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異世界征服はじめました
大陸の支配
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ブラッド・ルージュの小隊は、他の小隊と合流しながら魔族城をめざしていた。
しブラッド・ルージュ様。森子から報告がありました」
ブラッド・ルージュは指揮車の司令官席で聞いている。
森子、偉いはなまるあげましょう」
真子が報告する。「なに?」
「例の信号コンプリートドラゴン残り三匹捕獲したそうです」
に?に
ふーん、でそいつらは?
「すでにケツァルコアトルスにブラッド・ルージュ様の名前で送ったそうです」
「森子偉い。はなまるをあげましょう」
「お褒めいただき森子もよろこぶかとおもいます。
「森子さらに重要な事実が判明しましたとの連絡がありました」
「あら~なに?」
「あの信号コンプリートドラゴンは四天王ではないそうです?」
「あの!くそ赤蛇は、わたしたちをだましたわけ?」
「いえ、あの馬鹿なくそ赤蛇は、四天王とおだてられて利用されていただけのお間抜け様でした」
」
「四天王についてはなにか分かったの?」
「北軍の玄武西軍の白虎 南軍の朱雀 東軍の青龍という魔族軍の四大将軍だそうです。」
「信号ドラゴンは、青龍に利用されてたらしいです。」
「そいつはドラゴンじゃさないの?」
「人の身体に龍の顔もつやつらしいです」「ののか様が喜びそうなサンプルね」
「あの蛇はどうします」
「ホルマリン付けにしてケツァルコアトルスに送る?」
「生きていた方がののか様は、喜ぶかと」
「そうしましょう。輸送の手配を」
「了解。」
「後、各小隊に連絡、蛇亀でも虎でも、鳥でも龍でもいい四天王を狩るわよ」
「了解」
「森子の小隊との合流ポイントのちょっと先に南軍の基地があります。」
「南軍といえばとりだっけ?」
「はい」
「まずそっからね」
「了解」
「さぁいくわよ」
「ブラッド・ルージュ様、この先の山中に、魔族の部隊が集結してます」
「あら~なんだろう?」
「森子、偵察隊を出して調べてきて」
「はい。わかりました。」
「森の中のようですね」
「そうみたいね。気を付けて行ってらっしゃい」
「はい。」
森子は、森の中を進んでいた。
「鳥の群れがいます。攻撃を開始します」
「了解。すぐ合流します」
鳥の群れに向かって銃撃を開始する。
鳥の群れが散開する。
その時だった。
「危ない!」
誰かの声とともに目の前の森の木の上に何かが落ちてきた。
落ちて来たものを見るとそれは、人の形をしたものだった。
その人は、背中に大きな剣を背負っていた。
「ハーピーです」
声と同時に森子の周りに数十匹の鳥の女が現れた。
女達は手に弓を持っていた。
「こいつらが敵ですか?」
森子はM4カービンを構えながら言った。
「はい。そうです」
「それでは、殲滅します」
森子は、ハーピー達に銃弾を浴びせた。
森子の放った弾丸は、次々にハーピー達の胸を撃ち抜いた。
撃ち抜かれたハーピー達は地面に落下していく。
ハーピー達が全滅する頃には、森子の周囲に数百発の薬莢が散らばっていた。
「大丈夫ですか?」
森子が振り向くとそこには、一人の青年がいた。
「ええ、ありがとうございます。助かりました」
森子は、お礼を言いつつ銃口を向けた。
青年は両手を上げた。
「俺は、敵じゃない」
「本当ですか?あなたは誰?なぜここにいるんですか?」
「俺は、魔族軍の兵士だ」
「嘘は言ってませんか?」
「ああ、信じてくれ」
「分かりました。信じることにします、では死んでください」
森子は撃ち殺す。
「おい、いきなり何すんだよ。話くらい聞けよ」
「うるさい、あんたが魔族軍の兵士なら、私の敵です」
森子は、マガジンを入れ替えて射撃を再開する。
「うわ、ちょまてって、マジで撃ってくるなよ」
森子は容赦なく撃つ。
「だから、待ってくれよ」
「問答無用です」
森子はさらに撃ち込む。
「頼むから話を聞けよ」
「いい加減にしなさい」
森子は、手榴弾を投げつける。
「あぶねぇ」
爆発に巻き込まれる。
「あー死ぬかと思った」
爆風の中から無傷で出てくる。
「あれ?死んだはず」
「残念でした。俺には自動回復があるんだ」
「では、回復しなくなるまで撃ちます。
」
森子は、さらに撃ち続ける。
「ちょとまって」
「待ちません」
森子は、容赦なく撃ち続けた。
数分後。
「やっと終わった」
「まだです」
「へ?」
「まだ終わってません」
森子は、ナイフを取り出す。
「とどめです」
森子は、ナイフで刺そうとする。
「ぎゃーやめろ」
森子は、慌てて飛び退く。
「なにをする」
「私についてきてください」
「なんでだよ」
「私は、ブラッド・ルージュ様の直属部隊です。あなたを尋問しなければなりません」
「わかった。ついていくから殺さないでくれ」
「わかりました。ただし少しでも怪しい動きをした瞬間殺します」
「わかっている」
森子は、青年を連れて基地に向かう。
森の中の開けた場所に洞窟があった。「ここで待っていて下さい」
森子は、青年を中に入れると扉を閉めた。
しばらくして、扉が開き森子が顔を出した。
「入って来ていいわよ」
森子は、青年に案内されて洞窟の奥に進む。
奥の部屋に入ると、ブラッド・ルージュが待っていた。
「ブラッド・ルージュ様、この男が魔族軍の兵士だそうです」
「はじめまして、ブラッド・ルージュ様、俺は魔族軍の兵士です」
「君の名前は?」
俺の名は、キヨハルだよろしくお願いします」
「君は、人間ね?」
「はい、そうです」
「じゃあ、なんで魔族のふりをしているの?」
「実は、四天王の一人の四天王朱雀に騙されていたのです」
「どういうこと?」
「俺は、元々別の国の出身でしたが、魔王軍にスカウトされたんです」
「それで?」
「四天王の四天王青龍と手を組んで四天王になりすましていたんです」
「どうしてそんなことを?」
「四天王になれば、四天王として生活するだけで一生遊んで暮らせるお金がもらえるからです」
「で?あんたは、誰のふりをしてたの?」
「俺は、四天王の四天王玄武に化けていました」
「本物の玄武は?」
「今は、行方不明になっています」
「なるほどね、で?朱雀に何を騙されたの?」
「四天王の四天王白虎と五人の部下を狩るのに協力してほしいと言われました」
「どうやったの?」
「俺が、白虎を騙して、仲間を裏切らせました」
「よくもまぁ簡単に騙せたわね」
「あいつらは馬鹿ですから」
「でも、うまくいったわね」
「はい、朱雀が他の四天王を呼んでくる前に倒せてよかったと思っています」
「そうよね~もし他の四天王が来たら、まずかったかもね」
「で?白虎は死んでるの?生きてるの?」
「死んだと思います」
「じゃあ、現状、朱雀と青龍しかいないの?」
「そうです」
「で?これからどうするの?」
「とりあえず、朱雀を倒して、白虎の代わりに四大将軍になろうかと」
「なるほどね。で?その朱雀とやらの居場所は分かっているの?」
「いえ、わかりません」
「困ったわね」
「あの?俺の話を信じてくれるんですか?」
「そうね、今での話ほんとうかどうかわからないわね。うっかり信じて四天王全員健在なんてしゃれんにならないから、事実確認させめもらうわ。」
「え?それって」
「えと、拷問して確認します。」
「ええええええええええええ」
「うるさい。つれていけ!」「はい」
森子が、キヨハルを引きずっていく。
森子は、キヨハルを牢屋に入れた。
キヨハルは、しばらくすると泣き出した。
「助けてくれよ、頼むよ」
森子は、無視している。
数時間後、森子は、キヨハルに食事を持っていく。
「ほら食べなさい」
「ありがとうございます」
キヨハルは、勢いよく食べる。
「おいしいです」
「それは良かった。自白剤入りの特別メニューですから、さぞ美味しいでしょう」
くすくすと低いわらいごえをあげる。
「はい、とても美味しくいただいています」
「では、そろそろ
本題に入りましょうか」
キヨハルは知ってる事をベラベラ語り気を失った。
「朱雀と青龍が組んで裏切りを考えてる。白虎は朱雀に騙されたキヨハルに殺されたと」
「どうします?」
「せっかく朱雀と青龍が魔王を倒してくれるというのだから、やらせてみましょう」
「いいんですか?」
「問題ないわ、それよりあなた達は、引き続き監視していてちょうだい。しかし、玄武が気になる。案外、玄武が全てを仕込んだ黒幕で朱雀は踊らされているなんておちだったりね」
「それでキヨハルはどうします、」
「全ての情報を引き出したしもう用はない。殺せ」
「わかりました」
森子は、ナイフを取り出した。
「ちょっまってくれ」
「なに?」
「最後に一つだけ頼みがある」
「なにかしら?」
「俺を見逃してくれ」
「無理ね」
森子は、ナイフを振り下ろした。
「くそぉ」
「あら?まだ生きていたの?」
森子は、さらにナイフを突き刺す。
「ぐふぅ」
「しぶといわね」
森子は、ナイフを抜くと今度は心臓に突き刺した。
「ぎゃー」
「やっと死にましたか」
魔族軍南軍本拠地 将軍の朱雀の部屋には、青龍が来ていた。「朱雀様、キヨハルが裏切ったようです。」
「そうですか、やはり私の読み通りでしたね」
「はい、キヨハルが四天王になった時点で怪しいと思っていたのですが、まさか本当に裏切るとは思いませんでした」
「ええ、私もです」
「ところで、どうします?キヨハルの後釜に四天王の一人でも送り込みますか?」
「キヨハルがやってた玄武の影武者を送りましょう」
「よろしいので?」
「ええ、大丈夫です」
「わかりました。すぐに手配します」
「よろしくお願いします」
朱雀は、部下が持ってきた報告書を見て笑っていた。
「朱雀様、何を読んでいるのですか?」
「これで、我々も四大将軍ですね」
「ええ、そうですけど、朱雀様はなぜそんなにも嬉しそうなのでしょうか?」
「だって、これで魔王を倒す準備ができたのだから」「朱雀様ならきっと倒せるはずですよ」
「もちろんです。あなたもたのむわよ。青龍」
「はい、朱雀様にお任せいただければ必ずやり遂げて見せます」
「期待しています」
こうして、四天王による魔王討伐計画がスタートした。
四天王による魔王討伐計画が始まった。
まずは、四天王である朱雀と青龍が魔王城に向かうことになった。
朱雀と青龍は、四天王として魔王城に潜入する。
二人は何食わぬ顔をして魔王に謁見する。魔王は、二人を見るなり、こう言った。
「はい、四天王が朱雀で参上」
「同じく、四天王が青龍!」
「よく来た。早速だがこの国の人間共を滅ぼすのだ」
「はい、承知しました」
「ところで玄武と白虎はどうした?」
「白虎は裏切り者です。今は、行方不明になっています。玄武は知りません」
「そうか、わかった。お前達に任せる。頼んだぞ」
「はい、魔王様」
朱雀と青龍は部屋を出た。
「うまくいきましたね」
「ええ、問題はこれからです」
「そうですね」
「偽物の白虎をしたて裏切り者として魔王の前で処刑しましょう。そして我々を信用させて油断したところ魔王を討ちましょう」
朱雀と青龍は、作戦を練る。
数日後、魔王の前に朱雀と青龍が現れる。
朱雀と青龍は魔王の前に出る。
魔王は、二人を見ると、満足そうに微笑みかける。
朱雀は、一歩前に出て膝をつく。
青龍も同様に膝をついた。
魔王は、口を開く。朱雀が話す。
朱雀:
よく来てくれた。今日から君たちは四天王だ! 青龍が答える。
青龍
:
ありがたき幸せ。
朱雀と青龍は、四天王になったのであった。
しばらくすると魔王から呼び出しがかかる。
いよいよその時が来た。
朱雀と青龍は、魔王の前に出る。
「よくきたな」
「はい、魔王様」
「実はな、最近人間の国の動きが怪しい。そこで、貴殿らに調査をしてほしい」
「その前に裏切り者の白虎を捕らえて参りましたのでご存分に後処分を」
「うむ、よくやった」
魔王は、白虎を拷問にかけて殺すように命令した。
白虎は、魔王の前に出ると泣きながら命乞いをする。
「たすけてくれ」
魔王は、白虎を蹴り飛ばした。
白虎は、血反吐をはく。
「裏切りものめ!」
「ちがうちがう」
白虎は、さらに殴られ蹴られボロ雑巾のようにされた。
興奮した魔王は、青龍や朱雀の間近まで来て背中を見せている。朱雀は、刀を抜き、白虎の首を切り落とした。
「ぎゃー」
白虎は、悲鳴をあげて死んだ。
魔王は、振り返り朱雀を睨みつける。
「何をする。せっかくのチャンスだったのに」
朱雀は、冷静に返す。
「魔王様、残念ですがあなたの負けです」
魔王は、激昂する。
「なにを言うか、我は魔王ぞ」
朱雀は、魔王に近づき首を落とそうするが
「真の裏切り者は、お前らか?」
突然、朱雀と青龍は、わらわらたと現れた魔族兵に取り込まれとりおさえられた。
兵の中に玄武の姿があった」
「玄武?貴様?」
「そうさ、俺は四天王の一人だ。お前らの計画は全て俺が考えたものだ」
「くそっ離せ!」
「無駄だ、もう終わりだな。お前らにはここで死んでもらう。」
「青龍逃げろ!」
青龍は必死に抵抗するが取り押さえられる。
「逃すわけないだろう?」
「朱雀、すまねぇ」
青龍は、抵抗むなしく殺された。
朱雀もなんとか逃げ出す。
「待て、逃げるな!」
朱雀は、全力で走る。
朱雀は、森の中に逃げ込んだ。
「はぁはぁ」
朱雀は息を整えるために木陰に隠れる。
しばらくして、朱雀は周りを確認するため顔を出そうとするが身動きがとれない。 身体に蜘蛛の糸のようなものがまとわりついてる。
「なんだこれは?」
朱雀は、振りほどこうとするがなかなか取れない。
「ちくしょう、なんでこんなことに」
「それは、私が仕掛けた罠だからよ」
「誰だ!?」
朱雀は、声の方に顔を向ける。そこには、見知らぬ女がいた。
「私は、蜘蛛魔女」
「何者だ?」
「あなたに恨みはないけど、私の邪魔になるから消えてもらうわ」
「ふざけるな」
「ふふっ」
蜘蛛魔女は、手から大量の糸を出し朱雀を拘束する。
「ぐわっ、放せ」
「運んでくれる?」
「かしこまりました」
「玄武、お前、裏切ったのか?」
「裏切り者はお前だろう?朱雀。」
「どういうことだ?」
「白虎を殺したのはお前の仕業だな?」
「ああそうだ。それがどうした?」
「やっぱりな。お前は、最初から魔王様を殺すつもりだったんだろう?」
「・・・」
「黙ってないで答えたらどうだ?」
「あなたがたの内輪揉めに興味はない、あとにしてくれる。」
玄武は、簀巻き状態の朱雀担いで魔王城へと運ぶ。
そこには、拘束された青龍が床に転がってる。
玄武は、朱雀を乱暴に床に放り出す。
「グハッ」
「朱雀、なぜ魔王様を殺そうとしたんだ?」
「うるさい、お前こそ魔王様を暗殺しようとしたんだろ?」
「違う。魔王様には、この国を守ってもらいたかっただけだ」
「嘘つけ!本当は、魔王の座を奪おうとしただけじゃない」「いい加減にしろ!」
「はい、そこまで。どつちが悪いとか、どうでもいいの!」
「おい、蜘蛛魔女、俺を助けろ」
「助けない変わりにこうするの」
糸がシュルシュルと音を立てて玄武を拘束してしまう。
「貴様?どういうこだ。くそ、卑怯者が」
「どうこうもない。あんただって魔王を裏切ってたじゃない!」
「それは、魔王様が私を四天王にすると約束してくれたからだ」
「なら、魔王様が魔王じゃなくなれば問題なしね」
「貴様、魔王様を裏切るつもりか?」
「ええ、そうよ。私は、魔王が嫌いなの。それに魔王が死ねばこの国を好きにしていいんでしょ?」
「貴様、許さんぞ!」
「あなた達も死になさい」
「くそぉー」
「アーッもうっ!うるさい」
蜘蛛魔女は、糸放ち、全員の口を塞いだ。
「これで静かになった。魔王、あんたも大変ね。こんな忠誠心の欠片もない馬鹿な部下ばかりで苦労したでしょう?」「そんなことはない。みんな良い奴ばかりだよ」
「そう?でも魔王の座は譲らないわよ」
「君に譲る気はない。だが魔王として命令する。命だけは、取らずにおいてやるからここから立ち去れ」
「約束をたがうつもり?こいつら全部、くれる約束だったでしよ?」
「わかった。仕方がない。魔王の権限を行使する。お前を魔王の代理とし魔王権限を与える。お前が魔王だ。好きなようにするがいい」
「あら、ありがと。じゃあ遠慮なく。魔王は、死んだことにするわ」
「そうか、好きにするがいい
「すきにしていいのね?、ではあなたにも同行してもらいます」
「なぜだ?」
「ののか様の支配下に入ってもらう。魔族国は、ののか様に支配される」
「断る」
「残念だけど拒否権はないわ。この国は、すで侵略されてるのよ。あなた達が内輪揉めに夢中なってるうちにね」
「くそっ」
魔王は、魔力を使い蜘蛛魔女の動きを止めようとするが蜘蛛魔女は、それをものと
「無駄な抵抗しない方がいいわよ。もう遅いわ」
「ぐわっ」
魔王は、蜘蛛魔女の糸によって拘束されてしまう。
「さて、魔王の代役は決まった。後は、白虎たのむわ!」
「はっ、蜘蛛魔女様!」
朱雀、青龍、玄武は、驚く、
(確かに殺したはず…)
「白虎、生きてたのか?」
魔王が問いかけるが返事はしない。
「なかなか、良くできてるでしょ?」
「どう言うことだ?」
「死体が腐ってなくてよかったわ」
「お前ら、死んだものまで利用するのか?」
「死体にされて利用されたくなかったら、言うことをきくなのね!」
「おめえらは悪魔か?」
「魔族にそんなこと言われたくないけどね。私たちは悪の組織なんです!」
☆☆☆☆
バリウス皇帝は、あたまをかかえていた。
魔族領到着しますから大量の魔物が到着するのだ。
捕虜の収容施設はもはや、限界だ。
「バリウス皇帝陛下、午後の便であと500匹到着します。」
ダクオン帝国駐在員のミナミが報告する。
「なんだと、馬鹿言え、もう収容しきれんぞ」
収容できます「では、仕方ありません。重複する魔物は間引きましょう。」
「なに、さらっと怖いこといた言ったるんだ」
「レア個体を研究施設に移送すれば、500匹ぐらい処分すれば収容できます」
「簡単に言うな。魔物のといえど、そんなに簡単に命をうばうべきではない、」
「ではどうするのです?」
「収容施設を増設する」
「午後の便には、まにあいません。」
「施設前の空き地をキャンプ地として解放する。1日1000匹を越える魔物が到着するなどおかしいではないか!どうなってるのだ」
「現地の作戦指揮は、ブラッド・ルージュ様が取ってます。魔族領の住人すべてを捕虜にするぐらいするかもです」
「これほど大量の魔族を研究など無理であろう。ののか様は、どうするつもりなんだ」
ケツァルコアトルスののかは、狂喜していた。
「わーい。大量、大量。面白い素材がこんなに」
「しかし、さすがに多すぎてキャパをこえています。重複素材処分してもよいのでは?」
「えーっ、もったいないよう」
「ですが、レア素材は、冷凍保存。あとは、再編して軍に編入ということで。そのまま軍に編入ですか?今日かとか、改造とかしないんですか?使い物にならないしょう」
「重複素材は使い捨てでもいいからとりあえず再利用」
「なつ、ラボのスタッフを連れてダクオンに飛んでくれる?」
「かしこまりました」
☆☆☆
「魔王様、私達は、どうなるのでしょうか?」
「蜘蛛魔女が新しい魔王になるそうだ。だが安心しろ、お前達も殺さないでくれるそうだ。ただし蜘蛛魔女の奴隷になるがな」
「私達も、あの女の手先となるの」
「嫌、あいつの上にののかと言うやつがいるらしい。」
「あんな恐ろしい女にボスがいるのかい?」
「ああ、そのようだ。」
「魔王様は、これからどうなさるの?」
「この国を出るつもりだ。お前達も来るなら歓迎しよう。」
「私達も連れていってください。お願いします」
「いいだろう。魔王城で新たな生活を始めてくれ」
「ありがとうございます」
魔王は、魔王城の門を開け、魔族国の住民を受け入れる準備を始めた。
そこ妖艶な女が現れる。
「あら?どこへ行こうというのかしらん?」
「なにものだ?」「私は蜘蛛魔女 真子の上司のブラッド・ルージュよん。魔王の代理としてこの国の最高責任者になったの。よろしくね。」
「そうか、お前が新しい魔王か。俺は魔王ではない。魔王は死んだ」
「でもあなたらに選択権はないのよ。あなたら、ののか様のもとへ実験材料として送る」
「ふざけるな!」
「あら?威勢がいいわね。でもあなた達に拒否権はないの。もう決まったことなの」
「くそっ」
魔王は、蜘蛛魔女の糸によって拘束されてしまう。
「連れていけ!」
部下が集まってきて積み荷として梱包してしてしまう。「魔王様ぁー」
☆☆☆
ののかは、バリウス皇帝に通信魔法で連絡を入れる。
「バリウス皇帝陛下、こちらの魔族領で捕獲した魔族は全て回収しました。」
「それは良かった。ところで捕虜の収容施設はもう限界だ。そちらは、どうだ?」
「こちらは、収容施設を増設しました。問題ありません。」
「わかった。では、捕虜は、全てそちらの好きにしてよい。」
「わかりました。魔族領の住民は、どうしますか?」
「それもそちらに任せる。魔王の代わりは、どうなった?」
「代行としてしばらく勤めます。」
「貴殿がか?」
「はい。いずれ、洗脳された前魔王が、私統治者としてもどると思われます。」
「そうか、ならば任せる。」
「かしこまりました。では失礼します」
☆☆☆
バリウス皇帝は、魔族領からの輸送機をながめて呆然とする。
「これでは、更なる増設が必要になるではないか」
「バリウス皇帝陛下。ケツァルコアトルスからラボのスタッフがまもなく到着します」
「それは、何者だ?」
「ののか様の研究所の助手です」
「ほう。なにしにきたのか?」
「一部は、冷凍保存するそうです。」
「冷凍保存?」
「あと、重複してる大多数の魔族は、ブラッド・ルージュ様がもどりしだい魔族部隊として編成され指揮下にはいるそうです。」
「なんとまあ、ののか様のやりたい放題だな」
「はい。」
「バリウス皇帝陛下。ブラッド・ルージュ様がお着きになりました。」
「おお、来たか。」
「ごきげんよう。皇帝陛下。ただいま到着いたしました。」
「よく来てくれた。」
「それで、用件とは?」
「実は、収容施設が限界に達してるのだ。」
「まあ、そんなにですか?」
「ああ、500匹を越える魔物の収容施設がないのだ」
「そちら、ナツ達が対応します。」
「どういうことだ?」
「軍への再編は、白虎にまかせてる。前魔王、青竜、朱雀、玄武の処置が終わり次第魔族部隊として配属します」
「かしこまりました。」
「私は、一度、ケツァルコアトルスにもどり報告してから、ここにもどります」
「では、ケツァルコアトルスののか様によろしく伝えてくれ」
☆☆☆
「ののか様、ブラッド・ルージュ様が到着されました。」
「はーい」
ののかは、出迎えに行く。
「るーちゃん。お帰り」
「ただいまかえりました、ののか様」
「ケツァルコアトルスの方は、どう?」
「ええ、うまくいきましたわ。」
「るーちゃん、ありがとう」
ケツァルコアトルスのブリッチの人数がふえてるようだ。
「ののか様、人増えたみたいだけど?」
「るーちゃんが連れてきたヴァンパイア達だよ。今は、研修中だけど、今後、夜間スタッフとして配属する予定だよ」
「なるほどね。じゃあ、引き続き、ケツァルコアトルスの事は、るーちゃんにお願いするね」
「かしこまりました。ところで、ののか様。捕虜の処理は、どうしますか?」
「あ、忘れてた。そうだね、前魔王を魔族部隊指令して玄武、朱雀、青竜、白虎の四部隊に編成する。」
いずれ強化、改造したいけどね。「かしこまりました。」
「それでね。捕虜は、そのままにしておくから、魔族の方で、研究なり、生産工場に回して欲しいんだよね」
「そうですね。捕虜を実験材料として使うのは、もったいないですものね。わかりました」
「魔族領を支配下に置いたのでこの大陸は完全に支配できた。」
「では、他の大陸もですね」
「うん。でも当面。基地の建設や、街の再開開発。新兵力の増強、整備かな。魔族みたいな面白い素材も手にはいったしね。
☆☆☆
ブラッド・ルージュは、艦載機の格納庫のありエリアにきていた。
勤務エリアがブリッチの彼女は、普段ここを訪れることはない。
「あなた、つばさをしらないかしら?」
通りが買った。整備兵にきく。
「ブラッド・ルージュ様がこんなとこにくるなんて珍しいっすたね。つばさならパイロットの待機ブースにいましたよ。」
「ちょっとヤボ用でね。ありがとう」
真っ直ぐ待機ブースへと歩っていく。
「ふふふふふふふふふ」
整備兵は、ブラッド・ルージュが低い笑い声をあげて歩っていく後ろ姿に、ヤバいオーラを感じて思った。
つばさ殺される。
両手をあわせてつぶやく。
「成仏してね。」
そして、万一のとばっちりから回避すべくにげだした。
つばさは、他のパイロットと歓談していた。
超高度戦闘時間での戦闘飛行運動などかなり専門的な話になってた。
ブースの自動ドア開いて
ブラッド・ルージュがやってきた。
「つばさ、少しいいかしら?」
「はい。なに?るーちゃん」
「つばさ!私は直属ではないけど立場立場上、上官なんだけど…」
「わかってるよ。それで?」
「なんで?るーちゃんなのかしら?」
「だって、るーちゃんかわいいから」
「そうじゃないでしょう!」
「るーちゃん、怒ってる?」
「あのねぇ。私の方が年上なのよ。それにるーちゃんって呼んでいいのは、ののか様だけなのよ!」
「うーん。そうだったのかぁ」
「そうなのよ。わかった?」
「はい。わかりました。」
「もう、まあいいわ。」
「そういえば、るーちゃん、なんのよう?」
ぴくっ!
ブラッド・ルージュの額に青筋が浮かぶ。
状況察した他のパイロット、こそこそ逃げ出した。
「だいだい!あなたは、普段から、ののか様のことをこともあろうにみおんちゃんなどとちゃん付けなんてど言うつもり!」
だんだん語気が荒くなってきた。「ごめんなさい」
「ごめんですむかー!」
ついに切れた。
「だいたいねぇ。いつもいつも、ののか様に甘えてぇ。ののか様が、あなたのことをとくに信用してることは、知ってます。あなたは、それに甘えすぎです!その信用にたいして十分答えているの!」
「この間の一件について聞きました。私は、あなたがどうなろうと知ったことありません。ですが!ののか様を悲しませた行為は絶対に許せません!なにか反論はある?」
「ないです。ごめんなさい」
「罰としてクルー全員にあやまるようめいじられたはずですね?」「はい」
「なぜ私のところに謝罪にこなかったんですか?なぜ私が、わざわざあなたのところに足を運ぶことになってるの?」
「ごめんなさい」
「私をなめてる?私が上官だとおもつてないのかしら?」「いえ。そんなことは、決して」
「今度という今度は、ゆるさないわよ。」
「はい」
「これからは、ののか様の事は、ののか様と呼ぶように」
「わかりました。ののか様の事は、ののか様と呼びます。」
「よろしい。今後は、気をつけなさい。」
「はい。」
「私は、誰ですか?」
「るーちゃん」
ブラッド・ルージュは、つかみかかってつばさの首をしめる。
「もう一度。私は、誰?」
」
「るーちゃん」
「ぶっ殺されたいのかしら?」
付き飛ばして床ににたきつ、背中をヒールを踏みつける。
「くっ」
うめき声がもれる。
「ブラッド・ルージュ様でしょう!」
つばさは苦しげに息をしながら答える。
「そっそうです。ブラッド・ルージュ様であります。」
「ぶっ殺したいとこだけど。ののかさまを悲しませたくないので勘弁てしてあげる。
もう、ののか様を悲しませるようなまねはしないでね!」
「はい。わかりました。」
「お願いね。でないと私がののか様を悲しませてしまうわ。あなたをぶっ殺してしまうから」
「はい。わかりました。二度とののか様を悲しませたりいたしません。」
「いい返事ね。」
「わかりました。失礼します。」
「私は誰ですか、?」
「ブラッド・ルージュ様」
「大変良くできました」
「おっほほほほほほほほほほほほ…」
高らかに笑いながら、ブラッド・ルージュがさっていく。「殺されるかと思った。るーちゃん、こえー」
☆☆☆☆
ののかの私室
デスクの椅子に深く腰を下ろしている
「私はののかみおん。漢字で書くと野々花 美音、字面は綺麗でしょう?やってることは、えぐいけど?自覚ありますよ。」
「学校いくのが面倒になって世界征服始しようと思ったら奇妙な時空振動に飲まれて異世界に来てしまいました。面倒なのとりあえずこの世界を征服することにしました。何だかんだでこの世界にも、もう3ヶ月ぐらいいます。あれ?………ん?学校、ずっといってなくねぇ…もう、これでいいんじゃない」
しブラッド・ルージュ様。森子から報告がありました」
ブラッド・ルージュは指揮車の司令官席で聞いている。
森子、偉いはなまるあげましょう」
真子が報告する。「なに?」
「例の信号コンプリートドラゴン残り三匹捕獲したそうです」
に?に
ふーん、でそいつらは?
「すでにケツァルコアトルスにブラッド・ルージュ様の名前で送ったそうです」
「森子偉い。はなまるをあげましょう」
「お褒めいただき森子もよろこぶかとおもいます。
「森子さらに重要な事実が判明しましたとの連絡がありました」
「あら~なに?」
「あの信号コンプリートドラゴンは四天王ではないそうです?」
「あの!くそ赤蛇は、わたしたちをだましたわけ?」
「いえ、あの馬鹿なくそ赤蛇は、四天王とおだてられて利用されていただけのお間抜け様でした」
」
「四天王についてはなにか分かったの?」
「北軍の玄武西軍の白虎 南軍の朱雀 東軍の青龍という魔族軍の四大将軍だそうです。」
「信号ドラゴンは、青龍に利用されてたらしいです。」
「そいつはドラゴンじゃさないの?」
「人の身体に龍の顔もつやつらしいです」「ののか様が喜びそうなサンプルね」
「あの蛇はどうします」
「ホルマリン付けにしてケツァルコアトルスに送る?」
「生きていた方がののか様は、喜ぶかと」
「そうしましょう。輸送の手配を」
「了解。」
「後、各小隊に連絡、蛇亀でも虎でも、鳥でも龍でもいい四天王を狩るわよ」
「了解」
「森子の小隊との合流ポイントのちょっと先に南軍の基地があります。」
「南軍といえばとりだっけ?」
「はい」
「まずそっからね」
「了解」
「さぁいくわよ」
「ブラッド・ルージュ様、この先の山中に、魔族の部隊が集結してます」
「あら~なんだろう?」
「森子、偵察隊を出して調べてきて」
「はい。わかりました。」
「森の中のようですね」
「そうみたいね。気を付けて行ってらっしゃい」
「はい。」
森子は、森の中を進んでいた。
「鳥の群れがいます。攻撃を開始します」
「了解。すぐ合流します」
鳥の群れに向かって銃撃を開始する。
鳥の群れが散開する。
その時だった。
「危ない!」
誰かの声とともに目の前の森の木の上に何かが落ちてきた。
落ちて来たものを見るとそれは、人の形をしたものだった。
その人は、背中に大きな剣を背負っていた。
「ハーピーです」
声と同時に森子の周りに数十匹の鳥の女が現れた。
女達は手に弓を持っていた。
「こいつらが敵ですか?」
森子はM4カービンを構えながら言った。
「はい。そうです」
「それでは、殲滅します」
森子は、ハーピー達に銃弾を浴びせた。
森子の放った弾丸は、次々にハーピー達の胸を撃ち抜いた。
撃ち抜かれたハーピー達は地面に落下していく。
ハーピー達が全滅する頃には、森子の周囲に数百発の薬莢が散らばっていた。
「大丈夫ですか?」
森子が振り向くとそこには、一人の青年がいた。
「ええ、ありがとうございます。助かりました」
森子は、お礼を言いつつ銃口を向けた。
青年は両手を上げた。
「俺は、敵じゃない」
「本当ですか?あなたは誰?なぜここにいるんですか?」
「俺は、魔族軍の兵士だ」
「嘘は言ってませんか?」
「ああ、信じてくれ」
「分かりました。信じることにします、では死んでください」
森子は撃ち殺す。
「おい、いきなり何すんだよ。話くらい聞けよ」
「うるさい、あんたが魔族軍の兵士なら、私の敵です」
森子は、マガジンを入れ替えて射撃を再開する。
「うわ、ちょまてって、マジで撃ってくるなよ」
森子は容赦なく撃つ。
「だから、待ってくれよ」
「問答無用です」
森子はさらに撃ち込む。
「頼むから話を聞けよ」
「いい加減にしなさい」
森子は、手榴弾を投げつける。
「あぶねぇ」
爆発に巻き込まれる。
「あー死ぬかと思った」
爆風の中から無傷で出てくる。
「あれ?死んだはず」
「残念でした。俺には自動回復があるんだ」
「では、回復しなくなるまで撃ちます。
」
森子は、さらに撃ち続ける。
「ちょとまって」
「待ちません」
森子は、容赦なく撃ち続けた。
数分後。
「やっと終わった」
「まだです」
「へ?」
「まだ終わってません」
森子は、ナイフを取り出す。
「とどめです」
森子は、ナイフで刺そうとする。
「ぎゃーやめろ」
森子は、慌てて飛び退く。
「なにをする」
「私についてきてください」
「なんでだよ」
「私は、ブラッド・ルージュ様の直属部隊です。あなたを尋問しなければなりません」
「わかった。ついていくから殺さないでくれ」
「わかりました。ただし少しでも怪しい動きをした瞬間殺します」
「わかっている」
森子は、青年を連れて基地に向かう。
森の中の開けた場所に洞窟があった。「ここで待っていて下さい」
森子は、青年を中に入れると扉を閉めた。
しばらくして、扉が開き森子が顔を出した。
「入って来ていいわよ」
森子は、青年に案内されて洞窟の奥に進む。
奥の部屋に入ると、ブラッド・ルージュが待っていた。
「ブラッド・ルージュ様、この男が魔族軍の兵士だそうです」
「はじめまして、ブラッド・ルージュ様、俺は魔族軍の兵士です」
「君の名前は?」
俺の名は、キヨハルだよろしくお願いします」
「君は、人間ね?」
「はい、そうです」
「じゃあ、なんで魔族のふりをしているの?」
「実は、四天王の一人の四天王朱雀に騙されていたのです」
「どういうこと?」
「俺は、元々別の国の出身でしたが、魔王軍にスカウトされたんです」
「それで?」
「四天王の四天王青龍と手を組んで四天王になりすましていたんです」
「どうしてそんなことを?」
「四天王になれば、四天王として生活するだけで一生遊んで暮らせるお金がもらえるからです」
「で?あんたは、誰のふりをしてたの?」
「俺は、四天王の四天王玄武に化けていました」
「本物の玄武は?」
「今は、行方不明になっています」
「なるほどね、で?朱雀に何を騙されたの?」
「四天王の四天王白虎と五人の部下を狩るのに協力してほしいと言われました」
「どうやったの?」
「俺が、白虎を騙して、仲間を裏切らせました」
「よくもまぁ簡単に騙せたわね」
「あいつらは馬鹿ですから」
「でも、うまくいったわね」
「はい、朱雀が他の四天王を呼んでくる前に倒せてよかったと思っています」
「そうよね~もし他の四天王が来たら、まずかったかもね」
「で?白虎は死んでるの?生きてるの?」
「死んだと思います」
「じゃあ、現状、朱雀と青龍しかいないの?」
「そうです」
「で?これからどうするの?」
「とりあえず、朱雀を倒して、白虎の代わりに四大将軍になろうかと」
「なるほどね。で?その朱雀とやらの居場所は分かっているの?」
「いえ、わかりません」
「困ったわね」
「あの?俺の話を信じてくれるんですか?」
「そうね、今での話ほんとうかどうかわからないわね。うっかり信じて四天王全員健在なんてしゃれんにならないから、事実確認させめもらうわ。」
「え?それって」
「えと、拷問して確認します。」
「ええええええええええええ」
「うるさい。つれていけ!」「はい」
森子が、キヨハルを引きずっていく。
森子は、キヨハルを牢屋に入れた。
キヨハルは、しばらくすると泣き出した。
「助けてくれよ、頼むよ」
森子は、無視している。
数時間後、森子は、キヨハルに食事を持っていく。
「ほら食べなさい」
「ありがとうございます」
キヨハルは、勢いよく食べる。
「おいしいです」
「それは良かった。自白剤入りの特別メニューですから、さぞ美味しいでしょう」
くすくすと低いわらいごえをあげる。
「はい、とても美味しくいただいています」
「では、そろそろ
本題に入りましょうか」
キヨハルは知ってる事をベラベラ語り気を失った。
「朱雀と青龍が組んで裏切りを考えてる。白虎は朱雀に騙されたキヨハルに殺されたと」
「どうします?」
「せっかく朱雀と青龍が魔王を倒してくれるというのだから、やらせてみましょう」
「いいんですか?」
「問題ないわ、それよりあなた達は、引き続き監視していてちょうだい。しかし、玄武が気になる。案外、玄武が全てを仕込んだ黒幕で朱雀は踊らされているなんておちだったりね」
「それでキヨハルはどうします、」
「全ての情報を引き出したしもう用はない。殺せ」
「わかりました」
森子は、ナイフを取り出した。
「ちょっまってくれ」
「なに?」
「最後に一つだけ頼みがある」
「なにかしら?」
「俺を見逃してくれ」
「無理ね」
森子は、ナイフを振り下ろした。
「くそぉ」
「あら?まだ生きていたの?」
森子は、さらにナイフを突き刺す。
「ぐふぅ」
「しぶといわね」
森子は、ナイフを抜くと今度は心臓に突き刺した。
「ぎゃー」
「やっと死にましたか」
魔族軍南軍本拠地 将軍の朱雀の部屋には、青龍が来ていた。「朱雀様、キヨハルが裏切ったようです。」
「そうですか、やはり私の読み通りでしたね」
「はい、キヨハルが四天王になった時点で怪しいと思っていたのですが、まさか本当に裏切るとは思いませんでした」
「ええ、私もです」
「ところで、どうします?キヨハルの後釜に四天王の一人でも送り込みますか?」
「キヨハルがやってた玄武の影武者を送りましょう」
「よろしいので?」
「ええ、大丈夫です」
「わかりました。すぐに手配します」
「よろしくお願いします」
朱雀は、部下が持ってきた報告書を見て笑っていた。
「朱雀様、何を読んでいるのですか?」
「これで、我々も四大将軍ですね」
「ええ、そうですけど、朱雀様はなぜそんなにも嬉しそうなのでしょうか?」
「だって、これで魔王を倒す準備ができたのだから」「朱雀様ならきっと倒せるはずですよ」
「もちろんです。あなたもたのむわよ。青龍」
「はい、朱雀様にお任せいただければ必ずやり遂げて見せます」
「期待しています」
こうして、四天王による魔王討伐計画がスタートした。
四天王による魔王討伐計画が始まった。
まずは、四天王である朱雀と青龍が魔王城に向かうことになった。
朱雀と青龍は、四天王として魔王城に潜入する。
二人は何食わぬ顔をして魔王に謁見する。魔王は、二人を見るなり、こう言った。
「はい、四天王が朱雀で参上」
「同じく、四天王が青龍!」
「よく来た。早速だがこの国の人間共を滅ぼすのだ」
「はい、承知しました」
「ところで玄武と白虎はどうした?」
「白虎は裏切り者です。今は、行方不明になっています。玄武は知りません」
「そうか、わかった。お前達に任せる。頼んだぞ」
「はい、魔王様」
朱雀と青龍は部屋を出た。
「うまくいきましたね」
「ええ、問題はこれからです」
「そうですね」
「偽物の白虎をしたて裏切り者として魔王の前で処刑しましょう。そして我々を信用させて油断したところ魔王を討ちましょう」
朱雀と青龍は、作戦を練る。
数日後、魔王の前に朱雀と青龍が現れる。
朱雀と青龍は魔王の前に出る。
魔王は、二人を見ると、満足そうに微笑みかける。
朱雀は、一歩前に出て膝をつく。
青龍も同様に膝をついた。
魔王は、口を開く。朱雀が話す。
朱雀:
よく来てくれた。今日から君たちは四天王だ! 青龍が答える。
青龍
:
ありがたき幸せ。
朱雀と青龍は、四天王になったのであった。
しばらくすると魔王から呼び出しがかかる。
いよいよその時が来た。
朱雀と青龍は、魔王の前に出る。
「よくきたな」
「はい、魔王様」
「実はな、最近人間の国の動きが怪しい。そこで、貴殿らに調査をしてほしい」
「その前に裏切り者の白虎を捕らえて参りましたのでご存分に後処分を」
「うむ、よくやった」
魔王は、白虎を拷問にかけて殺すように命令した。
白虎は、魔王の前に出ると泣きながら命乞いをする。
「たすけてくれ」
魔王は、白虎を蹴り飛ばした。
白虎は、血反吐をはく。
「裏切りものめ!」
「ちがうちがう」
白虎は、さらに殴られ蹴られボロ雑巾のようにされた。
興奮した魔王は、青龍や朱雀の間近まで来て背中を見せている。朱雀は、刀を抜き、白虎の首を切り落とした。
「ぎゃー」
白虎は、悲鳴をあげて死んだ。
魔王は、振り返り朱雀を睨みつける。
「何をする。せっかくのチャンスだったのに」
朱雀は、冷静に返す。
「魔王様、残念ですがあなたの負けです」
魔王は、激昂する。
「なにを言うか、我は魔王ぞ」
朱雀は、魔王に近づき首を落とそうするが
「真の裏切り者は、お前らか?」
突然、朱雀と青龍は、わらわらたと現れた魔族兵に取り込まれとりおさえられた。
兵の中に玄武の姿があった」
「玄武?貴様?」
「そうさ、俺は四天王の一人だ。お前らの計画は全て俺が考えたものだ」
「くそっ離せ!」
「無駄だ、もう終わりだな。お前らにはここで死んでもらう。」
「青龍逃げろ!」
青龍は必死に抵抗するが取り押さえられる。
「逃すわけないだろう?」
「朱雀、すまねぇ」
青龍は、抵抗むなしく殺された。
朱雀もなんとか逃げ出す。
「待て、逃げるな!」
朱雀は、全力で走る。
朱雀は、森の中に逃げ込んだ。
「はぁはぁ」
朱雀は息を整えるために木陰に隠れる。
しばらくして、朱雀は周りを確認するため顔を出そうとするが身動きがとれない。 身体に蜘蛛の糸のようなものがまとわりついてる。
「なんだこれは?」
朱雀は、振りほどこうとするがなかなか取れない。
「ちくしょう、なんでこんなことに」
「それは、私が仕掛けた罠だからよ」
「誰だ!?」
朱雀は、声の方に顔を向ける。そこには、見知らぬ女がいた。
「私は、蜘蛛魔女」
「何者だ?」
「あなたに恨みはないけど、私の邪魔になるから消えてもらうわ」
「ふざけるな」
「ふふっ」
蜘蛛魔女は、手から大量の糸を出し朱雀を拘束する。
「ぐわっ、放せ」
「運んでくれる?」
「かしこまりました」
「玄武、お前、裏切ったのか?」
「裏切り者はお前だろう?朱雀。」
「どういうことだ?」
「白虎を殺したのはお前の仕業だな?」
「ああそうだ。それがどうした?」
「やっぱりな。お前は、最初から魔王様を殺すつもりだったんだろう?」
「・・・」
「黙ってないで答えたらどうだ?」
「あなたがたの内輪揉めに興味はない、あとにしてくれる。」
玄武は、簀巻き状態の朱雀担いで魔王城へと運ぶ。
そこには、拘束された青龍が床に転がってる。
玄武は、朱雀を乱暴に床に放り出す。
「グハッ」
「朱雀、なぜ魔王様を殺そうとしたんだ?」
「うるさい、お前こそ魔王様を暗殺しようとしたんだろ?」
「違う。魔王様には、この国を守ってもらいたかっただけだ」
「嘘つけ!本当は、魔王の座を奪おうとしただけじゃない」「いい加減にしろ!」
「はい、そこまで。どつちが悪いとか、どうでもいいの!」
「おい、蜘蛛魔女、俺を助けろ」
「助けない変わりにこうするの」
糸がシュルシュルと音を立てて玄武を拘束してしまう。
「貴様?どういうこだ。くそ、卑怯者が」
「どうこうもない。あんただって魔王を裏切ってたじゃない!」
「それは、魔王様が私を四天王にすると約束してくれたからだ」
「なら、魔王様が魔王じゃなくなれば問題なしね」
「貴様、魔王様を裏切るつもりか?」
「ええ、そうよ。私は、魔王が嫌いなの。それに魔王が死ねばこの国を好きにしていいんでしょ?」
「貴様、許さんぞ!」
「あなた達も死になさい」
「くそぉー」
「アーッもうっ!うるさい」
蜘蛛魔女は、糸放ち、全員の口を塞いだ。
「これで静かになった。魔王、あんたも大変ね。こんな忠誠心の欠片もない馬鹿な部下ばかりで苦労したでしょう?」「そんなことはない。みんな良い奴ばかりだよ」
「そう?でも魔王の座は譲らないわよ」
「君に譲る気はない。だが魔王として命令する。命だけは、取らずにおいてやるからここから立ち去れ」
「約束をたがうつもり?こいつら全部、くれる約束だったでしよ?」
「わかった。仕方がない。魔王の権限を行使する。お前を魔王の代理とし魔王権限を与える。お前が魔王だ。好きなようにするがいい」
「あら、ありがと。じゃあ遠慮なく。魔王は、死んだことにするわ」
「そうか、好きにするがいい
「すきにしていいのね?、ではあなたにも同行してもらいます」
「なぜだ?」
「ののか様の支配下に入ってもらう。魔族国は、ののか様に支配される」
「断る」
「残念だけど拒否権はないわ。この国は、すで侵略されてるのよ。あなた達が内輪揉めに夢中なってるうちにね」
「くそっ」
魔王は、魔力を使い蜘蛛魔女の動きを止めようとするが蜘蛛魔女は、それをものと
「無駄な抵抗しない方がいいわよ。もう遅いわ」
「ぐわっ」
魔王は、蜘蛛魔女の糸によって拘束されてしまう。
「さて、魔王の代役は決まった。後は、白虎たのむわ!」
「はっ、蜘蛛魔女様!」
朱雀、青龍、玄武は、驚く、
(確かに殺したはず…)
「白虎、生きてたのか?」
魔王が問いかけるが返事はしない。
「なかなか、良くできてるでしょ?」
「どう言うことだ?」
「死体が腐ってなくてよかったわ」
「お前ら、死んだものまで利用するのか?」
「死体にされて利用されたくなかったら、言うことをきくなのね!」
「おめえらは悪魔か?」
「魔族にそんなこと言われたくないけどね。私たちは悪の組織なんです!」
☆☆☆☆
バリウス皇帝は、あたまをかかえていた。
魔族領到着しますから大量の魔物が到着するのだ。
捕虜の収容施設はもはや、限界だ。
「バリウス皇帝陛下、午後の便であと500匹到着します。」
ダクオン帝国駐在員のミナミが報告する。
「なんだと、馬鹿言え、もう収容しきれんぞ」
収容できます「では、仕方ありません。重複する魔物は間引きましょう。」
「なに、さらっと怖いこといた言ったるんだ」
「レア個体を研究施設に移送すれば、500匹ぐらい処分すれば収容できます」
「簡単に言うな。魔物のといえど、そんなに簡単に命をうばうべきではない、」
「ではどうするのです?」
「収容施設を増設する」
「午後の便には、まにあいません。」
「施設前の空き地をキャンプ地として解放する。1日1000匹を越える魔物が到着するなどおかしいではないか!どうなってるのだ」
「現地の作戦指揮は、ブラッド・ルージュ様が取ってます。魔族領の住人すべてを捕虜にするぐらいするかもです」
「これほど大量の魔族を研究など無理であろう。ののか様は、どうするつもりなんだ」
ケツァルコアトルスののかは、狂喜していた。
「わーい。大量、大量。面白い素材がこんなに」
「しかし、さすがに多すぎてキャパをこえています。重複素材処分してもよいのでは?」
「えーっ、もったいないよう」
「ですが、レア素材は、冷凍保存。あとは、再編して軍に編入ということで。そのまま軍に編入ですか?今日かとか、改造とかしないんですか?使い物にならないしょう」
「重複素材は使い捨てでもいいからとりあえず再利用」
「なつ、ラボのスタッフを連れてダクオンに飛んでくれる?」
「かしこまりました」
☆☆☆
「魔王様、私達は、どうなるのでしょうか?」
「蜘蛛魔女が新しい魔王になるそうだ。だが安心しろ、お前達も殺さないでくれるそうだ。ただし蜘蛛魔女の奴隷になるがな」
「私達も、あの女の手先となるの」
「嫌、あいつの上にののかと言うやつがいるらしい。」
「あんな恐ろしい女にボスがいるのかい?」
「ああ、そのようだ。」
「魔王様は、これからどうなさるの?」
「この国を出るつもりだ。お前達も来るなら歓迎しよう。」
「私達も連れていってください。お願いします」
「いいだろう。魔王城で新たな生活を始めてくれ」
「ありがとうございます」
魔王は、魔王城の門を開け、魔族国の住民を受け入れる準備を始めた。
そこ妖艶な女が現れる。
「あら?どこへ行こうというのかしらん?」
「なにものだ?」「私は蜘蛛魔女 真子の上司のブラッド・ルージュよん。魔王の代理としてこの国の最高責任者になったの。よろしくね。」
「そうか、お前が新しい魔王か。俺は魔王ではない。魔王は死んだ」
「でもあなたらに選択権はないのよ。あなたら、ののか様のもとへ実験材料として送る」
「ふざけるな!」
「あら?威勢がいいわね。でもあなた達に拒否権はないの。もう決まったことなの」
「くそっ」
魔王は、蜘蛛魔女の糸によって拘束されてしまう。
「連れていけ!」
部下が集まってきて積み荷として梱包してしてしまう。「魔王様ぁー」
☆☆☆
ののかは、バリウス皇帝に通信魔法で連絡を入れる。
「バリウス皇帝陛下、こちらの魔族領で捕獲した魔族は全て回収しました。」
「それは良かった。ところで捕虜の収容施設はもう限界だ。そちらは、どうだ?」
「こちらは、収容施設を増設しました。問題ありません。」
「わかった。では、捕虜は、全てそちらの好きにしてよい。」
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☆☆☆
バリウス皇帝は、魔族領からの輸送機をながめて呆然とする。
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「それは、何者だ?」
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「どういうことだ?」
「軍への再編は、白虎にまかせてる。前魔王、青竜、朱雀、玄武の処置が終わり次第魔族部隊として配属します」
「かしこまりました。」
「私は、一度、ケツァルコアトルスにもどり報告してから、ここにもどります」
「では、ケツァルコアトルスののか様によろしく伝えてくれ」
☆☆☆
「ののか様、ブラッド・ルージュ様が到着されました。」
「はーい」
ののかは、出迎えに行く。
「るーちゃん。お帰り」
「ただいまかえりました、ののか様」
「ケツァルコアトルスの方は、どう?」
「ええ、うまくいきましたわ。」
「るーちゃん、ありがとう」
ケツァルコアトルスのブリッチの人数がふえてるようだ。
「ののか様、人増えたみたいだけど?」
「るーちゃんが連れてきたヴァンパイア達だよ。今は、研修中だけど、今後、夜間スタッフとして配属する予定だよ」
「なるほどね。じゃあ、引き続き、ケツァルコアトルスの事は、るーちゃんにお願いするね」
「かしこまりました。ところで、ののか様。捕虜の処理は、どうしますか?」
「あ、忘れてた。そうだね、前魔王を魔族部隊指令して玄武、朱雀、青竜、白虎の四部隊に編成する。」
いずれ強化、改造したいけどね。「かしこまりました。」
「それでね。捕虜は、そのままにしておくから、魔族の方で、研究なり、生産工場に回して欲しいんだよね」
「そうですね。捕虜を実験材料として使うのは、もったいないですものね。わかりました」
「魔族領を支配下に置いたのでこの大陸は完全に支配できた。」
「では、他の大陸もですね」
「うん。でも当面。基地の建設や、街の再開開発。新兵力の増強、整備かな。魔族みたいな面白い素材も手にはいったしね。
☆☆☆
ブラッド・ルージュは、艦載機の格納庫のありエリアにきていた。
勤務エリアがブリッチの彼女は、普段ここを訪れることはない。
「あなた、つばさをしらないかしら?」
通りが買った。整備兵にきく。
「ブラッド・ルージュ様がこんなとこにくるなんて珍しいっすたね。つばさならパイロットの待機ブースにいましたよ。」
「ちょっとヤボ用でね。ありがとう」
真っ直ぐ待機ブースへと歩っていく。
「ふふふふふふふふふ」
整備兵は、ブラッド・ルージュが低い笑い声をあげて歩っていく後ろ姿に、ヤバいオーラを感じて思った。
つばさ殺される。
両手をあわせてつぶやく。
「成仏してね。」
そして、万一のとばっちりから回避すべくにげだした。
つばさは、他のパイロットと歓談していた。
超高度戦闘時間での戦闘飛行運動などかなり専門的な話になってた。
ブースの自動ドア開いて
ブラッド・ルージュがやってきた。
「つばさ、少しいいかしら?」
「はい。なに?るーちゃん」
「つばさ!私は直属ではないけど立場立場上、上官なんだけど…」
「わかってるよ。それで?」
「なんで?るーちゃんなのかしら?」
「だって、るーちゃんかわいいから」
「そうじゃないでしょう!」
「るーちゃん、怒ってる?」
「あのねぇ。私の方が年上なのよ。それにるーちゃんって呼んでいいのは、ののか様だけなのよ!」
「うーん。そうだったのかぁ」
「そうなのよ。わかった?」
「はい。わかりました。」
「もう、まあいいわ。」
「そういえば、るーちゃん、なんのよう?」
ぴくっ!
ブラッド・ルージュの額に青筋が浮かぶ。
状況察した他のパイロット、こそこそ逃げ出した。
「だいだい!あなたは、普段から、ののか様のことをこともあろうにみおんちゃんなどとちゃん付けなんてど言うつもり!」
だんだん語気が荒くなってきた。「ごめんなさい」
「ごめんですむかー!」
ついに切れた。
「だいたいねぇ。いつもいつも、ののか様に甘えてぇ。ののか様が、あなたのことをとくに信用してることは、知ってます。あなたは、それに甘えすぎです!その信用にたいして十分答えているの!」
「この間の一件について聞きました。私は、あなたがどうなろうと知ったことありません。ですが!ののか様を悲しませた行為は絶対に許せません!なにか反論はある?」
「ないです。ごめんなさい」
「罰としてクルー全員にあやまるようめいじられたはずですね?」「はい」
「なぜ私のところに謝罪にこなかったんですか?なぜ私が、わざわざあなたのところに足を運ぶことになってるの?」
「ごめんなさい」
「私をなめてる?私が上官だとおもつてないのかしら?」「いえ。そんなことは、決して」
「今度という今度は、ゆるさないわよ。」
「はい」
「これからは、ののか様の事は、ののか様と呼ぶように」
「わかりました。ののか様の事は、ののか様と呼びます。」
「よろしい。今後は、気をつけなさい。」
「はい。」
「私は、誰ですか?」
「るーちゃん」
ブラッド・ルージュは、つかみかかってつばさの首をしめる。
「もう一度。私は、誰?」
」
「るーちゃん」
「ぶっ殺されたいのかしら?」
付き飛ばして床ににたきつ、背中をヒールを踏みつける。
「くっ」
うめき声がもれる。
「ブラッド・ルージュ様でしょう!」
つばさは苦しげに息をしながら答える。
「そっそうです。ブラッド・ルージュ様であります。」
「ぶっ殺したいとこだけど。ののかさまを悲しませたくないので勘弁てしてあげる。
もう、ののか様を悲しませるようなまねはしないでね!」
「はい。わかりました。」
「お願いね。でないと私がののか様を悲しませてしまうわ。あなたをぶっ殺してしまうから」
「はい。わかりました。二度とののか様を悲しませたりいたしません。」
「いい返事ね。」
「わかりました。失礼します。」
「私は誰ですか、?」
「ブラッド・ルージュ様」
「大変良くできました」
「おっほほほほほほほほほほほほ…」
高らかに笑いながら、ブラッド・ルージュがさっていく。「殺されるかと思った。るーちゃん、こえー」
☆☆☆☆
ののかの私室
デスクの椅子に深く腰を下ろしている
「私はののかみおん。漢字で書くと野々花 美音、字面は綺麗でしょう?やってることは、えぐいけど?自覚ありますよ。」
「学校いくのが面倒になって世界征服始しようと思ったら奇妙な時空振動に飲まれて異世界に来てしまいました。面倒なのとりあえずこの世界を征服することにしました。何だかんだでこの世界にも、もう3ヶ月ぐらいいます。あれ?………ん?学校、ずっといってなくねぇ…もう、これでいいんじゃない」
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そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
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