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ハロウィンの戦い トリックオアイート2

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「課長、特殊部隊は準備完了ですか?」  
由美が超常現象対策課の事務所で課長に報告する。

「すでに空自の駐屯地に入っている。しかし、本当に今日何かが起こるのかね?」と課長は疑問を口にする。

「可能性は高いと思います」と、由美は真剣な表情で答える。

「何もなければ、それはそれで良いじゃないか」と課長は軽く笑う。

「無論、何事もないに越したことはないですけどね」と、由美は同意しつつ、書類を手に立ち上がった。「じゃあ、ちょっと行ってきます」

「どこへ?」と課長が尋ねる。

「空自の特殊部隊のところに、ブリーフィングをしてきます」と、由美は答える。

「わかったが…その格好で行くのかね?」課長の目が由美のミニスカートに向かう。

「何か問題でも?」と由美は首をかしげる。

「問題というより、意図がわからん」と、課長は眉をひそめる。彼女はネイビーブルーを基調とした、まるでアニメに出てきそうなミリタリーファッションで、ミニスカートにワイシャツ、ネクタイ、ベレー帽までしっかりと装備していた。

「ハロウィンだからです」と由美はさらりと言う。

「…楽しそうだな」と課長は呆れながらも微笑んだ。

「当然です」と、由美はわざとおかしな敬礼をして部屋を出て行く。

---

駐屯地では、空自の特殊部隊が最新鋭の輸送機の周りに集まり、待機していた。その姿を、この駐屯地に配属されている兵士たちが横目で見ている。

「隊長、空自の奴らが横目で見てますぜ」と兵士の一人が声を上げる。

「構うな、ほっとけ」と隊長は冷たく言い放つ。

彼らの隊長、リサ・北條少佐は、金髪で巨乳の美女だ。兵士たちの視線は、主に彼女に集中している。

「俺たちじゃなくて隊長を見てるんじゃねえの?」と、兵士の一人が軽口を叩く。

「ちげぇね。どうにも女っ気のない基地だし」と別の兵士が笑う。

リサは兵士たちの視線を気にせず、「男の視線など、蚊に刺されるより気にならん」と一蹴する。

「そりゃあ、隊長は男の視線に慣れてるでしょうけど、俺らは気に入らん。むさい男共の暑苦しい視線で、隊長の乳が磨り減りかねん」と、兵士の一人が冗談めかして言う。

「…磨り減らんって」と、別の兵士が呆れたように返す。

すると、突然バニーガール姿の女性が現れた。「失礼ですが、第7特殊部隊GRの方々でしょうか?」

「私は、第7特殊部隊の隊長リサ・北條少佐だ。貴官は?」リサが答えると、周囲の兵士たちは嬌声を上げたり、口笛を吹いたりしている。

「自分は超常現象対策課エージェントの高柳美佐です。皆さんを仮司令部にご案内します」と、美佐が自己紹介をする。

「了解です。野郎共、移動だ!」とリサが指示を出すと、兵士たちは素早く行動に移り、すぐに装備をまとめて移動準備を整える。

移動中、リサは美佐に尋ねる。「ところで、高柳さん、なぜバニーガールなのだ?」

ずっと聞かれたくなかった質問をされ、こめかみがピクピクする美佐。「ハロウィンだからです!」と、半ばやけくそ気味に答える。

「そうか…」リサはそれ以上何も聞かなかった。

---

彼らは空自の空倉庫に案内された。

「ここを自由に使ってください」と、美佐が案内する。

「ありがたい。これだけ広ければ、装備を置くのにも困らん」とリサが答え、すぐに部隊に指示を出す。「野郎共、装備をセットアップしろ!」

「了解!」兵士たちはすばやく通信機や武器の整備を始め、倉庫はすぐに仮司令部として機能し始めた。

すると、倉庫の扉が開き、一人の小柄な人影が現れた。逆光のためシルエットしか見えなかったが、やがてその姿がはっきりと見えてきた。

ミニスカートにワイシャツ、ネクタイ、ベレー帽…ネイビーブルーを基調とした、まるでアニメに出てきそうななんちゃってミリタリー風ファッションの中学生ぐらいの少女だった。

「由美ちゃーん!由美ちゃんだー!」リサはその姿を確認すると、全力で走って行き、由美をハグする。

「リサさん、おひさしぶり」と言う前に、由美はリサの巨乳に埋没してしまった。

「会えて嬉しいよ~。結婚式には来て欲しかったのに~」とリサが言うと、由美の体がガクッと力を抜く。

「えええっ???どうしたの、由美ちゃん?しっかりして!」とリサは慌てて由美を支える。

「…窒息するかと思った」と、由美は心の中で「巨乳というより凶乳だな」と思うのだった。

---

「はあー」と、ふらふらになりかけた由美は椅子に座らせられ、深く息を吐いた。由美とリサを中心に、隊員たちが取り囲んでいる。

「ごめんね、由美ちゃん。嬉しくてつい…」とリサが謝る。

「私もリサさんにまた会えて嬉しいよ」と由美は微笑んで返す。

「隊長の乳は凶器だな」と、隊員の一人が茶化すように言う。

「やかましい!」とリサが一喝する。

「ところで、そのお譲ちゃんは何者ですか?」別の隊員が尋ねる。「隊長の隠し子とか?」

「馬鹿もん!私の子はまだお腹の中だ。この子は超常現象対策課のエージェントで、今回のミッションの責任者だ。私の友人でもある」とリサが説明すると、由美はふらふらと立ち上がる。

「超常現象対策課エージェントの工藤由美です。今回のミッションの現場指揮を取ります」と、由美は毅然と宣言する。

「こんな小娘が?」と、隊員たちから不平の声があがるが、リサがそれを静かに制する。「この子は信用できる。不満があるものは私が話を聞く」

リサがそう告げると、隊員たちは黙った。

「リサさん、妊娠中で作戦に参加して大丈夫なの?」と、由美が心配そうに尋ねる。

「平気、平気。適度な運動はお産を軽くするし」とリサは笑って答える。

「そうかな…」と由美が呟いたところで、台車に大量の荷物を載せて高柳が現れた。

「由美ちゃん、持ってきたよ」と美佐が言う。

「ああ、美佐さん、ありがとう。似合ってるよ、その格好」と、由美は感謝しつつも苦笑する。

「もうどうにでもして…」と、美佐は疲れた声で応じた。

「リサさん、これを全員に装備してもらって」と由美は台車の荷物を指示する。リサが箱を開けると、中には銀製の銃弾がぎっしりと詰まっていた。
リサは箱の中の銀製の銃弾を見つめ、眉をひそめた。「こんなものが必要な相手なのか?」

「事前に聞いていた装備の全種類の口径を用意してあります」と由美は真剣な表情で答える。

「なんだ、敵は狼男かい?」と、隊員の一人が冗談めかして言う。

由美はその冗談に応じることなく、冷静に説明を続ける。「現在確認されているのは、狼男、オーク、ミノタウロス、そして吸血鬼と思われる対象です。」

その言葉に、隊員たちの表情が一変する。冗談ではなく、現実として迫ってくる脅威を理解したのだ。

「…本気で言ってるのか?」別の隊員が驚きを隠せずに尋ねた。

「はい、そうです」と由美は断言する。「これが我々の現実です。特殊な状況下での戦闘となりますが、皆さんの力が必要です。」

そのとき、高柳が台車を押しながら由美に報告する。「由美ちゃん、小野君から連絡があって、中央墓地で大規模な墓荒らしがあったそうです。」

由美の顔が一瞬で緊張に変わった。「それって…」

「はい、そこらじゅうに何かが這い出したような穴が無数にあったそうです」と高柳が続ける。

「…標的にゾンビも追加です」と、由美は深く息をつきながら言った。

「ゾンビまでか…」とリサがため息をつく。「この部隊は何でも屋じゃないんだけどな」

「そうだけど、この任務にはあなたたちの力が必要なの」と由美が真剣な眼差しでリサを見つめた。

リサはその視線を受け止め、力強く頷く。「わかったわ、由美ちゃん。野郎ども、しっかり準備しろ!これからは本気だ!」

「了解!」隊員たちは一斉に声を揃え、緊張感が漂う中で準備を再開した。


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