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第3章: 魔力測定と追放翌日

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、王宮の大広間にて、マリアの魔力を測定する儀式が行われることとなった。

広間には王族や貴族、教会の神官たちが集まり、緊張感が漂っていた。

マリアは心の中で神に祈りながら、測定のための水晶の前に立った。

「さあ、手をかざして」

儀式の司会者が静かに告げると、マリアは深呼吸をしてから、ゆっくりと手を水晶にかざした。

広間は一瞬、静寂に包まれた。

しかし、次の瞬間、予想外の結果が表示された。
「ゼロ…?」

水晶が示した数値は「ゼロ」だった。

広間にいた全員が驚愕の表情を浮かべ、ざわめきが広がった。
アレクシスはその場で立ち上がり、信じられないという表情でマリアを見つめた。

「どういうことだ…君は聖女のはずだ!」

アレクシスの声には苛立ちと疑念が込められていた。

マリアはその言葉に胸が締められるような感覚を覚えた。

自分が信じていた力が否定された瞬間、彼女の心は深い悲しみに包まれた。

アレクシスの視線が冷たくなり、その言葉がさらに追い打ちをかけた。

「君には魔力がない。君は偽りの聖女だ!」

彼の言葉は鋭く、マリアにとってはまるで心を突き刺すような痛みを伴っていた。アレクシスは、彼女を心から信じていなかったばかりか、エリーゼの存在を考えた時、自分の決断が誤りであったと確信し始めていた。

その後、アレクシスはすぐにエリーゼを呼び出し、彼女の魔力を測定することを決めた。エリーゼは、幼い頃から強力な魔力を持つことで知られていたため、彼女の数値は予想通り高く、神官たちも驚くほどの結果を示した。

「やはり、エリーゼこそが真の聖女だ…」

アレクシスはそう確信し、マリアとの婚約を破棄することを決断した。彼はすぐにマリアのもとに行き、冷淡な口調で告げた。

「マリア、君との婚約は破棄する。エリーゼこそが真の聖女であり、彼女と共に国を守ることが、私の務めだ」

その言葉に、マリアは涙を浮かべながらも、毅然とした態度を保った。彼女の心の中では、自分の力が否定されたことに対する痛みが広がっていたが、それでも神の意志に従う決意は揺るがなかった。

「私が偽りの聖女だと言うのであれば、それを受け入れます。しかし、私の力は確かに神から与えられたものです。今後も民のために尽力いたします」

マリアはその場で頭を下げ、王宮を去ることを決意した。彼女が背を向けると、アレクシスは再びエリーゼに目を向け、彼女と共に新たな未来を築くことを誓った。

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