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惨劇

惨劇 4

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すでに侵入されてるのかどの程度、被害が出てるか? 
急がないとそう思うと別荘の入り口まで駆け出した。 
入り口のガラス越しに覗き込み様子を伺う。 
玄関フロアに数人の使用人が立ちつくしている。
明らかに血色が悪い。  

「あちゃー、やられちゃってる。……7人か」
由美はドアを開けて使用人たちの立つ真ん中に回転して転がり込む片膝を付いて銃を構えると次々とゾンビの頭を打ち抜いた。 

立ち上がると同時に弾倉を交換しながら階段に走る。 
一気に2階にまで駆け上がり壁を背にして2階のフロアの左右を覗きむ。 
10人以上の人影があった。  

「被害、甚大だ……」  

最上階ラウンジでは武田だった亡骸が動き出していた。 
昭子がモップを頭にたたきつけたがさっきの腐りきったゾンビと異なりついさっきゾンビ化したばかりの亡骸は非力な女の力でくだけるほど脆くはなかった。
そのゾンビは自分の頭に打ち込まれたモップを掴み取り上げようと引っ張る。  

「ああーっ」 

昭子は奪われないようモップを握る手に力を込めるがあっさり奪われてしまった。
そのゾンビはモップを投げ捨てると昭子に襲いかかってきた。  

「いやーっ!」

ゾンビは昭子を押し倒しメイド服のスカートに手を入れるとパンツをひきずり下ろした。
そいつは昭子をかみ殺すためでなく犯すために襲ってきたのだった。  

「やめてーっ!」

他の女たちはなすすべなくただ見てるしかなかった。
ゾンビは愛撫もなしにただ突っ込むだけだ。  

「痛ーっ、いやー、あう、い、今のうち、逃げてください。お、お嬢様、は、はやく、に、逃げて-」 

苦痛に耐えながらも主達の身を案じる。 

麗子は瞳の手を引いて部屋を抜け出そうとする。
智子と祥子は二人に付き従う。 
その様子を見ていた今日子とリサもそれにならい部屋を抜け出して脱出を図るが、部屋から出ようとした麗子の前に腐ったゾンビが立ち塞がった。
 
そのゾンビは腹部が朽ちて内臓がはみ出し垂れ下がっていた。
  
「うっ」 

悪臭に顔をゆがめる麗子の前に祥子が歩み出る。 

祥子はゾンビに押し倒され下着を剥ぎ取られる。
祥子の上にのしかかってきたゾンビの腹部からはみ出した内臓が祥子の腹の上にのってきた。  

「ひえっ」
おぞましい感触におびえる。 
 
「いやー!」 

麗子たちはそのゾンビから回り込んで逃げ出そうとしたがさらに新たなゾンビが3体現れて智子と瞳と麗子が襲われた。
  
「きやー」 
 
「汚らわしい!汚物のくせに!いやーっ。やめてーっ」 
 
「化け物ー、いやー」 
 
「逃げよう。今日子」 

今日子とリサは襲われてる麗子達から回りこんで部屋から脱出した。
 
2人が廊下に出ると他にはゾンビの姿はなかった。  
「あの人達はどうするの?リサ」  

「今は自分の命を守ることを考えましょう」  

「ええ。きっとあいつらは今までの報いを受けたのね」   

「いそごう」
二人は全裸のまま手を繋いで階段に向けて走り出した。
階段の前に来るとズキューンという音が響いて聞こえてきた。 
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