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エピローグ『悪魔の使者たちは黄昏時に天国の夢を見るか?』
神通恭介の場合ーその18
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美憂が志恩の葬儀を聞いた時には信じられない思いでいっぱいであった。あの志恩そんな簡単に負けるはずあるまいという思いでも一杯であったのだ。
だが、悪魔たちを一度東京の街から下がらせてやっとの思いで駆け付けた際に見つめたのは志恩の死体である。武装を施したまま志恩は大の字になって事切れていた。
美憂はそんな志恩の遺体を抱き抱えたかと思うと暫くの間は何もできずにウロウロとしていたのである。
だが、次第に志恩の死というものを再認識すると美憂はそれに向かって叫び出す。
「ルシファーッ!これがお前の考えていた事なのか!?だとしたらあんまりだッ!答えてくれ!?ルシファーッ!」
虚空に向かって叫び続けるものの返事は返ってこない。ただ彼女の真上では悪魔の襲撃や異常気象によって灰色となった空だけが広がっていた。
悪魔たちは次の機会を狙って息を潜めているのか今は姿を見せない。
美憂の言葉を聞いて美憂の後を追いかけてきた恭介や周りの人々も集まっていく。
そんな人々が見守る中で美憂はひたすら泣いていた。泣き続ける美憂の背中を恭介が優しく摩っていく。その間でも恭介は何も言わない。ただ摩っていくばかりであったのだ。
翌日志恩の葬儀が身内の中で執り行われた。出席者は恭介、美憂、幸運な事に無事であった志恩の養父母に恭介の両親というささやかな面々で行われたのである。
大勢の人々が葬儀ができていなかったり、あったとしても国による合同葬儀で済ませたりする中でこの待遇は破格のものであった。
勿論この事を他人に知られるわけにはいかないので葬儀は山の中で密かに執り行われた。
葬式の最中誰もが志恩との思い出に思いを馳せていた。
養父母は涙が止まらずに号泣していた。声を立てながら悲しそうに泣く姿につられ美憂もまた声を上げて泣き始める。
恭介もまた無意識のうちに志恩との思い出に思いを馳せて両方の瞳から溢れんばかりの透明の液体を地上の上に零す。
恭介は自身の瞳から滝の様に溢れ出る涙を人差し指で拭っていく。
初めて出会ったのは恭介が初めてゲームに首を突っ込んだ時の事であった。あの時戦いの帰りに声を掛けられたのが交流の始まりであったといってもいい。
そこからは立ち位置の違いで争いを繰り広げたり、肩を並べて戦ったりと様々であった。友達であり仲間でありそして敵という何とも奇妙な縁であった。
葬式の後に出棺され志恩は棺の中に収められた玩具や大量の花と共に山の上に急遽作られた火葬場の中で燃えされる事になった。
志恩の体が焼け切るまでの間に山の小屋の中で政府が用意した政府が用意したささやかな弁当が振る舞われる事になり、そこではそれぞれが知る志恩の話が持ち出された。
「……あんな女でも志恩にとっては優しいお姉ちゃんだったからね。死を知らされた時には脇目も振らずに大泣きしていたね」
「……二本松くんの時もそうだったな。葬儀は向こうの親御さんが拒否したんだけど、それでも直後は家の中で一人、お兄さんを思いやって泣いていたよ」
養父母の話からは志恩の肉親に対する思いが伝わってきて二人はしんみりとさせられた。
「……あの子は戦いを止めるために頑張っていた。狂った戦いを止めるために命を賭けていた。あたしは断言する。あの子は真のヒーローだと」
美憂は配られた弁当へと視線を落としながら言った。その時に垣間見えた寂しげな表情を恭介は見逃さなかった。
「……偉いな。さすがは志恩……オレの息子だ」
養父が紙コップに入った緑茶を片手に言った。
「えぇ、志恩は立派だった。何もできないあたしたちなんかと違ってね」
養母がお茶を啜りながら言った。彼女はわざと紙コップで顔を隠して表情を見せずに言っていた。
だが、恭介は机の下に一雫の涙が落ちた事を見逃さなかった。
恭介が箸を片手に志恩との思い出を披露しようとした時だ。
不意に山小屋の扉を叩く音が聞こえたので、恭介がその応対に向かうと、そこには少し前に電車の中で志恩を馬鹿にして殴りつけられた少年とその友人。そしてそれぞれの両親がいた。
やつれ切った表情から察するにどうやらここに来るまでにあたって相当追い詰められていたらしい。
それぞれの父親が恭介の姿を見かけると一瞬肩をすくませたが、恭介に向かって土下座しながら懇願していく。
「お願いですッ!どうか食べ物を恵んでください……お願いします!悪魔に家を焼かれて逃げ出してからあてもなく山の中を逃げ回ってようやくここに辿り着いたんです……過去の遺恨は全て謝罪致しますッ!なので私たちを助けてくださいッ!」
いじめっ子の両親はいかにこれまでの自分たちが可哀想であったかという事を交えながら恭介に懇願していく。
話を整理する限り悪魔の襲来から身を隠すために都市部から山に逃げたのはよかったが、冬であるので山の中で食糧も見つからずに苦しんでいたのだろう。それで山の中を彷徨っているうちに運良く山荘に辿り着いたのだろう。
これが最後の機会だとばかりに必死になって頭を下げる父親たちの姿が見えた。
情けなく地面の上で土下座を行う一家の大黒柱を見て恭介は困惑の表情を、美憂はあからさまな侮蔑の色を込めた瞳で見下ろし、恭介の両親も今更ながらに懇願するいじめっ子やいじめっ子の両親に何も言えずにいた。
そんな中で養母だけが一人怒りを抑えられずに叫んだ。
「ふざけないでッ!」
あまりの剣幕に思わず肩をすくめる二家族の面々。
養母は憎悪に満ちた表情で二家族を睨み続けていく。
「今の今まで散々志恩を……あたしたちの大事な息子を虐めていたくせに自分たちが困ったら過去の事は全て水に流せですってッ!虫がいいにも程があるわよッ!」
「母さん、頼む落ち着いてくれ……」
怒りに我を忘れる養母を嗜める養父であったが、次のいじめっ子の子供の放った一言で彼自身も我を忘れてしまう。
「なんだよ。必死になっちゃって……どうせ血なんて繋がってないくせに」
その捨て台詞の様な一言に養父は言葉と意志の両方を失ってしまったらしい。同じ姿勢のまま固まってしまっていた。
養母がそんな養母を押し切り、いじめっ子とその両親を怒鳴り付けようとした時だ。恭介が養母を抑えて、無言でいじめっ子の両親にインスタント食糧の入った段ボールの箱を手渡す。
「これを持っていってください。それとこれを持っていたのならば二度と我々の前に姿を現さないでください。お願いします」
恭介は厳しい口調で告げたが、いじめっ子やいじめっ子の両親は警告の言葉などは聞いておらず、食糧が手に入ったという喜びだけで狂喜乱舞していた。彼らは食糧の入った段ボール箱を抱えると大喜びでその場を走り去っていった。
「……どうしてあんな奴らを助けたりしたの?」
養母の問い掛けに恭介は淡々とした調子で語った。
「志恩なら……ヒーローならきっとあんな奴らでも助ける……そう思ったからです」
その言葉を聞いて養母は再び泣き崩れていく。何度も何度も自身の息子の名前を呼んでいく。
その姿を恭介は黙って見つめていた。やがて養母が大量の涙を地面の上に吸い込ませた時だ。政府の職員が志恩の棺が焼けた事を知らせに来た。
改めて見つめると、棺の中は何も残っていなかった。残った面々で骨となった志恩の体を拾い集めていく。
小さかった志恩の体は更に小さくなり今となっては箸で拾えてしまうのである。
「……さようならヒーロー」
恭介は骨壷の中に志恩の骨を拾い集めながら言った。
葬儀がいよいよ終わろうとした時だ。美憂の携帯電話が大きな音を立てて鳴り響いていく。
そこには『内閣総理大臣』の文字。
どうやらまたどこかに悪魔が出たらしい。二人が顔を見合わせていると二人を迎えるためのヘリが降りてきた。
二人は他の葬列の参加者たちに礼の言葉を述べて次の戦場へと向かっていく。
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大勢の人々が葬儀ができていなかったり、あったとしても国による合同葬儀で済ませたりする中でこの待遇は破格のものであった。
勿論この事を他人に知られるわけにはいかないので葬儀は山の中で密かに執り行われた。
葬式の最中誰もが志恩との思い出に思いを馳せていた。
養父母は涙が止まらずに号泣していた。声を立てながら悲しそうに泣く姿につられ美憂もまた声を上げて泣き始める。
恭介もまた無意識のうちに志恩との思い出に思いを馳せて両方の瞳から溢れんばかりの透明の液体を地上の上に零す。
恭介は自身の瞳から滝の様に溢れ出る涙を人差し指で拭っていく。
初めて出会ったのは恭介が初めてゲームに首を突っ込んだ時の事であった。あの時戦いの帰りに声を掛けられたのが交流の始まりであったといってもいい。
そこからは立ち位置の違いで争いを繰り広げたり、肩を並べて戦ったりと様々であった。友達であり仲間でありそして敵という何とも奇妙な縁であった。
葬式の後に出棺され志恩は棺の中に収められた玩具や大量の花と共に山の上に急遽作られた火葬場の中で燃えされる事になった。
志恩の体が焼け切るまでの間に山の小屋の中で政府が用意した政府が用意したささやかな弁当が振る舞われる事になり、そこではそれぞれが知る志恩の話が持ち出された。
「……あんな女でも志恩にとっては優しいお姉ちゃんだったからね。死を知らされた時には脇目も振らずに大泣きしていたね」
「……二本松くんの時もそうだったな。葬儀は向こうの親御さんが拒否したんだけど、それでも直後は家の中で一人、お兄さんを思いやって泣いていたよ」
養父母の話からは志恩の肉親に対する思いが伝わってきて二人はしんみりとさせられた。
「……あの子は戦いを止めるために頑張っていた。狂った戦いを止めるために命を賭けていた。あたしは断言する。あの子は真のヒーローだと」
美憂は配られた弁当へと視線を落としながら言った。その時に垣間見えた寂しげな表情を恭介は見逃さなかった。
「……偉いな。さすがは志恩……オレの息子だ」
養父が紙コップに入った緑茶を片手に言った。
「えぇ、志恩は立派だった。何もできないあたしたちなんかと違ってね」
養母がお茶を啜りながら言った。彼女はわざと紙コップで顔を隠して表情を見せずに言っていた。
だが、恭介は机の下に一雫の涙が落ちた事を見逃さなかった。
恭介が箸を片手に志恩との思い出を披露しようとした時だ。
不意に山小屋の扉を叩く音が聞こえたので、恭介がその応対に向かうと、そこには少し前に電車の中で志恩を馬鹿にして殴りつけられた少年とその友人。そしてそれぞれの両親がいた。
やつれ切った表情から察するにどうやらここに来るまでにあたって相当追い詰められていたらしい。
それぞれの父親が恭介の姿を見かけると一瞬肩をすくませたが、恭介に向かって土下座しながら懇願していく。
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いじめっ子の両親はいかにこれまでの自分たちが可哀想であったかという事を交えながら恭介に懇願していく。
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「……どうしてあんな奴らを助けたりしたの?」
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