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ロルタリア編
第五章: 無限の力と迫り来る災厄
しおりを挟むフレイヤがスイーツを無限に食べ続けられる理由は、その食べたスイーツのエネルギーが彼女の内なる力として蓄積され、彼女の力を増大させているからだった。スイーツを食べれば食べるほど、フレイヤの力は強くなり、その影響力も増大していく。
ロルタリアに滞在してからというもの、フレイヤは日々大量のスイーツを消費し、そのエネルギーを吸収していた。彼女の力はロルタリアの国境を超え、隣国ヴェルデにも影響を及ぼし始めた。その結果、ヴェルデに住む魔獣たちは、フレイヤの圧倒的な力に恐れをなし、こぞってヴェルデの国境を越え、さらに遠く、彼女の力が及ばない場所へ逃げ込もうとしていた。
魔獣たちの逃げ込む先は、なんとフレイヤが以前追放された王国だった。王国はこれまで、フレイヤの存在に依存してきた部分が多かったため、彼女のいない今、王国にはフレイヤの力が及んでいなかった。そのため、魔獣たちは自由に王国へと流入し、混乱を引き起こし始めた。
---
王国では、不穏な空気が漂っていた。
「最近、魔獣が増えている……」王国の騎士たちは、日々の防衛戦で疲れ果てていた。かつてフレイヤが王国にいた頃は、彼女の力で魔獣たちが王国に近づくことすらなかった。しかし、フレイヤがロルタリアに移住してからというもの、魔獣たちが次々と押し寄せ、まるで洪水のように流れ込んでいた。
「これはいったいどういうことだ?」国王は不安げに大臣たちに問いただした。
「恐れながら、陛下……ヴェルデの国から魔獣が流れてきております。どうやら、ロルタリアに滞在しているフレイヤ様の力に恐れをなした魔獣たちが、逃げ込んできたようです」と一人の大臣が答えた。
「フレイヤが原因で魔獣が逃げ込んできているのか……」国王は困惑した表情を浮かべ、頭を抱えた。「まさかこんな形で災厄が戻ってくるとは……彼女を再び追放したことが、こんな事態を招くとは思わなかった!」
---
一方、ロルタリアではフレイヤが相変わらずスイーツを堪能していた。毎日のように新しいスイーツが提供され、彼女の食欲は尽きることがなかった。その度に、彼女の内なる力はさらに増幅されていく。
しかし、そんなフレイヤも、ふと異変を感じた。彼女の敏感な感覚が、遠く王国で何かが起きていることを察知させたのだ。
「何かが起こっている……」フレイヤは一瞬、食べていたスイーツを止め、思案する。「私の力が届いていない場所で、何かが乱れているような……?」
「主様、何か問題でも?」ティアちゃんが心配そうに尋ねた。
「いや、特に問題ってわけじゃないけど……何か、王国の方で厄介なことが起こっている気がするのよね。でも、私の手を煩わせるようなことじゃないわ」とフレイヤは肩をすくめて言った。「今はスイーツを食べるのが一番重要なことよ。」
「確かに、主様にとってスイーツは重要ですからね」とハムちゃんが真剣な表情で同意した。
だが、フレイヤの力がどれほど強大であろうと、王国で迫り来る災厄は着実に迫っていた。そして、その脅威がフレイヤのもとにも届く日は、そう遠くなかった。
フレイヤがロルタリアにいる間に、王国はさらなる困難に直面しようとしていた。果たしてフレイヤはこの事態にどう対応するのか――それとも、甘いスイーツに囲まれた日々が続くのだろうか。
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