世界征服はじめました

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異世界征服はじめました

ヴァルタニア王国

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ダクオン帝国と海を挟んで巨大な大陸がある。
その大陸のほぼ半分を支配するこの世界の最大の国家それがヴァルタニア王国。
王都ヴァルタンの王城の国王ルイーズ14世に最新の情報がもたらされた。
「ダクオン帝国が魔王軍に滅ぼされただと?」
「魔王ですって?陛下。なんて恐ろしいことでしょか!」
ルイーズの隣にいた后妃マリレアスが彼の手を握る。
「おおう!心配はいらない。后妃そなた」は世が必ず守る」
「陛下なんて頼もしいでしょうか」
「その魔王軍も暗黒の甲冑を纏いし謎の騎士団に討ち滅ぼされたとのことです」
「馬鹿な!あの恐ろしい魔王軍が?何者だ?」
「陛下!あの邪悪な魔王を滅ぼすなんてきっと勇者様か神の使いに違いありません」
☆☆☆
ケツァルコアトルスはヴァルタニア王国の上空にいた。そして、ある場所に目を向ける。
「るーちゃん強化魔族軍を投入」
「はい、ののか様。了解。港から玄武軍。北部の山岳地帯から白虎軍を侵攻させ増す。南側上空から朱雀軍、西側上空より青龍軍の降下作戦を開始します。」
「民間人への暴行は厳禁、徹底してある?」
「もちろんです。そのため脳改造もしてますからね」
☆☆☆
「なんだあれは?」
「わからない」
「なんか飛んでくるぞ」
「鳥か?」
「違う!あれは魔族だ。」
「魔族だと?どこだ?どこにいる?」
「上だ!空の上だ。」
「うわぁー!逃げろぉー」
「きゃあー助けてぇー」
「お母さん~怖いよ~」
「大丈夫よ。お母さんがいるわ」
「こっちだ!早くしろ」
「急げ、逃げるんだ」
「押すんじゃねぇ」
「死にたくねえ」
「痛えよ」
「誰か俺の腕を持ってくれ」
「ぎゃあー足が動かないよ」
「誰か医者を呼んできてくれ」
「ダメだ!もう死んでる」
「もう終わりだ」
「嫌だよ」
「助けてくれ」
「ママァー」
港から侵入した強襲揚力挺から強化ゴブリンを主力とした玄武軍が上陸した。「殺せ」
「奪え」
「犯せ」
「蹂躙せよ」
「破壊せよ」
☆☆☆
「陛下、ご報告申し上げます。北部、山岳部、南部に配備していた我が軍の部隊が何者かの襲撃を受け全滅致しました。」
「いったい誰の仕業だ?」
「わかりません。しかし、魔王軍を撃退したというあの黒い騎士たちが関わっていることは間違いないかと」
「くっ、忌々しい。すぐに対策を考えなければ」
「そうですね。まずは情報収集です。各地に諜報員を派遣しましょう」
「わかった。すぐに手配しよう」
「それと陛下もう一つご報告があります。」
「ん?なんだ?」
「ダグオン帝国の帝都が壊滅しました。皇帝や貴族が皆殺しにあったそうです。」
「なんだと?それは本当か?」
「はい、確かな情報です。」
「あの国には優秀な魔術師や研究者がいたはずだ。それを皆殺しにするだと?そんなことができるのは、神くらいしかいないだろう。」
「そうかもしれませんね。」
「その謎の騎士団は、魔王軍と関係があるのか?」
「それは、まだなんとも言えません」
「そうだな。だが、我が国も黙っているわけにもいくまい。」
「そうですね。魔王軍の残党が攻めてくる可能性も十分考えられます。」
「ならば、我らヴァルタニア王国は、魔王軍と戦うために軍備を強化しなければならないな」
「はい、そうですね。」
「ところで、例の件はどうなっている?」
「はい。順調に進んでおります。」
「そうか、引き続き頼むぞ」
「はい。」
☆☆☆
ののかは、ドローンからの映像をモニターで監視している。
「民間人への暴行は見られないね。実に素晴らしい成果だわ!」
「さすがです。ののか様!あんな獸どもが完全にコントロー下にあるなんて!」
「しかし、なかなかの地獄絵だね。敵兵を食ってる」
「素晴らしいです。あいつら、私の部下に欲しいくらいです。地球にかえったら、すこしかしてもらませんか?」
「構わないけど、何するの?」

「我々、ブラックナイトの活動を妨害した小娘どもを食いちぎらせてバラバラにしてやりたいのです」
「ああ、なんか報告書あったね。そんな連中がいたみたいね。」
「はい。我々の活動を邪魔する者は許しません。徹底的に潰します。」
「まあいいわ。好きにしなさい。私は興味ないから」
「ありがとうございます。では、そのようにいたします」
「でも、あれはちょっと可哀想かも……」
「いえ、奴らは、ののか様に無礼を働きました。万死に値します」
「ふーん。そうなんだ。じゃあ、頑張ってね」
「はい。ののか様の期待に応えてみせます」
☆☆☆
「朱雀軍がヴァルタニア王国首都に到達しました。」
「うん。わかった。引き続き作戦を実行して」
「はい。了解しました。」
「青龍軍が王都に到着しました。」
「うん。そのまま、王宮を制圧してちょうだい。」
「はい。了解しました。」
「白虎軍が、北部、山岳部に到達」
「了解。予定通り、街を破壊して」
「はい。了解しました。」
「玄武軍は?」
「現在、南部、平原地帯に侵攻中で、まもなく、市街地に入ります。」
「そう。順調ね。」
「はい。このまま作戦を続行します。」
☆☆☆
「おい!あの船を見ろ!なんか降りてきたぞ」
「なんか来るぞ」
「なんだ?あれは?」
「なんだかわからないが、みんな逃げろー」
「嫌だぁー死にたくない」
「助けてくれぇー」
「助けてくれぇー」
港に侵入した強襲揚陸艦から降下した空挺旅団が侵攻を開始した。
「殺せ」
「奪え」
「犯せ」
「蹂躙せよ」
「破壊せよ」
☆☆☆
「うわぁー!助けてくれぇー」
「ぎゃあー!痛えよぉー」
「誰か助けてくれぇー」
港から侵入した強襲揚陸艇から降下した強襲旅団が上陸を開始し、港周辺を制圧、占拠した。
「港を確保。これより、占領を開始する」
「抵抗するものは殺せ」
「略奪を許可する」
「ヒャッハー」
☆☆☆
「大変です。陛下!我が軍が次々と何者かに攻撃を受けております。」
「なにぃー!いったいどこからだ?」
「わかりません」
「いったい何者だ?」
「陛下、ここは危険です。すぐに避難を」
「なにを言っている。后妃マリレス。そなたこそ安全な場所に避難するのだ」
「陛下を置いて逃げることなどできません」
「大丈夫だ。私はこの国の国王だぞ。こんなところで死ぬわけにはいかない。それに、民を守るのが王の務めだ」
「陛下、お待ちください。」
「待たぬ。私は行くぞ。たとえ、相手が神であろうと私は戦う。それが王だ」
「陛下!」
「心配はいらない。私には神の加護がある」
「陛下!」
「なんだ?」
「敵は魔族です、こちらに向かってきています。」
「なんだと?そんな馬鹿なことあるわけがない。魔族は絶滅したはずだ」
「いいえ、確かに来ます。しかも、我々の知る魔族よりはるかに強いのです」
「なっ、なに?それは本当なのか?だとしたら、なぜ我々を襲う必要がある?まさか!?」
「ええ、おそらくは、魔王の復活でしょう」
「くっ、やはりそうか……。だが、魔王が復活したとして、なぜ今なのだ?我々は魔王を倒したはずだ。それなのにどうして復活できたのだ?」
「わかりません。しかし、復活したということは、魔王がそれだけの力を持っているということです。」
「そうだな。ならば、魔王軍と戦うためにも、国民の安全のためにも、一刻も早く、魔王を倒すしかないな」
「はい。その通りです。ですので、まずは、避難しましょう」
「そうだな。しかし、どこに逃げたらよい?」
「そうですね。とりあえず、首都からは離れるべきです」
「そうだな。では、南の山岳地帯に向かおう」
「はい。承知いたしました。」
突然、城が激しい揺れに襲われた。
青龍軍のドラゴンが城にブレス攻撃を始めていた。
「ギャアァー」
「熱いよぉー」
「苦しいよぉー」
「ママァー」
「嫌だよぉー」
「助けてくれぇー」
「陛下!これは罠だったようです。敵の狙いは私たちの命です。急ぎ避難してください」
「しかし……」
「急いで!」
「わかった。マリレス。必ず生きて再会しよう」
「はい。陛下。ご無事をお祈りしております。」
「ああ、では、また会おう」
「はい。」
しかし、誰も城から避難できなかった。
城は、玄武軍と白虎軍に完全に包囲されていた。「くそ!どうなっているんだ!いったいどこから攻められているんだ」
「わかりません。しかし、我々の知らない何かがいることは確かです。」
「ああ、そのようだな。とにかく今は、国民の安全を確保することが先決だ。お前たち、急げ!我々についてくるんだ!」
「はい!陛下」
しかし、遅かった。
すでに全ての国民は、拘束下にあった。 
「陛下!敵軍が降伏勧告してきました。」
「馬鹿な!魔族が降伏勧告だと?あいつらが降伏を求めてくる。だと?あいつらは、敵を皆殺しすることしか、考えてないやつらだったはずだ?」
「はい。そのはずです。」
「なんのつもりだ?」
「わかりません。しかし、従わなければ殺すとのことです。」
「そうか、仕方がない。受け入れよう。ただし、武器は捨てるな!いつでも反撃できるようにしておけ」
「はい。承知しました。」
こうして、ヴァルタニア王国は降伏した。
☆☆☆
その頃、ののかは、
「ふーん。あれが、国王?玄武!白虎!、武装解除させなさい!でないと降伏をうけいれたとみなさない!」「はい。了解しました。」
「すぐに始めます。」
☆☆☆
「陛下!武器を捨てないと殺されますよ!早く!」
「ダメだ!私は国を守るためにいるのだ!簡単には死ねぬ!」
「陛下!もう時間がないのです!このままではあなたが死んでしまいます!」
「それでも私は、諦めぬ!最後まで戦うぞ!たとえ、相手は魔族でも、私は負けぬ!」
「陛下!陛下だけでも逃げて下さい!お願いします!陛下が死んだら、この国は終わりです。」
「ならん!后妃マリレスよ。私に構わず逃げるのだ!さあ、早く!」
「いえ、私は残ります。陛下を置いていくことなどできません。」
「后妃マリレス!頼む!逃げてくれ!私の最後の頼みだ。」
「陛下!陛下!陛下ーーーーーーーー」
☆☆☆
「くそーなぜだ?なぜ、こんなことになったのだ?私は間違っていないはずだ。なぜだ?なぜだ?なぜだ?なぜだ?」
国王は拘束されて、謁見の間の床にすわらされていた。
本来自分が座る王座の前に膝付かされている。

王座の前に四人の魔族軍将軍が整列している。
国王には何がなんだかわからなかった。
何一つ理解できなかった。
なぜ、魔族が人間に降伏を求めてきた?なぜ、皆殺しにしない?なぜ?どうして?わからない。何もかもがわからなかった。
背後の扉が開き、美しい女兵士に守られて一人の美少女がはいってきた。
まだ子供に見える。
国王さらに混乱する。
王座にちょこんと座る。
王座の前の魔族将軍が少女の前に膝まづき控える。「国王よ、、我らの主だ頭を下げよ。」
「なにを言っている?貴様らは何を考えているのだ?なぜ魔族が我々にひざまずく?どういうことだ?説明しろ」
「それは、我が主がそう望んでいるからだ。我が主は、魔族ではない。魔族を世界を支配するお方だ」
「なっ、なにぃー!?そんな馬鹿なことがあるかぁ!ふざけたことを言うな!」
「我ら魔族は、ののか様に忠誠を誓った。我らだけではない、ダグオン帝国も、アルカジェリカ、ドワーフも、エルフもだ」「なっ、なっ、なにぃー!?」
「そして、今からこの国の民も全員ののか様のものだ。抵抗するものは殺す」
「こらっ!勝手に殺すな!」
ののかが魔族将軍をにらむ。「ひゃうぅー」
魔族将軍が怯える。
「まったく、しょうがないわねぇー。いいわ。私は、私の支配下の者に繁栄を約束するためにきたの」「なっ、なに?繁栄だと?」
「ええ、そうよ。繁栄よ。私の技術があれば
、どんな種族だろうと、みんな幸せになれるわよ」
「なっ、なにぃー!本当なのか?本当にそんなことができるのか?だとしたら、お前は神ではないか!」
「違うわよ。私は、神様じゃないわ。ただの科学者よ」
「かがくしゃ?なんなのだそれは?」
「科学っていうのは、魔法を使わずに不思議なことを起こす異界の技術よ」
「なっ、なにぃー!それは、すごいな!ぜひ教えてくれ!我が国の発展のために!」
「もちろんよ。ただし、条件があるわ」
「なんでも言ってくれ!」
「じゃあ、あなたたち、ヴァルタニア王国を解体します」
「なっ、なにいぃー!それは難しいな。我が国にはどうすれば?」
「勘違いしないで王国を解体してヴァルタニア領にするだけ、あなたに領主をやってもらいたいと思ってるの」
「なに?私がか?だが、私は王だぞ。王様はだめだろ?」
(こんな王様で大丈夫かあ?)
「王国は解体するから、王じゃなくなるの」
「そうなると、貴族か?」
「そうね。領主だから貴族のトップになる」
「わかった。やろう」
「そう、ならいいわ。あと、国民が納得するようにしてあげないとダメよ」
「あっ、ああ。わかっている」
「それから、魔族たちは、人間を殺すのをやめなさい。これからは、共存共栄するの」
「しかし、我々は魔族です。人間とは敵対しています」
「あなた達は、もう人間に負けたの。人間に勝てない魔族なんて魔族じゃないわ。だから、人間を殺しちゃダメ」
「わかりました。」
「まあ、戦争の時は、許可した相手のみはいいよ。普段はダメだからね!」「はい。ありがとうございます。」

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