シン雪女伝説

 (笑)

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真魚

秋祭り

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### 秋祭りの夜

#### 1. 浴衣

秋祭りの夜、真魚は雪姉とお雪に連れられて祭りに出かけることになった。雪姉は真魚のために美しい浴衣を用意していた。

「真魚、これを着てみるのじゃ。」

「わぁ、綺麗な浴衣ですね!」

雪姉は真魚に浴衣を着せ、帯を結びながら言った。

「祭りといえば浴衣じゃ。これでお主も立派な祭り娘じゃ。」

お雪は一人普通の服で出かけようとしていたが、雪姉に見つかってしまった。

「お雪、なぜ浴衣を着ない?」

「別にどうでもいいでしょう。」

「祭りといえば浴衣じゃろ。なぜ着ない?」

「ほっといてよ!」

「良くないのじゃ。着替えるのじゃ!真魚、手伝うのじゃ。お雪を抑えるのじゃ!」

「はい!」

「ちょっと、真魚ちゃん、やめなさい!」
お雪は、真魚に羽交い締めにされてしまう。
雪姉が、何かいやらしい手つきで迫ってくる。

「さぁ、着替えるのじゃあ、着替えるのじゃあ!」

「わ、わかった、わかった、自分で着替えます。やめてーっ!」

#### 2. 金魚すくい

浴衣に着替えた三人は、まず金魚すくいの屋台に向かった。

「まずは何をしようかしら。焼きそば、それとも金魚すくい?」

「金魚すくいって何ですか?」

「小さな紙の網で金魚をすくうゲームよ。結構難しいけど楽しいわ。」

「わぁー!小さくてきれい。とても美味しそうです。」

「おい!人魚!」
雪姉とお雪が同時に叫ぶ。

「なんですか?小魚は、カルシウムたっぷりで健康にいいのですよ!」

「金魚は、小魚ではないぞ!たしかに小さいが、食用では、ないのじゃ。」

真魚は金魚すくいに挑戦し、見事に金魚をすくった。

「見てください!金魚をすくえました!」

「真魚、上手ね。大事に育てるのよ。」

「食べちゃだめですか?」

「ダメじゃ!」

「ダメ!」

二人に怒られる真魚。

#### 3. 綿飴

真魚は綿飴の屋台に目を輝かせていた。

「これなんですか?雲みたいです。」

「綿飴じゃ。」

「綿?の飴?」

「そうじゃ、綿のような飴じゃから綿飴だ。」

「ピンクのもある、ふわふわ、甘い!」

#### 4. 射的

次に三人は射的の屋台に向かった。

「これが射的ですか?」

「そうじゃ。銃で的を狙って景品を落とすのじゃ。」

雪姉が銃を構え、狙いを定める。

「さあ、お主たちもやってみるのじゃ。」

真魚は初めての射的に少し緊張しながら銃を持った。

「こうですか?」

「そうじゃ。狙いを定めて…撃て!」

真魚は引き金を引き、見事に的を撃ち抜いた。

「わぁ!当たった!」

「真魚、上手じゃな。」

雪姉がニヤリと笑って、お雪に目を向ける。

「お雪、シューティングゲームで日頃鍛えた腕の見せどころじゃ。」

「私は、雪姉ほど、やってないわよ。」

しかし、二人は次々とターゲットを落とし、店主を慌てさせた。

「こ、この二人、すごい…!」

三人は楽しみながら射的を堪能し、次の屋台に向かった。

#### 5. ヨーヨー風船すくい

次に三人はヨーヨー風船すくいの屋台に向かった。

「小さい風船が、いっぱい浮いてる?なんですか?」

「これは、こうして遊ぶのじゃあ。」

雪姉がポンポンと弾ませてやって見せる。

真魚はヨーヨー風船すくいに挑戦し、楽しそうに風船を弾ませていた。

#### 6. 亀すくい

「これは亀をすくうの?」

「うーむ、亀すくいが残ってるなど珍しい…しかし、」

雪姉は店主の胸ぐらを掴んだ。

「貴様、もぐり、無許可営業だな?」

「な、なんのことだ?」

「ミドリ亀、ミシシッピアカミミガメは原則飼育禁止である特定外来生物で、亀すくいは禁止されてるはずじゃ。お雪、通報するのじゃ」

お雪は、スマホで警察に連絡する。

「生態系を壊すから、飼っちゃダメなら、たべていい?」

「何でもかんでも、食べようとするでない。」

「人間社会に溶け込もうとするなら、人間が食べない物は、お前も食べるでない。」

#### 7. りんご飴

次に三人はりんご飴を手に、夜店を見物していた。

「これ、甘くて美味しいです!」

「うむ、祭りの定番じゃな。」

「ほんと、甘いわね。」

#### 8. お化け屋敷

三人はお化け屋敷に入ることにした。雪姉は雪女のオーラを全開にし、脅かし役の幽霊たちを逆に怖がらせていた。

「けらけら、面白いのう!」

「悪趣味な真似はやめなさい。」

「そう固い事を言うでない、ゆきのん。」

「ゆきのん言うな!」

ギンッと雪姉を睨みつけるお雪の形相に、背後に迫っていた幽霊たちは悲鳴を上げて逃げ出した。

「お主もやるではないか?悲鳴をあげて逃げていきおったぞ。」

「そんなつもりじゃなかったのに。」

お化け屋敷に、お化けの悲鳴が鳴り響くという奇怪な状況が起きた。バイト達に、ここには本物が出るという噂が立ち、バイト達が全員辞めてしまい、二度とバイトが集まることはなく。祭りが終わる前にお化け屋敷は廃館という事態に陥った。

#### 9. 千本釣り

次に三人は千本釣りの屋台にやってきた。

「主よ、よもや当たりに継ってないなどということはあるまいな?」

厳しい目で店主を睨む雪姉に、店主は慌てて頭を下げる。

「ご安心ください、ちゃんと当たりはありますよ。どうぞ、お楽しみください。」

三人はそれぞれ一本ずつ紐を選んだ。

「これにします!」

「私はこれに。」

「ふむ、これにしよう。」

店主が紐を引いて、当たりを確認する。

「では、いきますよ…」

真魚の紐を引くと、少し小さなぬいぐるみが出てきた。

「わぁ!かわいい!」

お雪の紐を引くと、お菓子の詰め合わせが出てきた。

「お菓子か。まぁ、悪くないわね。」

そして、雪姉の紐を引くと、最新ゲーム機を引き当てた。

「なんと、大当たりじゃ!」

店主は驚きつつも、慌てて確認する。

「え!そんなはずは」
「なんと言った?主」
「いえ、なんでもありません」

「誰に幸で誰に不幸か知らぬが、まあよい。今回は、見逃してやろうぞ。主よ、二度目アンフェアな真似
はするでない」

店主は冷や汗をかきながら頷いた。

「はい、次回は万全を期します…」

真魚とお雪は、雪姉のやりとりを見て、少し笑っていた。

「雪姉様、ちょっと怖かったです。でも、せっかくの当たりはいいの?」
「うむ、あのゲーム気は、すでに持ってるからいいのだ。見逃してやるのじゃ」

三人は笑いながら、次の屋台に向かって歩きだす。


三人の目前撮りを踊り流しの1団が通る。
雪姉は、真魚とお雪を強引に引っ張って踊り流しに乱入する。「さあ、お主たちも踊るのじゃ!」「わぁ、楽しい!」「もう、仕方ないわね。」三人は笑いながら踊り、周囲の人々もその楽しさに引き込まれていった。

花火夜も更け、祭りの最後を飾る花火が打ち上げられた。三人は夜空に咲く大輪の花火を見上げながら、静かにその美しさを楽しんでいた。「きれい…」「うむ、やはり花火は格別じゃ。」「こんなに近くで見ると迫力がありますね。」三人はしばらく無言で花火を見つめ、その輝きに心を奪われていた。「今日は楽しかったのう。」「うん、すごく楽しかった。」「また来年も一緒に来ようね。」「もちろんじゃ。また来年も、皆で楽しもう。」
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