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第三章 魔獣の住まう山脈
①悪夢
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夢を見ていた。
夢の中、俺は少年の姿だった。
故郷の町、姉の結婚式の日がせまっていた。
その直前まで、姉と喧嘩していたのを妙にはっきりと覚えている。
よその人間に姉を取られるようで、スネていたんだろう。
このままでは姉と口を聞かないまま、よその家に行ってしまう。
おさな心にそう気づいた俺は、町の近くの山まで、姉の好きだった野イチゴの実を取りに一人で出かけていた。
仲直りのしるし、もっとカッコつけて言えば、結婚式の贈り物のつもりでもいた。
けど、実を革袋いっぱいに詰めて町に戻った俺は、異変に気づいた。
町の方角が赤く燃えていた。
そして、風に乗って甲高い悲鳴が、いくつも、いくつも聞こえてくる。
無我夢中で駆けた。
夢の中だけに、いつの間にか俺は燃え盛る町の中にいた。
「父さん、母さん、姉さん!」
朝出かけるときはいつもと変わらなかった町並みが、わずかのあいだに一変していた。
ほうぼうに火の手が上がり、道にはがれきが散乱し、家屋は見る影もなく崩れている。
そして、絶え間なく上がる悲鳴と、無造作に転がる誰かの遺体。血と贓物、ちぎれた四肢が散乱する。
それをあざわらうような、妖魔の上げるけたたましい鳴き声。
俺は、自分の家があったはずの場所にたどり着いた。
だが、そこにはがれきの山があるばかりで、父も母も見当たらなかった。
ただ、がれきの下敷きになり、額から真っ赤な血を流した姉の姿だけがあった。
「姉さん……姉さん!」
俺は必死でがれきをどけようとしたが、幼い子どもに持ち上がるものではなかった。
「マハト……逃げて」
それが最後に聞いた姉の声だった。
直後、姉のいた場所は魔族の放った魔術によって、爆発した。
「姉さん! 姉さぁぁぁん!! うわああぁぁぁ」
絶叫する間に、俺の姿は幼子から変容していた。
勇者隊の隊長である、戦士の姿に。
気づくと俺は腰の剣を抜き、町を襲う魔族に斬りかかっていた。
「行け、魔族たちを一人残らず殲滅しろ!」
俺は勇者隊のみなを指揮し、戦火の燃える町を駆ける。
妖魔や魔族を見つけては、手当たり次第斬り伏せた。
怒りとともに、全能感が全身に満ちていた。
だが――、不意に肩に激痛を感じ、俺は振り向いた。
さっきまで俺とともに戦っていたはずの勇者隊のみなが、魔族と肩を並べ俺を取り囲んでいた。
俺の肩には矢が刺さっている。
「みんな、どうして……」
「だからおまえは甘いんだよ、マハト」
副官ヴェルクが唇を歪ませてあざ笑う。魔族たちも、彼そっくりの嘲笑を浮かべていた。
一転、絶望感が俺を襲う。
魔族に殺された町の者たちも、戦死した勇者隊の一員も、みなが俺を責め立てた。
そして、抵抗できない俺の身体を魔族たちが切り刻む。
「やめろ、やめてくれ!」
痛みにどれだけ懇願しても、彼らは手を止めなかった。
全身が灼熱の炎に焼かれたように熱い。
そして、俺に引導を渡すように、深紅の鎧と兜をまとった魔族が、俺にゆっくりと近づいてくる。
「暁の魔将……!」
鎧の魔族は、大剣を俺に突きつける。
そして、兜をゆっくりと脱いだ。
その下の顔は――、
***
目を見開く。
つかのま、ここがどこで、今がいつか分からなかった。
「目覚めたか、マハト?」
誰かの呼びかける声に視線を向け、
「……魔族!」
その姿に身体がこわばった。
反射的に、手が腰の鞘をさぐる。
だが、眠りにつく前に長剣は腰から外し、脇に置いていた。
それに気づき……だんだんと、俺の意識は現実へと引き戻される。
ようやく、頭が現状を認識しはじめた。
たき火を挟んで、向こう側の倒木に腰かけるイブナの姿。
辺りはまだ薄暗く、夜は明けていない。
俺たちは魔獣グリフォンの住まうバルモア山脈のふもと、小さな林の中で野宿をしていた。
イブナが火の番の交代を申し入れたのを受け、俺は仮眠の態勢に入っていた。そして、いつの間にか、完全に寝落ちしていたようだ。
「すまん、寝ぼけていた」
俺はきまり悪げに、言いつくろう。
「かまわん。おまえのうなされる声を聞けば、どんな夢を見ていたのか、察しがつく」
イブナはそう言って小さく笑った。
たき火の陰影のせいか、その微笑はさみしげなものに見えた。
夢うつつとはいえ、仲間と言ったはずの相手に敵意を向けた……。
ひどい自己嫌悪の念が湧きあがってくる。
「すまなかった」
もう一度、あらためて頭を下げる。
「言ったはずだ。妹が助かったならこの首を差し出してもかまわない、と」
「そんなものは望まない、とも言ったはずだ」
そう答えたものの、動悸はまだ収まっていなかった。
夢の中の光景。そのほとんどは、現実の記憶のままだった。
久しく忘れていたはずの、故郷の記憶が胸によぎる。
イブナの顔を直視できなかった。
「悪夢ならわたしもよく見る」
独りごとのように、イブナがぽつりと言う。
「妹のために立った戦線とはいえ、ともに戦ったものたちに思い入れがないわけではない。わたしの采配の誤りで死なせた部下たちが、いまだにわたしを責める。毎夜のようにな」
「よく分かる」
たき火のはぜる音が、夜闇に響いた。
イブナは上を見上げた。
つられて俺も空に目を向ける。
星の多い夜だった。
死者の魂のようにも見えた。
「マハト」
「なんだ?」
「我ら魔族を恨む思いに、無理に封をする必要はない」
「そんなこと……」
「憎しみの念は理屈では消えない。わたしも同じだ。この大陸に侵略したのは我らのほう。そんなことは百も承知だが、おまえたちヒト族に恨みを抱く、胸の内の昏い想いはどうしようもない」
俺は動悸の続く、自身の胸に手を当てた。
イブナの言う通りなんだろう、と思う。
けれど、俺が殺されかけたのは、かつての仲間たちによってだった。
イブナの妹を犠牲にしようとしたのも、同族たちだ。
種族の違いだけが、すべてではない。
なら、どう考えればいい?
その一つの道筋は、この魔族の姉妹の命を救った先に、見つかるような気がした。
「なあ、イブナ。妹の話を聞かせてくれないか」
「なぜ?」
「なんとなくだ。これから救おうとする命のことを考えたいのかもしれない」
わずかに間があった。
「いいだろう。それがおまえの気のまぎれになるのなら……」
再び口を開いたイブナの声は、落ち着いたものだった。
「あれは、姉のわたしから見ても変わったやつだ。ずっと床にふせっていたせいかもしれない。いまでもよく覚えているのは――」
ぽつり、ぽつりとイブナの口から語られる彼女の妹――シャンナの話に耳をかたむける。
イブナ自身、誰かに語って聞かせたかったのかもしれない。
ひとたび思い出を語ると、彼女の言葉は次から次へとあふれだした。
そうするうちに、夜の闇が、うっすらとしらみはじめた。
夢の中、俺は少年の姿だった。
故郷の町、姉の結婚式の日がせまっていた。
その直前まで、姉と喧嘩していたのを妙にはっきりと覚えている。
よその人間に姉を取られるようで、スネていたんだろう。
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けど、実を革袋いっぱいに詰めて町に戻った俺は、異変に気づいた。
町の方角が赤く燃えていた。
そして、風に乗って甲高い悲鳴が、いくつも、いくつも聞こえてくる。
無我夢中で駆けた。
夢の中だけに、いつの間にか俺は燃え盛る町の中にいた。
「父さん、母さん、姉さん!」
朝出かけるときはいつもと変わらなかった町並みが、わずかのあいだに一変していた。
ほうぼうに火の手が上がり、道にはがれきが散乱し、家屋は見る影もなく崩れている。
そして、絶え間なく上がる悲鳴と、無造作に転がる誰かの遺体。血と贓物、ちぎれた四肢が散乱する。
それをあざわらうような、妖魔の上げるけたたましい鳴き声。
俺は、自分の家があったはずの場所にたどり着いた。
だが、そこにはがれきの山があるばかりで、父も母も見当たらなかった。
ただ、がれきの下敷きになり、額から真っ赤な血を流した姉の姿だけがあった。
「姉さん……姉さん!」
俺は必死でがれきをどけようとしたが、幼い子どもに持ち上がるものではなかった。
「マハト……逃げて」
それが最後に聞いた姉の声だった。
直後、姉のいた場所は魔族の放った魔術によって、爆発した。
「姉さん! 姉さぁぁぁん!! うわああぁぁぁ」
絶叫する間に、俺の姿は幼子から変容していた。
勇者隊の隊長である、戦士の姿に。
気づくと俺は腰の剣を抜き、町を襲う魔族に斬りかかっていた。
「行け、魔族たちを一人残らず殲滅しろ!」
俺は勇者隊のみなを指揮し、戦火の燃える町を駆ける。
妖魔や魔族を見つけては、手当たり次第斬り伏せた。
怒りとともに、全能感が全身に満ちていた。
だが――、不意に肩に激痛を感じ、俺は振り向いた。
さっきまで俺とともに戦っていたはずの勇者隊のみなが、魔族と肩を並べ俺を取り囲んでいた。
俺の肩には矢が刺さっている。
「みんな、どうして……」
「だからおまえは甘いんだよ、マハト」
副官ヴェルクが唇を歪ませてあざ笑う。魔族たちも、彼そっくりの嘲笑を浮かべていた。
一転、絶望感が俺を襲う。
魔族に殺された町の者たちも、戦死した勇者隊の一員も、みなが俺を責め立てた。
そして、抵抗できない俺の身体を魔族たちが切り刻む。
「やめろ、やめてくれ!」
痛みにどれだけ懇願しても、彼らは手を止めなかった。
全身が灼熱の炎に焼かれたように熱い。
そして、俺に引導を渡すように、深紅の鎧と兜をまとった魔族が、俺にゆっくりと近づいてくる。
「暁の魔将……!」
鎧の魔族は、大剣を俺に突きつける。
そして、兜をゆっくりと脱いだ。
その下の顔は――、
***
目を見開く。
つかのま、ここがどこで、今がいつか分からなかった。
「目覚めたか、マハト?」
誰かの呼びかける声に視線を向け、
「……魔族!」
その姿に身体がこわばった。
反射的に、手が腰の鞘をさぐる。
だが、眠りにつく前に長剣は腰から外し、脇に置いていた。
それに気づき……だんだんと、俺の意識は現実へと引き戻される。
ようやく、頭が現状を認識しはじめた。
たき火を挟んで、向こう側の倒木に腰かけるイブナの姿。
辺りはまだ薄暗く、夜は明けていない。
俺たちは魔獣グリフォンの住まうバルモア山脈のふもと、小さな林の中で野宿をしていた。
イブナが火の番の交代を申し入れたのを受け、俺は仮眠の態勢に入っていた。そして、いつの間にか、完全に寝落ちしていたようだ。
「すまん、寝ぼけていた」
俺はきまり悪げに、言いつくろう。
「かまわん。おまえのうなされる声を聞けば、どんな夢を見ていたのか、察しがつく」
イブナはそう言って小さく笑った。
たき火の陰影のせいか、その微笑はさみしげなものに見えた。
夢うつつとはいえ、仲間と言ったはずの相手に敵意を向けた……。
ひどい自己嫌悪の念が湧きあがってくる。
「すまなかった」
もう一度、あらためて頭を下げる。
「言ったはずだ。妹が助かったならこの首を差し出してもかまわない、と」
「そんなものは望まない、とも言ったはずだ」
そう答えたものの、動悸はまだ収まっていなかった。
夢の中の光景。そのほとんどは、現実の記憶のままだった。
久しく忘れていたはずの、故郷の記憶が胸によぎる。
イブナの顔を直視できなかった。
「悪夢ならわたしもよく見る」
独りごとのように、イブナがぽつりと言う。
「妹のために立った戦線とはいえ、ともに戦ったものたちに思い入れがないわけではない。わたしの采配の誤りで死なせた部下たちが、いまだにわたしを責める。毎夜のようにな」
「よく分かる」
たき火のはぜる音が、夜闇に響いた。
イブナは上を見上げた。
つられて俺も空に目を向ける。
星の多い夜だった。
死者の魂のようにも見えた。
「マハト」
「なんだ?」
「我ら魔族を恨む思いに、無理に封をする必要はない」
「そんなこと……」
「憎しみの念は理屈では消えない。わたしも同じだ。この大陸に侵略したのは我らのほう。そんなことは百も承知だが、おまえたちヒト族に恨みを抱く、胸の内の昏い想いはどうしようもない」
俺は動悸の続く、自身の胸に手を当てた。
イブナの言う通りなんだろう、と思う。
けれど、俺が殺されかけたのは、かつての仲間たちによってだった。
イブナの妹を犠牲にしようとしたのも、同族たちだ。
種族の違いだけが、すべてではない。
なら、どう考えればいい?
その一つの道筋は、この魔族の姉妹の命を救った先に、見つかるような気がした。
「なあ、イブナ。妹の話を聞かせてくれないか」
「なぜ?」
「なんとなくだ。これから救おうとする命のことを考えたいのかもしれない」
わずかに間があった。
「いいだろう。それがおまえの気のまぎれになるのなら……」
再び口を開いたイブナの声は、落ち着いたものだった。
「あれは、姉のわたしから見ても変わったやつだ。ずっと床にふせっていたせいかもしれない。いまでもよく覚えているのは――」
ぽつり、ぽつりとイブナの口から語られる彼女の妹――シャンナの話に耳をかたむける。
イブナ自身、誰かに語って聞かせたかったのかもしれない。
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