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エピローグ『悪魔の使者たちは黄昏時に天国の夢を見るか?』
姫川美憂の場合ーその18
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寸前のところで助かったらしい。というのも三叉の槍は目の前で止められていたからだ。それは急に天から剣が降ってきて止めたとか、凄まじい力を持った救世主が現れて剣を防いだとかそんなご都合主義的な展開が訪れたわけでもない。
無意識のうちに咄嗟に剣を振って受け止めていたのだ。三叉の槍は美憂の剣に塞がれて美憂の元には振られてはこない。少なくとも今のところは……。
だが、少しでも自分が力を緩めれば三叉の槍は美憂の剣を弾き飛ばして美憂自身の体を貫くだろう。そればかりは何がなんでも防がなくてはなるまい。
美憂は悩んでいた。この先に自分がどの様に対応すればいいのかを。
対処法がまるでない。お手上げという状況だ。どうすればこの絶対的な敵に対処する事ができるのだろうか。
美憂が半ば絶望的な思いに浸っていた時の事である。背後にいた恭介が突然大きな声を上げた。
「答えやがれッ!ルシファーッ!こいつの弱点を教えやがれッ!」
恭介の言葉に対する問いかけは無言。完全なる沈黙が恭介を襲う。
だが、恭介は尚もルシファーに向かって問い掛け続けた。声が掠れて荒い息が漏れてもなお恭介はルシファーは叫び続けていた。
喉が枯れてかけても尚恭介は叫び続けていく。だが、彼は無理をして叫び続けた代償を支払う事になった。彼は喉を詰まらせてその場に倒れ込んでしまったのである。
「恭介ッ!」
美憂は今すぐにでも倒れ込んでしまった恋人の元に駆け寄りたかったが、ベルゼブブがそれを許さない。ベルゼブブは剣に込める力を更に強めていく。
徐々に強大な力に美憂の剣が離されつつあった。美憂は兜の下で多量の冷や汗が噴き出ていた事に気がつく。
(不味い。このままだとあたしも恭介もこいつの餌食になってしまう……だが、打開策はない。どうすればいい?)
美憂が頭を悩ませていた時だ。相手に込める剣が更に強くなっていく。美憂の腕に本格的な痺れが入ってきた。
この時美憂の疲労は頂点に達していた。膝を突いて、いよいよ腰の力だけでベルゼブブの剣を受け止める事になった。
万事休すかと思われたその時だ。恭介がベルゼブブの側面から押し寄せると、腰を掴んで横転させたのであった。
恭介はそのままベルゼブブの腕を掴んで抑え込むとそのまま頭をだけを美憂の方向へと向けた。
「オレごと刺せッ!」と恭介が叫んでいる様に聞こえた。兜越しであるのでその表情はわからないが確実にそう叫んでいる様に思われた。
美憂は頭ではわかっていた。このまま恭介ごとベルゼブブを突き刺すのが正しい選択肢であるのだ、と。
だが、体が拒否していた。ベルゼブブを殺せばそれは恭介を殺す事に繋がるのだ。自らの手で最愛の人を殺す事などできるはずがない。
無愛想な自分にもずっと誠意をもって接してくれ、自分の褒められる事のない経歴さえ褒めてくれた恭介を。
美憂が躊躇っていると何度も何度もこちらもを向いている事に気が付く。
同時に抑えている筈のベルゼブブの力が抑えきれなくなっているのだろう。恭介の体が揺れ動いていた。
不味い。美憂が踏ん切りをつけて駆け付けた時にはベルゼブブが恭介を吹き飛ばしたのだ。
美憂は慌てて駆け寄ったものの、既に恭介との立ち位置は完全に逆転する事になっていた。
恭介はベルゼブブの足元に組み敷かれ、そのままその頭部にベルゼブブが三叉の槍を構えようとしていた。
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~!!!」
美憂が慌ててベルゼブブの元へと駆け出していく。幸いな事に美憂は間に合った。頭部が貫かれる前にベルゼブブの脇腹に向かって突進を繰り出す事に成功したのである。
恭介はその隙を利用して逃げ出していく。美憂がその姿を見てホッと溜息を吐いた時だ。ふと何かが破裂する様な音が鳴り響いたのだ。美憂が慌てて辺りを見渡すとそこには腹部に三叉の槍が突き刺された自身の姿。
美憂は悲鳴を上げる暇さえなく地面の上へと倒れ込む。
地面のヒビの入った灰色のアスファルトが自身の体の周りだけ赤色で塗り染められていくのを美憂は黙って見つめていた。
(恭介、すまんな……お前との結婚はできそうにないな)
薄れゆく意識の中で美憂は果たす事ができなかった神通恭介との結婚式の光景を思い浮かべていた。そこは悪魔たちが開く殺し合いのゲームも残酷な現実も襲ってこない優しい世界であり、当然両親は健在で会社の経営がたちいかなくなる事もなかった。
自分の知る人たちが全て豪華なホテルの宴会の間に集まっている。
想像において心配される恭介の両親であるが、美憂は志恩の葬式の時に見たのでその顔をよく覚えていた。
あの両親ならば自分との仲を祝福してくれるに違いない。そんな事を考えながら美憂は兜の下で口元を緩ませた。
勿論恭介の両親がそんなことをいう確証はない。むしろ美憂の過去を知れば石を投げ付けてくるかもしれない。
だが、美憂はそんな「IF」の可能性になどはないものとしていた。側から見れば『臭い物に蓋』と揶揄されるかもしれない。それでも美憂は妄想の世界くらいでは恭介の両親に祝福されたかったのだ。
恭介の両親を始めとした多くの人々から祝福されてバージンロードを父親に連れられて歩く自分。お色直しを挟んで執り行われる式。新郎新婦の席と客席とに並ぶ豪華な料理。友人代表の祝辞を読む秀明。愛らしい表情を浮かべて拍手を送る志恩。自分たちを冷やかす真紀子や友紀、千凛の姿などがはっきりと見えた。妄想の中で美憂は友人たちに向かってブーケを放り投げた。
ブーケを掴んだのは誰だろう。それは美憂にもわからなかった。
だが、わからない方が面白いだろう。美憂は満足そうな顔を浮かべながらその瞼を閉ざした。もしこの時に兜を外す事ができていたのであれば恭介はその顔を見て安堵していたに違いない。
だが、この時の恭介はルシファーに向かって叫び続けており、喉を枯らした状況にあった。加えて、美憂の近くには余裕のある表情を浮かべて佇むベルゼブブの姿が見えた。
恭介は心の中で叫んだのだが、ベルゼブブはそんな恭介を容赦なく弾き飛ばし、地面の上へと叩き伏せる。
投げ飛ばされた衝撃によって全身が痛む。ズキズキと痛む体を抑えて恭介は起き上がっていく。
もしこの場で声が出れるのならば恭介は叫んでやりたかった。「美憂を返せ!」と。
彼はそんな事もできない事が悔しくてたまらない。無意識のうちに顔全体が涙と鼻水でいっぱいになっていく。
悔しくてたまらないのだ。無力な自分が、最愛の人を殺されたというのに何もできない自分が。
兜の下で涙を流しながら動かない口を使ってベルゼブブを煽っていく。
ところどころが掠れてそれはもはや声ですらなかった。ベルゼブブは哀れともいえる様子の恭介の腹を容赦なく嬲り続ける。
恭介の悲鳴が飛び交う中の事である。恭介はようやくベルゼブブの足を掴んだかと思うとそのまま足を乱暴に地面の上へと引っ張り落としたのである。
恭介にとってそれは決死の反撃であった。ベルゼブブを再度地面の上に叩き落とす事に成功すると恭介は新たに双剣を作り出して地面の上に倒れているベルゼブブに向かって剣先を向ける。
後はこのまま恭介の剣がベルゼブブに刺さればベルゼブブは地獄に戻る事になるだろう。
そして暫くの間は出てこれない筈だ。美憂の仇はそれだけで取れた事になるだろう。
だが、物事というのはそうは甘くはいかないものであるらしい。ベルゼブブは恭介の脇腹に強烈な蹴りを喰らわせて恭介を地面の上に転がせるとそのまま何事もなかったかの様に起き上がり、そのまま疼くまる恭介の腹を大きく蹴り飛ばしたのだった。
無意識のうちに咄嗟に剣を振って受け止めていたのだ。三叉の槍は美憂の剣に塞がれて美憂の元には振られてはこない。少なくとも今のところは……。
だが、少しでも自分が力を緩めれば三叉の槍は美憂の剣を弾き飛ばして美憂自身の体を貫くだろう。そればかりは何がなんでも防がなくてはなるまい。
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美憂が半ば絶望的な思いに浸っていた時の事である。背後にいた恭介が突然大きな声を上げた。
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恭介の言葉に対する問いかけは無言。完全なる沈黙が恭介を襲う。
だが、恭介は尚もルシファーに向かって問い掛け続けた。声が掠れて荒い息が漏れてもなお恭介はルシファーは叫び続けていた。
喉が枯れてかけても尚恭介は叫び続けていく。だが、彼は無理をして叫び続けた代償を支払う事になった。彼は喉を詰まらせてその場に倒れ込んでしまったのである。
「恭介ッ!」
美憂は今すぐにでも倒れ込んでしまった恋人の元に駆け寄りたかったが、ベルゼブブがそれを許さない。ベルゼブブは剣に込める力を更に強めていく。
徐々に強大な力に美憂の剣が離されつつあった。美憂は兜の下で多量の冷や汗が噴き出ていた事に気がつく。
(不味い。このままだとあたしも恭介もこいつの餌食になってしまう……だが、打開策はない。どうすればいい?)
美憂が頭を悩ませていた時だ。相手に込める剣が更に強くなっていく。美憂の腕に本格的な痺れが入ってきた。
この時美憂の疲労は頂点に達していた。膝を突いて、いよいよ腰の力だけでベルゼブブの剣を受け止める事になった。
万事休すかと思われたその時だ。恭介がベルゼブブの側面から押し寄せると、腰を掴んで横転させたのであった。
恭介はそのままベルゼブブの腕を掴んで抑え込むとそのまま頭をだけを美憂の方向へと向けた。
「オレごと刺せッ!」と恭介が叫んでいる様に聞こえた。兜越しであるのでその表情はわからないが確実にそう叫んでいる様に思われた。
美憂は頭ではわかっていた。このまま恭介ごとベルゼブブを突き刺すのが正しい選択肢であるのだ、と。
だが、体が拒否していた。ベルゼブブを殺せばそれは恭介を殺す事に繋がるのだ。自らの手で最愛の人を殺す事などできるはずがない。
無愛想な自分にもずっと誠意をもって接してくれ、自分の褒められる事のない経歴さえ褒めてくれた恭介を。
美憂が躊躇っていると何度も何度もこちらもを向いている事に気が付く。
同時に抑えている筈のベルゼブブの力が抑えきれなくなっているのだろう。恭介の体が揺れ動いていた。
不味い。美憂が踏ん切りをつけて駆け付けた時にはベルゼブブが恭介を吹き飛ばしたのだ。
美憂は慌てて駆け寄ったものの、既に恭介との立ち位置は完全に逆転する事になっていた。
恭介はベルゼブブの足元に組み敷かれ、そのままその頭部にベルゼブブが三叉の槍を構えようとしていた。
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~!!!」
美憂が慌ててベルゼブブの元へと駆け出していく。幸いな事に美憂は間に合った。頭部が貫かれる前にベルゼブブの脇腹に向かって突進を繰り出す事に成功したのである。
恭介はその隙を利用して逃げ出していく。美憂がその姿を見てホッと溜息を吐いた時だ。ふと何かが破裂する様な音が鳴り響いたのだ。美憂が慌てて辺りを見渡すとそこには腹部に三叉の槍が突き刺された自身の姿。
美憂は悲鳴を上げる暇さえなく地面の上へと倒れ込む。
地面のヒビの入った灰色のアスファルトが自身の体の周りだけ赤色で塗り染められていくのを美憂は黙って見つめていた。
(恭介、すまんな……お前との結婚はできそうにないな)
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勿論恭介の両親がそんなことをいう確証はない。むしろ美憂の過去を知れば石を投げ付けてくるかもしれない。
だが、美憂はそんな「IF」の可能性になどはないものとしていた。側から見れば『臭い物に蓋』と揶揄されるかもしれない。それでも美憂は妄想の世界くらいでは恭介の両親に祝福されたかったのだ。
恭介の両親を始めとした多くの人々から祝福されてバージンロードを父親に連れられて歩く自分。お色直しを挟んで執り行われる式。新郎新婦の席と客席とに並ぶ豪華な料理。友人代表の祝辞を読む秀明。愛らしい表情を浮かべて拍手を送る志恩。自分たちを冷やかす真紀子や友紀、千凛の姿などがはっきりと見えた。妄想の中で美憂は友人たちに向かってブーケを放り投げた。
ブーケを掴んだのは誰だろう。それは美憂にもわからなかった。
だが、わからない方が面白いだろう。美憂は満足そうな顔を浮かべながらその瞼を閉ざした。もしこの時に兜を外す事ができていたのであれば恭介はその顔を見て安堵していたに違いない。
だが、この時の恭介はルシファーに向かって叫び続けており、喉を枯らした状況にあった。加えて、美憂の近くには余裕のある表情を浮かべて佇むベルゼブブの姿が見えた。
恭介は心の中で叫んだのだが、ベルゼブブはそんな恭介を容赦なく弾き飛ばし、地面の上へと叩き伏せる。
投げ飛ばされた衝撃によって全身が痛む。ズキズキと痛む体を抑えて恭介は起き上がっていく。
もしこの場で声が出れるのならば恭介は叫んでやりたかった。「美憂を返せ!」と。
彼はそんな事もできない事が悔しくてたまらない。無意識のうちに顔全体が涙と鼻水でいっぱいになっていく。
悔しくてたまらないのだ。無力な自分が、最愛の人を殺されたというのに何もできない自分が。
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ところどころが掠れてそれはもはや声ですらなかった。ベルゼブブは哀れともいえる様子の恭介の腹を容赦なく嬲り続ける。
恭介の悲鳴が飛び交う中の事である。恭介はようやくベルゼブブの足を掴んだかと思うとそのまま足を乱暴に地面の上へと引っ張り落としたのである。
恭介にとってそれは決死の反撃であった。ベルゼブブを再度地面の上に叩き落とす事に成功すると恭介は新たに双剣を作り出して地面の上に倒れているベルゼブブに向かって剣先を向ける。
後はこのまま恭介の剣がベルゼブブに刺さればベルゼブブは地獄に戻る事になるだろう。
そして暫くの間は出てこれない筈だ。美憂の仇はそれだけで取れた事になるだろう。
だが、物事というのはそうは甘くはいかないものであるらしい。ベルゼブブは恭介の脇腹に強烈な蹴りを喰らわせて恭介を地面の上に転がせるとそのまま何事もなかったかの様に起き上がり、そのまま疼くまる恭介の腹を大きく蹴り飛ばしたのだった。
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