26 / 75
第五章
康永金夢楼(四)
しおりを挟む
「なんだよ、なにが分かったんだよ?」
「まぁまぁ、まずはさっきの案を試してみたいんだけど、大夫、どうでしょう?」
「ええ、もういろいろと試してみて、途方に暮れていましたから、あなた方が頼みの綱です。なんでもご協力いたします。小乙さま、よろしくお願いします」
頭を下げられた燕青、赤くなるほど初心ではないにせよ、どんな顔をしていいものやらわからず頭を搔いている。それを見た四娘から
「なによ、鼻の下こーんなにのばしちゃってさ、腹立つわぁ」
と脇腹に肘鉄を食らい、思わず「うっ」と呻いたものだ。
「では、夕食をいただいて、夜が更けるまでお話などさせていただきましょうか」
少しは気が楽になったのか、王扇大夫は本来の艶然たる表情で二人に微笑みかけてきた。
やがて王扇大夫の部屋に夕食が運ばれてきた。楼主の洪泰元がいかに強欲で信用ならぬ男かは、すでに明白だが、さすがに食事を吝嗇るほどではなかったようで、十分な、そして道士の四娘にも配慮された料理が出された。燕青の前には「胡炮肉」(羊肉の蒸し焼き)に饅頭、湯麺など、四娘には野菜の春巻きや焼餅、野菜の炒め物などの大皿が、卓狭しと並べられた。
大夫が気を使って、すべての料理を先に少しずつ毒見をしてくれたこともあり、久しぶりにゆったりとした気分で食事ができた。
食事のあいだも、大夫が二人に絶えず話題を振り、楽しそうに話を聞き、うまく相槌をうち、思わず答えたくなるような質問をしてくれるので、いささかも話が停滞せず、それでいて誰も取り残されることのない、名人芸と言っていい会話の転がし方の中で、すっかり白い影のことも、時の経つことも忘れてしまっていた。
御職を張る太夫ともなると、ただ見目麗しく、客と夜伽をすれば済むというわけではない。歌舞音曲一通りこなすし、詩作もする。新旧尊俗の話題など、どんな相手に対しても、退屈をさせないよう日々鍛錬を怠らないものである。
ただし、大夫も燕青も、当然四娘も酒は一切飲まなかった。もちろん深夜に備えての心構えだ。
とはいえ、大夫が煮てくれた四川の銘茶の味と香りは、どんな名酒よりも素晴らしいものであった。超一流のもてなしとはこういうものかと、四娘はすっかり感銘を受けたのである。
夕食が済み、食器が下げられ一息ついたとき、燕青が何気なく妖物が出るという部屋の隅を見た。
その脇の棚に、一張の箏が置いてあるのを見つけた。
「あの箏は太夫のものですか?」
太夫ははっと目を見開き、
「はい、もとは妾のものでしたが、李承に与えて弾き方を教えていました。あの娘は覚えが早く、あっという間に上達して、時間のあるときには私の笛と合わせて合奏したりしていたのですよ」
当時を思い出したのか、寂しげな目で箏を見つめる太夫の様子に、燕青は自責の念にかられた。
「太夫、余計なことを思い出させてしまい申し訳ありません」
頭を下げると、太夫は慌てて、
「いえ、かえってお気を使わせてしまい、こちらこそ恐縮です。でも、あの箏も弾き手がいなくなってしまって、可哀想なことをしました」
と目を伏せた。
それを聞いた燕青は意を決したように背筋を伸ばし、
「なんであれ楽器は弾いてやらないとすぐに朽ちてしまうといいます。ご迷惑でなければ、わたしにあの箏を弾かせていただけませんか?」
と問うた。
それを聞いた太夫、椅子から立ち上がり深々と頭を下げる。
「わたしも弾いてやろうと思いましたが、どうしても手に取ることができませんでした。あの娘の供養になればなによりです。むしろこちらからお願いします」
頷いた燕青、棚から箏を丁寧に卓の上に運び、弦の張りを確かめ、一礼してから弾き始めた。
すでに夜もとっぷりと更けろうそくの明かりに照らされた王扇太夫の部屋に、箏の音が静かに流れ始めた。廓では誰もが知る、後朝の別れの切なさ、辛さを謡った曲だった。 囁くが如く、哭くが如く、恨むがごとく、呟くがごとく、呼ぶがごとく、叫ぶがごとく。
押し手、後押し、押し離し、突き色。減り張り、緩急、そして余韻。
亡くなった李承にとどけとばかりの、燕青の渾身の演奏を聞き、四娘は鳥肌が立った。
太夫は暫く、目を瞑ったまま聞き入っていたが、やがてつい、と椅子から立ち上がり箏のあった棚の引き出しから、1本の笛をとりだした。
そして元の椅子に戻り、燕青の演奏に合わせて、自分も笛の音を乗せ始めたのである。
(最後に箏を弾いたのは二年前だったか、三年前だったか。確か九月九日重陽の節句、梁山泊に流星が落ちて、百八人の星主が全員揃ったときだった。「鉄笛仙」(馬麟)の兄貴が簫を、おれが箏を弾いて、珍しく大酔した宋江さまが即興で謡われたんだったっけ。その兄弟たちもいまや半分以上が鬼籍に入っちまった。盧俊義さまや宋江さまはいかがお過ごしだろうか)
奏でながら燕青は昔を思い出していた。自然と、別れの哀しさ辛さの気持ちが音色に乗る。感じ取った王扇太夫も、自分を慕ってくれた李承の生前を思い出し、覚えず涙がにじみでてくる。
二回、三回と曲が繰り返され、やがて消え入るように箏と笛の音が止んだ。
燕青の箏も太夫の笛も達人の域である。その二人が、対象は違えど別れの哀しみを思い切り音色に乗せたのだ。
聴いていた四娘はすでに滂沱の涙である。何が悲しいのかよくわからないけれど、とにかく愛惜の思いをはっきり感じ取っていた。
(ったく泣かせないでよね。色男で腕っ節がめっぽう強くてそのうえ箏までうまいなんて、反則もいいとこだわ)
聞き終えて四娘は涙を拭き、軽く燕青を睨みながら心の中で毒づいた。
「久しぶりに思い切り吹かせていただきました。李承もきっと満足してくれたことでしょう。小乙さま、ありがとうございます」
「いえいえ、とんだお耳汚しでお恥ずかしい。太夫の笛のおかげで気持ちよく弾かせていただきました」
棚に箏と笛を戻しながら、にっこりと笑い合う眉目秀麗の美男と傾城傾国の美女。
大人同士の視線が絡み合い、なんとも色っぽい風情であるが、それと見た四娘は心中穏やかではいられない。
(そりゃ確かに太夫は美人だし優しいしさ。出るとこは出て引っ込むとこは引っ込んでてすごく素敵よね。そもそも悋気をおこす筋合いはないけど……なによ、また鼻の下そーんなに伸ばして!)
すっかりおかんむりである。こめかみに青筋を立てながら
「はいはい、そろそろ夜も更けてきたことですし、太夫と乙兄ぃはお床入りということで」
遣り手婆よろしく太夫を寝台に押し込んでから、燕青の耳を引っ張って寝台から引き離し、そっと耳打ちした。
(良く聞いてよスケベ鏢師。あたしの考えが正しければ、別に太夫と、その……ことに及ばなくても大丈夫だからね。とにかく太夫をぐっすり眠らせて)
(どういうことだ?)
(まだ確信は持てないけど、太夫がぐっすり眠ったらきっと白い服の鬼が現れるはず。で、きっと青兄の方を向くはず。でも恐らく知ってる人の顔だと思うんだ。だから驚いて逃げたりしないでよ)
(誰だそれは?)
(確信はないっていったでしょ。とにかく出たらあとはわたしがなんとかするから。まずは太夫が深く眠れるように工夫してみて)
(わかった、やってみよう)
「まぁまぁ、まずはさっきの案を試してみたいんだけど、大夫、どうでしょう?」
「ええ、もういろいろと試してみて、途方に暮れていましたから、あなた方が頼みの綱です。なんでもご協力いたします。小乙さま、よろしくお願いします」
頭を下げられた燕青、赤くなるほど初心ではないにせよ、どんな顔をしていいものやらわからず頭を搔いている。それを見た四娘から
「なによ、鼻の下こーんなにのばしちゃってさ、腹立つわぁ」
と脇腹に肘鉄を食らい、思わず「うっ」と呻いたものだ。
「では、夕食をいただいて、夜が更けるまでお話などさせていただきましょうか」
少しは気が楽になったのか、王扇大夫は本来の艶然たる表情で二人に微笑みかけてきた。
やがて王扇大夫の部屋に夕食が運ばれてきた。楼主の洪泰元がいかに強欲で信用ならぬ男かは、すでに明白だが、さすがに食事を吝嗇るほどではなかったようで、十分な、そして道士の四娘にも配慮された料理が出された。燕青の前には「胡炮肉」(羊肉の蒸し焼き)に饅頭、湯麺など、四娘には野菜の春巻きや焼餅、野菜の炒め物などの大皿が、卓狭しと並べられた。
大夫が気を使って、すべての料理を先に少しずつ毒見をしてくれたこともあり、久しぶりにゆったりとした気分で食事ができた。
食事のあいだも、大夫が二人に絶えず話題を振り、楽しそうに話を聞き、うまく相槌をうち、思わず答えたくなるような質問をしてくれるので、いささかも話が停滞せず、それでいて誰も取り残されることのない、名人芸と言っていい会話の転がし方の中で、すっかり白い影のことも、時の経つことも忘れてしまっていた。
御職を張る太夫ともなると、ただ見目麗しく、客と夜伽をすれば済むというわけではない。歌舞音曲一通りこなすし、詩作もする。新旧尊俗の話題など、どんな相手に対しても、退屈をさせないよう日々鍛錬を怠らないものである。
ただし、大夫も燕青も、当然四娘も酒は一切飲まなかった。もちろん深夜に備えての心構えだ。
とはいえ、大夫が煮てくれた四川の銘茶の味と香りは、どんな名酒よりも素晴らしいものであった。超一流のもてなしとはこういうものかと、四娘はすっかり感銘を受けたのである。
夕食が済み、食器が下げられ一息ついたとき、燕青が何気なく妖物が出るという部屋の隅を見た。
その脇の棚に、一張の箏が置いてあるのを見つけた。
「あの箏は太夫のものですか?」
太夫ははっと目を見開き、
「はい、もとは妾のものでしたが、李承に与えて弾き方を教えていました。あの娘は覚えが早く、あっという間に上達して、時間のあるときには私の笛と合わせて合奏したりしていたのですよ」
当時を思い出したのか、寂しげな目で箏を見つめる太夫の様子に、燕青は自責の念にかられた。
「太夫、余計なことを思い出させてしまい申し訳ありません」
頭を下げると、太夫は慌てて、
「いえ、かえってお気を使わせてしまい、こちらこそ恐縮です。でも、あの箏も弾き手がいなくなってしまって、可哀想なことをしました」
と目を伏せた。
それを聞いた燕青は意を決したように背筋を伸ばし、
「なんであれ楽器は弾いてやらないとすぐに朽ちてしまうといいます。ご迷惑でなければ、わたしにあの箏を弾かせていただけませんか?」
と問うた。
それを聞いた太夫、椅子から立ち上がり深々と頭を下げる。
「わたしも弾いてやろうと思いましたが、どうしても手に取ることができませんでした。あの娘の供養になればなによりです。むしろこちらからお願いします」
頷いた燕青、棚から箏を丁寧に卓の上に運び、弦の張りを確かめ、一礼してから弾き始めた。
すでに夜もとっぷりと更けろうそくの明かりに照らされた王扇太夫の部屋に、箏の音が静かに流れ始めた。廓では誰もが知る、後朝の別れの切なさ、辛さを謡った曲だった。 囁くが如く、哭くが如く、恨むがごとく、呟くがごとく、呼ぶがごとく、叫ぶがごとく。
押し手、後押し、押し離し、突き色。減り張り、緩急、そして余韻。
亡くなった李承にとどけとばかりの、燕青の渾身の演奏を聞き、四娘は鳥肌が立った。
太夫は暫く、目を瞑ったまま聞き入っていたが、やがてつい、と椅子から立ち上がり箏のあった棚の引き出しから、1本の笛をとりだした。
そして元の椅子に戻り、燕青の演奏に合わせて、自分も笛の音を乗せ始めたのである。
(最後に箏を弾いたのは二年前だったか、三年前だったか。確か九月九日重陽の節句、梁山泊に流星が落ちて、百八人の星主が全員揃ったときだった。「鉄笛仙」(馬麟)の兄貴が簫を、おれが箏を弾いて、珍しく大酔した宋江さまが即興で謡われたんだったっけ。その兄弟たちもいまや半分以上が鬼籍に入っちまった。盧俊義さまや宋江さまはいかがお過ごしだろうか)
奏でながら燕青は昔を思い出していた。自然と、別れの哀しさ辛さの気持ちが音色に乗る。感じ取った王扇太夫も、自分を慕ってくれた李承の生前を思い出し、覚えず涙がにじみでてくる。
二回、三回と曲が繰り返され、やがて消え入るように箏と笛の音が止んだ。
燕青の箏も太夫の笛も達人の域である。その二人が、対象は違えど別れの哀しみを思い切り音色に乗せたのだ。
聴いていた四娘はすでに滂沱の涙である。何が悲しいのかよくわからないけれど、とにかく愛惜の思いをはっきり感じ取っていた。
(ったく泣かせないでよね。色男で腕っ節がめっぽう強くてそのうえ箏までうまいなんて、反則もいいとこだわ)
聞き終えて四娘は涙を拭き、軽く燕青を睨みながら心の中で毒づいた。
「久しぶりに思い切り吹かせていただきました。李承もきっと満足してくれたことでしょう。小乙さま、ありがとうございます」
「いえいえ、とんだお耳汚しでお恥ずかしい。太夫の笛のおかげで気持ちよく弾かせていただきました」
棚に箏と笛を戻しながら、にっこりと笑い合う眉目秀麗の美男と傾城傾国の美女。
大人同士の視線が絡み合い、なんとも色っぽい風情であるが、それと見た四娘は心中穏やかではいられない。
(そりゃ確かに太夫は美人だし優しいしさ。出るとこは出て引っ込むとこは引っ込んでてすごく素敵よね。そもそも悋気をおこす筋合いはないけど……なによ、また鼻の下そーんなに伸ばして!)
すっかりおかんむりである。こめかみに青筋を立てながら
「はいはい、そろそろ夜も更けてきたことですし、太夫と乙兄ぃはお床入りということで」
遣り手婆よろしく太夫を寝台に押し込んでから、燕青の耳を引っ張って寝台から引き離し、そっと耳打ちした。
(良く聞いてよスケベ鏢師。あたしの考えが正しければ、別に太夫と、その……ことに及ばなくても大丈夫だからね。とにかく太夫をぐっすり眠らせて)
(どういうことだ?)
(まだ確信は持てないけど、太夫がぐっすり眠ったらきっと白い服の鬼が現れるはず。で、きっと青兄の方を向くはず。でも恐らく知ってる人の顔だと思うんだ。だから驚いて逃げたりしないでよ)
(誰だそれは?)
(確信はないっていったでしょ。とにかく出たらあとはわたしがなんとかするから。まずは太夫が深く眠れるように工夫してみて)
(わかった、やってみよう)
1
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
局中法度
夢酔藤山
歴史・時代
局中法度は絶対の掟。
士道に叛く行ないの者が負う責め。
鉄の掟も、バレなきゃいいだろうという甘い考えを持つ者には意味を為さない。
新選組は甘えを決して見逃さぬというのに……。
枢軸国
よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年
第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。
主人公はソフィア シュナイダー
彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。
生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う
偉大なる第三帝国に栄光あれ!
Sieg Heil(勝利万歳!)
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
おぼろ月
春想亭 桜木春緒
歴史・時代
「いずれ誰かに、身体をそうされるなら、初めては、貴方が良い。…教えて。男の人のすることを」貧しい武家に生まれた月子は、志を持って働く父と、病の母と弟妹の暮らしのために、身体を売る決意をした。
日照雨の主人公 逸の姉 月子の物語。
(ムーンライトノベルズ投稿版 https://novel18.syosetu.com/n3625s/)
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる