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第三章ギガ爆乳の魔法使い登場
しおりを挟むシンディは舞踏会に参加できなかった悔しさと、自分の無力さに泣きながら、屋根裏部屋のベッドに座っていた。豪華なドレスをまとい、王子の前で踊る義姉たちの姿を想像するたびに、自分の小さな胸が彼女たちの輝かしい未来を象徴するように思えた。自分の胸が、まるで人生そのものの限界を象徴しているかのようだった。
「どうして私はこんなに恵まれないんだろう……」
涙をこぼしながら、シンディは呟いた。
その時だった。突然、部屋の中が不思議な光に包まれ、目の前に現れたのは見たこともないほど豊満な胸を持った女性だった。彼女は美しいローブを身にまとい、その豊かな胸元がまるで誇示されるかのように揺れていた。
「泣かないで、シンディ」
優しい声で語りかけるその女性は、微笑みを浮かべながらシンディに近づいてきた。シンディは驚きのあまり言葉を失った。
「あなたが、貧乳だったなんて……信じられない……」
シンディは目の前の女性の姿に驚愕していた。ギガ爆乳のレディ・マグナがかつて貧乳だったなど、到底信じがたい話だった。しかし、彼女の優しい眼差しには偽りの気配は感じられなかった。
「ええ、そうなの。でも、私は自分の力でこの胸を手に入れた。そして、今度はあなたを助ける番よ」
レディ・マグナは魔法の杖を静かに取り出し、その先端から輝く光を発した。シンディはその光に包まれ、体全体が温かくなるのを感じた。不思議な感覚が彼女の胸を通り、彼女の身体が変わっていくのを実感した。
次の瞬間、シンディの胸は徐々に大きくなり、あっという間に変化が訪れた。自分の体が変わっていく感覚に驚きながら、シンディは鏡の前に立った。そこに映るのは、今までの自分とは違う姿。彼女は震える手で胸に触れ、その存在を確かめた。
「これが……本当に私なの?」
シンディは、自分の姿に信じられないような表情を浮かべたが、同時に初めて感じる自信が芽生えていた。
「さあ、これであなたも舞踏会に行けるわ。自信を持って、王子に会いに行くのよ」と、レディ・マグナは優しく微笑みかけた。
「ただし、魔法は午前零時に解けるから、その前に気をつけてね」
シンディはその言葉を心に留め、新しい自分として舞踏会へ行く決意を固めた。
シンディは自分の変わった姿に驚きを隠せなかった。こんなにも豊かな胸を手に入れるなんて、まるで夢のようだった。彼女は鏡に映る自分を見つめ、信じられない気持ちでいっぱいだった。
「これが私……?」
シンディは自分の変わりように感動し、胸をそっと触れてみた。それは確かに、自分の胸だった。
「さあ、舞踏会に行きなさい。あなたの心が望む限り、この胸はあなたのものよ。ただし、魔法が解けるのは午前零時。忘れないで」
レディ・マグナはそう言うと、再び微笑んで、シンディに力強く送り出した。
新たな自信と決意
シンディは、これまでとはまるで違う自分の姿に自信を持ち始めていた。豊かな胸とともに、彼女の心にも新たな決意が芽生えた。今度こそ、自分も輝くことができる――そう信じて、彼女は屋敷を出発する準備を始めた。
レディ・マグナの魔法で用意された豪華なドレスをまとい、シンディは舞踏会へと向かう準備を整えた。馬車も魔法で現れ、彼女を王宮へと運んでいく。
「私も、あの舞踏会に参加できる……」
シンディは胸を高鳴らせながら、心の中で何度もその言葉を繰り返していた。これまで自分を縛り続けてきた貧乳のコンプレックスが、今はまるで別の世界の話のように感じられた。
そして、シンディは王宮の大きな扉が開くのを待ちながら、新しい自分として舞踏会に足を踏み入れる準備を整えていた。
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