55 / 195
第二章『共存と滅亡の狭間で』
2
しおりを挟む
「今帰ったよ」
この台詞をインターホンの前で口にするのも随分と久し振りのような気がした。
サーモグラフィーと赤外線のセキリュティを解いて玄関を通ると懐かしの我が家が待ち構えていた。
ローンで購入した4LDKの一軒家の中へと鼻歌を歌いながら足を踏み入れていった。
「ただいま」
玄関から聞こえてきた修也の声を聞いて妻が慌てて台所から迫ってきた。
「あ、あなた!本当に帰ってきたのね!?」
「もちろんだとも、子どもたちは?」
「悠介は部屋で勉強中です。麗俐は今頃寝ているのかな?」
「そうか悠介の勉強の邪魔をするわけにはいかないし、麗俐を起こすわけにはいかないしな。私はこのまま夕食を食べて寝るよ」
「でも、あなた明日もお仕事でしょ? たまには夫婦水入らずで会話も楽しみたいのに」
「安心してくれ、明日からは一か月の休暇を社長から貰ったんだ。その間も給料は貰えるらしい」
「そうだったんだ。じゃあこれは私からのサービスね」
妻は修也の夕食の後に徳利の中に入った日本酒を差し出した。
修也はそれを見て目を輝かせていた。
「こ、これはお酒じゃあないか! しかも上等の純米で作られた日本酒だぞ!」
「そう。宇宙の上ではお酒が飲めないからね。あなたがいつ帰ってきてもいいようにお酒準備してたんだ。しかも用意してたのは高級酒と名高い『卑弥呼の舞』。すごーく高かったんだよ」
「あぁ、ありがとう」
修也は徳利から酒をお猪口の中に注いでいく。透明の色の液体をした日本酒がお猪口の中に見えた。
お猪口の中に注がれた高級酒を懐かしさから或いは一気に飲み干していく。
「美味いな。やはり我が家の酒は格別だよ」
修也の本音とも世辞とも取れる言葉を聞いて妻は嬉しくなったのか、修也の空い肩に縋り付き、そのまま無言で徳利から猪口に酒を注いでいった。
「嬉しいことを言ってくれるね。今夜はあたしじゃんじゃんサービスしちゃうからね」
妻はそういうと照れ臭くなり、修也の頬に優しい口付けを与えた。
久し振りの妻からの口付けということもあって修也はすっかりと顔を茹蛸のように赤く染め上げていた。
翌日修也は泥のような眠りから目を覚ました。朝の日差しが修也の部屋の中にまで差し込んできた。心地が良く温かい日差しだ。
事実兼書斎の中に用意されたベッドの上で両手を伸ばしてゆっくりと体を起こしていった。
眠い目を擦り、縞模様のパジャマから簡素な部屋着へと着替えていった。それから何急かされることもなくゆっくりと階段を降りていった。
台所に到着すると机の上には朝食が用意されていた。いちごジャムとマーガリンをたっぷりと載せたトーストにハムエッグとベーコンを炒めたもの、レタスやグリーンリーフをふんだんにつかった野菜サラダなどが置かれていた。紅茶と紅茶の葉を入れたポットまで用意されている。
なんとも豪勢な料理だ。修也は思わず舌舐めずりを行っていった。
朝食など久し振りに食べる。本当に美味しそうだ。
「おお、これは美味しそうだな」
修也からの感嘆の声を聞いた妻がまた嬉しそうな顔を浮かべていた。
「あなたに喜んでもらえるように頑張ったんだ。そうだ! テレビも観る?」
妻は小さなリモコンを取り出し、天井からテレビを下ろしてきた。
テレビでは朝のニュースをやっていた。やれ、汚職事件がどうだとか、やれ、ブラック企業がどうだとかこれといって当たり障りのないニュースばかりがテレビに映されていた。
以前中企業に勤めていた時は朝から鬱陶しくなってしまったが、地球のそれも日本のニュースだということが修也は本当に嬉しかった。
地球のくだらないニュースを眺めながらゆっくりとした心地で紅茶を啜っていると、サーモグラフィーと赤外線で息子の悠介が帰ってきたらしい。
慌てふためいた様子から悠介が忘れ物を取りに帰ってきたということが容易に想像できた。
血相を変えた悠介が台所へドタドタと入ってくると、母親に向かって大きな声で呼び掛けてきた。
「母さん! 母さん! オレの体操着どこだっけ!?」
180cmだという大柄な体型にバスケットボール部に所属しているということもあって引き締まった体をしており、それに相応しいような大きくて暑苦しい声をしていた。
「体操着? あぁ、それなら部屋の前に置いてるでしょ?」
「部屋の前!? 嘘だろ!?」
悠介はその暑苦しい声に相応しいような大き良目を丸くしながら再確認を行なった。
「嘘じゃないよ。もう一度よく探してご覧なさい」
「わかったよ」
それを聞いた悠介が慌てて階段を駆け上ろうとした時だ。
「待ちなさい! せっかくお父さんが帰ってきてるんだよ! 挨拶くらいしたら?」
「親父おかえり」
悠介は淡々とした口調で言った。どこか苛立った様子だ。気のせいかニキビ面の顔が林檎のように赤く染め上げられていた。
それからまた慌ただしい様子で階段の上を登っていった。親子間における久し振りの再会だというのに味気ないものだ。
どうも悠介からすれば父親よりも忘れ物の方が大事であるらしい。
母親が止める声も聞かずに学校へと駆け出していった。
「全く、あの子は……」
修也の妻は無愛想な息子を見て思わず溜息を吐いていた。
「いいんだよ。思春期だし、私なんて頼りない親父だからなぁ」
修也は自虐的に笑いながら言った。それからゆっくりとお茶を啜っていく。
時間はのんびりと流れていた。お茶を啜って贅沢な時間を楽しんでいると惑星ベルでの出来事が夢のように思えてくる。
とちらも現実であることは間違いないのだが、あの出来事が現実であったというのがどうしても信じられなかったのだ。
修也は食事を終えると、書斎に戻っていった。旅行の間に読むことができなかった蔵書を読むためである。
電子書籍も悪くはないが、それでも紙の本の持つ重量、質感、そして読み終えて本棚に置く時の充実感は電子書籍では味わいものだ。
こういった心境は本を紙で揃える人間の心境であった。こういった場合外から何を言われても聞こえないので性質が悪い。
修也は自身の本棚に揃えてある重厚なハードカバー本や文庫サイズのソフトカバーなどを見ながら今の気分に合わせた本を選んでいく。清々しい気分なので今のところは爽やかな現代小説でも読むのがベストだろう。
修也は現代小説を開いて午後の時間までを潰すことにした。
その時だ。不意に携帯電話のベルが鳴り響いた。修也が知らない人からの電話番号だった。
誰かと不安に思いつつ電話を手に取ると、意外な人物からの名前が告げられた。
「もしもし、大津修也さんの電話番号でお待ちないでしょうか?」
「は、はい。いかにも私が大津修也ですが……」
「よかった。本日学校でお宅のお嬢さんがですね……」
修也にとって学校担任を名乗る男からの連絡は頭を木槌で殴られたような強い衝撃だった。
修也は慌てて小説を部屋の机の上に置いてスーツを着ると家を飛び出して娘の麗俐が通う町田洛西学園高等学校へと向かっていった。
町田洛西学園高等学校は町田市に存在する私立高校の一校である。開業は2097年度と新しい方だが、語学や数学、そしてコンピュータ技術といった今の日本に必要な勉学を熱心に教えてくれる学校として有名で偏差値もそこそこある上に大学進学率も平均以上という実績を誇る学校だ。
そんな優秀な学校に通う娘の存在は修也にとっても自慢であった。そんな娘が学校で暴挙に出たとはどうしても信じたくなかった。
息を切らした修也は電話で指定された学校の応接室の中へと飛び込んで行った。
扉を開けた先には革張りの長椅子の上には気まずさから修也から目を逸らす娘麗俐の姿があった。
「麗俐ッ!」
修也は名前を呼んだが麗俐は無視をしていた。その姿に業を煮やした修也が肩を掴んでその肩を揺さぶろうとしたところを麗俐は逆に手で跳ね除けて気丈な声で叫んだ。
「触らないでよ!」
その一言を叫ぶ麗俐の顔からは涙が溢れていた。その涙がどんな理由で出ているのかは考えないことにした。
この台詞をインターホンの前で口にするのも随分と久し振りのような気がした。
サーモグラフィーと赤外線のセキリュティを解いて玄関を通ると懐かしの我が家が待ち構えていた。
ローンで購入した4LDKの一軒家の中へと鼻歌を歌いながら足を踏み入れていった。
「ただいま」
玄関から聞こえてきた修也の声を聞いて妻が慌てて台所から迫ってきた。
「あ、あなた!本当に帰ってきたのね!?」
「もちろんだとも、子どもたちは?」
「悠介は部屋で勉強中です。麗俐は今頃寝ているのかな?」
「そうか悠介の勉強の邪魔をするわけにはいかないし、麗俐を起こすわけにはいかないしな。私はこのまま夕食を食べて寝るよ」
「でも、あなた明日もお仕事でしょ? たまには夫婦水入らずで会話も楽しみたいのに」
「安心してくれ、明日からは一か月の休暇を社長から貰ったんだ。その間も給料は貰えるらしい」
「そうだったんだ。じゃあこれは私からのサービスね」
妻は修也の夕食の後に徳利の中に入った日本酒を差し出した。
修也はそれを見て目を輝かせていた。
「こ、これはお酒じゃあないか! しかも上等の純米で作られた日本酒だぞ!」
「そう。宇宙の上ではお酒が飲めないからね。あなたがいつ帰ってきてもいいようにお酒準備してたんだ。しかも用意してたのは高級酒と名高い『卑弥呼の舞』。すごーく高かったんだよ」
「あぁ、ありがとう」
修也は徳利から酒をお猪口の中に注いでいく。透明の色の液体をした日本酒がお猪口の中に見えた。
お猪口の中に注がれた高級酒を懐かしさから或いは一気に飲み干していく。
「美味いな。やはり我が家の酒は格別だよ」
修也の本音とも世辞とも取れる言葉を聞いて妻は嬉しくなったのか、修也の空い肩に縋り付き、そのまま無言で徳利から猪口に酒を注いでいった。
「嬉しいことを言ってくれるね。今夜はあたしじゃんじゃんサービスしちゃうからね」
妻はそういうと照れ臭くなり、修也の頬に優しい口付けを与えた。
久し振りの妻からの口付けということもあって修也はすっかりと顔を茹蛸のように赤く染め上げていた。
翌日修也は泥のような眠りから目を覚ました。朝の日差しが修也の部屋の中にまで差し込んできた。心地が良く温かい日差しだ。
事実兼書斎の中に用意されたベッドの上で両手を伸ばしてゆっくりと体を起こしていった。
眠い目を擦り、縞模様のパジャマから簡素な部屋着へと着替えていった。それから何急かされることもなくゆっくりと階段を降りていった。
台所に到着すると机の上には朝食が用意されていた。いちごジャムとマーガリンをたっぷりと載せたトーストにハムエッグとベーコンを炒めたもの、レタスやグリーンリーフをふんだんにつかった野菜サラダなどが置かれていた。紅茶と紅茶の葉を入れたポットまで用意されている。
なんとも豪勢な料理だ。修也は思わず舌舐めずりを行っていった。
朝食など久し振りに食べる。本当に美味しそうだ。
「おお、これは美味しそうだな」
修也からの感嘆の声を聞いた妻がまた嬉しそうな顔を浮かべていた。
「あなたに喜んでもらえるように頑張ったんだ。そうだ! テレビも観る?」
妻は小さなリモコンを取り出し、天井からテレビを下ろしてきた。
テレビでは朝のニュースをやっていた。やれ、汚職事件がどうだとか、やれ、ブラック企業がどうだとかこれといって当たり障りのないニュースばかりがテレビに映されていた。
以前中企業に勤めていた時は朝から鬱陶しくなってしまったが、地球のそれも日本のニュースだということが修也は本当に嬉しかった。
地球のくだらないニュースを眺めながらゆっくりとした心地で紅茶を啜っていると、サーモグラフィーと赤外線で息子の悠介が帰ってきたらしい。
慌てふためいた様子から悠介が忘れ物を取りに帰ってきたということが容易に想像できた。
血相を変えた悠介が台所へドタドタと入ってくると、母親に向かって大きな声で呼び掛けてきた。
「母さん! 母さん! オレの体操着どこだっけ!?」
180cmだという大柄な体型にバスケットボール部に所属しているということもあって引き締まった体をしており、それに相応しいような大きくて暑苦しい声をしていた。
「体操着? あぁ、それなら部屋の前に置いてるでしょ?」
「部屋の前!? 嘘だろ!?」
悠介はその暑苦しい声に相応しいような大き良目を丸くしながら再確認を行なった。
「嘘じゃないよ。もう一度よく探してご覧なさい」
「わかったよ」
それを聞いた悠介が慌てて階段を駆け上ろうとした時だ。
「待ちなさい! せっかくお父さんが帰ってきてるんだよ! 挨拶くらいしたら?」
「親父おかえり」
悠介は淡々とした口調で言った。どこか苛立った様子だ。気のせいかニキビ面の顔が林檎のように赤く染め上げられていた。
それからまた慌ただしい様子で階段の上を登っていった。親子間における久し振りの再会だというのに味気ないものだ。
どうも悠介からすれば父親よりも忘れ物の方が大事であるらしい。
母親が止める声も聞かずに学校へと駆け出していった。
「全く、あの子は……」
修也の妻は無愛想な息子を見て思わず溜息を吐いていた。
「いいんだよ。思春期だし、私なんて頼りない親父だからなぁ」
修也は自虐的に笑いながら言った。それからゆっくりとお茶を啜っていく。
時間はのんびりと流れていた。お茶を啜って贅沢な時間を楽しんでいると惑星ベルでの出来事が夢のように思えてくる。
とちらも現実であることは間違いないのだが、あの出来事が現実であったというのがどうしても信じられなかったのだ。
修也は食事を終えると、書斎に戻っていった。旅行の間に読むことができなかった蔵書を読むためである。
電子書籍も悪くはないが、それでも紙の本の持つ重量、質感、そして読み終えて本棚に置く時の充実感は電子書籍では味わいものだ。
こういった心境は本を紙で揃える人間の心境であった。こういった場合外から何を言われても聞こえないので性質が悪い。
修也は自身の本棚に揃えてある重厚なハードカバー本や文庫サイズのソフトカバーなどを見ながら今の気分に合わせた本を選んでいく。清々しい気分なので今のところは爽やかな現代小説でも読むのがベストだろう。
修也は現代小説を開いて午後の時間までを潰すことにした。
その時だ。不意に携帯電話のベルが鳴り響いた。修也が知らない人からの電話番号だった。
誰かと不安に思いつつ電話を手に取ると、意外な人物からの名前が告げられた。
「もしもし、大津修也さんの電話番号でお待ちないでしょうか?」
「は、はい。いかにも私が大津修也ですが……」
「よかった。本日学校でお宅のお嬢さんがですね……」
修也にとって学校担任を名乗る男からの連絡は頭を木槌で殴られたような強い衝撃だった。
修也は慌てて小説を部屋の机の上に置いてスーツを着ると家を飛び出して娘の麗俐が通う町田洛西学園高等学校へと向かっていった。
町田洛西学園高等学校は町田市に存在する私立高校の一校である。開業は2097年度と新しい方だが、語学や数学、そしてコンピュータ技術といった今の日本に必要な勉学を熱心に教えてくれる学校として有名で偏差値もそこそこある上に大学進学率も平均以上という実績を誇る学校だ。
そんな優秀な学校に通う娘の存在は修也にとっても自慢であった。そんな娘が学校で暴挙に出たとはどうしても信じたくなかった。
息を切らした修也は電話で指定された学校の応接室の中へと飛び込んで行った。
扉を開けた先には革張りの長椅子の上には気まずさから修也から目を逸らす娘麗俐の姿があった。
「麗俐ッ!」
修也は名前を呼んだが麗俐は無視をしていた。その姿に業を煮やした修也が肩を掴んでその肩を揺さぶろうとしたところを麗俐は逆に手で跳ね除けて気丈な声で叫んだ。
「触らないでよ!」
その一言を叫ぶ麗俐の顔からは涙が溢れていた。その涙がどんな理由で出ているのかは考えないことにした。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
―異質― 激突の編/日本国の〝隊〟 その異世界を掻き回す重金奏――
EPIC
SF
日本国の戦闘団、護衛隊群、そして戦闘機と飛行場基地。続々異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
大規模な演習の最中に異常現象に巻き込まれ、未知なる世界へと飛ばされてしまった、日本国陸隊の有事官〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟と、各職種混成の約1個中隊。
そこは、剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する世界であった。
そんな世界で手探りでの調査に乗り出した日本国隊。時に異世界の人々と交流し、時に救い、時には脅威となる存在と苛烈な戦いを繰り広げ、潜り抜けて来た。
そんな彼らの元へ、陸隊の戦闘団。海隊の護衛艦船。航空隊の戦闘機から果ては航空基地までもが、続々と転移合流して来る。
そしてそれを狙い図ったかのように、異世界の各地で不穏な動きが見え始める。
果たして日本国隊は、そして異世界はいかなる道をたどるのか。
未知なる地で、日本国隊と、未知なる力が激突する――
注意事項(1 当お話は第2部となります。ですがここから読み始めても差して支障は無いかと思います、きっと、たぶん、メイビー。
注意事項(2 このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
注意事項(3 部隊単位で続々転移して来る形式の転移物となります。
注意事項(4 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。かなりなんでも有りです。
注意事項(5 小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう
果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。
名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。
日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。
ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。
この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。
しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて――
しかも、その一部始終は生放送されていて――!?
《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》
《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》
SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!?
暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する!
※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。
―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》
EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。
歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。
そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。
「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。
そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。
制刻を始めとする異質な隊員等。
そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。
元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。
〇案内と注意
1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。
3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。
4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。
5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
Night Sky
九十九光
SF
20XX年、世界人口の96%が超能力ユニゾンを持っている世界。この物語は、一人の少年が、笑顔、幸せを追求する物語。すべてのボカロPに感謝。モバスペBOOKとの二重投稿。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる