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モスト・オブ・デンジャラス・ゲーム編
プログラム始動ーその③
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ボリスはそんな孝太郎の敵対心を抱いた瞳に気が付いたのだろうか、大きな声で、
「何だッ!その目は! お前は非業の死を遂げた、昌原会長のご婦人に残酷な質問を浴びせたのだぞ! 少しは反省したらどうなのだ!?」
孝太郎は反撃する事なく、ボリスの方に向かおうとするが、その前に絵里子が大きく口を開き、
「待ちなさいよ! 孝ちゃんが何か間違った事を言ったとでも言うの!?」
ボリスの片眉がピクリと動く。
「ほう、お前は夫を亡くしたご婦人に残酷な質問を浴びせて、苦しめたこの男を弁護すると言うのかね?」
「ええ、させてもらうわよ! まず、この松中梓なる女は彼女の夫によって失われた、被害者たちに何の謝罪もしていないのよ! それどころか、教団を復興してまた好き放題にやらかそうとしているのよ! あなたのような人間を騙してねッ!」
絵里子の剣幕に怯んでしまったのだろうか。ボリスはしばらく絵里子の瞳のみを見つめ続けていたが、すぐに松中梓は彼に向かって叫び、
「違うわ! 間違っているのはこの女とそいつの相棒の男よ! あいつは宇宙の究明を妨害しようとして、昌原会長を殺したのよ! そして、警察による宗教弾圧まで推し進めた憎むべき相手よ! こいつらが昌原会長にどんな仕打ちをしたと思う!?こいつらが何らかの方法で石川葵に引き金を引かせたのよ! 」
松中梓は自分を部下の天野文一になった気分だった。いわゆる色々と理由を付けて喋り相手に反論の余地を与えない論法だ。
天野はこの喋り方を利用して、連日ワイドショーやら討論番組やらに出演して、宇宙究明学会は無実だと言い続けたのだ。
梓は彼のような男こそが、地獄で閻魔大王に舌を抜かれるのに相応しい相手だと思ったが、そうも言ってられないだろう。
彼のおかげで、教団は今のところ解体を免れているのだから。
梓がここからだいぶ離れた、テレビ局で文化人を相手に討論を行なっている文一に感謝の念を送っていると、ボリスが今度は極度の震えを起こしながら、白目も見えそうな勢いで目を見開こうとして様子を目撃した。
余程、怒っていたのだろう。孝太郎に向かって問答無用の勢いで手のひらを開き、そこから目くらいになってしまわんばかりの光線が辺り一面に向かって放たれた。
その被害者は孝太郎と絵里子だけではない。近くで解体作業を行なっていた工事員たちや松中梓などの宇宙究明学会の信者たちもその影響をモロに食らってしまう。
その中でも、解体作業を行なっていた工事員たちに影響を与えた事は大きかったようで、彼らの運んでいた機材やらが地面に落下し、他にも運転中のブルドーザーやミキサーは運転手の視界が防がれてしまった事によって、暴走運転を繰り広げていた。
勿論、その余波はこちらにも広まってきたらしく、一台のショベルカーが止まる気配もなく、孝太郎たちの方向に向かって来た。
ボリスはショベルカーが突っ込む事を目撃すると、松中梓と他の信者たちを連れて、その場を逃れる。
無論、孝太郎たちはボリスの救済の対象には含まれていない。
ショベルカーはスピードを落とす事なく、突っ込んでくる。
ようやく孝太郎たちの視界が晴れた時には、もうショベルカーは孝太郎たちの目の前にまで迫っており、絶対絶命の窮地に追い込まれていた。
「クソッタレがッ!」
孝太郎はそれだけ呟くと、姉たちに早くその場から離れるように指示を出して、1人だけショベルカーの運転席に向かって突っ込む。
孝太郎は破壊の魔法で運転席のガラスを破壊して、急いでレバーを引く。
ショベルカーは不穏な音を立てながら、近くの雑木林にぶつかる手前でようやく停止した。
孝太郎は停止の際にかすり傷を負ったが、構ってもいられまい。
急いで、姉たちの元へと戻って行く。
「姉貴! 聡子! 明美! 」
孝太郎は仲間の名前を呼んでいくが、応答はない。
孝太郎が不穏な気持ちに襲われていると、地面にうずくまっている3人の姿が見えた。
孝太郎は慌てて携帯端末で救急車を呼び、救急車が来るまでの間に必死になって3人の名前を呼び続けた。
孝太郎は一先ずは胸を撫で下ろす事ができそうだった。
3人の命に別状はないらしい。だが、退院までに一週間の日数が必要になるらしい。
孝太郎が待合室のソファーで頭を抱えていると、携帯端末のバイブ音が鳴り響く。
孝太郎は急いで、総合病院の中庭に出て、庭の隅っこで目立たないように携帯電話に出る。
「もしもし?」
「オレだ。お前はよくも……」
電話口の向こうからは激しい憎悪の声が聞こえる。孝太郎にとって一番認めてもらいたい父親の声。
それが、今は親の仇にでも対面するアニメの主人公のような声で孝太郎を問い詰めている。
「やめてくれ、オレだって後悔しているんだから……」
孝太郎は何も言い返せずに自分の反省の弁を述べるが、父親には火に油を注ぐ展開となってしまったようで、舌打ちする声が孝太郎の耳にはハッキリと聞こえた。
「うるさい! お前はいつもそうだッ!オレの言う事なんて聞かずにッ!その挙句がこの結果だッ!絵里子には政治家になってほしかったッ!だけれど、お前に影響されて連邦捜査官なんぞに……それだけなら、まだいいんだッ!問題はその後、お前と同じように刑事だと?ふざけるな! もうウチの娘に付きまとわないでくれ! 」
父親からの恨み積もりの声が聞こえてくる。そして、懐かしきあの日、志望校に合格できない旨を伝えると、頭を国語の辞書で殴られたのを孝太郎はハッキリと思い出した。そして、そんな自分をの頭を優しく撫でてくれる姉の表情。
そんな日々が頭を駆け巡った。
孝太郎が感慨にふけていると、
「おい、おれの話を聞いているのか!?とにかく、この件をキッカケに絵里子は警察から引退させる。あんな危険な仕事はあの子には似合わないんだッ!お前ももう満足だろ?そろそろ絵里子を……いや、お前の姉さんを元の裕福で日本社会の中枢を担う暮らしに戻してやってくれ、頼む……」
最後の懇願するような弱々しい声を孝太郎は初めて聞いた。孝太郎が分かったという旨を告げようとした時だ。
突然、頰を思いっきり殴られる感触がした。孝太郎が前方を見つめると、そこには倉本明美の婚約者牛谷千鶴夫が拳を振り上げながら孝太郎を睨みつけていた。
その様子を見つめると、孝太郎は父親にまた後で掛け直すと告げ、千鶴夫の方に向き直る。
千鶴夫はハァハァと息を荒げながら、孝太郎の胸ぐらを掴み上げ、
「何でだよ!?約束しただろ!?明美を危険な目に遭わせないって……なのに、なのに、お前はッ!」
千鶴夫が再び孝太郎の頰に振り上げようとした時だ、その拳は何者かによって止められる。
千鶴夫が背後を振り返る。そこに立っていたのは、あの竜堂寺組の組長にして、聡子の父親竜堂寺清太郎であった。
「キミもそれくらいやれば、満足だろ?それにあんたの婚約者の命は助かったんだ……それでいいんだ」
その言葉に観念したかのように千鶴夫は拳を下げた。
「キミも災難だったな、孝太郎くん……何でもこの事件には宇宙究明学会が関わっているらしいな?」
「ええ、我々を襲った敵は宇宙究明学会のロシア人信者でした。奴は光の魔法を使い、おれの目を奪って……」
「もういいよ! 視界を奪われたんだろ!?こんちくしょうめッ!」
千鶴夫は苛立ちまぎれに近くに植えられていたイチョウの木を叩きつけた。
イチョウの葉がパラパラと落ちていく。
竜堂寺清太郎はその様子をジッと見つめてから、孝太郎の方に向き直り、
「それでな、孝太郎くん……キミも命を狙われているのなら、一週間くらいこの街を離れたらどうだ?温泉にでもつかってのんびりするといい……キミにも娘を始めとする白籠市のアンタッチャブルの面々にもワシの組の腕利きを護衛につけよう」
「……」
孝太郎の押し黙った態度に嫌気がさしたのだろう、千鶴夫は再びイチョウの木を強く叩きつけ、
「いいかッ!お前はこの人の提案に従うべきだッ!もし、これ以上この事件を嗅ぎまわって、明美を危険に晒すつもりなら、おれは本格的にお前と対決するからなッ!」
千鶴夫の剣幕にその時の孝太郎は何も言えなかった。
「何だッ!その目は! お前は非業の死を遂げた、昌原会長のご婦人に残酷な質問を浴びせたのだぞ! 少しは反省したらどうなのだ!?」
孝太郎は反撃する事なく、ボリスの方に向かおうとするが、その前に絵里子が大きく口を開き、
「待ちなさいよ! 孝ちゃんが何か間違った事を言ったとでも言うの!?」
ボリスの片眉がピクリと動く。
「ほう、お前は夫を亡くしたご婦人に残酷な質問を浴びせて、苦しめたこの男を弁護すると言うのかね?」
「ええ、させてもらうわよ! まず、この松中梓なる女は彼女の夫によって失われた、被害者たちに何の謝罪もしていないのよ! それどころか、教団を復興してまた好き放題にやらかそうとしているのよ! あなたのような人間を騙してねッ!」
絵里子の剣幕に怯んでしまったのだろうか。ボリスはしばらく絵里子の瞳のみを見つめ続けていたが、すぐに松中梓は彼に向かって叫び、
「違うわ! 間違っているのはこの女とそいつの相棒の男よ! あいつは宇宙の究明を妨害しようとして、昌原会長を殺したのよ! そして、警察による宗教弾圧まで推し進めた憎むべき相手よ! こいつらが昌原会長にどんな仕打ちをしたと思う!?こいつらが何らかの方法で石川葵に引き金を引かせたのよ! 」
松中梓は自分を部下の天野文一になった気分だった。いわゆる色々と理由を付けて喋り相手に反論の余地を与えない論法だ。
天野はこの喋り方を利用して、連日ワイドショーやら討論番組やらに出演して、宇宙究明学会は無実だと言い続けたのだ。
梓は彼のような男こそが、地獄で閻魔大王に舌を抜かれるのに相応しい相手だと思ったが、そうも言ってられないだろう。
彼のおかげで、教団は今のところ解体を免れているのだから。
梓がここからだいぶ離れた、テレビ局で文化人を相手に討論を行なっている文一に感謝の念を送っていると、ボリスが今度は極度の震えを起こしながら、白目も見えそうな勢いで目を見開こうとして様子を目撃した。
余程、怒っていたのだろう。孝太郎に向かって問答無用の勢いで手のひらを開き、そこから目くらいになってしまわんばかりの光線が辺り一面に向かって放たれた。
その被害者は孝太郎と絵里子だけではない。近くで解体作業を行なっていた工事員たちや松中梓などの宇宙究明学会の信者たちもその影響をモロに食らってしまう。
その中でも、解体作業を行なっていた工事員たちに影響を与えた事は大きかったようで、彼らの運んでいた機材やらが地面に落下し、他にも運転中のブルドーザーやミキサーは運転手の視界が防がれてしまった事によって、暴走運転を繰り広げていた。
勿論、その余波はこちらにも広まってきたらしく、一台のショベルカーが止まる気配もなく、孝太郎たちの方向に向かって来た。
ボリスはショベルカーが突っ込む事を目撃すると、松中梓と他の信者たちを連れて、その場を逃れる。
無論、孝太郎たちはボリスの救済の対象には含まれていない。
ショベルカーはスピードを落とす事なく、突っ込んでくる。
ようやく孝太郎たちの視界が晴れた時には、もうショベルカーは孝太郎たちの目の前にまで迫っており、絶対絶命の窮地に追い込まれていた。
「クソッタレがッ!」
孝太郎はそれだけ呟くと、姉たちに早くその場から離れるように指示を出して、1人だけショベルカーの運転席に向かって突っ込む。
孝太郎は破壊の魔法で運転席のガラスを破壊して、急いでレバーを引く。
ショベルカーは不穏な音を立てながら、近くの雑木林にぶつかる手前でようやく停止した。
孝太郎は停止の際にかすり傷を負ったが、構ってもいられまい。
急いで、姉たちの元へと戻って行く。
「姉貴! 聡子! 明美! 」
孝太郎は仲間の名前を呼んでいくが、応答はない。
孝太郎が不穏な気持ちに襲われていると、地面にうずくまっている3人の姿が見えた。
孝太郎は慌てて携帯端末で救急車を呼び、救急車が来るまでの間に必死になって3人の名前を呼び続けた。
孝太郎は一先ずは胸を撫で下ろす事ができそうだった。
3人の命に別状はないらしい。だが、退院までに一週間の日数が必要になるらしい。
孝太郎が待合室のソファーで頭を抱えていると、携帯端末のバイブ音が鳴り響く。
孝太郎は急いで、総合病院の中庭に出て、庭の隅っこで目立たないように携帯電話に出る。
「もしもし?」
「オレだ。お前はよくも……」
電話口の向こうからは激しい憎悪の声が聞こえる。孝太郎にとって一番認めてもらいたい父親の声。
それが、今は親の仇にでも対面するアニメの主人公のような声で孝太郎を問い詰めている。
「やめてくれ、オレだって後悔しているんだから……」
孝太郎は何も言い返せずに自分の反省の弁を述べるが、父親には火に油を注ぐ展開となってしまったようで、舌打ちする声が孝太郎の耳にはハッキリと聞こえた。
「うるさい! お前はいつもそうだッ!オレの言う事なんて聞かずにッ!その挙句がこの結果だッ!絵里子には政治家になってほしかったッ!だけれど、お前に影響されて連邦捜査官なんぞに……それだけなら、まだいいんだッ!問題はその後、お前と同じように刑事だと?ふざけるな! もうウチの娘に付きまとわないでくれ! 」
父親からの恨み積もりの声が聞こえてくる。そして、懐かしきあの日、志望校に合格できない旨を伝えると、頭を国語の辞書で殴られたのを孝太郎はハッキリと思い出した。そして、そんな自分をの頭を優しく撫でてくれる姉の表情。
そんな日々が頭を駆け巡った。
孝太郎が感慨にふけていると、
「おい、おれの話を聞いているのか!?とにかく、この件をキッカケに絵里子は警察から引退させる。あんな危険な仕事はあの子には似合わないんだッ!お前ももう満足だろ?そろそろ絵里子を……いや、お前の姉さんを元の裕福で日本社会の中枢を担う暮らしに戻してやってくれ、頼む……」
最後の懇願するような弱々しい声を孝太郎は初めて聞いた。孝太郎が分かったという旨を告げようとした時だ。
突然、頰を思いっきり殴られる感触がした。孝太郎が前方を見つめると、そこには倉本明美の婚約者牛谷千鶴夫が拳を振り上げながら孝太郎を睨みつけていた。
その様子を見つめると、孝太郎は父親にまた後で掛け直すと告げ、千鶴夫の方に向き直る。
千鶴夫はハァハァと息を荒げながら、孝太郎の胸ぐらを掴み上げ、
「何でだよ!?約束しただろ!?明美を危険な目に遭わせないって……なのに、なのに、お前はッ!」
千鶴夫が再び孝太郎の頰に振り上げようとした時だ、その拳は何者かによって止められる。
千鶴夫が背後を振り返る。そこに立っていたのは、あの竜堂寺組の組長にして、聡子の父親竜堂寺清太郎であった。
「キミもそれくらいやれば、満足だろ?それにあんたの婚約者の命は助かったんだ……それでいいんだ」
その言葉に観念したかのように千鶴夫は拳を下げた。
「キミも災難だったな、孝太郎くん……何でもこの事件には宇宙究明学会が関わっているらしいな?」
「ええ、我々を襲った敵は宇宙究明学会のロシア人信者でした。奴は光の魔法を使い、おれの目を奪って……」
「もういいよ! 視界を奪われたんだろ!?こんちくしょうめッ!」
千鶴夫は苛立ちまぎれに近くに植えられていたイチョウの木を叩きつけた。
イチョウの葉がパラパラと落ちていく。
竜堂寺清太郎はその様子をジッと見つめてから、孝太郎の方に向き直り、
「それでな、孝太郎くん……キミも命を狙われているのなら、一週間くらいこの街を離れたらどうだ?温泉にでもつかってのんびりするといい……キミにも娘を始めとする白籠市のアンタッチャブルの面々にもワシの組の腕利きを護衛につけよう」
「……」
孝太郎の押し黙った態度に嫌気がさしたのだろう、千鶴夫は再びイチョウの木を強く叩きつけ、
「いいかッ!お前はこの人の提案に従うべきだッ!もし、これ以上この事件を嗅ぎまわって、明美を危険に晒すつもりなら、おれは本格的にお前と対決するからなッ!」
千鶴夫の剣幕にその時の孝太郎は何も言えなかった。
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