8 / 75
第二章
二仙山紫虚観(三)
しおりを挟む
一清に連れられて祝四娘が入ってきた。
(何を叱られるのか)という顔つきである。
「あのお、師父、あたしまたなんかやらかしちゃいましたか?」
「いやいや、叱ろうと言うのではない。おぬし今でも旅に出たいと思ってるかの?」
「えっ?だって師父、旅に出るには『誰の助けも借りずに一人で祓いを完了する』のが条件だったけど、あたし燕青さんの助けを借りちゃいましたよ?」
「うむ。確かにあの悪党どもには危ない目にあったが、祓いそのものは一人で完遂したではないか」
「え、じゃぁ!」
「さすがに一人旅は無理じゃが、この燕青どのが鏢師《ひょうし》として同行してくれることになった。行き先は青州の観山寺。どうじゃ、行ってみるかの?」
聞いた四娘、満面の笑顔で飛び上がり、
「きゃー!ありがとう燕青さーん!うれしーい!やったーやったーやったーわー」
部屋中を狂喜乱舞し跳ね回り、挙げ句の果ては燕青の首に抱きついたものである。
「これやめんか!はしたない!」
一清が叱りつける。興奮冷めやらぬ四娘、やっと腕をほどき燕青から離れて、改めて袖をそろえ、神妙な顔を作ってお辞儀する。
「燕青さま、わたしの願いを聞き入れていただき、ありがとうございます。ふつつかものですが末永くどうぞよろしく」
「おいおい、それじゃ嫁入りの言葉だぞ」
と苦笑する一清。笑顔でそれを見ていた羅真人が言う。
「小融よ、もちろん明日出発する、というわけにはいかぬ。支度やら挨拶やらいろいろ済ませてからになるから、まぁ立つのは三日後かの。まだ燕青どのには話があるから、お前はいちど女院に戻りなさい。」
「はーい!」
明るい声で返事をし、浮き浮きした足取りで部屋を出ていった。
「さて、そろそろ夕食にしようか、ところで最後にひとつだけ聞きたいのじゃが」
「なんでしょう?」
「どうじゃろう一清よ、燕青どのはこの男っぷりじゃ。さぞやモテたじゃろうな」
「はい、そりゃあもう。開封の遊郭なんぞ歩こうものなら、煙管の雨が降るようで」
「い、いえ、そんなことは全然」
「ふむ。だが、それが良いのじゃ」
「と、いいますと?」
羅真人はよりいっそうニコニコしながら
「妙齢の女性にもてるということは、逆に考えれば、のぉ?」
「は、はい?」
瞬間、羅真人の「気」が急激に膨れ上がり、細い目をくわっと見開いて一喝。
「大人にもてるならば!小融《あいつ》のような!子供に!手を出すことはないじゃろうからな!」
握った払子(繊維を束ねて柄をつけた道具)が、バチバチ音を立て、青白い雷光を放っている。
「ないないないありません!」
燕青慌てて両手を振って否定する。それを見て、真人は目を細め、払子の雷光も消えた。
「よろしい、じゃがもしそんなことになれば……分かるな?ん?櫓櫂の及ぶ限り追うぞ?ん?」
えびす顔の威嚇ほど不気味なものはない。もちろん燕青にはそんなつもりは全くないのだが、すっかり肝を冷やしたものである。
(親馬鹿ってやつかね。まあ、それほど小融が心配で仕方ないんだと思えば、嫌な感じはしないが)と苦笑する。
しばらく談笑してから羅真人の部屋から出てみると、すっかり夕暮れ時であった。一清道人に伴われ食事に向かう燕青であるが、また、どこからか言い争うような声が聞こえてきた。一清は気づいていないようだが、どうも女性同士の声のようだ。(小融?と誰かか)
「兄貴、あれは?」
「む、誰だろう。女院の方だな」
二仙山の道観は「紫虚観」とよばれ、中央に「元始天尊」、左右に「太上老君」「太上道君」の「三清」と、周囲にその他多くの道教の神々を祭った、荘厳な本殿がある。その「三清殿」を挟んで東側に男院、西側に女院の建物が向かい合って建っている。
二人が女院に続く階段を上っていくと、建物の陰で向かい合う大小の影が見えた。
「チビ小融!あんたばっかり連れてってもらって!あたいだって祓いの力を試してみたいのに!ズルいズルいズルい!」
「チビっていうなこのデカ玉林!同い年なのにデカいからって威張るんじゃないわよ!あんたが修行さぼってばっかりいるから悪いんじゃないの」
「うーっ!」
「やんのかこのぉ!」
取っ組み合いが始まった。一清道人は、やれやれといった体で近づき、二人の襟首をつまみ上げ
「いい加減にせんかこの馬鹿者どもが!顔を合わせればケンカばかりしよって!」
「だって師兄、玉林がいちゃもんつけてくるんですよ!」
「何よ、あんたが戻ってくるなり、あたし旅に出られるんだとか調子に乗ってるからじゃないのよ!」
「何よ!」
「何さ!」
「フンだ!」
吊されたまま膨れてそっぽをむく少女道士二人。
デカ玉林と言われた少女も、せいぜい四娘より四寸ばかり大きいくらいの、まだ子供である。痩せっぽちの四娘よりは肉付きが良く、丸顔で少し垂れ目で愛嬌がある。
「いや燕青よ、お恥ずかしいところをみせてしまったな。この娘、秦玉林といって、小融と同い|《どし》の道士見習いなのだが、いつもケンカばかりして困っているのだ。これ玉林、お客様にご挨拶せんか」
降ろされて玉林、襟を整え袖をそろえて
「秦玉林と申します。大変失礼いたしました」
殊勝に挨拶をし、顔を上げて燕青を見て、なにを感じたものかぽっと顔を赤らめる。ここまでは良かった。
その玉林を見て四娘、
「あたしこの燕青さんと一緒に旅に出るんだよ、良~いでしょぉ~」
と、余計な煽りを入れたものだから、玉林また頭に血が上る。
「なんであんたばっかりいつもいつもいい目をみるのよぉ!チビガリのくせに!」
四娘にとびかかると、
「なんだとこのデカデブがぁ~!」
四娘も応戦する。もう見ていられない。慌てて一清が間に割って入り、
「翡円!翠円!おらんのか、こいつらを何とかせい!」
と、引っ掻き合う二人の少女の間で大声をはりあげた。
すると、一清の声が届いたとみえ、女院の入り口からぱたぱたと二つの影が走り寄ってきた。少女二人の幼いケンカを、笑いを堪えながら見ていた燕青であったが、夕日を背景に走り寄る二人を見て「ほぉ!」と小さく声が漏れた。
翡円、翠円と呼ばれた二人の女性は、年の頃は燕青と同じか少し若いくらい、瓜実顔で、物憂い雰囲気の、切れ長の目をした、そして全く同じ顔をした美人である。ゆったりとした道服の上からも、肉感的な肢体が見て取れる。「鄙にも希」な、まさに「翡翠」のごとき魅惑的な双子姉妹だった。
「申し訳ございません一清師兄、あとできつく叱っておきますので」
と片方が頭を下げ、もう一方は二人の少女道士を一清からひきとり、
「二人とも夕飯は抜きです!寝るまでに『易経《えききょう》』の音読二十回よ!」
ぴしゃりと言いつける。言われた二人の少女は同時に「はーぃ」と尻上がりの返事をし、がっくりと肩を落とし、すごすごと女院の入口に消えた。
姉弟子二人はそれを見送ってから、燕青の方に向き直った。
「燕青よ、この二人は女院の院長だ。右が翡円、左が翠円と申す。」
二人の見分けはまったくつかないが、よく観ると翡円は右の目尻に、翠円は左の口元に、それぞれ黒子《ほくろ》がある。
「翡円よ、翠円よ、こちらは羅真人様のお客で、梁山泊でわしの仲間だった男だ。名を燕青という。」
燕青は言葉を引き取って二人に拱手し、
「燕青と申します。このたび縁あってこちらでご厄介になります。以後お見知りおきを」
にこりと笑いかける。翡円、翠円二人は目をそらせ頬をぽっと朱に染めた。
「林翡円でございます。妹弟子たちが失礼をいたしまして申し訳ございません」
「林翠円でございます。たいしたおもてなしはできませんが、どうかお寛ぎいただきたいと存じます」
二人袖を揃えて頭を下げる。下げた頭を上げると燕青の笑い顔。
「お美しいご姉妹のお言葉、身に余る光栄でございます」
と言われ、さらに赤面する妙齢な女道士二人。
様子を見ていた一清が心中、
(こりゃいかん、ほっといたら女院の五人みんな色気づいてしまう!)
慌てて
「ささ燕青よ、取りあえず食事にしよう、こちらだ。翡円、翠円、あとは頼んだぞ」
燕青を食堂へと急ぎ足で案内する。その後ろ姿を名残惜しげに見送る双子の美女。
(何を叱られるのか)という顔つきである。
「あのお、師父、あたしまたなんかやらかしちゃいましたか?」
「いやいや、叱ろうと言うのではない。おぬし今でも旅に出たいと思ってるかの?」
「えっ?だって師父、旅に出るには『誰の助けも借りずに一人で祓いを完了する』のが条件だったけど、あたし燕青さんの助けを借りちゃいましたよ?」
「うむ。確かにあの悪党どもには危ない目にあったが、祓いそのものは一人で完遂したではないか」
「え、じゃぁ!」
「さすがに一人旅は無理じゃが、この燕青どのが鏢師《ひょうし》として同行してくれることになった。行き先は青州の観山寺。どうじゃ、行ってみるかの?」
聞いた四娘、満面の笑顔で飛び上がり、
「きゃー!ありがとう燕青さーん!うれしーい!やったーやったーやったーわー」
部屋中を狂喜乱舞し跳ね回り、挙げ句の果ては燕青の首に抱きついたものである。
「これやめんか!はしたない!」
一清が叱りつける。興奮冷めやらぬ四娘、やっと腕をほどき燕青から離れて、改めて袖をそろえ、神妙な顔を作ってお辞儀する。
「燕青さま、わたしの願いを聞き入れていただき、ありがとうございます。ふつつかものですが末永くどうぞよろしく」
「おいおい、それじゃ嫁入りの言葉だぞ」
と苦笑する一清。笑顔でそれを見ていた羅真人が言う。
「小融よ、もちろん明日出発する、というわけにはいかぬ。支度やら挨拶やらいろいろ済ませてからになるから、まぁ立つのは三日後かの。まだ燕青どのには話があるから、お前はいちど女院に戻りなさい。」
「はーい!」
明るい声で返事をし、浮き浮きした足取りで部屋を出ていった。
「さて、そろそろ夕食にしようか、ところで最後にひとつだけ聞きたいのじゃが」
「なんでしょう?」
「どうじゃろう一清よ、燕青どのはこの男っぷりじゃ。さぞやモテたじゃろうな」
「はい、そりゃあもう。開封の遊郭なんぞ歩こうものなら、煙管の雨が降るようで」
「い、いえ、そんなことは全然」
「ふむ。だが、それが良いのじゃ」
「と、いいますと?」
羅真人はよりいっそうニコニコしながら
「妙齢の女性にもてるということは、逆に考えれば、のぉ?」
「は、はい?」
瞬間、羅真人の「気」が急激に膨れ上がり、細い目をくわっと見開いて一喝。
「大人にもてるならば!小融《あいつ》のような!子供に!手を出すことはないじゃろうからな!」
握った払子(繊維を束ねて柄をつけた道具)が、バチバチ音を立て、青白い雷光を放っている。
「ないないないありません!」
燕青慌てて両手を振って否定する。それを見て、真人は目を細め、払子の雷光も消えた。
「よろしい、じゃがもしそんなことになれば……分かるな?ん?櫓櫂の及ぶ限り追うぞ?ん?」
えびす顔の威嚇ほど不気味なものはない。もちろん燕青にはそんなつもりは全くないのだが、すっかり肝を冷やしたものである。
(親馬鹿ってやつかね。まあ、それほど小融が心配で仕方ないんだと思えば、嫌な感じはしないが)と苦笑する。
しばらく談笑してから羅真人の部屋から出てみると、すっかり夕暮れ時であった。一清道人に伴われ食事に向かう燕青であるが、また、どこからか言い争うような声が聞こえてきた。一清は気づいていないようだが、どうも女性同士の声のようだ。(小融?と誰かか)
「兄貴、あれは?」
「む、誰だろう。女院の方だな」
二仙山の道観は「紫虚観」とよばれ、中央に「元始天尊」、左右に「太上老君」「太上道君」の「三清」と、周囲にその他多くの道教の神々を祭った、荘厳な本殿がある。その「三清殿」を挟んで東側に男院、西側に女院の建物が向かい合って建っている。
二人が女院に続く階段を上っていくと、建物の陰で向かい合う大小の影が見えた。
「チビ小融!あんたばっかり連れてってもらって!あたいだって祓いの力を試してみたいのに!ズルいズルいズルい!」
「チビっていうなこのデカ玉林!同い年なのにデカいからって威張るんじゃないわよ!あんたが修行さぼってばっかりいるから悪いんじゃないの」
「うーっ!」
「やんのかこのぉ!」
取っ組み合いが始まった。一清道人は、やれやれといった体で近づき、二人の襟首をつまみ上げ
「いい加減にせんかこの馬鹿者どもが!顔を合わせればケンカばかりしよって!」
「だって師兄、玉林がいちゃもんつけてくるんですよ!」
「何よ、あんたが戻ってくるなり、あたし旅に出られるんだとか調子に乗ってるからじゃないのよ!」
「何よ!」
「何さ!」
「フンだ!」
吊されたまま膨れてそっぽをむく少女道士二人。
デカ玉林と言われた少女も、せいぜい四娘より四寸ばかり大きいくらいの、まだ子供である。痩せっぽちの四娘よりは肉付きが良く、丸顔で少し垂れ目で愛嬌がある。
「いや燕青よ、お恥ずかしいところをみせてしまったな。この娘、秦玉林といって、小融と同い|《どし》の道士見習いなのだが、いつもケンカばかりして困っているのだ。これ玉林、お客様にご挨拶せんか」
降ろされて玉林、襟を整え袖をそろえて
「秦玉林と申します。大変失礼いたしました」
殊勝に挨拶をし、顔を上げて燕青を見て、なにを感じたものかぽっと顔を赤らめる。ここまでは良かった。
その玉林を見て四娘、
「あたしこの燕青さんと一緒に旅に出るんだよ、良~いでしょぉ~」
と、余計な煽りを入れたものだから、玉林また頭に血が上る。
「なんであんたばっかりいつもいつもいい目をみるのよぉ!チビガリのくせに!」
四娘にとびかかると、
「なんだとこのデカデブがぁ~!」
四娘も応戦する。もう見ていられない。慌てて一清が間に割って入り、
「翡円!翠円!おらんのか、こいつらを何とかせい!」
と、引っ掻き合う二人の少女の間で大声をはりあげた。
すると、一清の声が届いたとみえ、女院の入り口からぱたぱたと二つの影が走り寄ってきた。少女二人の幼いケンカを、笑いを堪えながら見ていた燕青であったが、夕日を背景に走り寄る二人を見て「ほぉ!」と小さく声が漏れた。
翡円、翠円と呼ばれた二人の女性は、年の頃は燕青と同じか少し若いくらい、瓜実顔で、物憂い雰囲気の、切れ長の目をした、そして全く同じ顔をした美人である。ゆったりとした道服の上からも、肉感的な肢体が見て取れる。「鄙にも希」な、まさに「翡翠」のごとき魅惑的な双子姉妹だった。
「申し訳ございません一清師兄、あとできつく叱っておきますので」
と片方が頭を下げ、もう一方は二人の少女道士を一清からひきとり、
「二人とも夕飯は抜きです!寝るまでに『易経《えききょう》』の音読二十回よ!」
ぴしゃりと言いつける。言われた二人の少女は同時に「はーぃ」と尻上がりの返事をし、がっくりと肩を落とし、すごすごと女院の入口に消えた。
姉弟子二人はそれを見送ってから、燕青の方に向き直った。
「燕青よ、この二人は女院の院長だ。右が翡円、左が翠円と申す。」
二人の見分けはまったくつかないが、よく観ると翡円は右の目尻に、翠円は左の口元に、それぞれ黒子《ほくろ》がある。
「翡円よ、翠円よ、こちらは羅真人様のお客で、梁山泊でわしの仲間だった男だ。名を燕青という。」
燕青は言葉を引き取って二人に拱手し、
「燕青と申します。このたび縁あってこちらでご厄介になります。以後お見知りおきを」
にこりと笑いかける。翡円、翠円二人は目をそらせ頬をぽっと朱に染めた。
「林翡円でございます。妹弟子たちが失礼をいたしまして申し訳ございません」
「林翠円でございます。たいしたおもてなしはできませんが、どうかお寛ぎいただきたいと存じます」
二人袖を揃えて頭を下げる。下げた頭を上げると燕青の笑い顔。
「お美しいご姉妹のお言葉、身に余る光栄でございます」
と言われ、さらに赤面する妙齢な女道士二人。
様子を見ていた一清が心中、
(こりゃいかん、ほっといたら女院の五人みんな色気づいてしまう!)
慌てて
「ささ燕青よ、取りあえず食事にしよう、こちらだ。翡円、翠円、あとは頼んだぞ」
燕青を食堂へと急ぎ足で案内する。その後ろ姿を名残惜しげに見送る双子の美女。
1
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
局中法度
夢酔藤山
歴史・時代
局中法度は絶対の掟。
士道に叛く行ないの者が負う責め。
鉄の掟も、バレなきゃいいだろうという甘い考えを持つ者には意味を為さない。
新選組は甘えを決して見逃さぬというのに……。
枢軸国
よもぎもちぱん
歴史・時代
時は1919年
第一次世界大戦の敗戦によりドイツ帝国は滅亡した。皇帝陛下 ヴィルヘルム二世の退位により、ドイツは共和制へと移行する。ヴェルサイユ条約により1320億金マルク 日本円で200兆円もの賠償金を課される。これに激怒したのは偉大なる我らが総統閣下"アドルフ ヒトラー"である。結果的に敗戦こそしたものの彼の及ぼした影響は非常に大きかった。
主人公はソフィア シュナイダー
彼女もまた、ドイツに転生してきた人物である。前世である2010年頃の記憶を全て保持しており、映像を写真として記憶することが出来る。
生き残る為に、彼女は持てる知識を総動員して戦う
偉大なる第三帝国に栄光あれ!
Sieg Heil(勝利万歳!)
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
おぼろ月
春想亭 桜木春緒
歴史・時代
「いずれ誰かに、身体をそうされるなら、初めては、貴方が良い。…教えて。男の人のすることを」貧しい武家に生まれた月子は、志を持って働く父と、病の母と弟妹の暮らしのために、身体を売る決意をした。
日照雨の主人公 逸の姉 月子の物語。
(ムーンライトノベルズ投稿版 https://novel18.syosetu.com/n3625s/)
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる