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第一植民惑星『火星』
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噂に聞く『明日なき明日を撃つ者』の二人がどう出てくるのかは知らない。
だが、護衛官である自分があの凶悪犯の相手をしなくてはならないのは確かだろう。
修也はレーザーガンを構えながら悲鳴のする方向へと向かっていく。悲鳴が大きくなれば大きくなっていくほどその二人の元に自分が近付いていっていることが分かる。
同時にそれは二人との戦いが近付いているということを指していた。歩いていくと悲鳴ばかりではなく、爆破によって生じたと思われる白い煙が立ち昇っていた。
そして、二人が今現在暴れている会社の中央玄関の上では多くの死傷者が出ていた。
血を流しながら横たわっているスーツ姿の男女の姿が見えた。修也が思わず目を逸らした時だ。
目の前からはビームライフルを構えた二人のカップルの姿が見えた。
修也は玄関口で狂った表情を浮かべながら銃を乱射していく二人の姿を見て黙ってレーザーガンを突き付けていった。
この勝負に言葉は要らない。いや、互いに言葉を発したとしても言葉が通じないのは明白だ。
そういう理屈であれば言葉など無視して撃ち合うに限る。修也はそう考えていた。
そんな考えが根底にあったからこそ修也は二人よりに先制して引き金を引けた。修也が狙いを定めたのはカップルのうち男の方であった。男の足元を撃ち抜き、戦闘不能な状態に追いやってそれから残った女性を牽制する予定であった。
だが、男は修也の予想を裏切って上空へと飛び上がることでレーザー光線を回避した。そして仕返しだとばかりに修也へ向かってビームライフルの熱線を当てたのだった。
修也は『メトロイドスーツ』の装甲が守ったこともあってレーザー光線を弾いていった。
だが、それでも放たれた際の衝撃は予想以上であったらしい。修也は悲鳴を上げながら地面の上へと倒れ込んでいった。
呻めき声を上げながらも立ち上がって反撃を行おうとしたところに女性の方がビームライフルの銃口を構えていった。それから続け様に引き金を引いて週に対して熱線を浴びせていった。
集中砲火ともいえる執拗な熱線を喰らったことによって修也は悲鳴を上げていった。これでは起き上がることなど不可能だった。
もし、このまま何もしなければギャング映画に登場する主人公のように体を蜂の巣と呼ばれる状態に追い込まれて殺されてしまうのかもしれない。いや、このままでは確実にそう追い込まれてしまうだろう。修也が兜の下で両目を閉じて自らの死を覚悟した時のことだ。
それまで開けっぱなしになっていた扉から戦闘スーツに身を包んだ悠介と麗俐の両名が現れてカップルの背中へとレーザー光線を放っていった。
この時男は悠介の攻撃から逃げることに成功したが、女性の方は麗俐の放ったレーザー光線を左肩に受けて地面の上へと倒れ込んでいった。
左肩に大きな攻撃を受けて倒れ込んだ彼女は自身の男に向かって手を伸ばして助けを求めようとしたものの、男はそれを見ても助けようとするどころか、我が身が大事だとばかりにその場から逃げ出していった。
信じられないと言わんばかりに両目を大きく広げ、男が消えていった扉に向かって手を伸ばす女性の元へ会社の警備員が駆け付けて逮捕されることになった。
その間に修也はパワードスーツを解除していった。
警備員に体を拘束され、会社の玄関口にある柱へと縛り付けられてようとした彼女の姿が修也の目に入ってきた。たまたま目の中に飛び込んだだけに過ぎなかった。だが、修也は暴れ回る女性の姿を見て思わず顔を引き攣らせていた。
左肩を負傷したにも関わらず、健常者のように喚き散らして暴れ回っていく姿が恐ろしかったのだ。
修也が思わず身震いを覚えていると、武装を解除した悠介と麗俐の二人が修也の元へと飛び込んできた。
「お父さん! 無事でよかった!!」
麗俐は倒れていた修也を慌てた様子で抱き起こして、自分の体を擦り寄せていった。
「本当、お父さんに何かあったら……」
「すまなかったな。しかしお前たちはどうしてここに?」
修也は弱々しい声で麗俐に経緯を問い掛けた。
「決まってるじゃん! 火星観光の途中で嫌な予感がしてさ。それで悠介と一緒に引き返してきたんだよ」
「……なるほど」
修也は第六感というものが意外にも侮れないことを察した。科学技術が脅威的な発展を遂げた22世紀の現在においても科学では説明のつかないことが多い。
二人が駆け付けたこともそうした科学では解明されていない出来事の一つだろう。オカルト業界もまだまだやっていけるかもしれない。
修也は自分とは縁のない業界の将来を考えて苦笑していると、優しい手付きで二人に支えられる形でメディカルセンターへと連れて行かれることになった。
だが、二人とも会社に火星観光に出ていたとはいえ火星は初めてのはずだ。
疑問に感じた修也は子どもたちに向かって問い掛けた。
「お前たち、メディカルセンターの場所は知っているのか? 火星には来たばかりのはずだろ?」
修也の問い掛けを聞いた二人は顔を見合わせていたが、すぐに二人は安心させるように修也へと笑い掛けた。
「安心してよ、お父さん、これがあるから」
と、麗俐は修也の前に自身の携帯端末を見せた。可愛らしいケースの中に収められた端末の画面に映るのは地図アプリであった。地図の情報が更新されたのか、現在位置がキチリと収められていた。
目的地にはメディカルセンターがあった。株式会社ミダスからはそう遠くない位置にあり、歩いて行けるのは幸いだった。
修也が安堵の溜息を吐いていると、血相を変えた様子のジョウジとカエデが背後から現れた。
「大津さん! 御無事でしたか!?」
「えぇ、なんとか」
修也は苦笑しながら答えた。
「よかった。商談は一時中止となりましたので、私たちも同行させていただきます」
カエデは修也の背中を支えながら言った。
こうして四人の手で連れて行かれることになった修也は退屈がてらに二人から更新されたインターネットニュースのことを聞かされた。
左肩の治療を受けるために麗俐が倒した彼女も一度メディカルセンターへと運ばれることになっているそうだ。
時間的にあり得ないが、もしかすれば鉢合わせするかもしれない。修也が困惑した顔を浮かべていた時のことだ。
メディカルセンターの入り口で、何やら大きな声で騒いでいる様子が見えた。詳しく見ていくと、警察官と思われる女性に拘束された女性が救急車の玄関の前で暴れ回っていた。
正体はニュースにも載っていた『明日なき明日を撃つ者』における女性の方で間違いないだろう。
彼女の方が先に病院へと辿り着いたはずなのだが、まだ入り口にいるということはそれだけ多くの時間、入り口の前で暴れ回っていたという計算になる。
それを抑える警察官の方々の苦労は計り知れない。修也が心の中で労を労っていた時のことだ。
すれ違い様に女性と目が合った。不味い。この女性は武装を解除した修也の顔を見ていたはずだ。
その証拠に肉食動物のように目をナイフのように尖らせて修也を睨み付けていた。口を大きく開けて唸り声を上げている様も本当に野生動物のようだ。どうやら野生の勘か何かで修也の正体に気が付いたらしい。その根性には恐れ入る。
修也が呆れたような笑みをこぼしていた時のことだ。
突然、彼女が野獣のような雄叫びを上げながら修也の元へと襲い掛かっていった。
当然、警備を行なっていた警察官の手によって地面の上へと押さえつけられていったが、それでも警察官を跳ね除けて修也へ襲い掛かっていきそうな勢いだった。
「お父さん、早く行こう」
麗俐は危機を感じたのか、修也の腕を引っ張って医務室へと連れていった。
簡易的な検査の後で医者から治療薬を施され、包帯を巻かれてその日の治療は終わりを告げた。
治療の代金は出発前の火星における治療保険の保険手続きを済ませていたこともあって自己負担額は大したものではなかった。
修也が一息を吐いていると、扉の前で待っていた麗俐と悠介が修也の元へと戻ってきた。
修也が声を掛けようとした時だ。背後からジョウジとカエデの二人も顔を覗かせていた。
「べ、別に会社に負担はかけていませんよ。問題はないでしょう?」
「えぇ、別に治療費のことで小言を言いにきたのではありませんよ」
ジョウジはきっぱりと言い切った。
「あぁ、もしかして交渉のやり直しですか?」
修也は納得がいったような顔を浮かべて問い掛けた。
「えぇ、その護衛であなたが必要なのできてください。あぁ、お二方は観光に戻っても大丈夫ですよ」
修也が首を縦に動かして二人の後をついていった。病み上がりというほどの大した傷でもなかったので麗俐や悠介も止めようがなかったらしい。
修也は苦笑しながら二人と共にミダス社との交易に戻っていった。
それを見た二人は父親の仕事を邪魔するわけにはいかないと観光に戻ることになった。
「なぁ、お姉ちゃん。今度はどこ行く?」
「そうだなぁ。あたしは火星限定のレッドムージーってのを飲んでみたくて」
「スムージー? そんなのどこで飲んでも同じだろ?」
悠介の疑問は男性ならではのものだ。
だが、そんな無礼な発言を口にした弟を咎めることもなく、麗俐は寛容な笑みを浮かべて許してやることにした。
「分かってないなぁ。火星で買って、アプリに出すから映えるんだよ」
麗俐はそう言うと、フフンと鼻歌を歌い、ステップを踏みながらレッドスムージーを買いに向かった。
だが、護衛官である自分があの凶悪犯の相手をしなくてはならないのは確かだろう。
修也はレーザーガンを構えながら悲鳴のする方向へと向かっていく。悲鳴が大きくなれば大きくなっていくほどその二人の元に自分が近付いていっていることが分かる。
同時にそれは二人との戦いが近付いているということを指していた。歩いていくと悲鳴ばかりではなく、爆破によって生じたと思われる白い煙が立ち昇っていた。
そして、二人が今現在暴れている会社の中央玄関の上では多くの死傷者が出ていた。
血を流しながら横たわっているスーツ姿の男女の姿が見えた。修也が思わず目を逸らした時だ。
目の前からはビームライフルを構えた二人のカップルの姿が見えた。
修也は玄関口で狂った表情を浮かべながら銃を乱射していく二人の姿を見て黙ってレーザーガンを突き付けていった。
この勝負に言葉は要らない。いや、互いに言葉を発したとしても言葉が通じないのは明白だ。
そういう理屈であれば言葉など無視して撃ち合うに限る。修也はそう考えていた。
そんな考えが根底にあったからこそ修也は二人よりに先制して引き金を引けた。修也が狙いを定めたのはカップルのうち男の方であった。男の足元を撃ち抜き、戦闘不能な状態に追いやってそれから残った女性を牽制する予定であった。
だが、男は修也の予想を裏切って上空へと飛び上がることでレーザー光線を回避した。そして仕返しだとばかりに修也へ向かってビームライフルの熱線を当てたのだった。
修也は『メトロイドスーツ』の装甲が守ったこともあってレーザー光線を弾いていった。
だが、それでも放たれた際の衝撃は予想以上であったらしい。修也は悲鳴を上げながら地面の上へと倒れ込んでいった。
呻めき声を上げながらも立ち上がって反撃を行おうとしたところに女性の方がビームライフルの銃口を構えていった。それから続け様に引き金を引いて週に対して熱線を浴びせていった。
集中砲火ともいえる執拗な熱線を喰らったことによって修也は悲鳴を上げていった。これでは起き上がることなど不可能だった。
もし、このまま何もしなければギャング映画に登場する主人公のように体を蜂の巣と呼ばれる状態に追い込まれて殺されてしまうのかもしれない。いや、このままでは確実にそう追い込まれてしまうだろう。修也が兜の下で両目を閉じて自らの死を覚悟した時のことだ。
それまで開けっぱなしになっていた扉から戦闘スーツに身を包んだ悠介と麗俐の両名が現れてカップルの背中へとレーザー光線を放っていった。
この時男は悠介の攻撃から逃げることに成功したが、女性の方は麗俐の放ったレーザー光線を左肩に受けて地面の上へと倒れ込んでいった。
左肩に大きな攻撃を受けて倒れ込んだ彼女は自身の男に向かって手を伸ばして助けを求めようとしたものの、男はそれを見ても助けようとするどころか、我が身が大事だとばかりにその場から逃げ出していった。
信じられないと言わんばかりに両目を大きく広げ、男が消えていった扉に向かって手を伸ばす女性の元へ会社の警備員が駆け付けて逮捕されることになった。
その間に修也はパワードスーツを解除していった。
警備員に体を拘束され、会社の玄関口にある柱へと縛り付けられてようとした彼女の姿が修也の目に入ってきた。たまたま目の中に飛び込んだだけに過ぎなかった。だが、修也は暴れ回る女性の姿を見て思わず顔を引き攣らせていた。
左肩を負傷したにも関わらず、健常者のように喚き散らして暴れ回っていく姿が恐ろしかったのだ。
修也が思わず身震いを覚えていると、武装を解除した悠介と麗俐の二人が修也の元へと飛び込んできた。
「お父さん! 無事でよかった!!」
麗俐は倒れていた修也を慌てた様子で抱き起こして、自分の体を擦り寄せていった。
「本当、お父さんに何かあったら……」
「すまなかったな。しかしお前たちはどうしてここに?」
修也は弱々しい声で麗俐に経緯を問い掛けた。
「決まってるじゃん! 火星観光の途中で嫌な予感がしてさ。それで悠介と一緒に引き返してきたんだよ」
「……なるほど」
修也は第六感というものが意外にも侮れないことを察した。科学技術が脅威的な発展を遂げた22世紀の現在においても科学では説明のつかないことが多い。
二人が駆け付けたこともそうした科学では解明されていない出来事の一つだろう。オカルト業界もまだまだやっていけるかもしれない。
修也は自分とは縁のない業界の将来を考えて苦笑していると、優しい手付きで二人に支えられる形でメディカルセンターへと連れて行かれることになった。
だが、二人とも会社に火星観光に出ていたとはいえ火星は初めてのはずだ。
疑問に感じた修也は子どもたちに向かって問い掛けた。
「お前たち、メディカルセンターの場所は知っているのか? 火星には来たばかりのはずだろ?」
修也の問い掛けを聞いた二人は顔を見合わせていたが、すぐに二人は安心させるように修也へと笑い掛けた。
「安心してよ、お父さん、これがあるから」
と、麗俐は修也の前に自身の携帯端末を見せた。可愛らしいケースの中に収められた端末の画面に映るのは地図アプリであった。地図の情報が更新されたのか、現在位置がキチリと収められていた。
目的地にはメディカルセンターがあった。株式会社ミダスからはそう遠くない位置にあり、歩いて行けるのは幸いだった。
修也が安堵の溜息を吐いていると、血相を変えた様子のジョウジとカエデが背後から現れた。
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修也は苦笑しながら答えた。
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すれ違い様に女性と目が合った。不味い。この女性は武装を解除した修也の顔を見ていたはずだ。
その証拠に肉食動物のように目をナイフのように尖らせて修也を睨み付けていた。口を大きく開けて唸り声を上げている様も本当に野生動物のようだ。どうやら野生の勘か何かで修也の正体に気が付いたらしい。その根性には恐れ入る。
修也が呆れたような笑みをこぼしていた時のことだ。
突然、彼女が野獣のような雄叫びを上げながら修也の元へと襲い掛かっていった。
当然、警備を行なっていた警察官の手によって地面の上へと押さえつけられていったが、それでも警察官を跳ね除けて修也へ襲い掛かっていきそうな勢いだった。
「お父さん、早く行こう」
麗俐は危機を感じたのか、修也の腕を引っ張って医務室へと連れていった。
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修也が声を掛けようとした時だ。背後からジョウジとカエデの二人も顔を覗かせていた。
「べ、別に会社に負担はかけていませんよ。問題はないでしょう?」
「えぇ、別に治療費のことで小言を言いにきたのではありませんよ」
ジョウジはきっぱりと言い切った。
「あぁ、もしかして交渉のやり直しですか?」
修也は納得がいったような顔を浮かべて問い掛けた。
「えぇ、その護衛であなたが必要なのできてください。あぁ、お二方は観光に戻っても大丈夫ですよ」
修也が首を縦に動かして二人の後をついていった。病み上がりというほどの大した傷でもなかったので麗俐や悠介も止めようがなかったらしい。
修也は苦笑しながら二人と共にミダス社との交易に戻っていった。
それを見た二人は父親の仕事を邪魔するわけにはいかないと観光に戻ることになった。
「なぁ、お姉ちゃん。今度はどこ行く?」
「そうだなぁ。あたしは火星限定のレッドムージーってのを飲んでみたくて」
「スムージー? そんなのどこで飲んでも同じだろ?」
悠介の疑問は男性ならではのものだ。
だが、そんな無礼な発言を口にした弟を咎めることもなく、麗俐は寛容な笑みを浮かべて許してやることにした。
「分かってないなぁ。火星で買って、アプリに出すから映えるんだよ」
麗俐はそう言うと、フフンと鼻歌を歌い、ステップを踏みながらレッドスムージーを買いに向かった。
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