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第三部『終焉と破滅と』
天堂希空の場合
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初めて、兄が家出をした時は驚いた。気まぐれだと思って放っておいたのだが、流石にその家出期間が4年近くにもなると、心配になったのか、父の命令によって、希空は兄を家出先にまで迎えに行く事になった。
「お兄ちゃん。探したんだよ。何やってたの?」
「しつこいなぁ、父さんもそろそろぼくを跡継ぎにしようなんて考えは引っ込めてくれたらいいのに」
福音は読んでいた本を引っ込めると、わざわざ東京から訪ねてきた私に向かって鬱陶しそうな表情を浮かべて言った。
「だって私跡継ぎになんてなりたくないし、お兄ちゃんが帰ってこないとお父さんが後継ぎの修行をしろってうるさいんだもん」
希空が頬を膨らませると、福音は困った様な微笑を浮かべるばかりであった。だが、希空は構う事なく話を続けていく。
「いい加減に帰ってきてよ。お願いだから」
「……やれやれ、可愛い妹にせがまれたら断れないな。でも、その前にやる事があるんだ」
「やる事?」
「……記憶を消さないといけない人たちがいるんだよ」
希空は恐怖を感じた。全身に冷や水でも浴びせられたかの様な寒気を感じたのだ。
その後は福音の指示に従って、福音の事を知っている人たちの記憶を抹消しに向かったのである。工作部隊は夜の闇に紛れて家屋の中に侵入すると、そこで眠っている人たちに薬を打ち込んだのである。
そして、その家の最後幼い少年にも薬を投与しようとした時だ。福音が投薬を止めさせたのである。
「悪いけど、その子の記憶は残しておいてくれないかな?ぼくの大切な弟分なもんでね……」
福音の意味深な微笑に投薬を行おうとしていた人が恐怖したのはいうまでもあるまい。かくして福音の気まぐれによって少年だけに記憶が残る事になったのである。
その少年というのがこの子か。希空は腕を組みながら二叉の槍を構える動物の様な鎧を纏った小柄なサタンの息子を見下ろしていく。
一ヶ月ほど前に気まぐれに電話をかけ、その声だけは聞いているのだが、実際にその姿を見かけるのは初めてであった。
希空は兄が愛した弟分の正体というのが気になってその人物の元へと向かっていこうとした時だ。
「あ、あんた……もしかして一ヶ月ほど前に会った……」
希空の足が止まる。それからゆっくりと恭介の方向を見つめた。
それから人差し指を突き付けてから「あー」と叫んだのである。彼女はそのまま顔を輝かせながら嬉しそうな声で言った。
「やっぱり、お兄さんかぁ、ルシファーと契約してたお兄さんだよねぇ?」
「あぁ、そうだけど」
「久し振り!元気だった?」
彼女は手を振りながら恭介の元へと近付いていくのであった。
「なんだ。神通、知り合いか?」
「あぁ、少し前にデートしたんだよ」
「そういうお姉さんこそ、このお兄さんの知り合いかな?」
希空は美憂に顔を近付けて顔を輝かせながら尋ねた。
「知り合いなんて大層なもんじゃあない。単なるクラスメイトだ」
「へぇ~そうか、じゃあさぁ、ただのクラスメイトなら分を弁えた対応するのが適切だと思うよ」
その言葉を聞いた途端に美憂の体に震えがきたのを確信したのだ。美憂はあまりの恐怖に無意識のうちに全身を震わせていた事に気が付いた。
希空が次の標的を定めようと首を回していた時だ。慌てて真紀子が希空の元へと向かったのであった。
「て、天堂様……今日のところはここら辺でお引き取り願えませんでしょうか?先程までゲームが続いておりましたので、皆も疲れておりますし」
その場にいたサタンの息子たちに戦慄が走る。というのも、真紀子が型式ばった場でないにも関わらず敬語を用いていたからである。
それを聞いて全員が目の前にいる人物がどういった類の人物であるのかを悟った。
「わかったよ。私も疲れちゃったし、それよりタクシー使っていいよね?あっ、代金は勿論お前の分の給料から引いておくけど」
「も、勿論ですわ!わ、私のお金はあなた様のお金なのですから!お好きなだけお使いくださいまし!」
真紀子は声を裏返しながら躊躇う事なく同調したのである。
一同は希空と共に去る時の真紀子が白い血管が浮き出る程の拳を作っている事を目撃したのであった。
希空はそのまま真紀子を自身の隣に乗せると、タクシーに乗って自身の拠点へと戻っていく。
希空が拠点にしているのは府内の中心部に位置する高級ホテルのスイートルームである。この部屋は下手なマンションの一室よりも広く大きかった。壁には白色の煉瓦が惜しみもなく使われ、床は大理石であった。部屋の中心部には虎の毛皮が敷かれており、その上にはブランデーやツマミの類が載っていた。
希空はこのブランデーを飲むのが楽しみであった。先程から侍女の様について来た真紀子に向かって希空は言った。
「ねぇ、お嬢ちゃん。よかったら話を聞かせてくれない?これまでのゲームの経緯とかをね」
希空が真紀子の事を『お嬢ちゃん』と呼称するのはわざとだ。彼女の境遇や性格などを把握した上でわざと『お嬢ちゃん』と子供扱いして楽しんでいるのだ。
真紀子は短気な性格であるが、今の自分には逆らえない。真紀子はそれをわかった上で楽しんでいるのだ。
意地悪く微笑む希空の表情に思わずぞっとしながらも真紀子はすぐに自分の腹の中で湧き上がってくる煮えたぎる怒りの処理に頭を悩ませていた時の事である。
真紀子の目の前に希空の手によってブランデーの入ったグラスが差し出したのである。
「早く話してよ。お嬢ちゃん」
希空が揶揄う様に言った。
真紀子は心の中で湧き起こる怒りを必死に押し込めながら、希空に自分のこれまでの経緯を話していくのである。
「ふぅ~ん。そんな事があったんだ」
「ええ、そういった経緯でしてーー」
「まさか、あの蜷川のお坊ちゃんも参加してたんだって、面白いね」
「蜷川さんはお知り合いだったんですね?」
「うん。けど、あいつは使えない奴でさぁ、本当になんであんな奴とも付き合わなくちゃいけないのかなと思って、ずっとイライラしてたね」
「……そうなんですね」
真紀子は引き攣った笑顔を浮かべながら希空の言葉を聞いたのだった。
その時だ。不意にスマートフォンのバイブ音が鳴り響く。
真紀子は自分のスマートフォンかと思って慌てて、自身のスマートフォンを探していると、彼女の前で堂々と希空がスマートフォンを取る。
「もしもし、あんた?何?私に会いたいの?え?今もうこっちに向かってる?えっ?ちょっと?」
希空は苛立ちながら電話の相手に応対していた。一体誰と話しているのだろう?真紀子が疑問に思っていると、不意にヘリコプターの音が聞こえた。真紀子が首を傾げていると、ホテルの部屋の扉が勢いよく開いたのであった。
「ごめんよ、待たせてしまって……」
「あ、あんたねぇ、誰が来いって言ったのよ!」
「だ、だって、き、きみが婚約者のぼくになんの断りもなく大阪にまで来たんだもん!」
その男は声を震わせながら言った。しかしその声は怯えているのではなく、本人の性格故なのだろう。
それもその筈、その男は気弱と言わんばかりの態度を全身から漂わせていたし、掛けている四角い眼鏡が彼の頼りなさっぷりを強調していた。
希空はそんな男の胸ぐらを掴みながら叫んだ。
「また勝手に来て!手下がいないと何もできないあんたがよくそこまでやれたね!」
「だ、だって、きみは一応婚約者じゃあないか、放置するのはまずいってママが……」
「余計なお世話よ。マザコン」
希空は男を乱暴に突き放すと、不機嫌な声を上げながら部屋の中のブランデーを飲み干していく。希空はグラスを掲げながら真紀子に向かって叫ぶ。
「イライラするわねぇ~今夜はあんたも付き合いなさい」
「は、はい。わかりました」
真紀子は希空の晩酌に付き合うために部屋の中心部に向かおうとしたのだが、その際に彼女はすかさず希空の婚約者だという男に目配せをしたのだった。
「お兄ちゃん。探したんだよ。何やってたの?」
「しつこいなぁ、父さんもそろそろぼくを跡継ぎにしようなんて考えは引っ込めてくれたらいいのに」
福音は読んでいた本を引っ込めると、わざわざ東京から訪ねてきた私に向かって鬱陶しそうな表情を浮かべて言った。
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「……やれやれ、可愛い妹にせがまれたら断れないな。でも、その前にやる事があるんだ」
「やる事?」
「……記憶を消さないといけない人たちがいるんだよ」
希空は恐怖を感じた。全身に冷や水でも浴びせられたかの様な寒気を感じたのだ。
その後は福音の指示に従って、福音の事を知っている人たちの記憶を抹消しに向かったのである。工作部隊は夜の闇に紛れて家屋の中に侵入すると、そこで眠っている人たちに薬を打ち込んだのである。
そして、その家の最後幼い少年にも薬を投与しようとした時だ。福音が投薬を止めさせたのである。
「悪いけど、その子の記憶は残しておいてくれないかな?ぼくの大切な弟分なもんでね……」
福音の意味深な微笑に投薬を行おうとしていた人が恐怖したのはいうまでもあるまい。かくして福音の気まぐれによって少年だけに記憶が残る事になったのである。
その少年というのがこの子か。希空は腕を組みながら二叉の槍を構える動物の様な鎧を纏った小柄なサタンの息子を見下ろしていく。
一ヶ月ほど前に気まぐれに電話をかけ、その声だけは聞いているのだが、実際にその姿を見かけるのは初めてであった。
希空は兄が愛した弟分の正体というのが気になってその人物の元へと向かっていこうとした時だ。
「あ、あんた……もしかして一ヶ月ほど前に会った……」
希空の足が止まる。それからゆっくりと恭介の方向を見つめた。
それから人差し指を突き付けてから「あー」と叫んだのである。彼女はそのまま顔を輝かせながら嬉しそうな声で言った。
「やっぱり、お兄さんかぁ、ルシファーと契約してたお兄さんだよねぇ?」
「あぁ、そうだけど」
「久し振り!元気だった?」
彼女は手を振りながら恭介の元へと近付いていくのであった。
「なんだ。神通、知り合いか?」
「あぁ、少し前にデートしたんだよ」
「そういうお姉さんこそ、このお兄さんの知り合いかな?」
希空は美憂に顔を近付けて顔を輝かせながら尋ねた。
「知り合いなんて大層なもんじゃあない。単なるクラスメイトだ」
「へぇ~そうか、じゃあさぁ、ただのクラスメイトなら分を弁えた対応するのが適切だと思うよ」
その言葉を聞いた途端に美憂の体に震えがきたのを確信したのだ。美憂はあまりの恐怖に無意識のうちに全身を震わせていた事に気が付いた。
希空が次の標的を定めようと首を回していた時だ。慌てて真紀子が希空の元へと向かったのであった。
「て、天堂様……今日のところはここら辺でお引き取り願えませんでしょうか?先程までゲームが続いておりましたので、皆も疲れておりますし」
その場にいたサタンの息子たちに戦慄が走る。というのも、真紀子が型式ばった場でないにも関わらず敬語を用いていたからである。
それを聞いて全員が目の前にいる人物がどういった類の人物であるのかを悟った。
「わかったよ。私も疲れちゃったし、それよりタクシー使っていいよね?あっ、代金は勿論お前の分の給料から引いておくけど」
「も、勿論ですわ!わ、私のお金はあなた様のお金なのですから!お好きなだけお使いくださいまし!」
真紀子は声を裏返しながら躊躇う事なく同調したのである。
一同は希空と共に去る時の真紀子が白い血管が浮き出る程の拳を作っている事を目撃したのであった。
希空はそのまま真紀子を自身の隣に乗せると、タクシーに乗って自身の拠点へと戻っていく。
希空が拠点にしているのは府内の中心部に位置する高級ホテルのスイートルームである。この部屋は下手なマンションの一室よりも広く大きかった。壁には白色の煉瓦が惜しみもなく使われ、床は大理石であった。部屋の中心部には虎の毛皮が敷かれており、その上にはブランデーやツマミの類が載っていた。
希空はこのブランデーを飲むのが楽しみであった。先程から侍女の様について来た真紀子に向かって希空は言った。
「ねぇ、お嬢ちゃん。よかったら話を聞かせてくれない?これまでのゲームの経緯とかをね」
希空が真紀子の事を『お嬢ちゃん』と呼称するのはわざとだ。彼女の境遇や性格などを把握した上でわざと『お嬢ちゃん』と子供扱いして楽しんでいるのだ。
真紀子は短気な性格であるが、今の自分には逆らえない。真紀子はそれをわかった上で楽しんでいるのだ。
意地悪く微笑む希空の表情に思わずぞっとしながらも真紀子はすぐに自分の腹の中で湧き上がってくる煮えたぎる怒りの処理に頭を悩ませていた時の事である。
真紀子の目の前に希空の手によってブランデーの入ったグラスが差し出したのである。
「早く話してよ。お嬢ちゃん」
希空が揶揄う様に言った。
真紀子は心の中で湧き起こる怒りを必死に押し込めながら、希空に自分のこれまでの経緯を話していくのである。
「ふぅ~ん。そんな事があったんだ」
「ええ、そういった経緯でしてーー」
「まさか、あの蜷川のお坊ちゃんも参加してたんだって、面白いね」
「蜷川さんはお知り合いだったんですね?」
「うん。けど、あいつは使えない奴でさぁ、本当になんであんな奴とも付き合わなくちゃいけないのかなと思って、ずっとイライラしてたね」
「……そうなんですね」
真紀子は引き攣った笑顔を浮かべながら希空の言葉を聞いたのだった。
その時だ。不意にスマートフォンのバイブ音が鳴り響く。
真紀子は自分のスマートフォンかと思って慌てて、自身のスマートフォンを探していると、彼女の前で堂々と希空がスマートフォンを取る。
「もしもし、あんた?何?私に会いたいの?え?今もうこっちに向かってる?えっ?ちょっと?」
希空は苛立ちながら電話の相手に応対していた。一体誰と話しているのだろう?真紀子が疑問に思っていると、不意にヘリコプターの音が聞こえた。真紀子が首を傾げていると、ホテルの部屋の扉が勢いよく開いたのであった。
「ごめんよ、待たせてしまって……」
「あ、あんたねぇ、誰が来いって言ったのよ!」
「だ、だって、き、きみが婚約者のぼくになんの断りもなく大阪にまで来たんだもん!」
その男は声を震わせながら言った。しかしその声は怯えているのではなく、本人の性格故なのだろう。
それもその筈、その男は気弱と言わんばかりの態度を全身から漂わせていたし、掛けている四角い眼鏡が彼の頼りなさっぷりを強調していた。
希空はそんな男の胸ぐらを掴みながら叫んだ。
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「だ、だって、きみは一応婚約者じゃあないか、放置するのはまずいってママが……」
「余計なお世話よ。マザコン」
希空は男を乱暴に突き放すと、不機嫌な声を上げながら部屋の中のブランデーを飲み干していく。希空はグラスを掲げながら真紀子に向かって叫ぶ。
「イライラするわねぇ~今夜はあんたも付き合いなさい」
「は、はい。わかりました」
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