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ハロウィンの朝

ハロウィンの朝 2

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「やあ!ラスカルさん。迷わずこれたようですね」 
話に夢中になり今まで気がつかなかったが話題の主 ありすの使い魔、新衛門がラスカルの背後から現れた。 
「あっ!新衛門さん。あかわらずキュートですね」 
「そっか?これだけでかいとむしろ怖い・・・」 
「ヨチヨチ歩く姿がとてもキュートです」 
「・・・新衛門さん。つかぬ事を聞くがここまでどうやって来た?」 
「恥ずかしながら歩くのはあまり得意でないので地下鉄で来ました。」 
ラスカルはめまいを覚えた 。
「よく、ここまでこれたな」 
「地下鉄の乗り方ぐらい知ってる」 
「窓口でペンギン一枚って言ったって無理だぞ」 
「失敬なちゃんと皇帝ペンギンの大人1枚って伝えたぞ。」 
「すごーい!新衛門さん。」 
「ちゃんと切符を買ってここまで来たぞ」 
「・・・買えるのか」 
「ラスカルさんも猫の大人1枚と言えば地下鉄でこれるよ」 
「そうなのだろうか・・・」 
突然、谷本の部屋のドアが開く。 
「ありす!うるせーぞ!人の玄関先で大声で話してるんじゃ・・・」 
谷本の目に映ったものはありすと話してる黒猫と皇帝ペンギンだった。 
「猫はまーいいとして…ペンギンがいる。でけーペンギンが・・・」 
ぶつぶつ、つぶやきながら扉を閉めてしまう。 
「ありす!それよりお友達を助けに行かなくていいのか?」 
「そうだった。まずは、連絡」 
ありすは携帯を取り出し由美に連絡する。 
「由美ちゃん?ありすだよ。朝早くから。ごめん」 
「どうしたのありすちゃん。用事なら今日、宮の森さんのパーティーであった時でも・・・」 
「急用でそのパーティーに遅れるかもしれないの」 
「何かあった?」 
「パーティーで詳しく説明するよ」 
「…。りょ-かい」 
一瞬、妙な間があった。 
なんか不審に思われたがまいい 。
今はそれどこじゃないとありすは考え行動に移る。 
「シューティングスター!」 
ありすが呼ぶと突如、箒が目の前に光を放って出現した。 
ひらりと飛び乗る。 
「ラスカルさん!道案内お願いします」 
ラスカルも箒に飛び乗る。 
「ありす!僕も行くよ!」 
皇帝ペンギンの新衛門さんも同行するらしい。 
「おいまて!その図体では無理なんじゃないのか?」 
「行くよ!」 
ラスカルが新衛門に話しかけてる最中にありすの声と同時にシューテイングスターはすさまじい速度でとび出した。 
「なるほどやつは置いてきぼりか当然か」 
ラスカルはありすが新衛門を置いてきたと思ったがそうではなかった。 
音速で飛行するシューティングスターに併走して飛行する物体があった。 
「なにーーーーーーーーーっ!」 
皇帝ペンギンの新衛門が音速で飛行している。 
「あ、ありす嬢、ペンギンが新衛門さんが飛んでる」 
「えっ?鳥類だもの。特におかしくないでしょ?」 
「おかしい。俺の知る限りペンギンは空を飛ばない。ましてや音速で飛行できる生き物はいない」 
「僕は歩くのは苦手だけど飛ぶのは得意さ!だって鳥類だもの!」 
「なんか変だろーっ!」 
ラスカルの叫びがドップラー効果で空にひびく。
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