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第二章『共存と滅亡の狭間で』
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麗俐はその夜に自室に戻ると、慌てて携帯端末を操作して別れ間際にマリーから教えられた電話番号に電話を掛け、『ガーディナル』になることを伝えた。
それから翌日は修也と共に元の学校の方へと退学届の書類を電子で学校のサイトへと郵送していった。その後は休暇をもらった修也と共に散歩に出掛けた。
修也が向かったのは町田市にある市立の図書館だった。元は市街地の中に建っていた図書館であったが、二十年前の再開発によって森林公園が並立され、今では本を借りに来たり、返しに来た人が帰りに寄る場所となっていた。
修也はここで数冊紙の本を借りた後で麗俐と共に森林公園の中を歩いていた。
緑に囲まれながらも晴れの日には太陽の光が公園の中に注ぎ込み、多くの人を愉快な気持ちにさせるてくれる場所だった。
そんな素敵な場所を父親の後ろを小判鮫のようにくっ付いて追っていた麗俐であった。
この時の麗俐は久し振りの父との外出ということもあって気合を入れた格好をしていた。
水色のフォーマルワンピースに黒い上着、そして服に合うような白色のパンプスを選んでいた。
ふと見れば彼氏とのデートに出てきたように見えるかもしれない。それ故に少し照れ臭くなり、他の人々から視線を外していた時のことだ。
ふと視線を木の方へとやると興味深いものが見えてきた。
それは朝露に濡れた木から水滴が滴り落ち、それが木の下に生えていた雑草の水分となったのが見えた。
ある意味その光景は社会の縮図といってもいいかもしれなかった。
朝露が莫大な利益で木が巨大企業や政治家といった一部の金持ちの暗喩だ。
露を滴り落ちるのを待つ雑草が庶民だ。
そう考えるとどこか面白かった。
100年前と比較しても自然が失われつつある22世紀なのでこのように自然を尊ぶ施設ができるというのは本当にありがたいことだった。
修也と麗俐は休憩がてらに日当たりの良いベンチの上で互いに腰を掛けた。
麗俐はしばらくの間は気まずそうに視線を逸らしていたが、隣で借りてきた本を熱心な様子で読んでいた父親に向かって問い掛けた。
「ねぇ、お父さん」
「なんだ?」
修也はどこか低い声で問い掛けた。
「お父さんは失望した?」
「何にだ?」
「私に」
オブラートに包み込むこともなく直接的な問い掛けだった。そのためか、修也はしばらくの間は無言だった。
逃げるように借りた本に視線を落とそうとしていた。
だが、逃げてはいけないと悟ったのだろう。しっかりと目を向きながら娘に向かって自身の考えを伝えていった。
「正直にいえばガッカリしたよ。麗俐があんなことをしているなんてな」
聞こえてきた声は怒りのためか、地の底から聞こえてくるかのような低い声だった。
「……ごめん」
今の麗俐に言える言葉はそれだけだった。今更取り返しがつくことでもない。
だが、謝ることでもなんとか自分なりのケジメは付けたかったのだ。
「謝って済むことじゃあない。お前がいじめいた本人もその兄も既にこの世には居ないんだから」
麗俐は何も言えなかった。ただ反論する気にもなれなかったのも事実だ。
「……だが、人は変われる。麗俐、お前は英雄になれるんだ。なんの偶然か知らないが、その力に選ばれたんだよ」
修也は麗俐が着ていたフォーマルワンピースの上に羽織っていた黒い上着のポケットの中に仕舞っているカプセルトイのことを指して言っていたことは間違いない。
「これからはその力で誰かを傷付けるのではなく、守っていきなさい。それがお前にできる唯一の償いだ」
修也はそう言うとまた本を読む作業へと戻っていった。
麗俐はその横でポケットからカプセルトイを取り出し、手で弄り回しながらもそれをどこか沈んだ表情で見つめていった。
「償いか……」
麗俐が息を吐くのと同時に強い風が吹いて木の葉を鳴らしていった。
この時森林公園で交わした父親との会話は麗俐にとって有意義なものとなった。
しばらく公園で時間を過ごし、いよいよ陽も暮れてきた頃のことだ。
修也の携帯端末に電話が掛かってきた。電話の相手はメトロポリス社の社長であったらしい。
しかも話によれば父だけではなく、自分も指名しているそうだ。
待ち合わせ場所は少し先のファミリーレストランだそうだ。修也は公園を出ると、急いで浮遊車型のタクシーを呼んでその中に乗り込んでいった。
「大津さん、お休みのところをお呼び立てして申し訳ありません。それに麗俐さんも……学校帰りだというのに……お越しいただき本当にありがとうございます」
フレッドセンはファミリーレストランの長椅子の上で丁寧な一礼を行いながら言った。机の上には飲みかけのコーヒーが見受けられた。
コーリーの量から察するに、どうやらまだフレッドセンの方もファミリーレストランに来て、そこまで時間が経っていないらしい。
「いえ、社長。それよりも我々に用事とはなんでしょうか?」
修也は急いできたこともあってか、息を整えながらフレッドセンに向かって問い掛けた。
「……実はですね。大津さん、妙な連中があなたを狙っているというニュースを受けましてね」
フレッドセンは手元のディスプレイを人差し指でタップして宙の上に複数の男女が映った写真とデータを映し出していった。
「社長、この人たちは?」
「あなた方を狙っている『賞金稼ぎ』と呼ばれる連中の写真です」
「ば、バゥンディ・ハンター?」
修也は敢えて読み方だけで問い掛けた。
「えぇ、賞金稼ぎという意味です。なんでも近頃はアンドロイドが人類に牙を剥くという事件が多発しておりましてね。しかも100年以上前の学生運動のように過激な連中も集まってね、革命達成のために消さなければならない人間をリストアップして賞金まで賭けているのだそうですよ」
フレッドセンはディスプレイを更に人差し指で引っ張って更新し、裏の伝手で手に入れたという『賞金稼ぎ』のリストを表示していった。
「そ、そのリストの中に私か娘が載っているというんですか?」
修也は声を震わせながらフレッドセンに向かって問い掛けた。
修也の懇願するような問い掛けに対してフレッドセンは首を小さく横に振った後に答えた。
「いいえ、残念ながらリストに載っているのはあなたとあなたの娘さん二人です」
その言葉を聞いた修也は頭を殴られたかのような大きな衝撃を受けた。
「な、なぜなんです!?」
「大津さん、二週間前の喫茶店で起きたあなたのお嬢さん関連の事件を覚えていますよね?」
「えっ、えぇ」
「その一件が人間社会の転覆を目論む過激派のアンドロイドたちの気に触ったようです」
フレッドセンは淡々とした口調で真実を告げた。
「そ、そんな……」
修也は打ちひしがれたように両肩を落としていた。
「まぁ、リストに載っているのは我が家もです。お互い様ですね。そこでリストにピックアップされた家庭のよしみであなたに素晴らしいものを託したいと思います」
フレッドセンは上着のポケットからカプセルを取り出して机の上に置いた。
「こ、これは……」
「お察しの通り、大津さんが宇宙で使われていた『メトロイドスーツ』です。改良の上に武器も付け足しておきました。社外でも扱えるように許可は申請しております。どうか、『賞金稼ぎ』たちに襲われた暁にはこれを使用してください」
修也は机の上に向かって丁寧な一礼を行なって頭を擦り付けていった。
「では、私はこれより会社の方に戻ります。どうか、お二方はお気を付けてお帰りください」
と、フレッドセンは長椅子の上から立ち上がっていった。
と、この時入れ違い様にあからさまに不審な様子をした黒い革のコートを着た男が姿を見せた。
そしてそのまま店から立ち去ろうとするフレッドセンの背中に向けてレーザーガンを構えていった。
「危ないッ!」
修也はそう叫ぶのと同時に手に持っていたフレッドセンが飲みかけのまま放置したカップを男に向かって放り投げた。
カップは男の顔に直撃し、社長の背中に向かって放とうとしたレーザー光線が天井に向かって直撃していった。
フレッドセンはその隙をついてそのまま扉を開けて駆け出していった。
「クソッ!」
男はそう叫ぶと、レーザーガンを地面の上に投げ捨ててカプセルを取り出した。
「どうやら出番のようだな」
「みたいだね」
二人は瞬時に自身のカプセルを取り出し、それぞれの体をそれぞれの装甲を纏った仮面の騎士へと姿を変えていった。
迎え撃つ準備は万端だった。修也と麗俐は宣戦布告だとばかりにそれぞれの腰のベルトに下げていたレーザーガンを抜いて、相手にその銃口を向けていった。
それから翌日は修也と共に元の学校の方へと退学届の書類を電子で学校のサイトへと郵送していった。その後は休暇をもらった修也と共に散歩に出掛けた。
修也が向かったのは町田市にある市立の図書館だった。元は市街地の中に建っていた図書館であったが、二十年前の再開発によって森林公園が並立され、今では本を借りに来たり、返しに来た人が帰りに寄る場所となっていた。
修也はここで数冊紙の本を借りた後で麗俐と共に森林公園の中を歩いていた。
緑に囲まれながらも晴れの日には太陽の光が公園の中に注ぎ込み、多くの人を愉快な気持ちにさせるてくれる場所だった。
そんな素敵な場所を父親の後ろを小判鮫のようにくっ付いて追っていた麗俐であった。
この時の麗俐は久し振りの父との外出ということもあって気合を入れた格好をしていた。
水色のフォーマルワンピースに黒い上着、そして服に合うような白色のパンプスを選んでいた。
ふと見れば彼氏とのデートに出てきたように見えるかもしれない。それ故に少し照れ臭くなり、他の人々から視線を外していた時のことだ。
ふと視線を木の方へとやると興味深いものが見えてきた。
それは朝露に濡れた木から水滴が滴り落ち、それが木の下に生えていた雑草の水分となったのが見えた。
ある意味その光景は社会の縮図といってもいいかもしれなかった。
朝露が莫大な利益で木が巨大企業や政治家といった一部の金持ちの暗喩だ。
露を滴り落ちるのを待つ雑草が庶民だ。
そう考えるとどこか面白かった。
100年前と比較しても自然が失われつつある22世紀なのでこのように自然を尊ぶ施設ができるというのは本当にありがたいことだった。
修也と麗俐は休憩がてらに日当たりの良いベンチの上で互いに腰を掛けた。
麗俐はしばらくの間は気まずそうに視線を逸らしていたが、隣で借りてきた本を熱心な様子で読んでいた父親に向かって問い掛けた。
「ねぇ、お父さん」
「なんだ?」
修也はどこか低い声で問い掛けた。
「お父さんは失望した?」
「何にだ?」
「私に」
オブラートに包み込むこともなく直接的な問い掛けだった。そのためか、修也はしばらくの間は無言だった。
逃げるように借りた本に視線を落とそうとしていた。
だが、逃げてはいけないと悟ったのだろう。しっかりと目を向きながら娘に向かって自身の考えを伝えていった。
「正直にいえばガッカリしたよ。麗俐があんなことをしているなんてな」
聞こえてきた声は怒りのためか、地の底から聞こえてくるかのような低い声だった。
「……ごめん」
今の麗俐に言える言葉はそれだけだった。今更取り返しがつくことでもない。
だが、謝ることでもなんとか自分なりのケジメは付けたかったのだ。
「謝って済むことじゃあない。お前がいじめいた本人もその兄も既にこの世には居ないんだから」
麗俐は何も言えなかった。ただ反論する気にもなれなかったのも事実だ。
「……だが、人は変われる。麗俐、お前は英雄になれるんだ。なんの偶然か知らないが、その力に選ばれたんだよ」
修也は麗俐が着ていたフォーマルワンピースの上に羽織っていた黒い上着のポケットの中に仕舞っているカプセルトイのことを指して言っていたことは間違いない。
「これからはその力で誰かを傷付けるのではなく、守っていきなさい。それがお前にできる唯一の償いだ」
修也はそう言うとまた本を読む作業へと戻っていった。
麗俐はその横でポケットからカプセルトイを取り出し、手で弄り回しながらもそれをどこか沈んだ表情で見つめていった。
「償いか……」
麗俐が息を吐くのと同時に強い風が吹いて木の葉を鳴らしていった。
この時森林公園で交わした父親との会話は麗俐にとって有意義なものとなった。
しばらく公園で時間を過ごし、いよいよ陽も暮れてきた頃のことだ。
修也の携帯端末に電話が掛かってきた。電話の相手はメトロポリス社の社長であったらしい。
しかも話によれば父だけではなく、自分も指名しているそうだ。
待ち合わせ場所は少し先のファミリーレストランだそうだ。修也は公園を出ると、急いで浮遊車型のタクシーを呼んでその中に乗り込んでいった。
「大津さん、お休みのところをお呼び立てして申し訳ありません。それに麗俐さんも……学校帰りだというのに……お越しいただき本当にありがとうございます」
フレッドセンはファミリーレストランの長椅子の上で丁寧な一礼を行いながら言った。机の上には飲みかけのコーヒーが見受けられた。
コーリーの量から察するに、どうやらまだフレッドセンの方もファミリーレストランに来て、そこまで時間が経っていないらしい。
「いえ、社長。それよりも我々に用事とはなんでしょうか?」
修也は急いできたこともあってか、息を整えながらフレッドセンに向かって問い掛けた。
「……実はですね。大津さん、妙な連中があなたを狙っているというニュースを受けましてね」
フレッドセンは手元のディスプレイを人差し指でタップして宙の上に複数の男女が映った写真とデータを映し出していった。
「社長、この人たちは?」
「あなた方を狙っている『賞金稼ぎ』と呼ばれる連中の写真です」
「ば、バゥンディ・ハンター?」
修也は敢えて読み方だけで問い掛けた。
「えぇ、賞金稼ぎという意味です。なんでも近頃はアンドロイドが人類に牙を剥くという事件が多発しておりましてね。しかも100年以上前の学生運動のように過激な連中も集まってね、革命達成のために消さなければならない人間をリストアップして賞金まで賭けているのだそうですよ」
フレッドセンはディスプレイを更に人差し指で引っ張って更新し、裏の伝手で手に入れたという『賞金稼ぎ』のリストを表示していった。
「そ、そのリストの中に私か娘が載っているというんですか?」
修也は声を震わせながらフレッドセンに向かって問い掛けた。
修也の懇願するような問い掛けに対してフレッドセンは首を小さく横に振った後に答えた。
「いいえ、残念ながらリストに載っているのはあなたとあなたの娘さん二人です」
その言葉を聞いた修也は頭を殴られたかのような大きな衝撃を受けた。
「な、なぜなんです!?」
「大津さん、二週間前の喫茶店で起きたあなたのお嬢さん関連の事件を覚えていますよね?」
「えっ、えぇ」
「その一件が人間社会の転覆を目論む過激派のアンドロイドたちの気に触ったようです」
フレッドセンは淡々とした口調で真実を告げた。
「そ、そんな……」
修也は打ちひしがれたように両肩を落としていた。
「まぁ、リストに載っているのは我が家もです。お互い様ですね。そこでリストにピックアップされた家庭のよしみであなたに素晴らしいものを託したいと思います」
フレッドセンは上着のポケットからカプセルを取り出して机の上に置いた。
「こ、これは……」
「お察しの通り、大津さんが宇宙で使われていた『メトロイドスーツ』です。改良の上に武器も付け足しておきました。社外でも扱えるように許可は申請しております。どうか、『賞金稼ぎ』たちに襲われた暁にはこれを使用してください」
修也は机の上に向かって丁寧な一礼を行なって頭を擦り付けていった。
「では、私はこれより会社の方に戻ります。どうか、お二方はお気を付けてお帰りください」
と、フレッドセンは長椅子の上から立ち上がっていった。
と、この時入れ違い様にあからさまに不審な様子をした黒い革のコートを着た男が姿を見せた。
そしてそのまま店から立ち去ろうとするフレッドセンの背中に向けてレーザーガンを構えていった。
「危ないッ!」
修也はそう叫ぶのと同時に手に持っていたフレッドセンが飲みかけのまま放置したカップを男に向かって放り投げた。
カップは男の顔に直撃し、社長の背中に向かって放とうとしたレーザー光線が天井に向かって直撃していった。
フレッドセンはその隙をついてそのまま扉を開けて駆け出していった。
「クソッ!」
男はそう叫ぶと、レーザーガンを地面の上に投げ捨ててカプセルを取り出した。
「どうやら出番のようだな」
「みたいだね」
二人は瞬時に自身のカプセルを取り出し、それぞれの体をそれぞれの装甲を纏った仮面の騎士へと姿を変えていった。
迎え撃つ準備は万端だった。修也と麗俐は宣戦布告だとばかりにそれぞれの腰のベルトに下げていたレーザーガンを抜いて、相手にその銃口を向けていった。
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