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柳井さんが呆れたように口を開く。
「あのなあ、勘違いだって言っただろうが」
「え……?」
「あの人とは別れた。関係ないって言ったの聞いてなかったか?」
関係ないって、そういうこと!?
「柳井さん!それはさすがに言葉足らずだと思います!」
「お前がちゃんと聞かなかったんだろうが」
うっ……たしかに。ハッキリと確認するのを避けていたのは事実だ。
「柳井さん……あの、好きです」
「知ってる」
……やっぱり、バレてたんだよな。
でも、今度こそきちんと言葉にしないと。
「俺と付き合ってください」
「うん」
「それは、OKってことですか?」
「うるさいな、そうだよ」
柳井さんが心底鬱陶しそうに言う。もう、ウザがられてもいいです。あなたの隣にいられるならーー。
力が抜けて、柳井さんの隣にドサっと倒れ込む。
「よかったー………夢じゃないですよね?」
「さあな」
「もしこれが夢でも、起きたら絶対また告白しますから」
「分かったから、早く寝ろ」
向こう側に寝返りを打ちながら柳井さんが言う。冷たく聞こえる返事も、俺の寝不足を心配してのことだと知っている。小さな背中がどうしようもなく愛おしい。
「柳井さん、一回だけ……」
背中から腕を回し、毛布ごと抱きしめる。
「ぎゅってさせてください」
返事もなく黙ってしまったが、怒られないのを肯定と捉えて腕に力を込める。
柳井さんの体、少し強張っているようだ。緊張してるのかな。
素っ気ない態度だが、俺のことを多少なりとも意識してくれているんだと感じて嬉しくなる。
「好きです、柳井さん。好き……」
硬直していた柳井さんがもぞもぞと僅かに身じろぎする。
「……寝ないと明日置いていくぞ」
「嫌です!おやすみなさい!」
もう一度だけギュッと力を入れて抱きしめてから、自分のベッドに戻った。
「秋の星座の解説でいいか」
「いいんですか?お願いします!」
「聞き飽きたと思うけど」
「全然!嬉しいです」
今日はそのまま寝ろ、と言われるかと思っていた。久しぶりの、解説の穏やかな声。疲れと安心感とで、俺はすぐに意識を手放した。
「あのなあ、勘違いだって言っただろうが」
「え……?」
「あの人とは別れた。関係ないって言ったの聞いてなかったか?」
関係ないって、そういうこと!?
「柳井さん!それはさすがに言葉足らずだと思います!」
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うっ……たしかに。ハッキリと確認するのを避けていたのは事実だ。
「柳井さん……あの、好きです」
「知ってる」
……やっぱり、バレてたんだよな。
でも、今度こそきちんと言葉にしないと。
「俺と付き合ってください」
「うん」
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柳井さんが心底鬱陶しそうに言う。もう、ウザがられてもいいです。あなたの隣にいられるならーー。
力が抜けて、柳井さんの隣にドサっと倒れ込む。
「よかったー………夢じゃないですよね?」
「さあな」
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「分かったから、早く寝ろ」
向こう側に寝返りを打ちながら柳井さんが言う。冷たく聞こえる返事も、俺の寝不足を心配してのことだと知っている。小さな背中がどうしようもなく愛おしい。
「柳井さん、一回だけ……」
背中から腕を回し、毛布ごと抱きしめる。
「ぎゅってさせてください」
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素っ気ない態度だが、俺のことを多少なりとも意識してくれているんだと感じて嬉しくなる。
「好きです、柳井さん。好き……」
硬直していた柳井さんがもぞもぞと僅かに身じろぎする。
「……寝ないと明日置いていくぞ」
「嫌です!おやすみなさい!」
もう一度だけギュッと力を入れて抱きしめてから、自分のベッドに戻った。
「秋の星座の解説でいいか」
「いいんですか?お願いします!」
「聞き飽きたと思うけど」
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