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竜騒動の真犯人
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「真相はこうですね?」
小さな声で固まって動けない男の耳元で囁いていく。
「まず、あなたは隣国から竜の角笛を受け取り、閣下の領地のあちこちで小型の竜を発生させ、領地を混乱に巻き込んでいく。そして、隣国がここを編入した際に重要な役職を得る。考えたものですね」
「ね、根も葉もない事を……その証拠は……」
「やましい事がなくば、ここで私にその胸元に入っているものを見せていただきたい」
男はその言葉を聞くと咄嗟に胸元にあるものを両手で抑える。
胸元の道具を両手で抑えた男の顔がみるみるうちに曇っていくのとは対照的に、真相を暴いていくアイリーンの表情は雲のない快晴の空のように明るくなっていく。
「隣国から竜の笛を預かった際にあなたは前線侯とソルブレクト伯爵の仲に気付いた。それで二人の仲を引き裂くためにソルブレクト伯爵を身代わりに仕立てる事を思い付いた。自身の罪をなすり付けられる上に大陸戦争の盟友を追い出し、隣国の軍を手引きする際に有利にする……大方、目的はそのようなものでありましょう?あなたは変身魔法を利用したり、街の住民の一部に密かに金を握らせるか何かをして、あたかもソルブレクト伯爵が小型の竜を操っているように閣下や閣下の兵隊に思わせたんです」
男の胸の高鳴りが抑えられない。心臓がドクドクとうねる音が自身の耳へと届いていく。
まるで、この魔獣討伐師は庶民の間に流行っている探偵小説と呼ばれるジャンルに登場する探偵のようではないか。
目の前の悪女は武芸にばかり達者で、頭の程はよくなかったのではないのか。
男は決して自身の竜の角笛を持ってきたという非を認める事なく、ソルブレクト伯爵をもう少し苛烈に責め立てなかった貴族たち責めていた。
そうだ。貴族たちの声……。
男はこの場を打開する絶好の作戦を思い付く。
「か、閣下!お助けください!この女、自分の商売を有利にしたいがために、ソルブレクトと手を組んで、忠実なる臣下である私を追い落とそうと目論んでおりまする!閣下!閣下!どうか、お助けを~仕えた日は浅いとはいえ、忠義深いこの私に救いの手をお与えください!」
男はこのままドナルドの足でも舐めそうな勢いであった。
いやこの男の態度から見て助かるのなら、その脂っぽい舌で平気で靴を舐めるに違いない。
男の姿があまりにも哀れに映ったのか、はたまたその言葉に少し感化されたのか、ドナルドはアイリーンへと懐疑の目を向けていく。
「まさか、キミが……」
「私をお疑いになられますか?閣下?悪臣の進言などを用いて、ご自身の手で雇われた魔獣討伐師の私を処断に?」
「ぶ、無礼な!私を悪臣だなどとよくも抜け抜けと……閣下!反逆者のソルブレクトとあなた様を悪き道へと唆すこの悪女を処刑なさいませッ!」
男が太った指を震わせながら、ドナルドへと縋り付いた時だった。
不意に現れたシャルロッテが男の足下へとしがみ付き、彼と揉み合いになっていく。
「離せ、離さぬか……」
必死の揉み合いの末に男の懐からは一本の大きな袋から落ち、落ちた衝撃により封が解かれた袋からは一本の笛が地面の上へと落ちていく。
「こ、これは……」
男は慌ててその笛を拾い上げようとするが、ドナルドがそれをすかさずに拾い上げた事により、パーティーの参加者の面々に晒された。
「貴様ッ!これはどういう事だ!?」
ドナルドが笛を掲げながら問い詰める。
男はしばらくの間は冷や汗を流しながら、視線を俯かせていたのだが、逃げ場がないと悟ったのか、顔を上げると、大きな笑い声を上げていく。
「ハッハッ、そうよ!このオレこそが貴様の領土の中に小型竜を暴れさせた張本人よ!」
「なぜだ!?なぜ、貴様が!?」
「オレは元々帝国の出身よ。貴様に仕える際に少しばかり履歴を誤魔化したのよ!なぁに、帝国の偉大なる大魔法使いであるリチャード・マーリン様に不可能はないわッ!小娘、貴様の推理は動機の箇所だけが外れよ!オレは元より、重要な役職に就いており、始めから、仲違いと手引きが目的で城の中に潜り込んだのよッ!」
リチャードは大きく立ち上がると、大きく指を鳴らし、それまでの中年の姿から真っ白なローブを身に纏った琥珀色の目をした端正な顔の中年男性へと姿を変えていく。
「先程までのオレの顔は世を偲ぶ仮の姿……これがオレの本来の顔よ!これでも小娘やソルブレクトにも見劣らぬよい顔だと良い顔であると自負しておるぞ!」
「成る程、目撃情報は変身魔法を使って、それで操作していたのか……或いは金を握らせて……オレにソルブレクトを疑わせるために」
ドナルドが歯軋りする。そこには親友を弾劾した申し訳なさもあったのかもしれない。
それを見越してか、男は更に笑う声を高めていく。
「その通りよ!もっとも今頃、気が付いたところで全てが水の泡であるがな。そろそろ貴様をまとめて冥界へと送ってやるわッ!」
男は透明化する魔法か何かで隠していたのか、宙から魔法使いが使用する大きめの木のスティックを取り出す。
かと思えば、それに魔法をかけ、スティックをたちまちのうちにサーベルへと変えてしまう。
「もう作戦など知るものかッ!貴様さえ死ねば、この領土は帝国のものよォォォォ~!!!」
ドナルドは腰に下げていたサーベルで応戦しようとしたのだが、腰にサーベルがない事に気が付く。
貴族の社交場では武器を帯びないのが一般的ではないか。なにを考えていたのだろう。
ドナルドはまたしても奥歯を噛み締めて、自身の口の中に巣食う無数の苦虫をすり潰していく。
この苦虫たちが自分と共にあの世へといく共になるのかと落胆した思いになった時だ。
目の前で刃物と刃物とがかち合う音が響き合う。
そこには剣を用いてドナルドの身を守るアイリーンの姿。
彼女は慌てて大魔法使いの剣を弾き返すと、背後のドナルドに向かって叫ぶ。
「閣下!この場は私にお任せくださいませ!」
「な、ならぬ!そなたはいいとして、シャルロッテは?」
「シャルロッテは私が守りますから、ご安心くださいませ!閣下はその角笛だけを持ってお逃げくださいますよう!」
既に大勢の招待客たちが出口を目指して走っている。
ドナルドが通常の貴族であるのならば、その招待客たちと共に一目散に逃げていただろう。
だが、彼は大陸戦争という大きな戦争における戦場を幾度も駆け抜けた歴戦の勇士。
逃げる代わりに、シャルロッテと角笛を共に持ち、後方へと下がり、食器の載った机の上から肉切用のナイフを握り締める。
そして、シャルロッテを後方へと隠し、いざという事態に備える。
自分一人では不安だというその時だ。彼の隣に同じく肉切用のナイフを握り締める青年の姿。
「……ソルブレクト」
「……今は非常事態だからな。お前に文句を言うのは後だ」
二人は長年の戦友らしく互いに首を縦に動かすと、そのままナイフを握り締めながら、魔法使いと魔獣討伐師との戦いを見守りながら入り口へと向かう小型の竜たちを切り伏していく。
やがて、数時間は経ったのだろうか、気絶したと思われる大魔法使いを引っ張ったアイリーンの姿が現れた。
どうやら、大魔法使いの不意を突いて気絶させたらしい。
二人はその姿を見ると安心した溜息を吐いていく。
小さな声で固まって動けない男の耳元で囁いていく。
「まず、あなたは隣国から竜の角笛を受け取り、閣下の領地のあちこちで小型の竜を発生させ、領地を混乱に巻き込んでいく。そして、隣国がここを編入した際に重要な役職を得る。考えたものですね」
「ね、根も葉もない事を……その証拠は……」
「やましい事がなくば、ここで私にその胸元に入っているものを見せていただきたい」
男はその言葉を聞くと咄嗟に胸元にあるものを両手で抑える。
胸元の道具を両手で抑えた男の顔がみるみるうちに曇っていくのとは対照的に、真相を暴いていくアイリーンの表情は雲のない快晴の空のように明るくなっていく。
「隣国から竜の笛を預かった際にあなたは前線侯とソルブレクト伯爵の仲に気付いた。それで二人の仲を引き裂くためにソルブレクト伯爵を身代わりに仕立てる事を思い付いた。自身の罪をなすり付けられる上に大陸戦争の盟友を追い出し、隣国の軍を手引きする際に有利にする……大方、目的はそのようなものでありましょう?あなたは変身魔法を利用したり、街の住民の一部に密かに金を握らせるか何かをして、あたかもソルブレクト伯爵が小型の竜を操っているように閣下や閣下の兵隊に思わせたんです」
男の胸の高鳴りが抑えられない。心臓がドクドクとうねる音が自身の耳へと届いていく。
まるで、この魔獣討伐師は庶民の間に流行っている探偵小説と呼ばれるジャンルに登場する探偵のようではないか。
目の前の悪女は武芸にばかり達者で、頭の程はよくなかったのではないのか。
男は決して自身の竜の角笛を持ってきたという非を認める事なく、ソルブレクト伯爵をもう少し苛烈に責め立てなかった貴族たち責めていた。
そうだ。貴族たちの声……。
男はこの場を打開する絶好の作戦を思い付く。
「か、閣下!お助けください!この女、自分の商売を有利にしたいがために、ソルブレクトと手を組んで、忠実なる臣下である私を追い落とそうと目論んでおりまする!閣下!閣下!どうか、お助けを~仕えた日は浅いとはいえ、忠義深いこの私に救いの手をお与えください!」
男はこのままドナルドの足でも舐めそうな勢いであった。
いやこの男の態度から見て助かるのなら、その脂っぽい舌で平気で靴を舐めるに違いない。
男の姿があまりにも哀れに映ったのか、はたまたその言葉に少し感化されたのか、ドナルドはアイリーンへと懐疑の目を向けていく。
「まさか、キミが……」
「私をお疑いになられますか?閣下?悪臣の進言などを用いて、ご自身の手で雇われた魔獣討伐師の私を処断に?」
「ぶ、無礼な!私を悪臣だなどとよくも抜け抜けと……閣下!反逆者のソルブレクトとあなた様を悪き道へと唆すこの悪女を処刑なさいませッ!」
男が太った指を震わせながら、ドナルドへと縋り付いた時だった。
不意に現れたシャルロッテが男の足下へとしがみ付き、彼と揉み合いになっていく。
「離せ、離さぬか……」
必死の揉み合いの末に男の懐からは一本の大きな袋から落ち、落ちた衝撃により封が解かれた袋からは一本の笛が地面の上へと落ちていく。
「こ、これは……」
男は慌ててその笛を拾い上げようとするが、ドナルドがそれをすかさずに拾い上げた事により、パーティーの参加者の面々に晒された。
「貴様ッ!これはどういう事だ!?」
ドナルドが笛を掲げながら問い詰める。
男はしばらくの間は冷や汗を流しながら、視線を俯かせていたのだが、逃げ場がないと悟ったのか、顔を上げると、大きな笑い声を上げていく。
「ハッハッ、そうよ!このオレこそが貴様の領土の中に小型竜を暴れさせた張本人よ!」
「なぜだ!?なぜ、貴様が!?」
「オレは元々帝国の出身よ。貴様に仕える際に少しばかり履歴を誤魔化したのよ!なぁに、帝国の偉大なる大魔法使いであるリチャード・マーリン様に不可能はないわッ!小娘、貴様の推理は動機の箇所だけが外れよ!オレは元より、重要な役職に就いており、始めから、仲違いと手引きが目的で城の中に潜り込んだのよッ!」
リチャードは大きく立ち上がると、大きく指を鳴らし、それまでの中年の姿から真っ白なローブを身に纏った琥珀色の目をした端正な顔の中年男性へと姿を変えていく。
「先程までのオレの顔は世を偲ぶ仮の姿……これがオレの本来の顔よ!これでも小娘やソルブレクトにも見劣らぬよい顔だと良い顔であると自負しておるぞ!」
「成る程、目撃情報は変身魔法を使って、それで操作していたのか……或いは金を握らせて……オレにソルブレクトを疑わせるために」
ドナルドが歯軋りする。そこには親友を弾劾した申し訳なさもあったのかもしれない。
それを見越してか、男は更に笑う声を高めていく。
「その通りよ!もっとも今頃、気が付いたところで全てが水の泡であるがな。そろそろ貴様をまとめて冥界へと送ってやるわッ!」
男は透明化する魔法か何かで隠していたのか、宙から魔法使いが使用する大きめの木のスティックを取り出す。
かと思えば、それに魔法をかけ、スティックをたちまちのうちにサーベルへと変えてしまう。
「もう作戦など知るものかッ!貴様さえ死ねば、この領土は帝国のものよォォォォ~!!!」
ドナルドは腰に下げていたサーベルで応戦しようとしたのだが、腰にサーベルがない事に気が付く。
貴族の社交場では武器を帯びないのが一般的ではないか。なにを考えていたのだろう。
ドナルドはまたしても奥歯を噛み締めて、自身の口の中に巣食う無数の苦虫をすり潰していく。
この苦虫たちが自分と共にあの世へといく共になるのかと落胆した思いになった時だ。
目の前で刃物と刃物とがかち合う音が響き合う。
そこには剣を用いてドナルドの身を守るアイリーンの姿。
彼女は慌てて大魔法使いの剣を弾き返すと、背後のドナルドに向かって叫ぶ。
「閣下!この場は私にお任せくださいませ!」
「な、ならぬ!そなたはいいとして、シャルロッテは?」
「シャルロッテは私が守りますから、ご安心くださいませ!閣下はその角笛だけを持ってお逃げくださいますよう!」
既に大勢の招待客たちが出口を目指して走っている。
ドナルドが通常の貴族であるのならば、その招待客たちと共に一目散に逃げていただろう。
だが、彼は大陸戦争という大きな戦争における戦場を幾度も駆け抜けた歴戦の勇士。
逃げる代わりに、シャルロッテと角笛を共に持ち、後方へと下がり、食器の載った机の上から肉切用のナイフを握り締める。
そして、シャルロッテを後方へと隠し、いざという事態に備える。
自分一人では不安だというその時だ。彼の隣に同じく肉切用のナイフを握り締める青年の姿。
「……ソルブレクト」
「……今は非常事態だからな。お前に文句を言うのは後だ」
二人は長年の戦友らしく互いに首を縦に動かすと、そのままナイフを握り締めながら、魔法使いと魔獣討伐師との戦いを見守りながら入り口へと向かう小型の竜たちを切り伏していく。
やがて、数時間は経ったのだろうか、気絶したと思われる大魔法使いを引っ張ったアイリーンの姿が現れた。
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