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妖鬼対策研究会編
妖鬼対策研究会は動くのか
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「オレたちも動くべきだろう?」
チャラ男風の男、一条新太郎は椅子の背もたれにもたれかかり、頭の上に両手を置きながら面倒臭そうな様子で呟く。
彼は他の仲間から説明を求められたが、流石は文学部に学籍を置いているというだけあり、隙のない説明を話していく。
「確かに、そうね。生徒会室に助けに行った生徒が翌日になったら、人格が変わった様になるのなんてあまりにも不自然だわ」
丸い眼鏡をかけた少女の様な女子大生、瀬戸口花陽はキャラメルの包み紙を開きながら言った。
彼女の口の中でキャラメルをコロコロと鳴らす音が聞こえる。
「……ぼくも一条くんの意見に賛成。流石に不自然だ。この学校内の世俗の闘争に参戦するのは不本意だけれど、そこに、妖鬼が関わっているんだったら話は別だよ」
海崎英治の言葉に殆どの仲間が賛成の意思を唱えていく。
部長である日下部暁人は暫くの間、机の下に視線を下ろして聞いていたが、結論が纏まるのと同時に顔を上げて、自身の導き出した結論を述べていく。
「オレたちはいわゆる世俗の争いに介入するつもりはない。だが、その世俗の争いに妖鬼が関わっているとするのならば話は別だ。加えて、獅子王院と斑目の二人が遭遇したというの件もある。それを踏まえても用心に越した事はない。オレたちは生徒会室の調査に向かう。三人もそれで大丈夫だよな?」
日下部の言葉に首を縦に動かすのは聴講生という名目で自分たちの護衛として派遣されている三人の対魔師。
三人は首を縦に振って同意の意を示す。
研究会の仲間たちは椅子から立ち上がるのと同時に、部屋を出て行く。
部屋から出るのと同時に、それぞれが大学の入り口へと向かって、それぞれの下宿へと向かって行く。
風太郎は先程の会議を聞いて、学内闘争の図が複雑になり、そこに妖鬼が関わっている事も知ると、顔を神妙にして、今後の対応の事を考えていく。
と、顔が沈んでいたのが気付かれたのか、背後を歩いていた筈の近作日向が肩を叩いて風太郎を元気付けていく。
「どうしたッ!いよいよ、オレたちの本領が発揮される時が来たんだぞ!この大学の中に巣食う妖鬼といよいよご対面できるんだぞ!」
日向は荒い声であったが、風太郎はそれに元気付けられて思わず口元を緩ませていく。
「ありがとう。日向。お陰で楽になれた気がする」
顔を綻ばせる風太郎につられて日向も笑顔になっていく。
二人で肩を組んで下宿へ戻る姿を背後で見ていた綺蝶は思わず笑いを漏らしてしまう。
と、その時だった。彼女の前に事務員の女性にして研究会終了後の鍵閉め係である桐生桃が立ち塞がる。
「おい、斑目。お前は何を笑っている?お前は笑っていい立場ではないだろう?」
「失礼ですね。私だって笑いますよ。人間なんですから」
それを聞いても桐生は鼻を鳴らす。おまけに納得するどころか、綺蝶の傷口を抉る様な真似を行う。
「人間ならば、あんな残虐非道な真似はしない。綺蝶。お前はそこを勘違いしてもらっては困る。お前は所詮はどす黒い闇のーー」
「桐生さん。それ以上は本家、討滅寮から派遣された上位の対魔師、斑目綺蝶氏への侮辱となります。口に出さない方が賢明かと思いますが」
「けど、斑目はな!」
口を尖らせて抗議の声を発しようとする彼女の声を遮って彼は反論の言葉を口に出す。
「分かってます。ですが、月島くんが最後に言った言葉を思い出してください」
それを聞いて桐生はそれ以上の反論に口を閉ざす。月島順は死の直前まで仲の悪い自分と綺蝶との間を取り持とうとしていた。
これ以上、彼女と諍いを繰り返すのは無駄。不毛な争いというべきだろう。
桐生は自宅の存在する右方向を無言で進む。
あの様子では誰とも会話を挟む事なく帰宅するのは間違いない。
彼は大きな溜息を吐くと、無意識のうちに夜空に輝く星空を眺めていく。
星は綺麗だ。きっと、この先、何千年も変わらないだろう。
そう考えてみれば、人は何故諍いを続けるのだろう。あの雄大な星空と比較すれば、ほんの些細な事に過ぎないのに。
と、彼がそんな哲学的な思考から自身の頭の回路を現実へと引き戻し、辺りを見渡すと、周りの人間が誰も居ない事に気が付く。
どうやら、既に帰ってしまったらしい。彼も夜の闇の中を歩いて帰ろうとしたのだが、背後から声を掛けられた事に気が付いて、慌てて振り向く。
そこには髪を腰まで伸ばした妖艶な、それでいて少女の様な愛らしさを持つシンプルな青色のドレスを纏った女性が立っていた。
彼は一瞬、そういう商売の女性かと疑ったのだが、直ぐにその考えを捨て去る。
仮にそこに入り浸っている学生が居たとしても、わざわざこんな所までは来ないだろう。
それに今は夜。本当にそういう店のホステスならばその店に居なければならない時間。大学にいるのは不自然過ぎる。
いや、それ以上にその風貌が怪しい。
日下部暁人が隠し持っていた刀に手を掛けようとした時だ。
その女性はこちらの元に即座に移動して、彼の顎を掴む。
「ねぇ、お願いがあるのだけれど……」
「一体何の願いだ?オレは妖鬼の願いなどわざわざ聞く義理などないッ!待ってろ、その体を即座に刀でーー」
「跳ね飛ばすつもりですの?それはあまりにもご無体というものですわ。私を見ても何も思いませんの?」
彼女はそう言うと、顎を持つのを辞めて自身の体を密接にくっ付けていく。
明らかな誘惑。だが、日下部は困惑した表情を浮かべるばかり。
脈なしと判断したのか、彼女は露骨な反応を示して日下部の元から離れていく。
代わりに、彼女は柔和な笑顔を浮かべて言った。
「あなたは学生でしょ?相手の話も聞かずに、対話を拒否をするのは駄目だと習わなかった?」
「それは人との場合だろ?お前は妖鬼ッ!人じゃあない!拒否しても何の問題もない筈だッ!」
「そんな暴論が通じるとでも?あたしはレオニダス王が喉から手が出る程の素晴らしい提案をあなたにしようと思っているのに」
彼の片眉が動く。『レオニダス王』という自身も知っている古代ギリシャの歴史上の人物の事を引き合いに出されたためか、思わずみみを傾けてしまう事に気が付く。
だが、止められない。一体何なのだ。レオニダス王が喉から手が出る程に欲しがるものとは?
彼は片眉を下げて顔に疑心の表情を作りながらも、彼女の話す提案を待っていた。
そして、ついにソロオン王の財宝を閉じ込めるために作られた石の扉の様に重い口が開く。
「あなたも妖鬼にならない?」
彼女は自身に陶酔している様子を見せながら言った。
チャラ男風の男、一条新太郎は椅子の背もたれにもたれかかり、頭の上に両手を置きながら面倒臭そうな様子で呟く。
彼は他の仲間から説明を求められたが、流石は文学部に学籍を置いているというだけあり、隙のない説明を話していく。
「確かに、そうね。生徒会室に助けに行った生徒が翌日になったら、人格が変わった様になるのなんてあまりにも不自然だわ」
丸い眼鏡をかけた少女の様な女子大生、瀬戸口花陽はキャラメルの包み紙を開きながら言った。
彼女の口の中でキャラメルをコロコロと鳴らす音が聞こえる。
「……ぼくも一条くんの意見に賛成。流石に不自然だ。この学校内の世俗の闘争に参戦するのは不本意だけれど、そこに、妖鬼が関わっているんだったら話は別だよ」
海崎英治の言葉に殆どの仲間が賛成の意思を唱えていく。
部長である日下部暁人は暫くの間、机の下に視線を下ろして聞いていたが、結論が纏まるのと同時に顔を上げて、自身の導き出した結論を述べていく。
「オレたちはいわゆる世俗の争いに介入するつもりはない。だが、その世俗の争いに妖鬼が関わっているとするのならば話は別だ。加えて、獅子王院と斑目の二人が遭遇したというの件もある。それを踏まえても用心に越した事はない。オレたちは生徒会室の調査に向かう。三人もそれで大丈夫だよな?」
日下部の言葉に首を縦に動かすのは聴講生という名目で自分たちの護衛として派遣されている三人の対魔師。
三人は首を縦に振って同意の意を示す。
研究会の仲間たちは椅子から立ち上がるのと同時に、部屋を出て行く。
部屋から出るのと同時に、それぞれが大学の入り口へと向かって、それぞれの下宿へと向かって行く。
風太郎は先程の会議を聞いて、学内闘争の図が複雑になり、そこに妖鬼が関わっている事も知ると、顔を神妙にして、今後の対応の事を考えていく。
と、顔が沈んでいたのが気付かれたのか、背後を歩いていた筈の近作日向が肩を叩いて風太郎を元気付けていく。
「どうしたッ!いよいよ、オレたちの本領が発揮される時が来たんだぞ!この大学の中に巣食う妖鬼といよいよご対面できるんだぞ!」
日向は荒い声であったが、風太郎はそれに元気付けられて思わず口元を緩ませていく。
「ありがとう。日向。お陰で楽になれた気がする」
顔を綻ばせる風太郎につられて日向も笑顔になっていく。
二人で肩を組んで下宿へ戻る姿を背後で見ていた綺蝶は思わず笑いを漏らしてしまう。
と、その時だった。彼女の前に事務員の女性にして研究会終了後の鍵閉め係である桐生桃が立ち塞がる。
「おい、斑目。お前は何を笑っている?お前は笑っていい立場ではないだろう?」
「失礼ですね。私だって笑いますよ。人間なんですから」
それを聞いても桐生は鼻を鳴らす。おまけに納得するどころか、綺蝶の傷口を抉る様な真似を行う。
「人間ならば、あんな残虐非道な真似はしない。綺蝶。お前はそこを勘違いしてもらっては困る。お前は所詮はどす黒い闇のーー」
「桐生さん。それ以上は本家、討滅寮から派遣された上位の対魔師、斑目綺蝶氏への侮辱となります。口に出さない方が賢明かと思いますが」
「けど、斑目はな!」
口を尖らせて抗議の声を発しようとする彼女の声を遮って彼は反論の言葉を口に出す。
「分かってます。ですが、月島くんが最後に言った言葉を思い出してください」
それを聞いて桐生はそれ以上の反論に口を閉ざす。月島順は死の直前まで仲の悪い自分と綺蝶との間を取り持とうとしていた。
これ以上、彼女と諍いを繰り返すのは無駄。不毛な争いというべきだろう。
桐生は自宅の存在する右方向を無言で進む。
あの様子では誰とも会話を挟む事なく帰宅するのは間違いない。
彼は大きな溜息を吐くと、無意識のうちに夜空に輝く星空を眺めていく。
星は綺麗だ。きっと、この先、何千年も変わらないだろう。
そう考えてみれば、人は何故諍いを続けるのだろう。あの雄大な星空と比較すれば、ほんの些細な事に過ぎないのに。
と、彼がそんな哲学的な思考から自身の頭の回路を現実へと引き戻し、辺りを見渡すと、周りの人間が誰も居ない事に気が付く。
どうやら、既に帰ってしまったらしい。彼も夜の闇の中を歩いて帰ろうとしたのだが、背後から声を掛けられた事に気が付いて、慌てて振り向く。
そこには髪を腰まで伸ばした妖艶な、それでいて少女の様な愛らしさを持つシンプルな青色のドレスを纏った女性が立っていた。
彼は一瞬、そういう商売の女性かと疑ったのだが、直ぐにその考えを捨て去る。
仮にそこに入り浸っている学生が居たとしても、わざわざこんな所までは来ないだろう。
それに今は夜。本当にそういう店のホステスならばその店に居なければならない時間。大学にいるのは不自然過ぎる。
いや、それ以上にその風貌が怪しい。
日下部暁人が隠し持っていた刀に手を掛けようとした時だ。
その女性はこちらの元に即座に移動して、彼の顎を掴む。
「ねぇ、お願いがあるのだけれど……」
「一体何の願いだ?オレは妖鬼の願いなどわざわざ聞く義理などないッ!待ってろ、その体を即座に刀でーー」
「跳ね飛ばすつもりですの?それはあまりにもご無体というものですわ。私を見ても何も思いませんの?」
彼女はそう言うと、顎を持つのを辞めて自身の体を密接にくっ付けていく。
明らかな誘惑。だが、日下部は困惑した表情を浮かべるばかり。
脈なしと判断したのか、彼女は露骨な反応を示して日下部の元から離れていく。
代わりに、彼女は柔和な笑顔を浮かべて言った。
「あなたは学生でしょ?相手の話も聞かずに、対話を拒否をするのは駄目だと習わなかった?」
「それは人との場合だろ?お前は妖鬼ッ!人じゃあない!拒否しても何の問題もない筈だッ!」
「そんな暴論が通じるとでも?あたしはレオニダス王が喉から手が出る程の素晴らしい提案をあなたにしようと思っているのに」
彼の片眉が動く。『レオニダス王』という自身も知っている古代ギリシャの歴史上の人物の事を引き合いに出されたためか、思わずみみを傾けてしまう事に気が付く。
だが、止められない。一体何なのだ。レオニダス王が喉から手が出る程に欲しがるものとは?
彼は片眉を下げて顔に疑心の表情を作りながらも、彼女の話す提案を待っていた。
そして、ついにソロオン王の財宝を閉じ込めるために作られた石の扉の様に重い口が開く。
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