THE Lucifer GAME〜下心のために契約を結んでしまった俺は死なないために頭を使ってデスゲームを生き残ります!〜

アンジェロ岩井

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第一部『悪魔と人』

姫川美憂の場合ーその①

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「どうしたの?姫川さん、さっきからボーッとして」

店長の言葉で美憂は自身が別の世界へと旅立っていた事を自覚した。謝罪の言葉を店長に述べてから昼間から夜にかけてのアルバイトに戻っていく。
だが、頭に思い浮かぶのはサタンの息子としての思いばかりである。昨日神通恭介の話を聞いてから頭から離れなかった。思えば自身がゲームの参加者として選ばれてから随分と長い月日が経っている気がする。美憂は黙々と店の中で商品を詰めながら自身が契約した日の事を思い返していく。

その日美憂は不快感を上手く隠しながらもホテルのエントランスで愛想の良い笑みを浮かべていた絹のスーツを着た老人に向かって笑い掛ける。それに気が付いたのか老人は手を振ってから問い掛けた。

「えっと、お嬢ちゃん。キミが、今回の……」

姫川美憂ひめかわみゆです。よろしくお願いします」

美憂はその中年の男性に向かって、丁寧に頭を下げた。
中年の男性はすでに後頭部が激しく後退しており、将来的には禿げる事が約束しされているであろうという男である。
恐らく会社では抑圧され、胃を痛めていると思われる男性は舌舐めずりをしながら頭を下げる美憂を眺めていた。
目の前の男の下心というのを美憂は敏感に感じ取っていた。
だが、そんな助平心を抱くのも無理はない。実際美憂は美しい少女だった。卵型の顔に三つ編みの黒髪。それに普段から澄ましており、誰に対しても愛想の良くない態度を取っているのも異性からは高評価として捉えられている。だが、それ以上に男性を刺激したのは美優のバスケットボールが入っているのかと尋ねられる程に豊満な大きさをした胸である。舐め回す様に眺める気持ちもわかるだろう。
ましてや、性的な行為をするために呼び出した相手なのだ。その様に見つめるのは金を払う客としての当然の権利とでもいうべきだろう。当然美憂としては不愉快極まりなかったが……。

夜の繁華街の外れのラブホテルとされるホテルが立ち並ぶ場所の中心にある大きなホテルの一室で美憂はすっかりと興奮した中年の男性にホテルの部屋の中にある一室に押し倒されてしまう。
美憂はその後に自身の身に起きた出来事については覚えていない。いや正確には覚えておきたくないというべきだろう。
流されるままロボットの様に動いていた。気が付けば目の前に不満そうな顔をしながらも、乱暴に万札を突き出す中年の男性の顔が見えた。

「美憂ちゃんだっけ、一応、契約だから渡すけどね。こういう事をやるのはよくない事なんだよ。おじさんにも同じ年の娘がいるんだけどねーー」

『なら、こんな事をするな』という言葉を私は寸前のところで飲み込む。そして嫌悪感さえ感じた。自身にそんな事をするよりもその娘と同年代の女性を捕まえてこんな事をする自分自身に説教をかますべきではないかと。
美憂は理解できなかった。どうしてこういった類の男は散々、枷を失った野生の動物の様な野蛮な行為をしておいて、終われば、まるで自分は理性のある大人です、と言わんばかりの無意味な説教を行うのという事が。
こちらがそんな説教をして欲しいと頼んでもいないというのに。
それにこういった人物に限り、どうして同い年の娘がいるという話で盛り上がるのだろうか。訳がわからない。
そんな台詞を吐かれて相手が喜ぶとでも思っているのだろうか。

だが、美憂はそんな事はおくびにも出さない。黙ってそれでいて仏頂面で意味のない説教が終わるのを待っていた。
この中年の男が渡す金の一部にその説教を受ける代金も含まれている事を知っている事を彼女は理解していたから。
彼女は流されるままに説教を受け続け、金を受け取って自宅へと戻っていく。
ここで弁解しておきたいのは姫川美憂が望んでこんな事をしているわけではないという事である。高い化粧品を得るためだとか、ブランド品の収集がしたいからとかいうそんなチャチな目的のためにこうした行動をしているわけではないのだ。

美憂は陰鬱な思いを抱えながら、痩せ疲れた自身の体に鞭を打ち、やっとの思いで家へと辿り着くと、扉のインターホンを鳴らし、家族を呼び出す。
扉が開くと目から涙を流した白髪の母の姿が見えた。
母は最愛の娘を優しく中へと入れると、強く抱擁して、何度も何度も謝罪の言葉を述べていく。
母は知っていた。娘の深夜のアルバイトの事を。
知っていながらも、この現状のためにはそうせざるを得ない自分の事を責めているのだろう。

娘にそのまま風呂に入る様に指示を出し、母は父の元へと駆け寄っていく。
小さいながらも繁盛していた建設会社を営んでいた父が事故で骨折し、上手く仕事が立ち行かなくなってからは母はずっと私のために涙を流していた。

美憂は数年前までは幸福と呼ばれる部類に属していただろう。父は健在で、事業も軌道に乗っており、足も他の同年代より鍛えられており悪くなる素振りなど見えるつもりもなかった。母はそんな逞しい父を助けるため主婦として家を支え、美憂は長い間望んだ末にようやく神様が授けた大事な家の一人娘として、親の期待に応えつつも、平凡な日々を享受して平和な生活を送っていた。
美憂や美憂の家族の生活を変えたのはあの転落事故である。父が事故のために足の骨を折って働けなくなり、事業が傾いてついには建設会社を倒産させてからは高校への進学も難しくなり、美憂も母も家から出て、働かなくてはならなかった。
初めのうちは保険金だけで過ごせた。だが、それが途絶えてからは朝から夜までの母のパート代と私の夕方から夜までの正規のバイト代。そして、深夜のアルバイトの代金が一家の家計を支えていた。
妻と娘の姿を見て老齢の父は床の上で申し訳なさそうに謝るばかりであった。

たまにそんな父を見る度に苛立ちに似た感情が美憂の中に湧く。謝ってなど要らない。そんな暇があるのならば、一刻でも早く立ち直って、家族の大事な時間を与えてほしい。
美憂はそんな事を考えながら与えられた自身の部屋の中へと戻っていく。
部屋の中で一人、簡単な予習と復習を済ませると、寝る前の僅かな読書時間を用いて大好きな時代小説を読んでいく。
この時間だけが楽しみだった。
美憂はドラマ全般を愛好してはいたが、その中でも特に時代劇が好きなのだ。
今の時代に失われつつある正義感というものがはっきりと表現されているのがその理由だ。

現代をベースにしたドラマも面白いが、やはり時代劇には及ばない。登場人物の中に正義感もなければ、勧善懲悪の展開でもない。
そんな理由で美憂が観るドラマの比率は圧倒的に時代劇が多かったし、小説も恋愛小説よりは時代小説を優先して読んでいた。
この様に時代劇や時代小説の愛好家である美憂であったが、遺憾であったのは自身の古い趣味が深夜のアルバイトの相手である老齢や中年の金持ちの人々とも話しが通じてしまう事である。別に彼らのために好きになったわけではないというのに。

美憂は溜息を吐くと寝巻きに着替えて、本を閉じて電気を消し、自身の寝台の中へと潜り込む。
両目を閉じながら浮かぶのはクラスメイトへの対応である。
今は幸いな事に美憂の深夜のアルバイト。いわゆる黒い噂についてはそこまでは角が立てられていない。
それは美憂があまり目立たない様にしているからか、はたまたクラスの女子の間に共通の敵がいて、美憂のアルバイトなどに構っていられないからだろう。

とにかく今のところ美憂は学校の中でいじめに遭うこともなく平穏に暮らせていたのだ。
だが、いつ何時アルバイトの事が知られてクラスの敵になるかはわからない。
念のために用心しておいた方がいい。美憂はそんな事を考えながら両目を閉じた。

そして翌日の休み時間美憂が時代小説を読んでいると、その女子共通の敵が冷ややかな顔をしながら、手で顔を仰ぎ、周りに大勢の男子生徒を侍らせながら他の女子たちを挑発していた。
彼氏を取られた子などは憎んでも憎みきれないと言わんばかりの表情でその中心の女子を睨んでいた。
美憂は退屈凌ぎも兼ねて無意味な対立を眺めていたのだが、その女子と目が合ったので、慌てて本で顔を隠す。
彼女は実際に古来の絵画に描かれる美女の様に美しい。
顔もそうだし、胸も美憂と同じかそれ以上に大きい上に形がよかった。
スタイルも引き締まっており、余計なところが出ていない。
頭だっていい。学校の授業は殆ど上の空なのに返ってくるテストは満点に近い。
私はといえば地味だし、成績などは下から数えた方が早い人間。
少しばかり、あのお姫様に嫉妬めいた感情を覚える事もある。

だが、それは一時的なモノ。チャッカマンで付けた蝋燭の炎の様に一瞬でしかない。
途方もない虚しさが即座に胸の内にのし掛かっていく。
それはまさしく蝋燭から作り出される蝋のように重い。

美憂は神に問いかけた。自身はあのお姫様からすれば、どうしようもない人間に過ぎないのだろうか。もし違うというのならばどうか私にお姫様を超える事ができる様な機会を与えて欲しい。
美憂のその願いはそれから三週間後にようやく聞き入れられる事になった。
ただし、聞き入れたのは神ではない。所謂悪魔と称される神の敵だ。

初めて悪魔からの呼びかけを聞いた時美憂は幻聴かと思った。
だが、頭の中に現れた声は着実に美憂を誰もいない路地裏へと誘導したのだった。
声の主は路地裏の壁に現れた黒い九本の頭を持つ蛇の形をした黒い染みだった。
蛇の形をしたその黒い染みは美憂の頭の中にハッキリと語り掛けた。

『娘よ。お前には素質がある。願いを言え、どんな願いでも聞き入れてやろう』

蛇の形をした壁の染みはそう言った。

『あんたは誰だ?あたしに何をするつもり?』

『決まっておろう。お前は“サタンの息子”となり、ゲームを生き抜くのだ』

蛇の形をした染みもといヒュドラは私にそう語った。
ヒュドラによれば、願いは契約時に三割、自身の特性と共に与えられ、残りの七割をゲームの優勝時に叶えてくれるらしい。
美憂はこの時昔読んだ時代小説の殺し屋が殺しを請け負う際に前払いでもらう報酬の件を思い出した。

要するに昔の殺し屋の小説でいうところの金銭という現実的な報酬が『願い』というあやふやなものへと変わったというだけの事である。
この時の美憂の心境としては酷く疲れており、尚且つ投げやりな気持ちになっていたのだろう。
そうでなければあんなむこう水な願いを叫ぶ筈がないだろう。

余程おかしかったのか、壁のヒュドラはそれを復唱した。

『『家族の幸せ』か……面白い。お前のその願いを叶えてやろう。まずは家に帰ってみるのだ」

ヒュドラはそれだけを言うと、壁から離れ、次の瞬間には喉を伝って美憂の体の中へと飛び込んでいた。
途端に襲い掛かるのは嫌悪感と拒否反応。その両方が激しく作用したのか、美憂の体が激しく震えていく。
吐き気までもが込み上げてくる。だが、それを必死に両手で抑える。

地面の上に両膝を付いたのも立っているよりはそちらの方が楽だという頭が告げた本能に従ったものに過ぎない。
地面に蹲る中で、自身の中へと入ったヒュドラが自分の体と一体化していた事に気が付く。
こうなってしまえば、いっその事、清々しい気分である。

気が付けば、自分の体は白色のピーコート式の軍服に包まれており、下半身には同じ色のズボンと白色のブーツとが穿かされていた。
ゆっくりと視線を下に下ろせば、自身の今の格好が先程までの制服姿とは大きく異なっている事に嫌でも気が付く。
おまけに手には立派な一本の鋭いレイピアを握り締めている。違和感を感じない方がおかしい。

ただ、顔には大きな兜で覆われているらしく、顔の確認はできなかった。
せいぜい、両手でベタベタと兜を触るくらいである。
私の心の中に巣食うヒュドラにしてみれば、その兜は蛇の目を意識した鋭い瞳で、口元は蛇の口を意識した引き締まった一文字結びをした口で、抜き取り可能な牙が生えている構成となっているらしい。
また軍服と同じ色がその兜には用いられているらしい。

『お前と同じサタンの息子と戦う時にはその姿となる。上手く、我の能力を用いるんだな』

ヒュドラの言葉に黙って首を縦に動かし、そのまま元に戻るように念じ、美憂は路地裏から元の繁華街へと出て行く。
夜の歓楽街は大勢の人で賑わっており、先程までの出来事は夢ではないかと思わさせられたが、自分の心の内に確かにヒュドラは居る。
そう考えた美憂は早る気持ちを抑えて、自宅に向かって駆け出す。

三割の願いで叶えられた家族の姿を美憂はいち早く見たかったのだから。






【追記】
友人より姫川美憂の挿絵をいただきました。ありがとうございます!



https://twitter.com/ikoraih02_wan?s=11&t=KAccsJrZAgCBaaEuYYmAZA

↑挿絵をいただいた友人のTwitterリンクですので、よかったらフォローの方お願い致します!
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