3 / 11
フィーナ・アルファドル
第2話 良い子は決して真似してはいけません
しおりを挟む「五年前?一体どういう事だ!?私はなにも知らないぞ!?」
「見苦しいですよビーツ様。貴方はこの後に及んで…!」
はぁ、と大きくため息をつく
「互いの御両親に立証人まで付けて婚約破棄の書類に全員の血判を押したでしょう?まさか侯爵家嫡男ともあろうお方が集まりの目的もきちんと聞かず、書類にも目を通さず適当に判を押したとでも?!」
「はっ!?なにを馬鹿な事を…私に不都合な書類が存在する訳がないのだから適当に押してなにが悪いのだ?」
ビーツのドヤ顔がフィーナに叩き込まれた拳で歪み、床に叩き付けられた。
「ぶべらっ!?貴様…この私の美しい顔をよくも…!」
「黙りなさい、この貴族の面汚し」
フィーナの冷たい眼差しに既にピピは教室の隅で震えながら蹲って、ビーツもパクパクと口を開け閉めするしか出来なかった
「ビーツ侯爵家嫡男、貴方が今日ここに来たのは五年前に正式な婚約破棄を行った事を忘れてリリアと自分がまだ婚約者であると勘違いした挙句、ピピ嬢を虐めたとかで慰謝料と謝罪の要求…それ以外に理由はないのですね?」
「貴様はなにを怒っているのだ?まあ、その通りだ。私に対する無礼と暴力は決して許されぬぞフィーナ嬢、リリアの代わりにたっぷりと慰謝料を払わせてやるから当たり難く思うがいい!」
次の瞬間、ビーツの体が宙を浮きグルグルと回転した
フィーナが彼の足を抱えて振り回し…ジャイアントスイングを決めながら叫ぶ
「この馬鹿野郎!!あんたのせいで、リリアの努力が水の泡よ!馬鹿野郎ぉぉぉ!!」
74
お気に入りに追加
2,345
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢と短気な王子様
ひろたひかる
恋愛
「貴様が彼女を迫害していたことはわかっている!」婚約者である王子から糾弾されている公爵令嬢サンドラ。けれど私、彼女とは初対面ですわ?★★★断罪イベントっぽいですが、乙女ゲー、婚約破棄物ではありません。一応恋愛カテゴリですが、コメディ色強いです。「小説家になろう」にも同内容で投稿しています。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
くだらない冤罪で投獄されたので呪うことにしました。
音爽(ネソウ)
恋愛
<良くある話ですが凄くバカで下品な話です。>
婚約者と友人に裏切られた、伯爵令嬢。
冤罪で投獄された恨みを晴らしましょう。
「ごめんなさい?私がかけた呪いはとけませんよ」
婚約破棄を申し込まれたので、ちょっと仕返ししてみることにしました。
夢草 蝶
恋愛
婚約破棄を申し込まれた令嬢・サトレア。
しかし、その理由とその時の婚約者の物言いに腹が立ったので、ちょっと仕返ししてみることにした。
その令嬢は、実家との縁を切ってもらいたい
キョウキョウ
恋愛
シャルダン公爵家の令嬢アメリは、学園の卒業記念パーティーの最中にバルトロメ王子から一方的に婚約破棄を宣告される。
妹のアーレラをイジメたと、覚えのない罪を着せられて。
そして、婚約破棄だけでなく公爵家からも追放されてしまう。
だけどそれは、彼女の求めた展開だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる