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水の惑星『カメーネ』
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気が付けば悠介は客間を抜け出し、見知らぬ場所へと迷い込んでいた。辺り一面の闇の中で悠介は心細くなった。体は大きいとはいえ彼も思春期の青年。無理はない。そのため両親を求め慌てて帰ろうとするものの、どこへ行ったらいいのか分からなかった。
見知らぬ土地である上、この星には月の光以外に夜の光を照らすものはないのだ。帰ろうにもどちらの方向へと行けばいいのか皆目検討もつかないのだ。
悠介は両肩を落とし、その場に座り込むことにした。
そしてぼんやりと空の上を見上げた。悠介の真上に見えるのは巨大な月だった。緑色の光を放ち、周囲を照らす唯一の街灯ともいえる存在だ。
だが、月の光だけでは心許ない。悠介にとっては地上へと降り注がれる微かな光は慈悲の女神が罪人に与えるような小さくてか細い蜘蛛の糸のようなものだった。途方もない絶望の中に差し出された最後の希望ではあるものの、その希望は糸通しを使わなければ入れることができない針の穴のように小さかった。
そんなくだらないことを考えていると、悠介は国語の時間に習った話を思い出した。生前に放火や殺人を繰り返した大泥棒が血の池地獄でもがき苦しむ中、雲を踏み殺さなかったことによって仏から慈悲を与えられて糸を辿って極楽へと行こうとする話だった。
思えばあの大悪党も今の悠介のような心持ちで血の池を蠢きながら血の池に垂らされた蜘蛛の糸を見つめていたのかもしれない。
だが、話の中の大泥棒と異なるのは蜘蛛の糸とは異なり、月の光があまりにもか細くて小さいことだ。これでは帰ることは難しい。
悠介が頭を抱えていた時のことだ。闇の中で灯りが動いているような気がしたのだ。最初こそ悠介は気のせいだと思うことにした。が、確かに灯りは動いた。蛍の光のように小さいな灯りである。悠介がジッとその灯りを見つめていた時だ。闇の中からシーレとジョウジの二名が姿を現したのである。
「ジョウジ! それにシーレも!」
不安に苛まれていた悠介は両目を開いて自分の元に来る二人の仲間たちを待つことにした。
両手を広げて抱擁を求めていた。そこにシーレが勢いよく飛び込んできたのだからたまったものではない。
後方へと倒れそうになったところを慌てて両足で踏ん張り、ギリギリのところでその場に踏み止まった。
「フゥ、心配しましたよ。悠介さん。ここは地球ではないのですから勝手な行動は慎んでください」
ジョウジの言葉はいつもより険しいものであった。その言葉の裏にはかつて分け目も振らずに走り、『賞金稼ぎ』たちに捕えられてしまった悠介に対して釘を刺すという意思もあったに違いない。
悠介も自身の悪癖のことを理解したに違いない。丁寧に頭を下げて謝罪の言葉を口に出していった。
「今度から気を付けてくださいね。感情のまま赴いてしまうのはあなたのよくないところだ」
「は、はい。気を付けます」
悠介はすっかりと項垂れてしまったようだ。足をわざとふらつかせて歩くなど、先ほどよりも気落ちした態度を見せていた。
「ねぇ、悠介があんなに落ち込んでいるわ! あなた一体、彼に何をしたっていうのよ!!」
シーレは激しい口調でジョウジを問い詰めていった。
「何って、少し説教しただけですよ」
ジョウジの言葉に嘘偽りはない。本当に説教しただけなのだ。
だが、シーレは納得がいなかったらしい。引き続きジョウジを問い詰めようとしたものの、ジョウジは既にシーレの元から離れ、元の宿舎へと悠介の道案内に向かっていた。
自分の元から上手く逃げ出したジョウジをシーレは不満気に睨んでいたのだった。
その翌日も不満が取れなかったのか、客室棟の大広間で朝食として提供された鴨のオリーブ蒸しを食しながらジョウジを睨み付けていた。
黒パンを苛立ちながら齧っていた時だ。
「ヤァ、使者殿。そして我が娘シーレよ。朝食はどうかな?」
上機嫌な笑みを浮かべたアリソスが手を挙げながら大広間へと足を踏み入れてきたのだった。
「はい。最高の味です。陛下」
ジョウジは深々と頭を下げながら言った。ジョウジが頭を下げるのに対して他の乗船員たちも同じように頭を下げていく。
「いや、よいよい。頭を上げてくれ。本日わしがここに現れたのは今より至急の綸旨を伝えるためじゃ」
「黄金の羊ですか?」
ジョウジの問い掛けにアリソスは迷うこともなく首を縦に動かした。
「左様。船はこちらの方で用意したからそれに乗って、コルテカの地まで行ってくれ」
「いいえ、陛下のお気遣いには感謝致しますが、コルテカまではこちらの船を使わせていただきます」
「なるほど、噂に聞く空を駆ける船とやらか」
「はい」
ジョウジは真っ直ぐに答えた。ジョウジがアリソスからの申し出を断ったのは理由がある。遠慮という姿勢を取り、アリソスからの関心を買うことも重要であったが、この星で必要以上の時間を掛けたくなかったというのが本音だったのだ。
手漕ぎや風に身を任せるような原始的な船では何日掛かるかわかったものではない。その点空を駆ける船もといヘリコプターで移動すればすぐに着く。
そうした本音を知らないアリソスはジョウジのもう一つの目論見通りの反応を見せた。
「殊勝な心掛けである! よかろう! お前たちの船でコルテカの地を目指すが良い」
ジョウジはそれに対して再び頭を深く下げた。この時、ジョウジは心の中で戦国の時代に主君から情報収集や暗殺を命じられた忍びに己をなぞらえていた。
異星の殿様は古代戦国の殿様よりも何倍も横暴のように思えるが、これも交易のためだ。歯を食いしばって仕事を完遂させるしかない。
朝食を終え、身支度を整えたジョウジたちは宿舎の外に出ると、フレッドセンから預かった例のターボシャフトエンジンを搭載した巨大ヘリコプターが現れた。
しかも前回よりも規模もスペックも上位のものであった。
今回は五人どころかそれよりも多い七人が乗れるほどのスペースが搭載されている上、護衛用の武器として巨大なレーザー砲までが搭載されている本格的なヘリコプターなのである。
恐らく、軍事用の兵器を民間のヘリコプターに収容したものなのだろう。違法改造の商品であり、これを国外から輸入するのに社長は相当骨を折ったに違いなかった。
今回の交易にはそれだけ期待を掛けているということなのか、はたまた今回の交易先はどこも前回以上に危険が伴うためなのか、その両方であるのか、ジョウジはフレッドセンの心境がわからなかった。
苦笑しながらジョウジはヘリの操縦席へと乗り込み、全員が席へと座るのを確認するために背後を見渡していった。
だが、その時に異変に気が付いたのだ。ヘリコプターの一番後ろの席の隅にシーレの姿が見えたのだ。
ジョウジは慌ててヘリコプターのエンジンを切って地面の上に降り立った。
それからヘリコプターの扉を開けてシーレを引き下ろそうとした。
「嫌よ! 私も行くの!」
「これは遊びではないんですよ!」
そうしたやり取りを続けている中で口を挟んだのは悠介であった。
「まぁ、待ってくれよ。そんな乱暴に扱わなくてもいいじゃないか?」
悠介は顔いっぱいに笑顔を浮かべて媚びるように言った。
「乱暴になって扱ってませんよ。ただ、少し注意してるだけなんです」
「注意って?」
「決まっているでしょう? 殿下が勝手に我々の旅へ同行しようとしたことについてです」
ジョウジは至極当たり前のことを言ったつもりだった。少なくとも地球においては常識であるはずだった。
しかし、悠介はそのことを分からずか、分かってか、しつこく食い下がったのだ。
「それでもやっていいことと悪いことがあるでしょう? よりにもよって女の子にそんな乱暴なことをするなんて」
悠介はハッキリとした敵意に満ちた目でジョウジを睨んでいた。それから無理やりジョウジとシーレとの間に割って入り、二人を引き離したのだった。
それからシーレの前で守るように立ち塞がった。
「シーレに乱暴をするのならオレを倒してからにしろ!」
悠介の目に迷いは見えなかった。どこまでも真っ直ぐな瞳がジョウジを射抜いていたのだ。
真っ直ぐな正義感を振り回した故の行動であるだけに説得は難しそうだった。
差し詰め今の悠介はお姫様(実際にシーラは王女だが)を守る勇ましい騎士のつもりなのだろう。
ヒーロー気取りの相手ほど厄介なものはない。もし、下手に引き離すようなことがあれば『ゼノン』を武器に暴れ回りかねない。
ジョウジからすれば不毛極まりない争いを異星のそれも一番力を持った王国の庭先で起こすことなど絶対に避けたいものだった。
その一方でシーレを連れて行き、万が一のことがあれば国王がどう出るのか分かったものではない。
本来アンドロイドであり、痛むはずのない額を黙って抑えながらジョウジは溜息を吐いていった。
見知らぬ土地である上、この星には月の光以外に夜の光を照らすものはないのだ。帰ろうにもどちらの方向へと行けばいいのか皆目検討もつかないのだ。
悠介は両肩を落とし、その場に座り込むことにした。
そしてぼんやりと空の上を見上げた。悠介の真上に見えるのは巨大な月だった。緑色の光を放ち、周囲を照らす唯一の街灯ともいえる存在だ。
だが、月の光だけでは心許ない。悠介にとっては地上へと降り注がれる微かな光は慈悲の女神が罪人に与えるような小さくてか細い蜘蛛の糸のようなものだった。途方もない絶望の中に差し出された最後の希望ではあるものの、その希望は糸通しを使わなければ入れることができない針の穴のように小さかった。
そんなくだらないことを考えていると、悠介は国語の時間に習った話を思い出した。生前に放火や殺人を繰り返した大泥棒が血の池地獄でもがき苦しむ中、雲を踏み殺さなかったことによって仏から慈悲を与えられて糸を辿って極楽へと行こうとする話だった。
思えばあの大悪党も今の悠介のような心持ちで血の池を蠢きながら血の池に垂らされた蜘蛛の糸を見つめていたのかもしれない。
だが、話の中の大泥棒と異なるのは蜘蛛の糸とは異なり、月の光があまりにもか細くて小さいことだ。これでは帰ることは難しい。
悠介が頭を抱えていた時のことだ。闇の中で灯りが動いているような気がしたのだ。最初こそ悠介は気のせいだと思うことにした。が、確かに灯りは動いた。蛍の光のように小さいな灯りである。悠介がジッとその灯りを見つめていた時だ。闇の中からシーレとジョウジの二名が姿を現したのである。
「ジョウジ! それにシーレも!」
不安に苛まれていた悠介は両目を開いて自分の元に来る二人の仲間たちを待つことにした。
両手を広げて抱擁を求めていた。そこにシーレが勢いよく飛び込んできたのだからたまったものではない。
後方へと倒れそうになったところを慌てて両足で踏ん張り、ギリギリのところでその場に踏み止まった。
「フゥ、心配しましたよ。悠介さん。ここは地球ではないのですから勝手な行動は慎んでください」
ジョウジの言葉はいつもより険しいものであった。その言葉の裏にはかつて分け目も振らずに走り、『賞金稼ぎ』たちに捕えられてしまった悠介に対して釘を刺すという意思もあったに違いない。
悠介も自身の悪癖のことを理解したに違いない。丁寧に頭を下げて謝罪の言葉を口に出していった。
「今度から気を付けてくださいね。感情のまま赴いてしまうのはあなたのよくないところだ」
「は、はい。気を付けます」
悠介はすっかりと項垂れてしまったようだ。足をわざとふらつかせて歩くなど、先ほどよりも気落ちした態度を見せていた。
「ねぇ、悠介があんなに落ち込んでいるわ! あなた一体、彼に何をしたっていうのよ!!」
シーレは激しい口調でジョウジを問い詰めていった。
「何って、少し説教しただけですよ」
ジョウジの言葉に嘘偽りはない。本当に説教しただけなのだ。
だが、シーレは納得がいなかったらしい。引き続きジョウジを問い詰めようとしたものの、ジョウジは既にシーレの元から離れ、元の宿舎へと悠介の道案内に向かっていた。
自分の元から上手く逃げ出したジョウジをシーレは不満気に睨んでいたのだった。
その翌日も不満が取れなかったのか、客室棟の大広間で朝食として提供された鴨のオリーブ蒸しを食しながらジョウジを睨み付けていた。
黒パンを苛立ちながら齧っていた時だ。
「ヤァ、使者殿。そして我が娘シーレよ。朝食はどうかな?」
上機嫌な笑みを浮かべたアリソスが手を挙げながら大広間へと足を踏み入れてきたのだった。
「はい。最高の味です。陛下」
ジョウジは深々と頭を下げながら言った。ジョウジが頭を下げるのに対して他の乗船員たちも同じように頭を下げていく。
「いや、よいよい。頭を上げてくれ。本日わしがここに現れたのは今より至急の綸旨を伝えるためじゃ」
「黄金の羊ですか?」
ジョウジの問い掛けにアリソスは迷うこともなく首を縦に動かした。
「左様。船はこちらの方で用意したからそれに乗って、コルテカの地まで行ってくれ」
「いいえ、陛下のお気遣いには感謝致しますが、コルテカまではこちらの船を使わせていただきます」
「なるほど、噂に聞く空を駆ける船とやらか」
「はい」
ジョウジは真っ直ぐに答えた。ジョウジがアリソスからの申し出を断ったのは理由がある。遠慮という姿勢を取り、アリソスからの関心を買うことも重要であったが、この星で必要以上の時間を掛けたくなかったというのが本音だったのだ。
手漕ぎや風に身を任せるような原始的な船では何日掛かるかわかったものではない。その点空を駆ける船もといヘリコプターで移動すればすぐに着く。
そうした本音を知らないアリソスはジョウジのもう一つの目論見通りの反応を見せた。
「殊勝な心掛けである! よかろう! お前たちの船でコルテカの地を目指すが良い」
ジョウジはそれに対して再び頭を深く下げた。この時、ジョウジは心の中で戦国の時代に主君から情報収集や暗殺を命じられた忍びに己をなぞらえていた。
異星の殿様は古代戦国の殿様よりも何倍も横暴のように思えるが、これも交易のためだ。歯を食いしばって仕事を完遂させるしかない。
朝食を終え、身支度を整えたジョウジたちは宿舎の外に出ると、フレッドセンから預かった例のターボシャフトエンジンを搭載した巨大ヘリコプターが現れた。
しかも前回よりも規模もスペックも上位のものであった。
今回は五人どころかそれよりも多い七人が乗れるほどのスペースが搭載されている上、護衛用の武器として巨大なレーザー砲までが搭載されている本格的なヘリコプターなのである。
恐らく、軍事用の兵器を民間のヘリコプターに収容したものなのだろう。違法改造の商品であり、これを国外から輸入するのに社長は相当骨を折ったに違いなかった。
今回の交易にはそれだけ期待を掛けているということなのか、はたまた今回の交易先はどこも前回以上に危険が伴うためなのか、その両方であるのか、ジョウジはフレッドセンの心境がわからなかった。
苦笑しながらジョウジはヘリの操縦席へと乗り込み、全員が席へと座るのを確認するために背後を見渡していった。
だが、その時に異変に気が付いたのだ。ヘリコプターの一番後ろの席の隅にシーレの姿が見えたのだ。
ジョウジは慌ててヘリコプターのエンジンを切って地面の上に降り立った。
それからヘリコプターの扉を開けてシーレを引き下ろそうとした。
「嫌よ! 私も行くの!」
「これは遊びではないんですよ!」
そうしたやり取りを続けている中で口を挟んだのは悠介であった。
「まぁ、待ってくれよ。そんな乱暴に扱わなくてもいいじゃないか?」
悠介は顔いっぱいに笑顔を浮かべて媚びるように言った。
「乱暴になって扱ってませんよ。ただ、少し注意してるだけなんです」
「注意って?」
「決まっているでしょう? 殿下が勝手に我々の旅へ同行しようとしたことについてです」
ジョウジは至極当たり前のことを言ったつもりだった。少なくとも地球においては常識であるはずだった。
しかし、悠介はそのことを分からずか、分かってか、しつこく食い下がったのだ。
「それでもやっていいことと悪いことがあるでしょう? よりにもよって女の子にそんな乱暴なことをするなんて」
悠介はハッキリとした敵意に満ちた目でジョウジを睨んでいた。それから無理やりジョウジとシーレとの間に割って入り、二人を引き離したのだった。
それからシーレの前で守るように立ち塞がった。
「シーレに乱暴をするのならオレを倒してからにしろ!」
悠介の目に迷いは見えなかった。どこまでも真っ直ぐな瞳がジョウジを射抜いていたのだ。
真っ直ぐな正義感を振り回した故の行動であるだけに説得は難しそうだった。
差し詰め今の悠介はお姫様(実際にシーラは王女だが)を守る勇ましい騎士のつもりなのだろう。
ヒーロー気取りの相手ほど厄介なものはない。もし、下手に引き離すようなことがあれば『ゼノン』を武器に暴れ回りかねない。
ジョウジからすれば不毛極まりない争いを異星のそれも一番力を持った王国の庭先で起こすことなど絶対に避けたいものだった。
その一方でシーレを連れて行き、万が一のことがあれば国王がどう出るのか分かったものではない。
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