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フィーナ・アルファドル
第4話 まさかの不合格!?
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「もう一度、お聞かせ願えますか?よく聞こえませんでしたので」
「ですので、大変遺憾ながら今回のテストは不合格…次回はすべて内容を変えてまた半年後に…」
「な ん で よ?!責任者出しなさい、責任者を!」
小柄な男が揉み手をしながら後ずさる。
「しかしながら、規則ですので…リリア・ラテフィール様の花嫁修業留学テストは予期せぬ妨害により不合格となります。失礼致します」
「待ちなさい!せめて王子に連絡を…逃げるな!!」
さらに揉み手をしながら素早く逃げ去る男を追いかけようとするがどうやら無駄なようだ。
「フィーナ、さっきの方は報告に来て下さっただけでなにも悪くないのよ?だから怒らないで、私は大丈夫だから」
「大丈夫じゃないでしょう!?足を見せなさい」
窘めてくれたリリアの足は痣と豆で痛々しかった。
座っていても痛い筈なのに、この足でダンスの試験を受けて十点満点を叩き出した。
花嫁修業留学テスト
それは、王族ではない人間が王太子自ら求婚を受けた女性だけが受けられる王妃となるに相応しい能力を見定める為のテストだ
三年前、パーティに招かれたリリアに一目惚れした隣国の王子が彼女に正式な婚約を申し出たのだ
「三年後に、僕は結婚を許される年になります。それまでに必ず立派な王の器になるので、一生隣で支えて下さい」
嬉し涙を浮かべて何度も頷くリリアを今でもハッキリ覚えている。
「この女は我々貴族と平民が同じ人間だ等と堂々と息子に説教したそうだな!気味の悪い!我が家の血が穢れる!婚約は取り消しだ!」
幼いリリアを指差して唾を飛ばしながら罵ったあのバカ親父を殴り飛ばすために護身術を習い始めた。
実技と筆記、合わせて十項目のテストをすべて十点満点中八点以上、決して妨害されずにテストを終える事
このテストに合格出来たのは百年で一人だけ…
ビーツが入ってきた筆記試験が最後だった
他は全部十点満点を獲得していた
リリアならきっと合格出来る
やっと私の親友が、もう少しで、もう少しだったのに…
「フィーナ、どうしたの?どこか痛いの?」
なんで私が泣いてるんだろう?
どうしてリリアは笑っているんだろう?
…いやほんとになんであの二人が無罪放免?有り得ないわ
テスト不合格?納得出来ない
うん、まずは…
あの馬鹿親子ぜっっっったいに許さない!!!
「ですので、大変遺憾ながら今回のテストは不合格…次回はすべて内容を変えてまた半年後に…」
「な ん で よ?!責任者出しなさい、責任者を!」
小柄な男が揉み手をしながら後ずさる。
「しかしながら、規則ですので…リリア・ラテフィール様の花嫁修業留学テストは予期せぬ妨害により不合格となります。失礼致します」
「待ちなさい!せめて王子に連絡を…逃げるな!!」
さらに揉み手をしながら素早く逃げ去る男を追いかけようとするがどうやら無駄なようだ。
「フィーナ、さっきの方は報告に来て下さっただけでなにも悪くないのよ?だから怒らないで、私は大丈夫だから」
「大丈夫じゃないでしょう!?足を見せなさい」
窘めてくれたリリアの足は痣と豆で痛々しかった。
座っていても痛い筈なのに、この足でダンスの試験を受けて十点満点を叩き出した。
花嫁修業留学テスト
それは、王族ではない人間が王太子自ら求婚を受けた女性だけが受けられる王妃となるに相応しい能力を見定める為のテストだ
三年前、パーティに招かれたリリアに一目惚れした隣国の王子が彼女に正式な婚約を申し出たのだ
「三年後に、僕は結婚を許される年になります。それまでに必ず立派な王の器になるので、一生隣で支えて下さい」
嬉し涙を浮かべて何度も頷くリリアを今でもハッキリ覚えている。
「この女は我々貴族と平民が同じ人間だ等と堂々と息子に説教したそうだな!気味の悪い!我が家の血が穢れる!婚約は取り消しだ!」
幼いリリアを指差して唾を飛ばしながら罵ったあのバカ親父を殴り飛ばすために護身術を習い始めた。
実技と筆記、合わせて十項目のテストをすべて十点満点中八点以上、決して妨害されずにテストを終える事
このテストに合格出来たのは百年で一人だけ…
ビーツが入ってきた筆記試験が最後だった
他は全部十点満点を獲得していた
リリアならきっと合格出来る
やっと私の親友が、もう少しで、もう少しだったのに…
「フィーナ、どうしたの?どこか痛いの?」
なんで私が泣いてるんだろう?
どうしてリリアは笑っているんだろう?
…いやほんとになんであの二人が無罪放免?有り得ないわ
テスト不合格?納得出来ない
うん、まずは…
あの馬鹿親子ぜっっっったいに許さない!!!
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