5 / 15
05 元社畜と特別なクッキー
しおりを挟む
薬草の詰まった麻袋を抱えながら、わたしはとある薬屋の前に立っていた。麻袋自体はそう重くない。両手で抱えるくらいの大きさではあるが、中身が草なので、少しの間くらい片手で持つこともできる。
しかし、わたしが今、扉の前で立ち止まっているのは、両手が塞がって扉が開けられないからではない。
「……閉店」
ドアノブにかかった木製のサインプレートに書かれた文字を鑑定して読むと、『閉店中』という翻訳結果になった。店がつぶれての閉店、というよりは営業時間外ということでの閉店だろう。
たまにド直球の直訳をかまして、ちょっとおかしな感じになることがあるのだ、鑑定の翻訳は。日本でも翻訳アプリでぶっ飛んだ結果がでることもあったし、そこは世界が変わっても同じなのかもしれない。
それにしても、指定された時間にやってきて、誰もいないとは……。
本日の依頼は薬草の配達だったのだが、店主がいないのならどうしようもない。
「でも雨戸は開いてるしなあ」
わたしは中を覗き込めないか窓をうかがうが、ちょっと厳しそうだ。
この世界の窓は、基本は木枠で出来ていて、ガラスはない。内側からカーテンのような布を垂らして、虫の侵入を防ぐしくみになっているようだ。外出するときや、大雨のときなんかは、雨戸を閉めるらしい。
つまり、こうして雨戸が開いているということは、家の中に誰かがいるか、そうでなくてもすぐ近くにいるということだ。
「うーん、裏庭かな?」
ここの薬屋に来るのは、実は初めてではない。たまに、店主が裏庭で土いじりをしていることもある。
それにしたって、いつもならわたしが来ると気が付いて出てきてくれるのだが。
「お邪魔します、お邪魔しますよー! 薬草、届けに来ましたー!」
どこかにいるかもしれない店主に向かって、わたしは大声を出す。不法侵入じゃないからね! という意味を込めて。
ここの店主は冒険者なので、侵入者には本当に容赦ない。最初にここへ配達に来た時も店が開いておらず、どこか近くにいないかな、と辺りをうろうろ探していたら、泥棒と間違われて攻撃されそうになったのは、今では笑い話である、周りにとっては。
この話をすると、大抵の冒険者に笑われるのだが、平和な日本で暮らしてきたわたしにはいまいち笑いのツボが分からない。本気で死ぬと思ったんだから!
「お邪魔しま――っとと……」
裏庭にたどり着くと、木陰に座っている依頼主――薬師さんが座っているのが見えた。うーん、ありゃ寝てるな。
「失礼しまーす……」
わたしはこっそりと裏庭に入る。わたしが裏庭に入るのを、いい顔しない薬師さんだが、今回ばかりは仕方ないだろう。
薬師さんのところまでくれば、彼がすっかり寝入っているのが見えた。造詣が整っているものの、いつも気難しい顔をしている彼だったが、流石に寝ているときは穏やかな表情だった。
しかし、木陰とはいえ、よくこんな外で熟睡できるものである。冒険者を続けているとそうなるのだろうか?
わたしはこの世界に迷い込んで、初日こそ野宿をしたものだが、それ以降は二度と野宿なんてするものか、と決めている。Eクラス冒険者の報酬金なんて微々たるもので、宿と食事にお金を割いてしまうと嗜好品なんて一切買えなくなってしまうが。
「薬師さん、薬師さん。薬草を持ってきましたよ」
「ん、んん……」
もぞ、と彼が動くが、まだ覚醒には至ってないようだ。
肩を揺らして起こしたい気持ちはあったが、この人は現役の冒険者。しかもクラスはわたしより上。
どう考えても、腕を掴まれてそのまま地面に押し付けられて捕縛される未来しか見えないんだよな~。元より気難しい人だし。
「薬師さん!」
根気強く、何度も呼びかけると、ようやく彼の頭が覚め始めたようだった。
「うるさい……」
「うるさいって……。ほら、お望みのセルファム草ですよ」
薬草の袋は重たくないが、けして腕が疲れないというわけではない。しかし、するファム草は絶対土の上に置くな、と言われているので、地面に下ろすわけにもいかない。
「セルファム……んん……ふあ。店の鍵、開けてあるからそっち置いてきて。オレ、顔洗ってくる」
起き上がり、薬師さんが背伸びをすると、ゴキ、と盛大に関節が鳴る音がした。どれだけここで寝ていたんだろう。
「……何見てんだ、早く行けよ鈍間」
起きてすぐこれか……この人、本当に口悪いよなあ。いや、悪いのは口じゃなくて性格か?
「早く行けってば!」
「はいはい……」
わたしはそそくさと裏庭を後にする。ここで突っ立ってても、余計どやされるだけだ。
「……あれ、クッキー?」
薬師さんの言う通り、扉はクローズの木札がかかっているだけで実際には鍵が開いていた。
中に入ってどこに袋を置くか迷っていると、ふと、陳列された薬の中にクッキーが混ざっていることに気が付いた。
これも何かの薬なのかな? 子供向けの口直し用飴を置いている、なんて話は薬師さんから聞いたことがあったが、クッキーのようなお菓子も置いているとは知らなかった。
見た目がクッキーなだけで、栄養補助食とか、そういったものかもしれない。
この国は美食の国だからか、特別、何かの食材が高くつくということはない。
そりゃあ品質にはピンからキリまであるので、質のいい高級品は存在するし、それは平民なんかには手の届かないお貴族様御用達ものもだが、その品目が手に入らないことはない。
胡椒や塩、砂糖なんかの調味料類もそれは同じだ。だから決して甘味が高級品、というわけではないのだが。
それにしたって、薬屋に置いてあるというのはなんだか浮いて見えた。
「そういえば最近甘い物食べてないなあ」
甘いものは嫌いではないが、お酒の方がもっと好きだ。宿とお酒とご飯にお金を使ったらわたしの所持金は大体底をつく。
お酒を諦めてまで甘いものを欲するわけではないが、たまには食べたくなってしまうのも事実だ。まあ、ご飯どきになると酒に目が移ってしまうのだが。
「何見てんだ」
「うひゃあ!」
背後から急に話しかけられて、わたしは思わず飛び上がりそうなほど驚いた。
振り返ると、薬師さんが、眉間にしわを寄せて立っていた。いつもの薬師さんの顔だ。
ばくばくと心臓が高速で動いているのが分かる。驚かせないでくれ。
「ど、どこに薬草置こうか迷ってたらこれが目に入って……おいしいのかなって」
素直にそう言うと、薬師さんの表情がさらに険しくなる。険しく、というか不機嫌そうに、というか。
「食べたきゃ買えばいいだろ」
投げやりにそう言う薬師さん。まあそりゃそうか。
久々にクッキーを見たら食べたくなってきた。この国はご飯がおいしいし、きっとお菓子もおいしいだろう。
「じゃあ一つください」
そう言うと、今度は薬師さんが驚いたような、素っ頓狂な声をあげた。
「買うのか!?」
「いや、薬師さんが食べたきゃ買えっていったんじゃないですか」
よく分からん人だな、とわたしは首を傾げた。たまにこういうところがある人なのだ、薬師さんは。情緒不安定というか、行ってることがすぐ変わるというか。
「あ、ところでこれどこに置きます?」
「知るか、その辺に置け!」
何が気に食わなかったのか、薬師さんはすっかりキレモードだ。まあ、別にこの人が急に怒り出すのは今に始まったことじゃない。というかむしろ、いつものことだと言っても過言ではない。
わたしは麻袋をカウンターに置き、クッキーを買うために財布を取りだした。
ここまで来たら、味が気になって仕方ない、というものだ。
しかし、わたしが今、扉の前で立ち止まっているのは、両手が塞がって扉が開けられないからではない。
「……閉店」
ドアノブにかかった木製のサインプレートに書かれた文字を鑑定して読むと、『閉店中』という翻訳結果になった。店がつぶれての閉店、というよりは営業時間外ということでの閉店だろう。
たまにド直球の直訳をかまして、ちょっとおかしな感じになることがあるのだ、鑑定の翻訳は。日本でも翻訳アプリでぶっ飛んだ結果がでることもあったし、そこは世界が変わっても同じなのかもしれない。
それにしても、指定された時間にやってきて、誰もいないとは……。
本日の依頼は薬草の配達だったのだが、店主がいないのならどうしようもない。
「でも雨戸は開いてるしなあ」
わたしは中を覗き込めないか窓をうかがうが、ちょっと厳しそうだ。
この世界の窓は、基本は木枠で出来ていて、ガラスはない。内側からカーテンのような布を垂らして、虫の侵入を防ぐしくみになっているようだ。外出するときや、大雨のときなんかは、雨戸を閉めるらしい。
つまり、こうして雨戸が開いているということは、家の中に誰かがいるか、そうでなくてもすぐ近くにいるということだ。
「うーん、裏庭かな?」
ここの薬屋に来るのは、実は初めてではない。たまに、店主が裏庭で土いじりをしていることもある。
それにしたって、いつもならわたしが来ると気が付いて出てきてくれるのだが。
「お邪魔します、お邪魔しますよー! 薬草、届けに来ましたー!」
どこかにいるかもしれない店主に向かって、わたしは大声を出す。不法侵入じゃないからね! という意味を込めて。
ここの店主は冒険者なので、侵入者には本当に容赦ない。最初にここへ配達に来た時も店が開いておらず、どこか近くにいないかな、と辺りをうろうろ探していたら、泥棒と間違われて攻撃されそうになったのは、今では笑い話である、周りにとっては。
この話をすると、大抵の冒険者に笑われるのだが、平和な日本で暮らしてきたわたしにはいまいち笑いのツボが分からない。本気で死ぬと思ったんだから!
「お邪魔しま――っとと……」
裏庭にたどり着くと、木陰に座っている依頼主――薬師さんが座っているのが見えた。うーん、ありゃ寝てるな。
「失礼しまーす……」
わたしはこっそりと裏庭に入る。わたしが裏庭に入るのを、いい顔しない薬師さんだが、今回ばかりは仕方ないだろう。
薬師さんのところまでくれば、彼がすっかり寝入っているのが見えた。造詣が整っているものの、いつも気難しい顔をしている彼だったが、流石に寝ているときは穏やかな表情だった。
しかし、木陰とはいえ、よくこんな外で熟睡できるものである。冒険者を続けているとそうなるのだろうか?
わたしはこの世界に迷い込んで、初日こそ野宿をしたものだが、それ以降は二度と野宿なんてするものか、と決めている。Eクラス冒険者の報酬金なんて微々たるもので、宿と食事にお金を割いてしまうと嗜好品なんて一切買えなくなってしまうが。
「薬師さん、薬師さん。薬草を持ってきましたよ」
「ん、んん……」
もぞ、と彼が動くが、まだ覚醒には至ってないようだ。
肩を揺らして起こしたい気持ちはあったが、この人は現役の冒険者。しかもクラスはわたしより上。
どう考えても、腕を掴まれてそのまま地面に押し付けられて捕縛される未来しか見えないんだよな~。元より気難しい人だし。
「薬師さん!」
根気強く、何度も呼びかけると、ようやく彼の頭が覚め始めたようだった。
「うるさい……」
「うるさいって……。ほら、お望みのセルファム草ですよ」
薬草の袋は重たくないが、けして腕が疲れないというわけではない。しかし、するファム草は絶対土の上に置くな、と言われているので、地面に下ろすわけにもいかない。
「セルファム……んん……ふあ。店の鍵、開けてあるからそっち置いてきて。オレ、顔洗ってくる」
起き上がり、薬師さんが背伸びをすると、ゴキ、と盛大に関節が鳴る音がした。どれだけここで寝ていたんだろう。
「……何見てんだ、早く行けよ鈍間」
起きてすぐこれか……この人、本当に口悪いよなあ。いや、悪いのは口じゃなくて性格か?
「早く行けってば!」
「はいはい……」
わたしはそそくさと裏庭を後にする。ここで突っ立ってても、余計どやされるだけだ。
「……あれ、クッキー?」
薬師さんの言う通り、扉はクローズの木札がかかっているだけで実際には鍵が開いていた。
中に入ってどこに袋を置くか迷っていると、ふと、陳列された薬の中にクッキーが混ざっていることに気が付いた。
これも何かの薬なのかな? 子供向けの口直し用飴を置いている、なんて話は薬師さんから聞いたことがあったが、クッキーのようなお菓子も置いているとは知らなかった。
見た目がクッキーなだけで、栄養補助食とか、そういったものかもしれない。
この国は美食の国だからか、特別、何かの食材が高くつくということはない。
そりゃあ品質にはピンからキリまであるので、質のいい高級品は存在するし、それは平民なんかには手の届かないお貴族様御用達ものもだが、その品目が手に入らないことはない。
胡椒や塩、砂糖なんかの調味料類もそれは同じだ。だから決して甘味が高級品、というわけではないのだが。
それにしたって、薬屋に置いてあるというのはなんだか浮いて見えた。
「そういえば最近甘い物食べてないなあ」
甘いものは嫌いではないが、お酒の方がもっと好きだ。宿とお酒とご飯にお金を使ったらわたしの所持金は大体底をつく。
お酒を諦めてまで甘いものを欲するわけではないが、たまには食べたくなってしまうのも事実だ。まあ、ご飯どきになると酒に目が移ってしまうのだが。
「何見てんだ」
「うひゃあ!」
背後から急に話しかけられて、わたしは思わず飛び上がりそうなほど驚いた。
振り返ると、薬師さんが、眉間にしわを寄せて立っていた。いつもの薬師さんの顔だ。
ばくばくと心臓が高速で動いているのが分かる。驚かせないでくれ。
「ど、どこに薬草置こうか迷ってたらこれが目に入って……おいしいのかなって」
素直にそう言うと、薬師さんの表情がさらに険しくなる。険しく、というか不機嫌そうに、というか。
「食べたきゃ買えばいいだろ」
投げやりにそう言う薬師さん。まあそりゃそうか。
久々にクッキーを見たら食べたくなってきた。この国はご飯がおいしいし、きっとお菓子もおいしいだろう。
「じゃあ一つください」
そう言うと、今度は薬師さんが驚いたような、素っ頓狂な声をあげた。
「買うのか!?」
「いや、薬師さんが食べたきゃ買えっていったんじゃないですか」
よく分からん人だな、とわたしは首を傾げた。たまにこういうところがある人なのだ、薬師さんは。情緒不安定というか、行ってることがすぐ変わるというか。
「あ、ところでこれどこに置きます?」
「知るか、その辺に置け!」
何が気に食わなかったのか、薬師さんはすっかりキレモードだ。まあ、別にこの人が急に怒り出すのは今に始まったことじゃない。というかむしろ、いつものことだと言っても過言ではない。
わたしは麻袋をカウンターに置き、クッキーを買うために財布を取りだした。
ここまで来たら、味が気になって仕方ない、というものだ。
3
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
【完結】ペンギンの着ぐるみ姿で召喚されたら、可愛いもの好きな氷の王子様に溺愛されてます。
櫻野くるみ
恋愛
笠原由美は、総務部で働くごく普通の会社員だった。
ある日、会社のゆるキャラ、ペンギンのペンタンの着ぐるみが納品され、たまたま小柄な由美が試着したタイミングで棚が倒れ、下敷きになってしまう。
気付けば豪華な広間。
着飾る人々の中、ペンタンの着ぐるみ姿の由美。
どうやら、ペンギンの着ぐるみを着たまま、異世界に召喚されてしまったらしい。
え?この状況って、シュール過ぎない?
戸惑う由美だが、更に自分が王子の結婚相手として召喚されたことを知る。
現れた王子はイケメンだったが、冷たい雰囲気で、氷の王子様と呼ばれているらしい。
そんな怖そうな人の相手なんて無理!と思う由美だったが、王子はペンタンを着ている由美を見るなりメロメロになり!?
実は可愛いものに目がない王子様に溺愛されてしまうお話です。
完結しました。
気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。
sorato
恋愛
20歳女、東京出身。親も彼氏もおらずブラック企業で働く日和は、ある日突然異世界へと転移していた。それも、気を失っている内に。
気付いたときには既に娼館に売られた後。娼館の店主にお薦め客候補の姿絵を見せられるが、どの客も生理的に受け付けない男ばかり。そんな中、日和が目をつけたのは絶世の美男子であるヨルクという男で――……。
※男は太っていて脂ぎっている方がより素晴らしいとされ、女は細く印象の薄い方がより美しいとされる美醜逆転的な概念の異世界でのお話です。
!直接的な行為の描写はありませんが、そういうことを匂わす言葉はたくさん出てきますのでR15指定しています。苦手な方はバックしてください。
※小説家になろうさんでも投稿しています。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない
たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。
何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話
面倒くさがりやの異世界人〜微妙な美醜逆転世界で〜
波間柏
恋愛
仕事帰り電車で寝ていた雅は、目が覚めたら満天の夜空が広がる場所にいた。目の前には、やたら美形な青年が騒いでいる。どうしたもんか。面倒くさいが口癖の主人公の異世界生活。
短編ではありませんが短めです。
別視点あり
溺愛の始まりは魔眼でした。騎士団事務員の貧乏令嬢、片想いの騎士団長と婚約?!
参
恋愛
男爵令嬢ミナは実家が貧乏で騎士団の事務員と騎士団寮の炊事洗濯を掛け持ちして働いていた。ミナは騎士団長オレンに片想いしている。バレないようにしつつ長年真面目に働きオレンの信頼も得、休憩のお茶まで一緒にするようになった。
ある日、謎の香料を口にしてミナは魔法が宿る眼、魔眼に目覚める。魔眼のスキルは、筋肉のステータスが見え、良い筋肉が目の前にあると相手の服が破けてしまうものだった。ミナは無類の筋肉好きで、筋肉が近くで見られる騎士団は彼女にとっては天職だ。魔眼のせいでクビにされるわけにはいかない。なのにオレンの服をびりびりに破いてしまい魔眼のスキルを話さなければいけない状況になった。
全てを話すと、オレンはミナと協力して魔眼を治そうと提案する。対処法で筋肉を見たり触ったりすることから始まった。ミナが長い間封印していた絵描きの趣味も魔眼対策で復活し、よりオレンとの時間が増えていく。片想いがバレないようにするも何故か魔眼がバレてからオレンが好意的で距離も近くなり甘やかされてばかりでミナは戸惑う。別の日には我慢しすぎて自分の服を魔眼で破り真っ裸になった所をオレンに見られ彼は責任を取るとまで言いだして?!
※結構ふざけたラブコメです。
恋愛が苦手な女性シリーズ、前作と同じ世界線で描かれた2作品目です(続きものではなく単品で読めます)。今回は無自覚系恋愛苦手女性。
ヒロインによる一人称視点。全56話、一話あたり概ね1000~2000字程度で公開。
前々作「訳あり女装夫は契約結婚した副業男装妻の推し」前作「身体強化魔法で拳交える外交令嬢の拗らせ恋愛~隣国の悪役令嬢を妻にと連れてきた王子に本来の婚約者がいないとでも?~」と同じ時代・世界です。
※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。※R15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる