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高岩直人のこれがこれが最後の切り札さ
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義喜はその後、長い時間をかけて高岩を説得させ、ようやく彼を戦いに向かわせる事に成功させた。
だが、依然として不利な状況であるのにも変わらない。
なにせ、敵のセザルドは魔王軍の四天王であり、その四天王は傷も癒えて万全の状態で自分たちと対峙している。
ハッキリと言って勝てる自信がない。
高岩は舌を打ち、上手い打開策を考案していた。
前の戦闘で得た車を使用するという案もあったのだが、突っ込むのと同時に車ごと潰されそうな気がしたので、頭の中でその案は却下された。
「かくなる上はあの車をバズーカにして全員で放つというのはどうだ!?」
「親父、そりゃあ、完全にじゃっかーー」
「お兄ちゃん!」
危うくあの作品の固有名称を出しそうになった兄の口を菜穂子は慌てて塞ぐ。
「おっと、いけない。いけない」
だが、作品的に色々と不味いのを差し引いたとしても、バズーカで相手を倒すというのは悪い案でもない。
義喜は高岩に向かって賛同の言葉を投げ掛けていく。
高岩は胸を張りながら、天井に住んでいる神に向かって叫んでいく。
「おい、聞こえるかッ!あの車をバズーカに変えられるようにしてくれッ!いいだろ!?」
「ふざけるな!都合のいい事ばっかり抜かしておって!たまにはお主らだけで解決してみせたらどうじゃ!」
高岩のその言葉を聞いて義喜は思わず両肩を竦ませる。
菜穂子に至っては恐怖のあまりに両足を酷く震わせているではないか。
だが、高岩は動じない。そればかりか、自身の要求に応じない神を怒りに燃えた瞳で強く睨む。
どうやら、自分たちの要求を聞き入れない神に対して憤りの感情を感じているらしい。
高岩は無意識のうちに歯をギリギリと鳴らした後に、自身の両手にナイフハンドとミサイルハンドを装着し、セザルドと向き直っていく。
「ここから先はこれがお前の相手をするッ!ミサイル発射!」
高岩はそう叫ぶと、ミサイルを相手に向かって喰らわせようとするのだが、セザルドはそれを難なく回避してしまう。
続いて、高岩は第二撃を放とうとしたのだが、セザルドはそれよりも前に飛び上がり、高岩の元へと距離を詰めていく。
高岩の首元に突き付けられるのはセザルドが精神空間から作り出した一本の剣。
ヒヤリとした感触が高岩の首元を撫でたかと思うと、次第に高岩の首元から温かい液体が零れ落ちていく。
血こそ流れているものの、幸いな事に高岩の首そのものはまだ胴体に付いている。
恐らく、セザルドは高岩の首を敢えて斬り落とさない様にしているのだろう。
彼に十分な恐怖を与えて殺す事が目的なのだろう。
「トライバーの仇だ。金無心野郎……」
「ま、待ってくれ!トライバーは敗れるべくして破れたんだろう!?なら、オレを責めるのはお門違いってもんだッ!」
「何がお門違いだッ!貴様の卑劣な攻撃がなければ、トライバーは死ななかったんだッ!」
「いいや、それは運命だったんだッ!だから、オレを恨むのは筋違いってもんだよ!恨むんなら、神だッ!」
高岩が咄嗟に口に出したのは神の名前。責任転嫁の目的と先程、自分たち一家に手を貸してくれなかったという恨みによる報復という目的もあったのだろう。
だが、セザルドはそんな高岩の口八丁に乗る男ではない。
むしろ、無責任な責任転嫁で高岩に対する憎悪がより一層、増したらしい。
だが、依然として不利な状況であるのにも変わらない。
なにせ、敵のセザルドは魔王軍の四天王であり、その四天王は傷も癒えて万全の状態で自分たちと対峙している。
ハッキリと言って勝てる自信がない。
高岩は舌を打ち、上手い打開策を考案していた。
前の戦闘で得た車を使用するという案もあったのだが、突っ込むのと同時に車ごと潰されそうな気がしたので、頭の中でその案は却下された。
「かくなる上はあの車をバズーカにして全員で放つというのはどうだ!?」
「親父、そりゃあ、完全にじゃっかーー」
「お兄ちゃん!」
危うくあの作品の固有名称を出しそうになった兄の口を菜穂子は慌てて塞ぐ。
「おっと、いけない。いけない」
だが、作品的に色々と不味いのを差し引いたとしても、バズーカで相手を倒すというのは悪い案でもない。
義喜は高岩に向かって賛同の言葉を投げ掛けていく。
高岩は胸を張りながら、天井に住んでいる神に向かって叫んでいく。
「おい、聞こえるかッ!あの車をバズーカに変えられるようにしてくれッ!いいだろ!?」
「ふざけるな!都合のいい事ばっかり抜かしておって!たまにはお主らだけで解決してみせたらどうじゃ!」
高岩のその言葉を聞いて義喜は思わず両肩を竦ませる。
菜穂子に至っては恐怖のあまりに両足を酷く震わせているではないか。
だが、高岩は動じない。そればかりか、自身の要求に応じない神を怒りに燃えた瞳で強く睨む。
どうやら、自分たちの要求を聞き入れない神に対して憤りの感情を感じているらしい。
高岩は無意識のうちに歯をギリギリと鳴らした後に、自身の両手にナイフハンドとミサイルハンドを装着し、セザルドと向き直っていく。
「ここから先はこれがお前の相手をするッ!ミサイル発射!」
高岩はそう叫ぶと、ミサイルを相手に向かって喰らわせようとするのだが、セザルドはそれを難なく回避してしまう。
続いて、高岩は第二撃を放とうとしたのだが、セザルドはそれよりも前に飛び上がり、高岩の元へと距離を詰めていく。
高岩の首元に突き付けられるのはセザルドが精神空間から作り出した一本の剣。
ヒヤリとした感触が高岩の首元を撫でたかと思うと、次第に高岩の首元から温かい液体が零れ落ちていく。
血こそ流れているものの、幸いな事に高岩の首そのものはまだ胴体に付いている。
恐らく、セザルドは高岩の首を敢えて斬り落とさない様にしているのだろう。
彼に十分な恐怖を与えて殺す事が目的なのだろう。
「トライバーの仇だ。金無心野郎……」
「ま、待ってくれ!トライバーは敗れるべくして破れたんだろう!?なら、オレを責めるのはお門違いってもんだッ!」
「何がお門違いだッ!貴様の卑劣な攻撃がなければ、トライバーは死ななかったんだッ!」
「いいや、それは運命だったんだッ!だから、オレを恨むのは筋違いってもんだよ!恨むんなら、神だッ!」
高岩が咄嗟に口に出したのは神の名前。責任転嫁の目的と先程、自分たち一家に手を貸してくれなかったという恨みによる報復という目的もあったのだろう。
だが、セザルドはそんな高岩の口八丁に乗る男ではない。
むしろ、無責任な責任転嫁で高岩に対する憎悪がより一層、増したらしい。
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