天使にあなたの詭弁じみた理想が通じるのかと本気でお思いか?あなたの理想に巻き込まれて死ぬのは私や風魔一族だけでーー」
「黙れッ!」
あまりにも乱暴な言葉で殿様は臣下の諫言を切り捨てる。あろう事か、小太郎の頬を張り飛ばし、地面の上に横転させる。
彼は鼻息を荒げながら言った。
「竹部や中村が死ぬ事でわしの理想は着実に届くのだ!もういい!暫くはお前には頼まん!」
北条総理は携帯端末をスライドさせると、誰かに電話をかける。
すると、首相室に現れたのは革ジャンにちぢれ毛の慇懃無礼な態度を取る黒色の革ジャンの下に赤いシャツを着た男である。
「お呼びかい?首相殿」
「小太郎が妙な事を言い出してな。今回の任務では不満だから、お前に中村孝太郎を始末してもらう事になった」
「へぇ~この坊やがねぇ~」
この男の名前は松田慎二と言った。ご存知の通り、礼も何もない人物であり、誰に対しても乱暴な態度を取る無礼な人物であった。
気に入らない人間に対して、人格否定や誹謗中傷めいた言葉を取るのは当たり前、下手をすれば殴る蹴るなどの乱暴な行為も行っていた。
迷惑極まりない話ではあるが彼に言わせれば「細かい事はいいんだよ」という事である。
彼自身はそれでいいだろうが、言われた相手はどうなのだろうか。
小太郎はいつもその言葉に疑問を感じていた。
これらの特徴や口癖からわかるように、最低最悪の人物であるのだが、幾度逮捕されても、彼は必ず出てきたのだった。
時には自身の代わりに北条重信から殺人指令を受け、人を殺す事もあるので、北条首相が幾度も警察に極秘裏に仮釈放を指示していたのだ。
そんな人物が呼ばれたという事はいよいよ、北条重信は自身を本格的に見捨てたという事なのだろうか。
小太郎がソワソワとした目で視線を二人の間で交差させていると、松田は自分に気が付いたらしく、気さくな笑顔を浮かべながら手を振っていく。
そして、そのまま小太郎の元に近寄ると、馴れ馴れしい態度で肩に手を置いて、
「小太郎、そういうわけだ。あのいい子ちゃんはおれが始末するから安心しろ」
「……松田、キミは中村孝太郎と面識があるのかい?」
「あぁ、あれは3年前になるなぁ」
彼は懐かしいと言わんばかりの顔を浮かべて3年前の事を小太郎に語っていく。
当時、松田はある事件を追っていたのだが、ちょうどそれが当時、四人であった白籠市のアンタッチャブルの面々と鉢合わせたのだという。
両者は互いに容赦のない捜査で犯罪を追い掛けていたのだが、最後に犯人を捕まえる段取りで意見が分かれたのだという。
「あいつはさぁ、あくまでも逮捕に拘っていたんだ。おれは気に入らないのなら、ぶっ殺せと迫ったんだが、そこで意見が分かれちまってな。まぁ、元からおれと考えが合わない事もあったし、何よりずっと、お上品な格好をしているのが気に入らなかったんだ」
最後は松田が折れたのだそうだが、松田は今でもその事を恨みに残しているらしい。
「だからさぁ、首相から抹殺命令を受けた時にゃ、笑いが止まらなかったね。必ず、あの刑事をぶっ殺してやるよ」
「そうだ。松田、私としてもあんな竹部の犬はいくら殺しても悔恨は残らんと思っている」
それまで背中の後ろで両手を組み合わせながら、窓の外を眺めていた首相は振り返るのと同時に自らの勝手な思いを述べていく。
竹部大統領と中村孝太郎が子飼いの刑事であるなどというのは北条の勝手な思い込みに過ぎない。
自身の敵対する者同士が馴れ合っているという北条の痛い思い込みに過ぎない。
だが、小太郎はともかく松田はすっかりと信じきっているらしい。
北条と一緒になって首相室の中で大きな笑い声を上げていく。
一通り、笑い終わった後に北条重信首相は口元を一文字に結び、両眉を険しく吊り上げて言った。
「では、命令だ。松田、中村孝太郎を始末しろ、絶対にあの男を地獄へと叩き落とすのだ」
慇懃な松田もこの王様のような威厳に満ちた首相の言葉を聞く時ばかりは両肩を寄せて、強張った表情を浮かべてその命令を一礼して承る。
松田はそれから、振り返りもせずに首相室の扉を開いて退室していく。
「見たかね?あれが、真の暗殺者だよ。伊達に私が殺しの許可状を与えたりはしていない」
「……確かに、松田はそうでしょう。ですが、あの男は信念も何もない空っぽな風船のような男です。そんな男を総理は信頼なさるのですか?」
「少なくとも、キミよりはね」
北条重信は顔に意味深な笑みを浮かべながら小太郎に向かって言い放った。
北条首相は報告に訪れた小太郎を叱責する。
「申し訳ありませぬ。あやつが予想以上の手練れであった上に部下が予想だにしない形で死亡したためーー」
「そんな言い訳が通るかッ!あの時こそ、あのガキを始末する絶好の機会だったというのにッ!」
北条重信は国会議事堂の首相室から窓の外を眺めながら、拳を強く握り締めていく。
あまりにも強く握り過ぎていたためか、拳の中に爪が食い込み痛かったが、重信はそれを顔に見せる事なく、小太郎へと振り返る。
「小太郎、次は道中だ。奴らがビッグ・オオサカに向かう道中を襲撃しろ」
「御意、が、少しよろしいか?」
小太郎は鋭い目で重信を睨むと、それまで跪いていた膝を上げて、重信の元へと向かっていく。
「あなたはご自身の理想を信じ切っておられるようだが、その理想は本当に正しいのか?」
「な、何ィィィィ」
重信が動揺するのも無理はない。これまで、ずっと自身の忠実な臣下であるとばかり思っていた小太郎が他ならぬ自身の理想について食らいついてきたのだから。
「あなたご自身が理想の元に死ぬのは自由だろう。だが、それに対して関係のない多くの人間を巻き込むのはいかがなものかと思われるが」
「だ、黙れッ!貴様!たかだか忍びの分際で主であるワシに逆らうかッ!」
重信はもたれた舌で懸命な反論を試みたが、そこに具体的な反論は含まれていない。あるのは主人としての単なる叱責にすぎない。
それに対して、小太郎は冷静かつ論理的な意見で彼に対して釘を刺していく。
「他国ばかりではなく、人を人ととも思わぬ神々や天使にあなたの詭弁じみた理想が通じるのかと本気でお思いか?あなたの理想に巻き込まれて死ぬのは私や風魔一族だけでーー」
「黙れッ!」
あまりにも乱暴な言葉で殿様は臣下の諫言を切り捨てる。あろう事か、小太郎の頬を張り飛ばし、地面の上に横転させる。
彼は鼻息を荒げながら言った。
「竹部や中村が死ぬ事でわしの理想は着実に届くのだ!もういい!暫くはお前には頼まん!」
北条総理は携帯端末をスライドさせると、誰かに電話をかける。
すると、首相室に現れたのは革ジャンにちぢれ毛の慇懃無礼な態度を取る黒色の革ジャンの下に赤いシャツを着た男である。
「お呼びかい?首相殿」
「小太郎が妙な事を言い出してな。今回の任務では不満だから、お前に中村孝太郎を始末してもらう事になった」
「へぇ~この坊やがねぇ~」
この男の名前は松田慎二と言った。ご存知の通り、礼も何もない人物であり、誰に対しても乱暴な態度を取る無礼な人物であった。
気に入らない人間に対して、人格否定や誹謗中傷めいた言葉を取るのは当たり前、下手をすれば殴る蹴るなどの乱暴な行為も行っていた。
迷惑極まりない話ではあるが彼に言わせれば「細かい事はいいんだよ」という事である。
彼自身はそれでいいだろうが、言われた相手はどうなのだろうか。
小太郎はいつもその言葉に疑問を感じていた。
これらの特徴や口癖からわかるように、最低最悪の人物であるのだが、幾度逮捕されても、彼は必ず出てきたのだった。
時には自身の代わりに北条重信から殺人指令を受け、人を殺す事もあるので、北条首相が幾度も警察に極秘裏に仮釈放を指示していたのだ。
そんな人物が呼ばれたという事はいよいよ、北条重信は自身を本格的に見捨てたという事なのだろうか。
小太郎がソワソワとした目で視線を二人の間で交差させていると、松田は自分に気が付いたらしく、気さくな笑顔を浮かべながら手を振っていく。
そして、そのまま小太郎の元に近寄ると、馴れ馴れしい態度で肩に手を置いて、
「小太郎、そういうわけだ。あのいい子ちゃんはおれが始末するから安心しろ」
「……松田、キミは中村孝太郎と面識があるのかい?」
「あぁ、あれは3年前になるなぁ」
彼は懐かしいと言わんばかりの顔を浮かべて3年前の事を小太郎に語っていく。
当時、松田はある事件を追っていたのだが、ちょうどそれが当時、四人であった白籠市のアンタッチャブルの面々と鉢合わせたのだという。
両者は互いに容赦のない捜査で犯罪を追い掛けていたのだが、最後に犯人を捕まえる段取りで意見が分かれたのだという。
「あいつはさぁ、あくまでも逮捕に拘っていたんだ。おれは気に入らないのなら、ぶっ殺せと迫ったんだが、そこで意見が分かれちまってな。まぁ、元からおれと考えが合わない事もあったし、何よりずっと、お上品な格好をしているのが気に入らなかったんだ」
最後は松田が折れたのだそうだが、松田は今でもその事を恨みに残しているらしい。
「だからさぁ、首相から抹殺命令を受けた時にゃ、笑いが止まらなかったね。必ず、あの刑事をぶっ殺してやるよ」
「そうだ。松田、私としてもあんな竹部の犬はいくら殺しても悔恨は残らんと思っている」
それまで背中の後ろで両手を組み合わせながら、窓の外を眺めていた首相は振り返るのと同時に自らの勝手な思いを述べていく。
竹部大統領と中村孝太郎が子飼いの刑事であるなどというのは北条の勝手な思い込みに過ぎない。
自身の敵対する者同士が馴れ合っているという北条の痛い思い込みに過ぎない。
だが、小太郎はともかく松田はすっかりと信じきっているらしい。
北条と一緒になって首相室の中で大きな笑い声を上げていく。
一通り、笑い終わった後に北条重信首相は口元を一文字に結び、両眉を険しく吊り上げて言った。
「では、命令だ。松田、中村孝太郎を始末しろ、絶対にあの男を地獄へと叩き落とすのだ」
慇懃な松田もこの王様のような威厳に満ちた首相の言葉を聞く時ばかりは両肩を寄せて、強張った表情を浮かべてその命令を一礼して承る。
松田はそれから、振り返りもせずに首相室の扉を開いて退室していく。
「見たかね?あれが、真の暗殺者だよ。伊達に私が殺しの許可状を与えたりはしていない」
「……確かに、松田はそうでしょう。ですが、あの男は信念も何もない空っぽな風船のような男です。そんな男を総理は信頼なさるのですか?」
「少なくとも、キミよりはね」
北条重信は顔に意味深な笑みを浮かべながら小太郎に向かって言い放った。
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