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歓楽街での斬り合い
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次の日の夜、ゴブリンたちは下衆びた笑みを浮かべながら宿屋の扉を開け女将にカンタベルト母娘の引き渡しを命令した。
それはゴブリンたちが歓楽街に住み着いてから三度目の満月である。
アイリーンは彼らに連れられ、乳母車を押しながら夜の歓楽街を歩いていく。
それを窓から見つめるのは踊り子の衣装に身を包んだ女性たち。下は少女から上は大人まで。
全員がゴブリンに連れ出されるアイリーンたちを見てその顔に蔑みの笑みを浮かべていた。
なんと、醜い光景だろうか。その光景を端で見つめながら、ただ一人の例外が心の中でその女性たちに軽蔑の念を抱いていた。
少なくとも、この前の日に他の人がゴブリンに差し出された時にはそれらしい顔をしていたではないか。
幾らアイリーン・カンタベルトが国中の嫌われものであったとしても、もう少し上手く取り繕う事ができないのだろうか。
少女はそんな思いを心の片隅に隠しながら、昨晩他の人たちが寝静まった時の出来事を思い返していく。
「本当にナイフでよろしいのですか?」
「ええ、ゴブリンの親玉は恐らく私を求める前に、私の剣をその手に握るでしょうから、そこを目指して刃物を投げて、私の武器を奪い返します」
「流石はアイリーン様です。そのような事をお考えになられるとは……ですが、目論見が外れた時はどうなさるおつもりですか?」
「……そうなった場合は私とあの子が死ぬだけですが……ですが、ご安心くださいませ。奴らの武器を奪って死ぬまで抵抗致しますので」
彼女は自身の胸を叩きながら誇らしげに告げた。
太陽のような眩しい笑顔。それは、彼女が自分に無理矢理に作ったものだろう。
だが例えその笑顔が嘘であったとしても、踊り子の少女にとっては何よりの救いとなった。
彼女はアイリーンから信用の値として渡された金の指輪を握り締めながら彼女の無事を祈るばかりであった。
これは、昨晩にナイフを厨房に取りに行った時に外の乳母車に備え付けていた旅行鞄の中から中にあった公爵令嬢時代の指輪である。
金の台に見事な装飾が施された指輪は庶民の彼女には決して手に入らないものである。
それどころか、目にする事すらできないものだ。そんな貴重なものを信用の証として、彼女はあっさりと手渡したのだ。
他の人がどう思おうが、アイリーン・カンタベルトは踊り子の少女にとっての救いの主であった。
踊り子の少女は心の中で彼女の無事を祈り続けていた。
一方のアイリーンは昨日と同じ二体のゴブリンに先導され、歓楽街の中心部にあった大きな四階建ての建物の中へと入っていく。
ゴブリンの親玉が住まう場所だけあり、周りには槍やら斧やら剣で武装したゴブリンたちの姿があった。
一階は酒場になっていたのだろうか、昼間だというのにカウンターの前やらテーブルの上に突っ伏して酔い潰れているゴブリンたちの姿が見えた。
二階、三階からも酔いに満ちた声と叫声の両方とが聞こえたので、彼らは部屋の中でも酒を飲んでいるのだろう。
我が子を両腕で支えながら、彼女は四階へと上がっていく。
四階は元は質の良い客室が並ぶ場所であったのか、他の部屋の廊下にはない心地の良い絨毯が敷かれ、白塗りの壁には所々に絵画やら装飾品が並んでいた。
階段を突き当たって左側にゴブリンの親玉が居座る部屋があった。
成る程確かにゴブリンの親玉というだけはあり、貫禄がある。
親玉は何処からか取ってきたと思われる騎士の兜を身に纏い、首元には真っ赤なスカーフを巻いていた。
だが、服装は緑色のシャツに茶色の上着、シャツと同じ色のズボンという頭に付けているものとは対照的に楽な格好である。
大きな質の良い客室の中央に存在する大きな寝台に腰掛けながら、親玉は二人の部下が連れてきた新しい生贄を見下ろす。
「ほぅ、こいつが希代の悪女とされるアイリーン・カンタベルトか」
興味深そうに見下ろす親分に対し、二人の部下は嬉しそうな顔を浮かべて首を縦に動かす。
どうやら、自分たちの正体は宿の女性たちの噂話により、暴かれてしまったのだろう。
アイリーンは否定も肯定もせずに、ただ黙って親玉を見つめていた。
「それで、お前はオレ様に何の用があって来た?」
親玉は口元に微かな笑みを浮かべながら、人差し指をアイリーンに突き付けながら問い掛ける。
「へぇ、なんでもお頭を討伐に現れたとか……」
沈黙を続けるアイリーンの代わりに手下が答えた。
すると、彼はカラカラと笑い声を上げて、
「この小娘がオレを?はっ、面白い冗談だぜ!」
と、豪快に笑い飛ばす。
「いいえ、これが証拠ですぜ」
側に控えていた手下が両手に抱えていた剣を親玉へと手渡す。
親玉は剣を受け取ると、興味深そうに渡された剣を見聞していく。
ゴブリンの親玉はそのまま剣を受け取り、片方の手で大事に抱える。
その後にアイリーンを見定め、彼女に向かって手を差し出す。
今だ。アイリーンはそのまま懐に隠していたナイフを取り出し、鞘を抜いてその刀身を光らせると、そのまま親玉の喉を狙う。親玉は慌てて喉に刺さったナイフを抜いたのだが、それがいけなかった。
彼の喉から夥しい量の血が溢れ出て、部屋の床とシーツを真っ赤に染め上げていく。
慌てて両手で止血しようにも、あまりにもその傷が深すぎたらしい。彼はそのままベッドの下へとずり落ちていく。
アイリーンはすかさず我が子を連れたままゴブリンの親玉の元へと近付き、親玉が手放した自身の剣を拾い上げるのと同時に、娘を背負い目の前から迫るゴブリンたちを次々と斬り倒していく。
ある者は真横から、ある者は真正面から迫ってきたが、バッサリと斬り倒されていく。
どこにも無駄のない洗練された動きで、踊り子の演じる演舞かと見紛うほどである。
こうして、四階のゴブリンはアイリーン一人のために殲滅させられたのである。
残るゴブリンたちは赤い顔のまま部屋から出てきたアイリーンへと立ち向かっていったのだが、素面の仲間たちに勝てなかった相手にどうして勝てようか。
結果として、建物の中に籠っていたゴブリンは全滅し、外に出ていた街の見張りのゴブリンたちも建物の仲間たちと同じ命運を歩む事になったのである。
街のある者はアイリーンは背中に我が子を抱いているにも関わらず、一方的にゴブリンたちを屠ったと話した。
その話が伝わるのと同時に、踊り子の少女はたまらなくなり、街外れの宿屋から駆け出していく。
そこには、ゴブリンを全滅させ、一息を入れた後に剣を鞘の中へと仕舞うアイリーンの姿。
少女は勢いのままに彼女へと飛び付いていく。
「アイリーン様!ご無事でしたのね!」
「ええ、お陰様で」
アイリーンは、宿屋にて自身の味方となってくれた少女に笑顔を向けて、その頭を優しく撫でていく。
二人のやり取りを聞いたのか、建物に籠っていた村人たちも外へと駆け寄っていく。
「やった!ゴブリンどもが全滅してやがる!」
「オレたちはもう自由だ!」
歓喜の声が聞こえる中で、唯一、勝利の喜びに打ちひしがれる事なく、涙を流しながら、踊り子の少女へと向かう男の姿があった。
それは、アイリーンが来た時に建物の前で、恋人を奪われたと嘆いた男の姿。
その様子から察するに、あの男と踊り子の少女とは恋仲であったらしい。
踊り子の少女はアイリーンの元から離れると、喜びに打ちひしがれた表情を浮かべながら、恋人と思われる男に向かって手を振りながら向かっていく。
「お、おい!アニー!アニー!」
「あぁ、ジョージ!ジョージ!」
公衆の面前で、遠慮もなく、抱擁し合う二人に微笑みを向けた後に、建物の外に停めていた乳母車にシャルロッテを乗せて、出立しようとすると、不意に背後から声をかけられたので、アイリーンは慌てる事もなく振り返る。
「何かご用でしょうか?」
「あの、これ、アイリーン様からお預かりになった指輪です。お返しにあがりました」
アイリーンは目の前に差し出された指輪を暫くの間、眺めていたが、やがて、再び笑顔を浮かべて、アニーという踊り子の少女へと指輪を返す。
「これはあなたが持っていてください。もう私には必要ありませんから。お二方の婚約記念にでも使ってくださいませ」
アイリーンは再びアニーに微笑むと、そのまま乳母車を押して歓楽街から去っていく。
二人の男女は肩を寄せ合いながら、乳母車を押してその場を去っていく女性の背中をいつまでも眺めていた。
踊り子のアニーは右胸に彼女から渡された指輪を握って涙を流しながら、アイリーンの無事を祈るのであった。
それはゴブリンたちが歓楽街に住み着いてから三度目の満月である。
アイリーンは彼らに連れられ、乳母車を押しながら夜の歓楽街を歩いていく。
それを窓から見つめるのは踊り子の衣装に身を包んだ女性たち。下は少女から上は大人まで。
全員がゴブリンに連れ出されるアイリーンたちを見てその顔に蔑みの笑みを浮かべていた。
なんと、醜い光景だろうか。その光景を端で見つめながら、ただ一人の例外が心の中でその女性たちに軽蔑の念を抱いていた。
少なくとも、この前の日に他の人がゴブリンに差し出された時にはそれらしい顔をしていたではないか。
幾らアイリーン・カンタベルトが国中の嫌われものであったとしても、もう少し上手く取り繕う事ができないのだろうか。
少女はそんな思いを心の片隅に隠しながら、昨晩他の人たちが寝静まった時の出来事を思い返していく。
「本当にナイフでよろしいのですか?」
「ええ、ゴブリンの親玉は恐らく私を求める前に、私の剣をその手に握るでしょうから、そこを目指して刃物を投げて、私の武器を奪い返します」
「流石はアイリーン様です。そのような事をお考えになられるとは……ですが、目論見が外れた時はどうなさるおつもりですか?」
「……そうなった場合は私とあの子が死ぬだけですが……ですが、ご安心くださいませ。奴らの武器を奪って死ぬまで抵抗致しますので」
彼女は自身の胸を叩きながら誇らしげに告げた。
太陽のような眩しい笑顔。それは、彼女が自分に無理矢理に作ったものだろう。
だが例えその笑顔が嘘であったとしても、踊り子の少女にとっては何よりの救いとなった。
彼女はアイリーンから信用の値として渡された金の指輪を握り締めながら彼女の無事を祈るばかりであった。
これは、昨晩にナイフを厨房に取りに行った時に外の乳母車に備え付けていた旅行鞄の中から中にあった公爵令嬢時代の指輪である。
金の台に見事な装飾が施された指輪は庶民の彼女には決して手に入らないものである。
それどころか、目にする事すらできないものだ。そんな貴重なものを信用の証として、彼女はあっさりと手渡したのだ。
他の人がどう思おうが、アイリーン・カンタベルトは踊り子の少女にとっての救いの主であった。
踊り子の少女は心の中で彼女の無事を祈り続けていた。
一方のアイリーンは昨日と同じ二体のゴブリンに先導され、歓楽街の中心部にあった大きな四階建ての建物の中へと入っていく。
ゴブリンの親玉が住まう場所だけあり、周りには槍やら斧やら剣で武装したゴブリンたちの姿があった。
一階は酒場になっていたのだろうか、昼間だというのにカウンターの前やらテーブルの上に突っ伏して酔い潰れているゴブリンたちの姿が見えた。
二階、三階からも酔いに満ちた声と叫声の両方とが聞こえたので、彼らは部屋の中でも酒を飲んでいるのだろう。
我が子を両腕で支えながら、彼女は四階へと上がっていく。
四階は元は質の良い客室が並ぶ場所であったのか、他の部屋の廊下にはない心地の良い絨毯が敷かれ、白塗りの壁には所々に絵画やら装飾品が並んでいた。
階段を突き当たって左側にゴブリンの親玉が居座る部屋があった。
成る程確かにゴブリンの親玉というだけはあり、貫禄がある。
親玉は何処からか取ってきたと思われる騎士の兜を身に纏い、首元には真っ赤なスカーフを巻いていた。
だが、服装は緑色のシャツに茶色の上着、シャツと同じ色のズボンという頭に付けているものとは対照的に楽な格好である。
大きな質の良い客室の中央に存在する大きな寝台に腰掛けながら、親玉は二人の部下が連れてきた新しい生贄を見下ろす。
「ほぅ、こいつが希代の悪女とされるアイリーン・カンタベルトか」
興味深そうに見下ろす親分に対し、二人の部下は嬉しそうな顔を浮かべて首を縦に動かす。
どうやら、自分たちの正体は宿の女性たちの噂話により、暴かれてしまったのだろう。
アイリーンは否定も肯定もせずに、ただ黙って親玉を見つめていた。
「それで、お前はオレ様に何の用があって来た?」
親玉は口元に微かな笑みを浮かべながら、人差し指をアイリーンに突き付けながら問い掛ける。
「へぇ、なんでもお頭を討伐に現れたとか……」
沈黙を続けるアイリーンの代わりに手下が答えた。
すると、彼はカラカラと笑い声を上げて、
「この小娘がオレを?はっ、面白い冗談だぜ!」
と、豪快に笑い飛ばす。
「いいえ、これが証拠ですぜ」
側に控えていた手下が両手に抱えていた剣を親玉へと手渡す。
親玉は剣を受け取ると、興味深そうに渡された剣を見聞していく。
ゴブリンの親玉はそのまま剣を受け取り、片方の手で大事に抱える。
その後にアイリーンを見定め、彼女に向かって手を差し出す。
今だ。アイリーンはそのまま懐に隠していたナイフを取り出し、鞘を抜いてその刀身を光らせると、そのまま親玉の喉を狙う。親玉は慌てて喉に刺さったナイフを抜いたのだが、それがいけなかった。
彼の喉から夥しい量の血が溢れ出て、部屋の床とシーツを真っ赤に染め上げていく。
慌てて両手で止血しようにも、あまりにもその傷が深すぎたらしい。彼はそのままベッドの下へとずり落ちていく。
アイリーンはすかさず我が子を連れたままゴブリンの親玉の元へと近付き、親玉が手放した自身の剣を拾い上げるのと同時に、娘を背負い目の前から迫るゴブリンたちを次々と斬り倒していく。
ある者は真横から、ある者は真正面から迫ってきたが、バッサリと斬り倒されていく。
どこにも無駄のない洗練された動きで、踊り子の演じる演舞かと見紛うほどである。
こうして、四階のゴブリンはアイリーン一人のために殲滅させられたのである。
残るゴブリンたちは赤い顔のまま部屋から出てきたアイリーンへと立ち向かっていったのだが、素面の仲間たちに勝てなかった相手にどうして勝てようか。
結果として、建物の中に籠っていたゴブリンは全滅し、外に出ていた街の見張りのゴブリンたちも建物の仲間たちと同じ命運を歩む事になったのである。
街のある者はアイリーンは背中に我が子を抱いているにも関わらず、一方的にゴブリンたちを屠ったと話した。
その話が伝わるのと同時に、踊り子の少女はたまらなくなり、街外れの宿屋から駆け出していく。
そこには、ゴブリンを全滅させ、一息を入れた後に剣を鞘の中へと仕舞うアイリーンの姿。
少女は勢いのままに彼女へと飛び付いていく。
「アイリーン様!ご無事でしたのね!」
「ええ、お陰様で」
アイリーンは、宿屋にて自身の味方となってくれた少女に笑顔を向けて、その頭を優しく撫でていく。
二人のやり取りを聞いたのか、建物に籠っていた村人たちも外へと駆け寄っていく。
「やった!ゴブリンどもが全滅してやがる!」
「オレたちはもう自由だ!」
歓喜の声が聞こえる中で、唯一、勝利の喜びに打ちひしがれる事なく、涙を流しながら、踊り子の少女へと向かう男の姿があった。
それは、アイリーンが来た時に建物の前で、恋人を奪われたと嘆いた男の姿。
その様子から察するに、あの男と踊り子の少女とは恋仲であったらしい。
踊り子の少女はアイリーンの元から離れると、喜びに打ちひしがれた表情を浮かべながら、恋人と思われる男に向かって手を振りながら向かっていく。
「お、おい!アニー!アニー!」
「あぁ、ジョージ!ジョージ!」
公衆の面前で、遠慮もなく、抱擁し合う二人に微笑みを向けた後に、建物の外に停めていた乳母車にシャルロッテを乗せて、出立しようとすると、不意に背後から声をかけられたので、アイリーンは慌てる事もなく振り返る。
「何かご用でしょうか?」
「あの、これ、アイリーン様からお預かりになった指輪です。お返しにあがりました」
アイリーンは目の前に差し出された指輪を暫くの間、眺めていたが、やがて、再び笑顔を浮かべて、アニーという踊り子の少女へと指輪を返す。
「これはあなたが持っていてください。もう私には必要ありませんから。お二方の婚約記念にでも使ってくださいませ」
アイリーンは再びアニーに微笑むと、そのまま乳母車を押して歓楽街から去っていく。
二人の男女は肩を寄せ合いながら、乳母車を押してその場を去っていく女性の背中をいつまでも眺めていた。
踊り子のアニーは右胸に彼女から渡された指輪を握って涙を流しながら、アイリーンの無事を祈るのであった。
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