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第一部 第一章 異世界転生
異世界への旅立ち
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12月の山は寒い。鷹山勇気は思わず身震いしてしまう。と、ここで足が止まる。
簡単な話だ。彼の手を握って、目的での場所まで先導していた人物の手が止まったのだ。その人物は勇気を心配そうな目つで見つめる。
勇気は自分を心配してくれる、最大の恋人に向けて、優しく微笑んで見せる。
その様子を見て、安心したらしく、見事な黒髪の女性は微笑み返す。
勇気は照れ隠しのために、頬をかきながら、彼女の手を握り返す。
そうして、ブレザーとセーラー服を身に付けた二人の男女は山の中を進んでいく。
この山は登山客用に道が整えられている事もあり、何の用意もない高校生の男女二人が簡単に登る事ができた。
やがて、山の広場らしい場所が見えた。周りの木々は柵に囲まれて、この場所には入ってこられないし、何よりも広いのだ。中くらいの一軒家が2軒ほど建てられる程のスペールが容易にあった。にも関わらずに、ベンチすらない。存在するのは公衆トイレが一つと、この先の山道に続く道の前に設置されている自動販売機のみ。
勇気は大きな溜息を吐いてから、この簡素な広間の上に直に座る。それに続いて、勇気の最愛の人も隣に座る。
それから、最愛の人が懐から、財布を取り出し、
「ねえ、勇気……飲みたいものある?最期だからね……何でも飲んでいいわよ」
最愛の人の言葉に勇気は目を輝かせて、
「ぼくはグレープジュースが飲みたいッ!ほら、昔一緒に飲んだでしょ!!」
勇気の無邪気な笑顔に恋人は思わず嬉しくなってしまう。そして、その顔を見ると同時に、心の中が申しわけのない気持ちで一杯になってしまう。
自分が弱かったのがいけなかったのだ。もし、自分が強かったのなら、自分たちが夕方のこの時間に密かに山の中に潜り込んで、最後の酒盛りをする事も無かったのだ。
それだけに……。気が付けば、少女は自分の綺麗な爪が掌に食い込んでいる事に気がつく。
今更、仕方がない。少女はピンク色の可愛らしい財布から小銭を取り出して、この殺風景な広場の中の数少ないオブジェの一つである、自動販売機で二本、葡萄ジュースのペットボトルを購入する。
そして、落ちていく夕陽を眺めていると思われる、自分の愛しい少年に二本の葡萄ジュースのうちの一本を手渡す。
少年はお礼の言葉を述べてから、ペットボトルの蓋を開く。キュッと言う飲み物を詰めたペットボトル独特の音が聞こえた。
少女もペットボトルを開ける。勇気が開けたようにペットボトルの縁がキュッという音を立てて開く。改めて、勇気は恋人の顔を見つめ直す。
恋人は自分と瓜二つの美しい少女だった。忌まわしき同級生たちは自分たちを映画の男優や女優のように美しいと褒めていたが、それだけは嫌味や皮肉ではなく、事実らしい。
恋人の髪をかきあげる様子を見上げるとそう思いたくなる。二人とも弱々しいのは同じ親の腹から生まれたからだろうか。
それとも、何か別の原因があるのかもしれない。何しろ、恋人は自分より数秒早く生まれたために、年上なのだから。
だが、そんな事はもう考えなくて良いだろう。鷹山勇気は首を横に振って、考えを取っ払い、最後まで笑っていようという意味の笑みを恋人に向けた。
「じゃあ、そろそろ始めようか……ぼくたちの最後の宴を……」
「ええ、勇気……」
と、ここで恋人の沈んだ顔が気になったのだろう。勇気は恋人の白粉を塗したような真っ白な肌の恋人の頬に優しくキスをする。
「勇気……」
「悲しまないでよ。きっと、向こうの世界じゃ、また僕たちは二つになれるから……」
少年の励ましに少女は勇気を出したのだろう。明るい顔を見せて、
「そうよね!じゃあ、滅びゆく私達に……」
「この世では結ばれる事を許されなかった、僕たちの恋に……」
「乾杯!!」
二人の高校生カップルの声が混じり合う。二人は葡萄ジュースを少しだけ飲んでから、ゴソゴソと懐を探って、二つの白色の丸い形をした錠剤を取り出す。
そうして、二人はお互いの顔を見合わせて、意を決してその錠剤を葡萄ジュースで流し込む。
冬の山の広場には静寂のみが漂う。沈黙が世界を支配したように、その場所からは音が消え去っていた。
『起きなさい……勇気』
鷹山勇気はその声で目を覚ます。気が付けば、自分が今、いる場所は先程まで最愛の恋人と二人で心中を行った近所の山の広場ではない。
どこまでも白い雲の続く、摩訶不思議な場所であった。
勇気は天国とはこんな場所だろうかと思案していると、
「勇気!!」
と、恋人が大きく手を振り上げて、前方から走って来る。
お互いの距離が大分近付いたのを見計らってから、二人は大きく抱擁した。
「無事だったのね!?良かったッ!」
「良かったよ……無事で……妹のお前と会えて本当に良かったよ!」
涙を流して抱き合う二人。五分ばかり、あの世での再会を喜んでいると、再び自分を起こした声が聞こえた。
何処か、優しい母のような声を徹は忘れていなかった。
『鷹山勇気、それから、鷹山由希……よくお聞きなさい、お前たち二人は死にました。今頃、向こうの世界ではお前たちの心中で大騒ぎでしょう』
優しい全能の神の「向こうの世界」という言葉が二人に引っかかってしまう。
覚悟はしていたつもりだったが、それでも辛いのは辛いものだ。
自分たち二人に愛情を注いで育ててくれた両親。そして、まだ生まれてから5歳だった妹。
向こうの世界に置いてきたものは重過ぎた。
二人が罪悪感のようなものに襲われていると、再び声が囁いて、
『鷹山勇気に、鷹山由希……よく聞きなさい。お前たち二人は償いきれない罪を負いました。禁断の恋に、悲しむ両親を残しての死……これでは、天国に行けない事は確実でしょう』
「天国に行けない」という言葉に二人は再び顔を見合わせる。
それから、鷹山由希は両手の拳を握り締めながら、
「どうしてなんですか!?どうして、あたしと弟は死んでも尚、天国に行けないんですか!?あたしもお兄ちゃんもこの3年間、地獄のような日々を送ってきたのにッ!どうして?どうして……」
強気だった口調が段々と弱々しくなっていき、最後の方にはか細くなって、泣き出してしまう。
彼女の恋人であり、弟の鷹山勇気は姿形の見えない“神“の存在を睨み付ける。
と、ここで二人の兄妹を哀れに思ったのだろうか。再び神の言葉が聞こえてくる。
『泣くでない。その代わりに、お前たち二人を別の世界で生き返らせてやろう……お前たち二人の罪滅ぼしにもなるだろうしな、ジークフリード!ブリュンヒルデ!!』
神の指示に従ったのだろう、結城と由希の目の前に透明の騎士と鎧兜を身に付けた女性の騎士が現れる。
『この二人は、剣と魔法を使用する異界のある王国の英雄でな、伝説によれば、世界の危機の際には魔王を討ち滅ぼす宿命を与えられたヴァレンシュタイン家の人間を助け、繁栄に導いていく存在だという……お前たち二人をその任に任じよう。さあ、勇敢なる騎士と愛と希望の象徴に幸よ、あれッ!』
その神の言葉と同時に、二人の騎士が姉弟の体の中に入り込む。
そして、眩いばかりの閃光が輝いたかと思うと、二人は見知らぬ森で目を覚ます。
そこは二人が死に場所として選んだ山の広場とも、神の宮殿とも違う世界。
神の言った世界。すなわち、剣と魔法の世界だった。
登り行く朝日が辺りを照らす。二人は顔を見合わせた。
二人が顔を見合わせて、互いが生きている事を確認すると、天から再び優しい声が二人の耳に響く。
『お前たちは生まれ変わったのだ。もう、鷹山勇気でも、鷹山由希でもない。今日から、お前たちはディリオニスとマートニア!苗字はオーディン!忘れるな」
二人は新たな名前と苗字を受け取る。
そして、再び顔を見合わせて、朝日を目標に、この広大な世界に向かって駆け出して行った。
簡単な話だ。彼の手を握って、目的での場所まで先導していた人物の手が止まったのだ。その人物は勇気を心配そうな目つで見つめる。
勇気は自分を心配してくれる、最大の恋人に向けて、優しく微笑んで見せる。
その様子を見て、安心したらしく、見事な黒髪の女性は微笑み返す。
勇気は照れ隠しのために、頬をかきながら、彼女の手を握り返す。
そうして、ブレザーとセーラー服を身に付けた二人の男女は山の中を進んでいく。
この山は登山客用に道が整えられている事もあり、何の用意もない高校生の男女二人が簡単に登る事ができた。
やがて、山の広場らしい場所が見えた。周りの木々は柵に囲まれて、この場所には入ってこられないし、何よりも広いのだ。中くらいの一軒家が2軒ほど建てられる程のスペールが容易にあった。にも関わらずに、ベンチすらない。存在するのは公衆トイレが一つと、この先の山道に続く道の前に設置されている自動販売機のみ。
勇気は大きな溜息を吐いてから、この簡素な広間の上に直に座る。それに続いて、勇気の最愛の人も隣に座る。
それから、最愛の人が懐から、財布を取り出し、
「ねえ、勇気……飲みたいものある?最期だからね……何でも飲んでいいわよ」
最愛の人の言葉に勇気は目を輝かせて、
「ぼくはグレープジュースが飲みたいッ!ほら、昔一緒に飲んだでしょ!!」
勇気の無邪気な笑顔に恋人は思わず嬉しくなってしまう。そして、その顔を見ると同時に、心の中が申しわけのない気持ちで一杯になってしまう。
自分が弱かったのがいけなかったのだ。もし、自分が強かったのなら、自分たちが夕方のこの時間に密かに山の中に潜り込んで、最後の酒盛りをする事も無かったのだ。
それだけに……。気が付けば、少女は自分の綺麗な爪が掌に食い込んでいる事に気がつく。
今更、仕方がない。少女はピンク色の可愛らしい財布から小銭を取り出して、この殺風景な広場の中の数少ないオブジェの一つである、自動販売機で二本、葡萄ジュースのペットボトルを購入する。
そして、落ちていく夕陽を眺めていると思われる、自分の愛しい少年に二本の葡萄ジュースのうちの一本を手渡す。
少年はお礼の言葉を述べてから、ペットボトルの蓋を開く。キュッと言う飲み物を詰めたペットボトル独特の音が聞こえた。
少女もペットボトルを開ける。勇気が開けたようにペットボトルの縁がキュッという音を立てて開く。改めて、勇気は恋人の顔を見つめ直す。
恋人は自分と瓜二つの美しい少女だった。忌まわしき同級生たちは自分たちを映画の男優や女優のように美しいと褒めていたが、それだけは嫌味や皮肉ではなく、事実らしい。
恋人の髪をかきあげる様子を見上げるとそう思いたくなる。二人とも弱々しいのは同じ親の腹から生まれたからだろうか。
それとも、何か別の原因があるのかもしれない。何しろ、恋人は自分より数秒早く生まれたために、年上なのだから。
だが、そんな事はもう考えなくて良いだろう。鷹山勇気は首を横に振って、考えを取っ払い、最後まで笑っていようという意味の笑みを恋人に向けた。
「じゃあ、そろそろ始めようか……ぼくたちの最後の宴を……」
「ええ、勇気……」
と、ここで恋人の沈んだ顔が気になったのだろう。勇気は恋人の白粉を塗したような真っ白な肌の恋人の頬に優しくキスをする。
「勇気……」
「悲しまないでよ。きっと、向こうの世界じゃ、また僕たちは二つになれるから……」
少年の励ましに少女は勇気を出したのだろう。明るい顔を見せて、
「そうよね!じゃあ、滅びゆく私達に……」
「この世では結ばれる事を許されなかった、僕たちの恋に……」
「乾杯!!」
二人の高校生カップルの声が混じり合う。二人は葡萄ジュースを少しだけ飲んでから、ゴソゴソと懐を探って、二つの白色の丸い形をした錠剤を取り出す。
そうして、二人はお互いの顔を見合わせて、意を決してその錠剤を葡萄ジュースで流し込む。
冬の山の広場には静寂のみが漂う。沈黙が世界を支配したように、その場所からは音が消え去っていた。
『起きなさい……勇気』
鷹山勇気はその声で目を覚ます。気が付けば、自分が今、いる場所は先程まで最愛の恋人と二人で心中を行った近所の山の広場ではない。
どこまでも白い雲の続く、摩訶不思議な場所であった。
勇気は天国とはこんな場所だろうかと思案していると、
「勇気!!」
と、恋人が大きく手を振り上げて、前方から走って来る。
お互いの距離が大分近付いたのを見計らってから、二人は大きく抱擁した。
「無事だったのね!?良かったッ!」
「良かったよ……無事で……妹のお前と会えて本当に良かったよ!」
涙を流して抱き合う二人。五分ばかり、あの世での再会を喜んでいると、再び自分を起こした声が聞こえた。
何処か、優しい母のような声を徹は忘れていなかった。
『鷹山勇気、それから、鷹山由希……よくお聞きなさい、お前たち二人は死にました。今頃、向こうの世界ではお前たちの心中で大騒ぎでしょう』
優しい全能の神の「向こうの世界」という言葉が二人に引っかかってしまう。
覚悟はしていたつもりだったが、それでも辛いのは辛いものだ。
自分たち二人に愛情を注いで育ててくれた両親。そして、まだ生まれてから5歳だった妹。
向こうの世界に置いてきたものは重過ぎた。
二人が罪悪感のようなものに襲われていると、再び声が囁いて、
『鷹山勇気に、鷹山由希……よく聞きなさい。お前たち二人は償いきれない罪を負いました。禁断の恋に、悲しむ両親を残しての死……これでは、天国に行けない事は確実でしょう』
「天国に行けない」という言葉に二人は再び顔を見合わせる。
それから、鷹山由希は両手の拳を握り締めながら、
「どうしてなんですか!?どうして、あたしと弟は死んでも尚、天国に行けないんですか!?あたしもお兄ちゃんもこの3年間、地獄のような日々を送ってきたのにッ!どうして?どうして……」
強気だった口調が段々と弱々しくなっていき、最後の方にはか細くなって、泣き出してしまう。
彼女の恋人であり、弟の鷹山勇気は姿形の見えない“神“の存在を睨み付ける。
と、ここで二人の兄妹を哀れに思ったのだろうか。再び神の言葉が聞こえてくる。
『泣くでない。その代わりに、お前たち二人を別の世界で生き返らせてやろう……お前たち二人の罪滅ぼしにもなるだろうしな、ジークフリード!ブリュンヒルデ!!』
神の指示に従ったのだろう、結城と由希の目の前に透明の騎士と鎧兜を身に付けた女性の騎士が現れる。
『この二人は、剣と魔法を使用する異界のある王国の英雄でな、伝説によれば、世界の危機の際には魔王を討ち滅ぼす宿命を与えられたヴァレンシュタイン家の人間を助け、繁栄に導いていく存在だという……お前たち二人をその任に任じよう。さあ、勇敢なる騎士と愛と希望の象徴に幸よ、あれッ!』
その神の言葉と同時に、二人の騎士が姉弟の体の中に入り込む。
そして、眩いばかりの閃光が輝いたかと思うと、二人は見知らぬ森で目を覚ます。
そこは二人が死に場所として選んだ山の広場とも、神の宮殿とも違う世界。
神の言った世界。すなわち、剣と魔法の世界だった。
登り行く朝日が辺りを照らす。二人は顔を見合わせた。
二人が顔を見合わせて、互いが生きている事を確認すると、天から再び優しい声が二人の耳に響く。
『お前たちは生まれ変わったのだ。もう、鷹山勇気でも、鷹山由希でもない。今日から、お前たちはディリオニスとマートニア!苗字はオーディン!忘れるな」
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