転生からの魔法失敗で、1000年後に転移かつ獣人逆ハーレムは盛りすぎだと思います!

ゴルゴンゾーラ三国

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第四部

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 ――頭がふわふわする。

 なんでかなあ、と考えてみても、ふわふわした頭では全然思考がまとまらない。
 確か、「俺は料理なんて出来ねえ」って言われて、じゃあ外で夜ごはん食べよっか、ってなって、それで……それで、なんだっけ?

「――……おい、お前それ何飲んでんだ」

 目の前で豪快にステーキを食べているウィルフさんが、わたしの様子に気が付いたのか、怪訝そうに聞いてきた。こんなに頭がふわふわしてると、端からも変に見えるのかな。

「何――何かなあ。うーん、お水じゃない」

 くぴっと自分のコップに入った飲み物を飲んでみる。味がついてるから水じゃない。

「あ」

 がっとコップを奪われた。思わず、「こぼれちゃうよ」って言ったけど、無視されてしまった。酷いねえ、こぼしてもどうせ拭いてくれないくせに。

「お前、これ酒じゃねえか。こんな度数の高いやつ、いつ頼んだんだ」

「えー? 分かんない」

 お酒かあ。お水じゃなくて、お酒だったかあ。じゃあ、こんなにも頭がふわふわしてるのは、酔ってるからなのかなあ。
 お酒は弱くないつもりだったけど、度数が高いなら、酔ったのかも。

「ほら、これはもうやめて、こっち飲め」

 そう言って、ウィルフさんはテーブルに置いてあった水差しを使って水をついでくれる。わたしが元々飲んでいたお酒は没収されてしまった。

「……間接キス?」

 空っぽのコップなんてあったっけ、と思って、もしかしてウィルフさんが使ってたコップかな、って聞いたら、ウィルフさんは盛大にむせていた。

「わ、大丈夫? お水いる?」

「げほ、いらねえ。それはお前が飲め。後、それはテーブルに元から置いてあったやつだ」

「じゃあ間接キスじゃないのかあ」

 持っていたコップを差し出したけど、いらないって言われてしまったので、おとなしく飲んでおく。水が冷たくておいしい。

「お水おいしい」

「……そうかよ」

 思ったことをそのまま口にすると、思い切り溜息を吐かれてしまった。むむ、溜息はよくない。

「幸せ逃げちゃうよ」

「は?」

「ほら、溜息つくと、幸せが逃げるって言うじゃん」

 折角説明したのに、バッサリと、「言わねえよ」って言われてしまった。言うもん、と言い返そうとして、そう言えばこれは前世の、日本での言い回しだったな、って思い出して、言い返すのをやめた。

「ウィルフさんは何をしてるときが幸せ?」

 代わりに、そんなことを聞いてみた。溜息を吐いても幸せが逃げないっていうことは、その程度でどうこう出来ない幸せが彼の中にあるということだ。
 わたしにはそっけないけど、彼にもそういうところがあるのかな、と思ったら、つい、聞きたくなってしまったのだ。
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