2 / 39
第一章 誰がための戦い
②戦火
しおりを挟む
雨にぬかるんだ土を蹴りあげ、崖を駆けおりる。
ほとんど転がり落ちているのと変わりなかった。
けれど、勢いを止めるわけにはいかない。
妖魔たちに気づかれる前に街へ着かなければ、奇襲の意味を為さない。
険しい地形ではあったが、鎧を着てこれを駆け下りられないような者は勇者隊にはいない。
果たして――。
ウオオォォン。
市壁まで目と鼻と先というところで、甲高い遠吠えが聞こえた。
魔族たちよりなお鋭敏な嗅覚の持ち主である下級の妖魔――魔犬の上げた、警戒の吠え声だった。ついで――、
「敵襲ー!」
魔族の騎士が上げたとおぼしき、警告の声。
「ちっ、気づかれたか!?」
俺の横で、ヴェルクが忌々しげに吐き捨てた。
「勢いを止めるな! このまま突っ込むぞ」
俺は隊全員に向けて声を張り上げた。
まだ、奇襲が失敗したわけじゃない。
相手が態勢を整える前に、一気に戦いを仕掛ける!
「おおおぉぉ!!」
敵に気づかれた以上、もはや息を潜める意味はない。
己の心を――そして、隊員全員の闘志を奮い立たせるため、腹の底から雄たけびをあげた。
みなのあげる声が呼応し、怒涛(どとう)のように返ってくる。
戦いを前にして、抑えがたいほどに血が湧きたつ。
雨に濡れて冷えた全身が、燃え上がるような熱を帯びた。
「行くぞッ!」
湧きあがる熱気を堪えきれず、叫んだ。
一番槍は俺のものだった。
英雄と讃えられ、勇者隊の隊長に祭り上げられたいまでも、隊の後ろでふんぞり返って指揮を執るなんてやり方は性に合わない。
ひとたび戦場に出れば、俺は一介の戦士でしかなかった。
敵を求めて、市街を駆ける。
市壁の内へと足を踏みいれた俺に真っ先に立ち向かってきたのは、先ほど警鐘の吠え声をあげた魔犬だった。
犬、というよりもその体躯は狼に近い。
人の背丈を越す全身を覆うのは、夜闇のような漆黒の体毛。
この雷雨の中では、巨大な影がうごめいているように見えた。
そして、それが自然のことわりから外れた生物であることを示す、眼窩(がんか)に燃える昏(くら)く紅い瞳だけが、暗闇に浮かび上がるように光って見えた。
異形と呼ぶにふさわしい妖魔の姿。
だが、”魔”の名を冠していようと、しょせんは犬。
こんな雑魚相手に手間取ってやれるほど、俺たちには時間はなかった。
魔犬が鋭い牙を剥き出し飛びかかってきた。巨体に似合わない駿足だが、俺にはその動きが読めていた。逆に蹴りあげ、迎え撃つ。
ぎゃっ、と短い悲鳴を上げ、魔犬の重い体躯が宙を舞った。
カウンター気味に、蹴りがまともに腹に入った。
俺たちの戦い方は、上品な騎士たちの者とは程遠い。
魔の者を相手にするのに騎士道精神を守る理由も、どこにもない。
魔犬は尻もちを着くことだけはなんとか避けて、不格好ながら四肢を持って着地した。ぐるるると喉の奥で唸り声をあげる。
紅い瞳には、射殺さんばかりの敵意が燃えていたが、そんなものに委縮する俺じゃない。
さらに、顎先を俺に向け、口から灼熱の炎を吐きだした。
――だが、それも想定内。
俺は背のマントを持ち、己の身をくるむ。
魔力加工を施したマントは、魔犬の炎の吐息程度なら十分に防いでくれる。
肌をちろちろと熱が舐めるが、火傷を負うまでには至らない。
「はッ!」
俺は一息に間を詰め、ブレス攻撃の後で一瞬硬直した魔犬の懐にもぐる。
同時、腰の鞘から長剣を抜き放ち、すれ違いざまに斬りつけた。
俺が勇者と呼ばれるようになってから賜った、稀代の業物だ。
銘の名は"終焉をもたらす者"。
この剣とともに、魔族との戦いに終止符が打たれることを願い、造られた逸品だった。
剣閃が雨空に銀の軌跡を描き、断末魔の悲鳴を上げる間もなく、魔犬の首が落ちた。
宙を飛ぶ、首だけになった魔犬の紅い瞳が、恨めしげに俺を睨んでいた。
魔犬を屠り、息を着く間もなく――。
風がうなる轟音が、雷雨よりも強く俺の耳に届いた。
考えるよりも先に、俺は横っ飛びにその場を離れた。
一瞬前まで立っていた場所に火球が着弾し、爆ぜた。
「くっ……」
直撃こそ避けたものの、熱と爆風が俺の身体を襲う。
今度はマントで防ぐ間もなかった。
だが、こんなものは軽傷に過ぎない。
火球が飛び来たった方を振り向くと、二体の下級妖魔が俺を睨んでいた。
下級妖魔は、人間によく似た容姿を持つ魔族と違い、醜悪としか表現しえない姿をしている。
一体は、苔のような毒々しい緑の肌に、やせぎすの全身。
頭部は禿げ上がり、目は一つ目だった。
口は耳元まで裂け、コウモリのような羽根を背中から生やしている。
もう一体は、赤茶色の肌に、筋骨隆々の体躯。
二つの目は白濁して狂気を思わせるもので、鋭い牙が口に収まりきらずにナイフのように飛び出している。頭部から生えた二本の節くれだった角も、禍々しい印象に一役買っていた。
それぞれ、グレムリンとオーガと呼ばれる種族だ。
グレムリンは三叉の長槍のようなものを、オーガは棍棒のようなものを手にしている。
奴らの動作を見るに、火球を放ったのは、グレムリンのほうのようだ。
「狙いは良かったが、単調過ぎたな」
俺は妖魔に向け、不敵に笑ってみせる。
妖魔の思考なんて表情から読めるはずもないが、憎々しげな気配は伝わってくる。
妖魔二体。
俺にとっても油断できる相手ではないが、怯んでもいられない。
無傷で勝てるとは思えないが、負けるとも思わない。
どちらも相手取ったことのある妖魔だ。
一対一であれば、まず勝てる相手だった。
二体同時は厄介だが、妖魔の連携は人や魔族のものほど高度なものではない。
街のあちこちで、仲間たちの上げる雄たけびと剣戟の音が聞こえてくる。
俺と同じく、妖魔や魔族相手に戦闘を繰り広げているはずだ。
気配だけでも、それが激しい戦いであるのが伝わってくる。
俺も一刻も早く、目の前の敵を蹴散らして参戦すべきだった。
「さあ、かかってこい、妖魔ども。二体同時にな」
俺の言葉が通じたのかどうか。
二体の妖魔は同時に地を蹴り、それぞれの武器を振りかぶった。
降りしきる雨の中、俺と妖魔たちの構えた得物が交差する――。
ほとんど転がり落ちているのと変わりなかった。
けれど、勢いを止めるわけにはいかない。
妖魔たちに気づかれる前に街へ着かなければ、奇襲の意味を為さない。
険しい地形ではあったが、鎧を着てこれを駆け下りられないような者は勇者隊にはいない。
果たして――。
ウオオォォン。
市壁まで目と鼻と先というところで、甲高い遠吠えが聞こえた。
魔族たちよりなお鋭敏な嗅覚の持ち主である下級の妖魔――魔犬の上げた、警戒の吠え声だった。ついで――、
「敵襲ー!」
魔族の騎士が上げたとおぼしき、警告の声。
「ちっ、気づかれたか!?」
俺の横で、ヴェルクが忌々しげに吐き捨てた。
「勢いを止めるな! このまま突っ込むぞ」
俺は隊全員に向けて声を張り上げた。
まだ、奇襲が失敗したわけじゃない。
相手が態勢を整える前に、一気に戦いを仕掛ける!
「おおおぉぉ!!」
敵に気づかれた以上、もはや息を潜める意味はない。
己の心を――そして、隊員全員の闘志を奮い立たせるため、腹の底から雄たけびをあげた。
みなのあげる声が呼応し、怒涛(どとう)のように返ってくる。
戦いを前にして、抑えがたいほどに血が湧きたつ。
雨に濡れて冷えた全身が、燃え上がるような熱を帯びた。
「行くぞッ!」
湧きあがる熱気を堪えきれず、叫んだ。
一番槍は俺のものだった。
英雄と讃えられ、勇者隊の隊長に祭り上げられたいまでも、隊の後ろでふんぞり返って指揮を執るなんてやり方は性に合わない。
ひとたび戦場に出れば、俺は一介の戦士でしかなかった。
敵を求めて、市街を駆ける。
市壁の内へと足を踏みいれた俺に真っ先に立ち向かってきたのは、先ほど警鐘の吠え声をあげた魔犬だった。
犬、というよりもその体躯は狼に近い。
人の背丈を越す全身を覆うのは、夜闇のような漆黒の体毛。
この雷雨の中では、巨大な影がうごめいているように見えた。
そして、それが自然のことわりから外れた生物であることを示す、眼窩(がんか)に燃える昏(くら)く紅い瞳だけが、暗闇に浮かび上がるように光って見えた。
異形と呼ぶにふさわしい妖魔の姿。
だが、”魔”の名を冠していようと、しょせんは犬。
こんな雑魚相手に手間取ってやれるほど、俺たちには時間はなかった。
魔犬が鋭い牙を剥き出し飛びかかってきた。巨体に似合わない駿足だが、俺にはその動きが読めていた。逆に蹴りあげ、迎え撃つ。
ぎゃっ、と短い悲鳴を上げ、魔犬の重い体躯が宙を舞った。
カウンター気味に、蹴りがまともに腹に入った。
俺たちの戦い方は、上品な騎士たちの者とは程遠い。
魔の者を相手にするのに騎士道精神を守る理由も、どこにもない。
魔犬は尻もちを着くことだけはなんとか避けて、不格好ながら四肢を持って着地した。ぐるるると喉の奥で唸り声をあげる。
紅い瞳には、射殺さんばかりの敵意が燃えていたが、そんなものに委縮する俺じゃない。
さらに、顎先を俺に向け、口から灼熱の炎を吐きだした。
――だが、それも想定内。
俺は背のマントを持ち、己の身をくるむ。
魔力加工を施したマントは、魔犬の炎の吐息程度なら十分に防いでくれる。
肌をちろちろと熱が舐めるが、火傷を負うまでには至らない。
「はッ!」
俺は一息に間を詰め、ブレス攻撃の後で一瞬硬直した魔犬の懐にもぐる。
同時、腰の鞘から長剣を抜き放ち、すれ違いざまに斬りつけた。
俺が勇者と呼ばれるようになってから賜った、稀代の業物だ。
銘の名は"終焉をもたらす者"。
この剣とともに、魔族との戦いに終止符が打たれることを願い、造られた逸品だった。
剣閃が雨空に銀の軌跡を描き、断末魔の悲鳴を上げる間もなく、魔犬の首が落ちた。
宙を飛ぶ、首だけになった魔犬の紅い瞳が、恨めしげに俺を睨んでいた。
魔犬を屠り、息を着く間もなく――。
風がうなる轟音が、雷雨よりも強く俺の耳に届いた。
考えるよりも先に、俺は横っ飛びにその場を離れた。
一瞬前まで立っていた場所に火球が着弾し、爆ぜた。
「くっ……」
直撃こそ避けたものの、熱と爆風が俺の身体を襲う。
今度はマントで防ぐ間もなかった。
だが、こんなものは軽傷に過ぎない。
火球が飛び来たった方を振り向くと、二体の下級妖魔が俺を睨んでいた。
下級妖魔は、人間によく似た容姿を持つ魔族と違い、醜悪としか表現しえない姿をしている。
一体は、苔のような毒々しい緑の肌に、やせぎすの全身。
頭部は禿げ上がり、目は一つ目だった。
口は耳元まで裂け、コウモリのような羽根を背中から生やしている。
もう一体は、赤茶色の肌に、筋骨隆々の体躯。
二つの目は白濁して狂気を思わせるもので、鋭い牙が口に収まりきらずにナイフのように飛び出している。頭部から生えた二本の節くれだった角も、禍々しい印象に一役買っていた。
それぞれ、グレムリンとオーガと呼ばれる種族だ。
グレムリンは三叉の長槍のようなものを、オーガは棍棒のようなものを手にしている。
奴らの動作を見るに、火球を放ったのは、グレムリンのほうのようだ。
「狙いは良かったが、単調過ぎたな」
俺は妖魔に向け、不敵に笑ってみせる。
妖魔の思考なんて表情から読めるはずもないが、憎々しげな気配は伝わってくる。
妖魔二体。
俺にとっても油断できる相手ではないが、怯んでもいられない。
無傷で勝てるとは思えないが、負けるとも思わない。
どちらも相手取ったことのある妖魔だ。
一対一であれば、まず勝てる相手だった。
二体同時は厄介だが、妖魔の連携は人や魔族のものほど高度なものではない。
街のあちこちで、仲間たちの上げる雄たけびと剣戟の音が聞こえてくる。
俺と同じく、妖魔や魔族相手に戦闘を繰り広げているはずだ。
気配だけでも、それが激しい戦いであるのが伝わってくる。
俺も一刻も早く、目の前の敵を蹴散らして参戦すべきだった。
「さあ、かかってこい、妖魔ども。二体同時にな」
俺の言葉が通じたのかどうか。
二体の妖魔は同時に地を蹴り、それぞれの武器を振りかぶった。
降りしきる雨の中、俺と妖魔たちの構えた得物が交差する――。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる