サマージャンボドリーム

プロフェッショナルとの共演

第四章6

### 第4章: 追加シーン ― 3年後の祝宴

直樹のプロジェクトが始動してから、3年の月日が流れた。その間、クオリティを維持するための進捗の遅れはあったものの、すべては想定内の範囲で進み、特に大きなトラブルもなくプロジェクトは順調に進んでいた。

この3年の間に、直樹は高校を卒業した。アニメ制作に情熱を注ぎ続ける彼にとって、学校生活とプロジェクトの両立は決して簡単なものではなかったが、咲美や周囲のサポートのおかげで、なんとか乗り越えることができた。

ある日、咲美が直樹に話しかけた。「直樹さん、高校卒業おめでとうございます。今日はお祝いに食事でもどうですか？」

いつもはファミレスで食事をしていた二人だが、この日は違った。咲美は直樹を少し高級そうなレストランに誘った。落ち着いた雰囲気の中、二人は席に着いた。

「こんな高そうなところでいいんですか？」直樹は少し不安そうに尋ねた。

咲美は微笑んで答えた。「大丈夫よ。弁護士事務所の給料は高いから、心配しないで」

それでも直樹は少し恐縮していた。「やっぱり悪いですよ。ここは僕が払います」

しかし、咲美は首を振って笑った。「それじゃお祝いにならないわ。今日は私がご馳走するから、遠慮しないで」

直樹は少し照れながらも、「それじゃ、ありがたくご馳走になります」と言って、ようやく気持ちを落ち着けた。

「そうそう、それで進学はどうするの？」と咲美が尋ねた。

直樹は一瞬考えた後、答えた。「はい、進学します。でも、大学ではなくて、専門学校です」

「専門学校？ということはやっぱり…？」咲美は直感的に察した。

直樹は頷いて続けた。「はい。アニメーション学院の監督演出科に進学します」

咲美はその言葉に感心しながら、「やっぱり、プロを目指すのね」と言った。

「ええ、アニメが大好きですから、次は自分の手で作品を作りたいんです」

直樹の真剣な眼差しを見て、咲美は彼がどれほどこの道を本気で考えているのかを改めて感じた。彼の夢がさらに大きく広がっていく様子を見て、咲美は心から彼を応援したいと思った。

「直樹さん、あなたならきっと素晴らしい監督になれるわ。これからも応援しているから、頑張ってね」

直樹は笑顔で答えた。「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」