Label-less 2

秋野小窓

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本編

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 ずっと触れてみたかった身体。いつか襲ってしまうのではと、自身を戒めながら傍にいた。

「ぁ……っ」

 こんな風に、彼の方から許してくれるとは思わなかった。
 下着の上から撫でて、形を確かめる。

「カタくなってますね」

 優しく握ると、可愛らしく啼いて反応を示す。じわりと布地が濡れていることに気づいて、声をかけてからパジャマのズボンと共に脱がせた。

「かがさん」
「はい?」

 脱がせた服をベッドの端に避けていると、優太君に腕を掴まれた。弱い力。されるがままに預けていると、手を局部に押し当てられる。
 
「待てなかった?」
「ココ、痛いの……」
「痛い?触って大丈夫ですか?」
「ん、たすけて」

 潤んだ瞳。吸い寄せられるようにキスをした。

「出したら楽になりますか?」
「ん」
「……止めてほしかったら言ってくださいね」

 腰を反らすようにして、触ってくれと言わんばかりに押し付けられる熱。沸騰する頭を鎮めながら、ゆっくりとしごきはじめた。

「はぁ……あ……」
「痛くないですか?」

 返事はないが、切なそうな吐息は嫌がっているようには見えなくて。
 不安定に揺れる上半身を、自分の胸にもたれかからせる。

「手……きもちぃ……」
「気持ちいい?よかったです」

 その言葉を証明するように、私の手に合わせて腰を前後させる。刺激が足りないのかもしれない。
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