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第18章: 新たな真実への導き
しおりを挟むセレナたちは、結晶の封印が再び破られることのないように安全な場所へ移送した後も、心に不安を抱いていた。敵の狙いがただ結晶を奪うだけではないことは明らかであり、その背後に潜む陰謀を解き明かすため、彼らはさらなる調査を続けていた。
**◇**
数日後、セレナたちはレオナルドの協力を得て、王都の裏社会に精通する情報屋たちと接触を試みた。彼らが求めているのは、結晶を狙っていた謎の集団や、彼らが関与している計画についての具体的な手がかりだった。
「この集団が古代の力を利用しようとしていることは分かりましたが、その最終的な目的が何かを突き止めなければなりません」
セレナはエリザベスとライアンに向かってそう言い、情報屋との会合に臨んだ。彼らは王都の外れにある薄暗い酒場に集まり、情報屋が現れるのを待った。
「ここで待つのも気が張るわね……」
エリザベスは周囲を警戒しながら、セレナに囁いた。彼女たちは常に気を抜かず、いつでも動ける準備をしていた。
やがて、情報屋が静かに現れた。彼は細身でフードを深く被っており、その顔は影に隠れて見えなかったが、声には落ち着いた冷静さが感じられた。
「セレナ嬢、あなたが求める情報は決して簡単に手に入るものではありません。しかし、私が得た情報がいくつかあります」
情報屋は低い声でそう言い、彼らの前に座った。彼は慎重に言葉を選びながら、重要な情報を少しずつ明かしていった。
「謎の集団は『闇の同胞団』と呼ばれており、その目的は古代の魔力を利用して、王国全体を支配することにあります。彼らはただ結晶を狙っていたわけではありません。その結晶を利用して、もっと大きな計画を進めているのです」
セレナはその言葉に衝撃を受け、情報屋にさらに詳しく尋ねた。
「もっと大きな計画とは、一体何なのですか?」
情報屋はしばらく沈黙した後、重い口を開いた。
「彼らが追い求めているのは『古代の鍵』というものです。それは、全ての古代の力を解放するための鍵であり、それを手に入れた者が王国を支配する力を得ることができると言われています」
「古代の鍵……」
セレナはその言葉に思いを巡らせた。古代の鍵が存在するならば、それは王国にとって極めて危険なものであり、絶対に敵の手に渡らせるわけにはいかない。
「彼らはその鍵をどこで手に入れようとしているのですか?」
セレナがさらに問い詰めると、情報屋は再び慎重な口調で答えた。
「鍵は王国のどこかに隠されているとされていますが、その正確な場所はまだ不明です。しかし、闇の同胞団はその場所を特定するために古代の文献や遺跡を探し回っているようです」
「それなら、私たちもその鍵を見つけ出して、彼らの計画を阻止しなければならない」
ライアンが力強く言い、エリザベスもそれに同意した。
「私たちが先に鍵を見つけ出せば、敵の計画を完全に打ち砕くことができるでしょう」
セレナはそう言い、仲間たちと共に次なる行動を決めた。彼らは古代の鍵を探し出し、闇の同胞団の計画を阻止するために動き出すことにした。
**◇**
翌日、セレナたちは王国の古代文献が保管されている図書館を訪れ、古代の鍵に関する手がかりを探し始めた。彼らは文献をくまなく調べ、鍵に関する記述を見つけ出そうとした。
「古代の鍵は、一度王国を滅ぼしかけたほどの力を持つと言われています。しかし、それがどこに隠されているかは、未だに謎のままです」
エリザベスは古い書物をめくりながら、そう呟いた。彼女の指は、いくつかの可能性を示す文献に止まった。
「ここにある記述によれば、鍵は王国の南部にある『忘れられた神殿』に隠されている可能性があります。しかし、それが本当に正しい情報かどうかは確かではありません」
セレナはその情報に注目し、地図を広げて神殿の場所を確認した。
「南部の忘れられた神殿……。私たちはそこに行って確かめる必要があるわ」
彼らはすぐに南部の神殿へ向かう準備を整え、出発することにした。セレナたちは、闇の同胞団が鍵を手に入れる前に、それを確保するために全力を尽くす決意を固めた。
**◇**
旅は険しく、神殿への道のりは困難を極めたが、セレナたちは諦めることなく進み続けた。彼らは道中で数々の危険に遭遇しながらも、力を合わせてそれを乗り越えた。
そしてついに、彼らは忘れられた神殿に到着した。その神殿は荒れ果て、長い年月の間に崩れかけていたが、内部にはまだ古代の力が残っているように感じられた。
「ここが鍵の隠し場所かもしれない……」
セレナは神殿の入り口に立ち、深い呼吸をしてその中へと足を踏み入れた。彼らの前には、古代の秘密が待ち受けているに違いなかった。
**◇**
神殿の内部は、予想以上に広大で複雑な構造を持っていた。石造りの壁には古代の文字が刻まれており、それが鍵の在り処を示すものかもしれなかった。
「ここからは、慎重に進みましょう。何が待っているか分かりません」
ライアンが言い、彼らは互いに注意を払いながら進んでいった。神殿の奥へと進むにつれ、空気が重くなり、彼らは何か強大な力の存在を感じ取った。
「この先に、何かがある……」
エリザベスが呟き、セレナもその感覚に同意した。彼らは古代の鍵が隠されているであろう場所に近づいていることを感じ取った。
そして、彼らがたどり着いた場所には、一つの巨大な石棺が置かれていた。石棺には、古代の鍵を封じ込めるための強力な魔法陣が描かれていた。
「これが……古代の鍵……?」
セレナは慎重に石棺に近づき、その蓋を開けようとした。その瞬間、石棺が激しく震え、内部から何かが解き放たれるような感覚が彼女を襲った。
「何かが起きる……!」
ライアンがセレナを守るために前に出たが、石棺の蓋がゆっくりと開き、中から強烈な光が放たれた。
その光が収まると、彼らの目の前には古代の鍵が浮かび上がっていた。それは小さな金色の鍵であり、手に持つと強力な魔力が感じられた。
「これが、古代の鍵……」
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