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第3編皇帝陛下と宗教改革
第10章花遊び
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ある日、私が仕事をしていると楊ちゃんが話しかけてきた。
「陛下。庭で落とし穴を掘るわよ。李林甫とかを落として遊びましょうよ。」
私は言った。
「仕事が終わったらね。」
すると悠々が鳴き始めた。
「ミー。ミー。」
楊ちゃんが言った。
「(陛下はお仕事が終わったら私の毛づくろいをする約束をしているんです。無粋な狐は去りなさい)ですって。随分偉そうな言い分じゃない。生意気ねえ。毛づくろいなんて唾でもかけて手でつくろえば良いのよ。普通の猫はそうするでしょ。」
悠々は鳴いた。
「シャー。シャー。」
楊ちゃんが言った。
「相変わらず器が狭くて好戦的な猫ねー。そうやって怒ればなんでも通ると思ったら大違いよ。私は皇后なのよ。あなたの事情なんて知った事じゃないわ。」
そして楊ちゃんは狐に変わった。
そして二人は互いに戦闘態勢に入った。
この二人の戦闘はいつもの事である。
しかし、そんな時に第三者が現れた。
雪女衣である。
雪女衣は言った。
「陛下。向こうのお庭に綺麗なお花が咲いているのを見つけました。一緒に見物に行きませんか?」
それを見た悠々と狐状態の楊ちゃんは雪女衣に威嚇をした。
それを聞いて雪女衣は驚き落胆した様子で言った。
「すみません。ただ陛下に綺麗なお花を見せたかっただけなんです。」
私は雪女衣の残念そうな様子を見て、少し可哀想に思った。
仕事も終わったし、この際、4人で遊ぶのもいいのかもしれない。
そこで私は言った。
「じゃあ勝負をして決めよう。勝った人と遊んであげるよ。」
楊ちゃんはその言葉を聞いて笑みを浮かべた。
「勝負。良いわね。ただし、風流な勝負じゃなきゃ駄目よ。」
それに対して雪女衣が言った。
「私は結構です。」
雪女衣は少しだけ自分に自信がない。
こういう時に遠慮してしまうところがある。
私はそれが少し残念だった。
すると悠々が鳴いた。
「ミー。ミー。」
それを聞いて雪女衣が言った。
「分かりました。私も勝負します。」
私は楊ちゃんに言った。
「悠々は雪女衣に何て言ったの?」
楊ちゃんが言った。
「(陛下が勝負すると仰ったのです。遠慮する事はかえって失礼ですよ。)って言ってたわ。不器用な猫よね。」
そして私達4人は、庭に出た。
雪女衣は私に庭の綺麗な花を見せたかったので、庭の花を眺める私を見て嬉しそうな表情を見せた。
私は言った。
「ここに綺麗なお花があります。これを紐でつないで髪につけます。そして一番先に蝶が止まった人が勝ちです。」
それを聞くと楊ちゃんは満面の笑みを浮かべた。
「可愛い遊びねえ。良いわ。やりましょう。陛下は本当に風流な遊びを考えるわ。」
悠々や雪女衣も楽しそうな様子だった。
私は言った。
「じゃあ。順番にこっちに来て。花を付けてあげるから。」
すると風狸の陸が現れて言った。
「陛下。お願いします。」
海が言った。
「俺達もやりたい。」
空が言った。
「蝶食べたい。」
空の発言は正直問題発言だ。
でも、多分深く考えて言っているわけではないので気にせずに言った。
「良いよー。沢山あるからこっちにおいで。」
そして私は風狸達、悠々、楊ちゃん、雪女衣の頭に花を付けてあげた。
すると楊ちゃんが言った。
「陛下もやりましょうよ。」
私は答えた。
「えー。でも私が参加したら誰が私と遊ぶかって言う勝負にならないんじゃない?」
楊ちゃんは言った。
「そんなのどうだって良いわよ。それより、陛下もやりたいでしょ。」
私は考えた。
正直、可愛い動物達と美しい楊ちゃんの頭に花が乗っている様子は凄く絵になる。
そのため見ているだけでも十分楽しい。
しかし、自分もこの中に入って遊びたいという気持ちがある事も事実だった。
そこで私は言った。
「そうだね。お願い。」
そして楊ちゃんは私に花を付けてくれた。
私がふと横を見ると、悠々が雪女衣の花の位置を口で直していた。
私は悠々が雪女衣の姉のようだなと感じ同時に、楊ちゃんも私にとって姉みたいな存在だなと思った。
私がそういう温かい気持ちで居るとなぜか李林甫が現れた。
私は冷たい口調で言った。
「何しに来た?」
李林甫は言った。
「この勝負に勝てば一日中陛下に構っていただけると聞きまして。私にも花をつけていただけませんか。」
私はどうしてこの男は女の子の遊びに入りたがるのだろうと思った。
そして言った。
「お前。また仕事をしないで遊び歩いていただろ。李憲に言いつけるぞ。」
それを聞くと李林甫は青ざめた表情になった。
「やめてください。あの方は最近、私を更正させようとしてやたらと絡んでくるのです。あの方には、人格の穢れは一生洗い落とせないという事が分からないのですよ。」
私は言った。
「言いつけて欲しくなかったら。立ち去れ。」
李林甫は静かに頷いた。
「かしこまりました。」
そしてふらふらとした足取りで去っていった。
また去る途中何度も、未練がありそうな様子でこちらを見た。
その様子は捨てられた子犬のようだった。
もっとも子犬と違って可愛くないので私の心には響かなかった。
私は言った。
「よし。仕切りなおして始めようか。」
私は使用人に命じて庭に敷物を敷き、お茶やお菓子、それにお酒も準備させた。
そして花を眺めて談笑をしながら蝶が止まるのを待った。
悠々と、雪女衣が何かを話しており、狸たちは無言で虚空を見つめていた。
楊ちゃんは私の器にお酒を注ぐと言った。
「陛下。花見酒というのも良いものねえ。」
私は言った。
「そうだね、周りの様子も絵になるしね。」
私達がそんな話をしていると蝶が一匹こちらの方向に飛んで来た。
蝶はふらふらと飛ぶと悠々の花の上に止まりそうになった。
悠々は得意げな表情で雪女衣の方を見た。
雪女衣は尊敬のまなざしで悠々を眺めていた。
しかし、蝶は気まぐれである。
悠々の花には止まらず、そのままふらふらと飛んで行くと狸の空の花の下で止まった。
風狸たちは大喜びだった。
陸が言った。
「やった。」
海が言った。
「狸の勝利だ。」
空が言った。
「美味そう。」
そして負けた悔しさと、一瞬勝ったと思ってしまったことへの恥ずかしさから、呆然としている悠々に勝利者である空が肩に手をかけて言った。
「勝てると思って欲が出たな。」
海が言った。
「猫の悪い所が出た。」
陸が言った。
「反省して今後に活かして行こう。」
悠々は気高い猫である。
そのため誇りを汚されることを大きく嫌う。
そこで悠々は怒り、狸に飛び掛った。
「「「うわー。潰されるー」
そして陸、海、空の三兄弟は潰れて死んだ。
「悠々さん。なんて事するんですか。」
雪女衣は焦った様子で羽で風を起こし、狸たちを膨らませた。
膨らんだ狸たちは言った。
「「「お礼は言わない。だけどありがとう。」」」
そして珍しく3匹で走って去っていった。
雪女衣は怒って去って行った悠々を追いかけて行った。
私がその様子をお酒を飲みながら見て笑っていると、私の器に蝶が止まり、酒を飲んだ。
それを見て楊ちゃんが言った。
「あら。蝶は可愛い女の子よりお酒の方が好きみたいよ。」
私は言った。
「本当だね。私達と同じだ。」
そして私達は蝶と花を肴にしばらく酒を飲み交わしたのだった。
「陛下。庭で落とし穴を掘るわよ。李林甫とかを落として遊びましょうよ。」
私は言った。
「仕事が終わったらね。」
すると悠々が鳴き始めた。
「ミー。ミー。」
楊ちゃんが言った。
「(陛下はお仕事が終わったら私の毛づくろいをする約束をしているんです。無粋な狐は去りなさい)ですって。随分偉そうな言い分じゃない。生意気ねえ。毛づくろいなんて唾でもかけて手でつくろえば良いのよ。普通の猫はそうするでしょ。」
悠々は鳴いた。
「シャー。シャー。」
楊ちゃんが言った。
「相変わらず器が狭くて好戦的な猫ねー。そうやって怒ればなんでも通ると思ったら大違いよ。私は皇后なのよ。あなたの事情なんて知った事じゃないわ。」
そして楊ちゃんは狐に変わった。
そして二人は互いに戦闘態勢に入った。
この二人の戦闘はいつもの事である。
しかし、そんな時に第三者が現れた。
雪女衣である。
雪女衣は言った。
「陛下。向こうのお庭に綺麗なお花が咲いているのを見つけました。一緒に見物に行きませんか?」
それを見た悠々と狐状態の楊ちゃんは雪女衣に威嚇をした。
それを聞いて雪女衣は驚き落胆した様子で言った。
「すみません。ただ陛下に綺麗なお花を見せたかっただけなんです。」
私は雪女衣の残念そうな様子を見て、少し可哀想に思った。
仕事も終わったし、この際、4人で遊ぶのもいいのかもしれない。
そこで私は言った。
「じゃあ勝負をして決めよう。勝った人と遊んであげるよ。」
楊ちゃんはその言葉を聞いて笑みを浮かべた。
「勝負。良いわね。ただし、風流な勝負じゃなきゃ駄目よ。」
それに対して雪女衣が言った。
「私は結構です。」
雪女衣は少しだけ自分に自信がない。
こういう時に遠慮してしまうところがある。
私はそれが少し残念だった。
すると悠々が鳴いた。
「ミー。ミー。」
それを聞いて雪女衣が言った。
「分かりました。私も勝負します。」
私は楊ちゃんに言った。
「悠々は雪女衣に何て言ったの?」
楊ちゃんが言った。
「(陛下が勝負すると仰ったのです。遠慮する事はかえって失礼ですよ。)って言ってたわ。不器用な猫よね。」
そして私達4人は、庭に出た。
雪女衣は私に庭の綺麗な花を見せたかったので、庭の花を眺める私を見て嬉しそうな表情を見せた。
私は言った。
「ここに綺麗なお花があります。これを紐でつないで髪につけます。そして一番先に蝶が止まった人が勝ちです。」
それを聞くと楊ちゃんは満面の笑みを浮かべた。
「可愛い遊びねえ。良いわ。やりましょう。陛下は本当に風流な遊びを考えるわ。」
悠々や雪女衣も楽しそうな様子だった。
私は言った。
「じゃあ。順番にこっちに来て。花を付けてあげるから。」
すると風狸の陸が現れて言った。
「陛下。お願いします。」
海が言った。
「俺達もやりたい。」
空が言った。
「蝶食べたい。」
空の発言は正直問題発言だ。
でも、多分深く考えて言っているわけではないので気にせずに言った。
「良いよー。沢山あるからこっちにおいで。」
そして私は風狸達、悠々、楊ちゃん、雪女衣の頭に花を付けてあげた。
すると楊ちゃんが言った。
「陛下もやりましょうよ。」
私は答えた。
「えー。でも私が参加したら誰が私と遊ぶかって言う勝負にならないんじゃない?」
楊ちゃんは言った。
「そんなのどうだって良いわよ。それより、陛下もやりたいでしょ。」
私は考えた。
正直、可愛い動物達と美しい楊ちゃんの頭に花が乗っている様子は凄く絵になる。
そのため見ているだけでも十分楽しい。
しかし、自分もこの中に入って遊びたいという気持ちがある事も事実だった。
そこで私は言った。
「そうだね。お願い。」
そして楊ちゃんは私に花を付けてくれた。
私がふと横を見ると、悠々が雪女衣の花の位置を口で直していた。
私は悠々が雪女衣の姉のようだなと感じ同時に、楊ちゃんも私にとって姉みたいな存在だなと思った。
私がそういう温かい気持ちで居るとなぜか李林甫が現れた。
私は冷たい口調で言った。
「何しに来た?」
李林甫は言った。
「この勝負に勝てば一日中陛下に構っていただけると聞きまして。私にも花をつけていただけませんか。」
私はどうしてこの男は女の子の遊びに入りたがるのだろうと思った。
そして言った。
「お前。また仕事をしないで遊び歩いていただろ。李憲に言いつけるぞ。」
それを聞くと李林甫は青ざめた表情になった。
「やめてください。あの方は最近、私を更正させようとしてやたらと絡んでくるのです。あの方には、人格の穢れは一生洗い落とせないという事が分からないのですよ。」
私は言った。
「言いつけて欲しくなかったら。立ち去れ。」
李林甫は静かに頷いた。
「かしこまりました。」
そしてふらふらとした足取りで去っていった。
また去る途中何度も、未練がありそうな様子でこちらを見た。
その様子は捨てられた子犬のようだった。
もっとも子犬と違って可愛くないので私の心には響かなかった。
私は言った。
「よし。仕切りなおして始めようか。」
私は使用人に命じて庭に敷物を敷き、お茶やお菓子、それにお酒も準備させた。
そして花を眺めて談笑をしながら蝶が止まるのを待った。
悠々と、雪女衣が何かを話しており、狸たちは無言で虚空を見つめていた。
楊ちゃんは私の器にお酒を注ぐと言った。
「陛下。花見酒というのも良いものねえ。」
私は言った。
「そうだね、周りの様子も絵になるしね。」
私達がそんな話をしていると蝶が一匹こちらの方向に飛んで来た。
蝶はふらふらと飛ぶと悠々の花の上に止まりそうになった。
悠々は得意げな表情で雪女衣の方を見た。
雪女衣は尊敬のまなざしで悠々を眺めていた。
しかし、蝶は気まぐれである。
悠々の花には止まらず、そのままふらふらと飛んで行くと狸の空の花の下で止まった。
風狸たちは大喜びだった。
陸が言った。
「やった。」
海が言った。
「狸の勝利だ。」
空が言った。
「美味そう。」
そして負けた悔しさと、一瞬勝ったと思ってしまったことへの恥ずかしさから、呆然としている悠々に勝利者である空が肩に手をかけて言った。
「勝てると思って欲が出たな。」
海が言った。
「猫の悪い所が出た。」
陸が言った。
「反省して今後に活かして行こう。」
悠々は気高い猫である。
そのため誇りを汚されることを大きく嫌う。
そこで悠々は怒り、狸に飛び掛った。
「「「うわー。潰されるー」
そして陸、海、空の三兄弟は潰れて死んだ。
「悠々さん。なんて事するんですか。」
雪女衣は焦った様子で羽で風を起こし、狸たちを膨らませた。
膨らんだ狸たちは言った。
「「「お礼は言わない。だけどありがとう。」」」
そして珍しく3匹で走って去っていった。
雪女衣は怒って去って行った悠々を追いかけて行った。
私がその様子をお酒を飲みながら見て笑っていると、私の器に蝶が止まり、酒を飲んだ。
それを見て楊ちゃんが言った。
「あら。蝶は可愛い女の子よりお酒の方が好きみたいよ。」
私は言った。
「本当だね。私達と同じだ。」
そして私達は蝶と花を肴にしばらく酒を飲み交わしたのだった。
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